学校のレポートや卒業論文、会社の書類を作るとき、「1行に何文字入るか」って気にしたことはありますか?
実は、この設定がとても大切なんです。
たとえば、大学のレポートで「1行40文字、1ページ30行で作成してください」と指定されたり、就職活動のエントリーシートで文字数制限があったりしますよね。
そんなとき、Wordで正確に文字数を設定できれば、とても便利です。
でも、Wordの文字数設定って、ちょっとわかりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。
設定方法を知らないと、何度も文字を数え直したり、レイアウトが崩れたりして困ってしまいます。
この記事では、Wordで1行の文字数を正しく設定する方法を、初心者の方でもわかるようにていねいに説明します。
基本的な設定方法

手順を詳しく解説
まずは、一番基本的な設定方法から説明します。難しそうに見えますが、実際にやってみると意外と簡単ですよ。
手順1:レイアウトタブを開く
Wordの画面上部にある「レイアウト」タブをクリックします。
ここには、ページの設定に関するメニューが集まっています。
手順2:ページ設定を開く
「ページ設定」という部分の右下に小さな矢印マークがあります。
これをクリックすると、詳細な設定画面が開きます。
手順3:文字数と行数の設定画面へ
開いた画面で「文字数と行数」タブをクリックします。
もしこのタブが見つからない場合は、「その他」や「文書グリッドの設定」を探してみてください。
手順4:設定を有効にする
「行数と文字数を指定する」という項目にチェックを入れます。
これで、文字数の設定ができるようになります。
手順5:数値を入力する
「1行の文字数」と「1ページの行数」の欄に、希望する数値を入力します。
たとえば、原稿用紙と同じにしたい場合は「文字数:40」「行数:20」と入力します。
手順6:設定を保存する
「OK」ボタンをクリックして設定を保存します。これで、指定した通りの文字数で文書が作成できるようになります。
設定のコツ
「標準の文字数に合わせる」の使い方
この項目にチェックを入れると、Wordが自動的に適切な文字数を計算してくれます。
特にこだわりがない場合は、この機能を使うと便利です。
プレビューで確認
設定画面にはプレビューが表示されるので、実際にどのような見た目になるかを確認してから決定しましょう。
フォントと行間の調整方法

1行の文字数を正確に設定するには、文字数だけでなく、フォントや行間も合わせて調整することが大切です。
フォントの選び方
等幅フォントを使おう 文字の幅が統一されているフォントを「等幅フォント」といいます。以下のフォントがおすすめです:
- MS明朝:読みやすく、正式な文書によく使われる
- MSゴシック:はっきりした文字で、画面でも見やすい
- 游明朝:新しいバージョンのWordに入っている美しいフォント
避けた方がよいフォント 以下のフォントは文字によって幅が違うため、文字数設定がうまくいかないことがあります:
- Times New Roman
- Arial
- 一部のデザイン性の高いフォント
フォントサイズの設定
一般的なサイズ
- 10.5pt:原稿用紙と同じ大きさ、論文でよく使われる
- 12pt:読みやすく、レポートや報告書に適している
- 11pt:10.5ptと12ptの中間で、バランスが良い
行間の調整方法
行間の設定手順
- 文書全体を選択(Ctrl+Aキー)
- 「ホーム」タブの「段落」グループにある行間ボタンをクリック
- 「行間のオプション」を選択
おすすめの行間設定
- 固定値:行間が一定になり、レイアウトが崩れにくい
- 1行:標準的な設定で、読みやすい
- 1.15行:少し広めで、長い文書でも疲れにくい
余白の調整
文字数設定と余白は密接に関係しています。
余白の設定方法
- 「レイアウト」タブの「余白」をクリック
- 「狭い」「普通」「広い」から選択
- 「ユーザー設定の余白」で細かく調整も可能
文字数に応じた余白の目安
- 40文字設定:「狭い」または「普通」がおすすめ
- 30文字設定:「普通」または「広い」がおすすめ
- 50文字以上:「狭い」または「ユーザー設定」で調整
よくあるトラブルと解決方法

文字数設定をしても、思った通りにならないことがあります。そんなときの解決方法をご紹介します。
トラブル1:行間が広すぎる・狭すぎる
症状 設定した行数よりも少ない行しか入らない、または文字が重なって見える
原因 段落の設定で、行間に余分な空白が設定されている
解決方法
- 文書全体を選択(Ctrl+A)
- 「ホーム」タブの「段落」グループの矢印をクリック
- 「行間」を「固定値」に変更
- 「間隔」の「段落前」「段落後」を「0pt」に設定
トラブル2:文字が枠からはみ出す
症状 設定した文字数を入力しても、行の途中で改行されてしまう
原因 用紙サイズや余白の設定が適切でない
解決方法
- 用紙サイズを確認(A4、B5など)
- 余白設定を見直す
- フォントサイズを小さくする
- 文字数設定を少なくする
トラブル3:文字がずれて見える
症状 文字数は合っているが、文字の位置がバラバラになる
原因 等幅フォントではないフォントを使っている
解決方法
- 文書全体を選択
- フォントを「MS明朝」「MSゴシック」などの等幅フォントに変更
- 半角文字と全角文字の使い分けに注意
トラブル4:設定した行数が表示されない
症状 「30行」に設定したのに、31行目や29行目までしか表示されない
原因 ヘッダー・フッターや段落設定が影響している
解決方法
- ヘッダー・フッターの高さを確認
- 段落の間隔設定を見直す
- ページ設定で「文字数と行数の指定」を再確認
さらに便利に使うコツ
テンプレートとして保存
よく使う設定は、テンプレートとして保存しておくと便利です。
保存方法
- 設定を完了した文書で「ファイル」→「名前を付けて保存」
- 「ファイルの種類」で「Wordテンプレート(*.dotx)」を選択
- わかりやすい名前を付けて保存
使用方法 次回からは「ファイル」→「新規」→「個人用」から保存したテンプレートを選ぶだけで、同じ設定の文書が作成できます。
文字数カウント機能の活用
リアルタイムで文字数確認 画面左下に表示される「○文字」をクリックすると、詳細な文字数情報が表示されます。
範囲指定での文字数確認 特定の部分だけの文字数を知りたいときは、その部分を選択してから文字数を確認しましょう。
まとめ
Wordの1行文字数設定は、最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえばとても便利な機能です。
大切なポイント
- 文字数設定は「レイアウト」タブの「ページ設定」から
- フォント・行間・余白もセットで調整する
- 等幅フォント(MS明朝、MSゴシックなど)を使う
- よく使う設定はテンプレートとして保存
コメント