文書を書く時、情報を整理して見やすくするために箇条書きはとても重要です。
Markdown(マークダウン)では簡単な記号を使って、きれいな箇条書きを作ることができます。
この記事では、基本的な書き方から応用テクニックまで、初心者にもわかりやすく解説します。
Markdownの箇条書きとは

箇条書きの役割
箇条書きは、複数の項目を見やすく整理するための表現方法です。
Markdownでは、簡単な記号を使って以下のような箇条書きを作れます:
- 情報の整理
- 手順の説明
- 項目の列挙
- 構造化された説明
Markdownで作れる箇条書きの種類
Markdownでは主に3つの種類の箇条書きが作れます:
- 順不同リスト:順序に意味がない項目の列挙
- 番号付きリスト:順序が重要な項目や手順
- ネストリスト:階層構造を持つ複雑な情報
それぞれの使い方を詳しく見ていきましょう。
順不同リスト(基本の箇条書き)

基本的な書き方
最も基本的な箇条書きは、ハイフン(-)を使って作ります。
Markdownの書き方:
- りんご
- みかん
- ばなな
表示結果:
- りんご
- みかん
- ばなな
他の記号も使える
ハイフン以外にも、アスタリスク(*)やプラス(+)も使用できます。
アスタリスクを使用:
* 赤い色
* 青い色
* 緑の色
プラスを使用:
+ 朝ごはん
+ 昼ごはん
+ 夜ごはん
どの記号を選ぶべきか
どの記号を使っても表示結果は同じですが、以下の点を考慮して選びましょう:
- ハイフン(-):最も一般的で読みやすい
- アスタリスク(*):強調との区別が必要
- プラス(+):あまり使われない
一つの文書内では、同じ記号で統一することをおすすめします。
番号付きリスト(順序ありリスト)
基本的な書き方
手順や順序が重要な情報には、番号付きリストを使います。
Markdownの書き方:
1. コンピューターの電源を入れる
2. パスワードを入力してログインする
3. 必要なアプリケーションを起動する
表示結果:
- コンピューターの電源を入れる
- パスワードを入力してログインする
- 必要なアプリケーションを起動する
番号の振り方のコツ
実は、すべての項目を「1.」で書いても正しく表示されます:
簡単な書き方:
1. 最初の手順
1. 次の手順
1. 最後の手順
この方法の利点:
- 項目の順序を変更する時に番号を振り直す必要がない
- 項目を追加・削除しても番号がずれない
- 編集が楽になる
番号付きリストの活用場面
番号付きリストは以下のような場面で効果的です:
- 料理のレシピ
- ソフトウェアのインストール手順
- 問題解決の手順
- ランキングや順位
ネストリスト(階層構造のリスト)

基本的なネスト構造
複雑な情報を整理する時は、リストの中にリストを作ることができます。
Markdownの書き方:
- 果物
- りんご
- みかん
- ばなな
- 野菜
- にんじん
- たまねぎ
- きゃべつ
表示結果:
- 果物
- りんご
- みかん
- ばなな
- 野菜
- にんじん
- たまねぎ
- きゃべつ
インデントの重要性
ネストリストを作るには、半角スペース2個以上でインデントします。
正しい例:
- 第一階層
- 第二階層(半角スペース2個)
- 第三階層(半角スペース4個)
間違った例:
- 第一階層
- 第二階層(インデントなし)
深いネスト構造
より複雑な構造も作ることができます:
Markdownの書き方:
1. プログラミング言語
- ウェブ開発
- JavaScript
- Python
- PHP
- モバイル開発
- Swift
- Kotlin
- React Native
2. データベース
- リレーショナルデータベース
- MySQL
- PostgreSQL
- NoSQLデータベース
- MongoDB
- Redis
番号付きとマークなしの組み合わせ
順序ありリストと順序なしリストを組み合わせることも可能です。
例:料理のレシピ:
1. 材料を準備する
- 鶏肉 300g
- たまねぎ 1個
- にんじん 1本
2. 下ごしらえをする
- 鶏肉を一口大に切る
- 野菜を食べやすい大きさに切る
3. 調理する
- フライパンに油を熱する
- 鶏肉を炒める
- 野菜を加えて炒める
よくある間違いと対処法

間違い1:インデントが足りない
間違った書き方:
- 第一項目
- 第二項目(ネストしたいのにインデントがない)
正しい書き方:
- 第一項目
- 第二項目(半角スペース2個でインデント)
間違い2:リスト後の改行不足
リストの後に通常の文章を書く時は、空行を入れる必要があります。
間違った書き方:
- 項目1
- 項目2
この文章がリストに含まれてしまう
正しい書き方:
- 項目1
- 項目2
この文章は別の段落として表示される
間違い3:記号の統一不足
一つの文書内では記号を統一しましょう。
統一されていない例:
- 項目1
* 項目2
+ 項目3
統一された例:
- 項目1
- 項目2
- 項目3
応用テクニック
チェックボックス付きリスト
ToDoリストなどに便利なチェックボックス付きリストも作れます:
Markdownの書き方:
- [ ] 未完了のタスク
- [x] 完了したタスク
- [ ] もう一つの未完了タスク
表示結果:
- [ ] 未完了のタスク
- [x] 完了したタスク
- [ ] もう一つの未完了タスク
リスト内でのコードや強調
リストの項目内で、コードや強調表現も使用できます:
- **重要な項目**を強調
- `コード`を含む項目
- [リンク](https://example.com)を含む項目
複数行の項目
長い説明が必要な項目は、複数行で書くことができます:
- 短い項目
- 長い項目の説明です。
この項目は複数行にわたって
説明を書くことができます。
- また別の項目
実践的な使用例

会議の議事録
# 2024年6月定例会議
## 議題
1. 前月の振り返り
- 売上実績の確認
- 課題の整理
2. 今月の計画
- 新商品の企画
- マーケティング戦略
3. その他
- 次回会議の日程
- 質疑応答
学習ノート
# JavaScript基礎
## データ型
- プリミティブ型
- 数値(Number)
- 文字列(String)
- 真偽値(Boolean)
- undefined
- null
- オブジェクト型
- オブジェクト
- 配列
- 関数
買い物リスト
# 今週の買い物リスト
## 食材
- [ ] 肉類
- [ ] 鶏むね肉
- [ ] 豚バラ肉
- [ ] 野菜
- [ ] キャベツ
- [ ] にんじん
- [ ] たまねぎ
## 日用品
- [ ] 洗剤
- [ ] トイレットペーパー
- [ ] 歯ブラシ
まとめ
Markdownでの箇条書きは、シンプルな記号を使って効果的な文書を作るための重要な機能です。
基本のポイント:
- 順不同リストは「-」「*」「+」のいずれかを使用
- 番号付きリストは「1.」「2.」…または全て「1.」でOK
- ネストリストは半角スペース2個以上でインデント
- 統一性を保って読みやすい文書を作成
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