「スマホを横に向けたら変なボタンが出てきて邪魔」
「動画を見るときに毎回回転ボタンが出てうざい」
「この回転マークを完全に消したい」
こんな悩みはありませんか?
Androidスマホには、画面を傾けると表示される「回転提案ボタン」という機能があります。
便利なときもありますが、邪魔に感じることも多いですよね。
この記事では、誰でもできる簡単な方法から、上級者向けのADB(エーディービー)を使った方法まで、回転提案ボタンを消すすべての方法をわかりやすく説明します。
回転提案ボタンって何?
どんな機能?
- 画面の向きを縦に固定していても、スマホを横に傾けると出てくる小さなアイコン
- 「画面を回転させますか?」という意味で表示される
- タップすると画面が横向きになる
- 無視すれば数秒で消える
どんなときに出る?
- 動画を見ているとき
- ゲームをするとき
- 写真を見ているとき
- ブラウザでサイトを見ているとき
なぜ邪魔に感じる?
- 誤タップしやすい場所に出る
- 毎回同じ場所に表示される
- 必要ないのに頻繁に出てくる
- ゲーム中に邪魔になる
基本的な設定で消す方法
方法1:自動回転をオンにする
一番かんたんな方法です。
- 通知パネルを下にスワイプ
- 「自動回転」または「画面回転」のアイコンをタップしてオンにする
- これで回転提案ボタンは出なくなります
デメリット: 勝手に画面が回転してしまう
方法2:アプリごとに設定する
YouTubeやゲームなど、特定のアプリだけで回転したい場合:
- 設定 → ディスプレイ → 画面の自動回転
- アプリごとに「常に回転」「回転しない」を選択
- よく使うアプリだけ回転オンにする
注意: この機能がない機種もあります
方法3:回転ロックアプリを使う
Play Storeで「画面回転」と検索すると、便利なアプリがたくさん見つかります:
- Rotation Control
- Set Orientation
- Ultimate Rotation Control
使い方:
- アプリをインストール
- 回転提案ボタンを無効にする設定をオン
- 必要なときだけアプリから手動で回転
ADBを使って完全に消す方法【上級者向け】
「設定やアプリでも消せない」「もっと確実に消したい」という人のための方法です。
ADBって何?
ADB(Android Debug Bridge) とは:
- Androidとパソコンをつなぐためのツール
- スマホの奥深い設定を変更できる
- Googleが公式に提供している安全なツール
- プログラマーがアプリを作るときによく使う
例えて言うなら: スマホの「隠し設定メニュー」にアクセスできる特別な道具
必要なもの
- Androidスマホ
- パソコン(Windows、Mac、Linuxどれでも)
- USBケーブル
- 約30分の時間
手順1:Androidで開発者モードを有効にする
開発者モードを有効にしないとADBが使えません。
- 設定 → 端末情報(またはデバイス情報)を開く
- ビルド番号を7回連続でタップ
- 「あと○回で開発者になります」と表示されたら成功
- 設定に戻ると「開発者向けオプション」が追加されている
手順2:USBデバッグを有効にする
- 設定 → システム → 開発者向けオプションを開く
- USBデバッグをオンにする
- 警告が出たら「OK」をタップ
手順3:パソコンにADBをインストール
Windowsの場合
- Google公式サイトからADBをダウンロード
- ダウンロードしたzipファイルをデスクトップに展開
- platform-toolsフォルダができる
Macの場合
- ターミナルを開く
- 以下のコマンドを入力:
brew install android-platform-tools
Linuxの場合
- ターミナルを開く
- 以下のコマンドを入力:
sudo apt install android-tools-adb
手順4:スマホとパソコンを接続
- USBケーブルでスマホとパソコンをつなぐ
- スマホに「USBデバッグを許可しますか?」と表示されたら「OK」
- 「常に許可」にチェックを入れておくと便利
手順5:ADBが使えるか確認
Windowsの場合
- platform-toolsフォルダを開く
- Shiftキーを押しながらフォルダ内で右クリック
- 「PowerShellウィンドウをここで開く」をクリック
- 以下を入力:
.\adb devices
Mac・Linuxの場合
- ターミナルを開く
- 以下を入力:
adb devices
成功すると:
List of devices attached
ABC123456789 device
このように表示されます。
手順6:回転提案ボタンを無効にする
いよいよ本番です!以下のコマンドを入力:
回転提案ボタンを消すコマンド
adb shell settings put secure suggest_rotation_impr_feature_disabled 1
または、こちらも試してみてください:
adb shell settings put secure rotation_suggestion_enabled 0
元に戻すコマンド(有効にする)
adb shell settings put secure suggest_rotation_impr_feature_disabled 0
または:
adb shell settings put secure rotation_suggestion_enabled 1
手順7:動作確認
- コマンドを実行後、スマホの画面を確認
- スマホを横に傾けて回転提案ボタンが出ないかテスト
- YouTubeなどで動画を見て確認
- うまくいかない場合は、スマホを再起動してみる
機種別の対応方法
Samsung(Galaxy)シリーズ
- One UIでは「スマート回転」という名前で設定にある場合も
- 設定 → ディスプレイ → 画面の向きと回転から無効化可能
Xiaomi(MIUI)
- 設定 → ディスプレイ → 自動回転から「回転提案」をオフ
OPPO・OnePlus
- 設定 → ディスプレイとライト → 画面回転で詳細設定が可能
Google Pixel
- 設定 → ディスプレイ → 自動回転画面で基本設定
- ADBでより細かい制御が可能
よくあるトラブルと解決方法
ADBでエラーが出る
エラー内容 | 原因 | 解決方法 |
---|---|---|
device not found | スマホが認識されていない | USBケーブルの接続確認、USBデバッグの確認 |
unauthorized | USBデバッグが許可されていない | スマホで許可ダイアログを確認 |
no permissions | 権限がない | パソコンを管理者権限で実行 |
コマンドを実行しても効果がない
試してみること:
- スマホを再起動
- 別のコマンドを試す(上記で紹介した別のコマンド)
- アプリのキャッシュクリア
- 機種固有の設定を確認
USBデバッグが見つからない
機種によって場所が違います:
- 設定 → システム → 開発者向けオプション
- 設定 → その他の設定 → 開発者向けオプション
- 設定 → 端末管理 → 開発者向けオプション
安全に使うための注意点
USBデバッグのリスク
- 悪意のあるアプリがスマホを勝手に操作する可能性
- 使わないときは必ずオフにする
- 信頼できるパソコンでのみ使用
ADB使用時の注意
- コマンドは正確に入力(スペルミスに注意)
- わからないコマンドは実行しない
- バックアップを取っておくと安心
元に戻す方法
何か問題が起きた場合:
- 上記の有効化コマンドを実行
- スマホを工場出荷状態にリセット(最終手段)
- メーカーサポートに相談
さらに便利な活用方法
他にもADBでできること
- 不要なプリインストールアプリの無効化
- アニメーション速度の変更
- 通知の細かい制御
- システムUIの調整
自動化アプリとの組み合わせ
- Taskerと組み合わせて条件付きで制御
- MacroDroidで特定アプリ起動時のみ有効化
- Automateでより複雑な制御
まとめ
Android回転提案ボタンを消す方法まとめ:
初心者向け
- 自動回転をオンにする(一番かんたん)
- 回転制御アプリを使う(安全で確実)
中級者向け
- 機種別の設定を探す(Samsung、Xiaomiなど)
- アプリごとの個別設定
上級者向け
- ADBコマンドで完全制御(最も確実)
- システムレベルでの無効化
おすすめの方法:
- まずは設定やアプリで試す
- うまくいかなければADBを使う
- 安全性を重視して、使わないときはUSBデバッグをオフに
ADBは最初は難しく感じるかもしれませんが、一度覚えるとスマホをもっと自分好みにカスタマイズできるようになります。
よくある質問:
Q: ADBは安全?
A: Google公式のツールなので安全ですが、正しく使うことが大切です。
Q: 保証は大丈夫?
A: 設定を変更するだけなので、通常は保証に影響しません。
Q: 元に戻せる?
A: 有効化コマンドを実行すれば元に戻せます。
コメント