「Ubuntuで”ターミナル”ってどうやって開くの?」
Linuxの基本操作は”ターミナル”から始まります。
でも、Ubuntu初心者にとっては「黒い画面」の出し方すら分かりにくいもの。
この記事では、Ubuntuでターミナルを起動する基本的な方法からショートカットキー、メニュー操作までをわかりやすく解説します。
Ubuntuターミナルとは?

ターミナルの基本知識
ターミナルとは、コマンド(文字列)を入力してコンピューターを操作する画面のことです。
WindowsでいうコマンドプロンプトやPowerShellに似ています。
ターミナルでできることの例:
- ソフトウェアのインストール:
sudo apt install firefox
- ファイルやフォルダの操作:
ls
、cd
、mkdir
などのコマンド - システム設定の変更:設定ファイルの編集や権限変更
- プログラムの実行:Python、Node.js、Bashスクリプトなど
なぜターミナルが重要なのか
グラフィカルな操作(マウスクリック)と比べて、ターミナルには以下のメリットがあります:
- 操作が高速:慣れるとマウス操作より早い
- 自動化が可能:複数の作業をスクリプトで一括実行
- リモート操作:ネットワーク越しにサーバーを管理
- 詳細な制御:GUIでは設定できない細かい調整が可能
Ubuntu初心者でも、基本的なターミナル操作を覚えることで、Linuxの真の力を活用できるようになります。
では、この「ターミナル」をどうやって起動するのでしょうか?次に、その具体的な方法を紹介します。
ターミナルを起動する5つの方法

方法① ショートカットキーで起動(最もおすすめ)
キーボードショートカット:
Ctrl + Alt + T
- 最も速くておすすめの方法
- どの画面からでも一瞬でターミナルが開く
- Ubuntu使いなら必ず覚えるべきショートカット
- 複数のターミナルウィンドウを開くことも可能
使い方のコツ:
- 3つのキーを同時に押す
- 指の配置:左手でCtrl + Alt、右手でT
- 慣れると無意識に使えるようになる
方法② アクティビティ画面から起動
手順:
- 左上の「アクティビティ」をクリック(または
Super
キーを押す) - 検索ボックスに「terminal」または「端末」と入力
- 表示された「端末」アイコンをクリック
補足説明:
Super
キーはWindowsキーのこと- 日本語環境では「端末」と表示される
- アイコンは黒い四角形の中に白いテキストが書かれたデザイン
方法③ アプリケーション一覧から起動
手順:
- 左下または画面左上の「Show Applications」(9つの点が格子状に並んだアイコン)をクリック
- アプリケーション一覧から「端末」または「Terminal」を探してクリック
- よく使うなら、アイコンを右クリックして「お気に入りに追加」を選択
アプリケーション整理のコツ:
- よく使うアプリはDockに追加
- フォルダを作って整理することも可能
- アルファベット順や使用頻度順で並び替え可能
方法④ 右クリックメニューから起動
手順:
- デスクトップや任意のフォルダ内で右クリック
- メニューから「端末で開く」を選択
- そのフォルダをカレントディレクトリ(現在の場所)としてターミナルが開く
この方法の特徴:
- 特定のフォルダで作業したい時に便利
- 最初から目的のディレクトリにいる状態で開始
- ファイル管理とターミナル操作を連携しやすい
方法⑤ ファイルマネージャーから起動
手順:
- ファイルマネージャー(Nautilus)を開く
- 目的のフォルダに移動
- メニューバーから「その他のアクション」→「端末で開く」を選択
- または、フォルダ内の空白部分で右クリック→「端末で開く」
実用的な使い方:
- プログラム開発時のプロジェクトフォルダで使用
- 大量のファイル操作を行う前の準備
- バックアップやファイル変換作業の効率化
これらの方法を使い分けることで、状況に応じて最適な方法でターミナルを開けます。次は、ターミナルが開かない時の対処法を説明します。
ターミナルが起動しない時の対処法

よくある問題と解決策
問題① ショートカットキーが効かない
原因と対策:
- キーボードレイアウトの違い:USキーボードと日本語キーボードで配置が異なる
- 設定の確認方法:
- 「設定」→「キーボードショートカット」を開く
- 「端末を開く」の設定を確認
- 必要に応じてショートカットを変更
カスタムショートカットの設定例:
設定 → キーボードショートカット → カスタムショートカット
名前:ターミナル起動
コマンド:gnome-terminal
ショートカット:Ctrl + Alt + T
問題② ターミナルアプリが削除されている
復旧方法:
# リカバリモードや他の端末から実行
sudo apt update
sudo apt install gnome-terminal
# 別のターミナルエミュレータを試す場合
sudo apt install xterm
sudo apt install konsole
問題③ システムのフリーズや設定トラブル
仮想端末への切り替え:
Ctrl + Alt + F3 # 仮想端末3に切り替え
Ctrl + Alt + F4 # 仮想端末4に切り替え
デスクトップに戻る:
Ctrl + Alt + F2 # または F1
代替手段
Webブラウザーからアクセス
- SSH接続が可能な場合
- クラウドIDEやオンラインターミナルサービス
- リモートデスクトップツール
他のターミナルアプリを試す
- xterm:軽量で基本的な機能
- konsole:KDE環境のターミナル
- tilix:タイル表示が可能な高機能ターミナル
- terminator:複数ペインを持つターミナル
何らかのトラブルがあっても、Ubuntuでは複数の起動方法があるため、必ず解決策が見つかります。
ターミナル起動後の基本操作
起動確認とバージョン情報
ターミナルが正常に起動したら、以下のコマンドで動作確認:
# 現在の日時を表示
date
# Ubuntuのバージョン確認
lsb_release -a
# 現在のディレクトリを表示
pwd
# ファイル一覧を表示
ls
便利な初期設定
ターミナルのカスタマイズ:
- ターミナル上で右クリック→「設定」
- 文字サイズ、色テーマ、透明度などを調整
- 複数のプロファイルを作成して用途別に使い分け
おすすめ設定:
- フォントサイズ:12〜14pt
- 色テーマ:Dark(目に優しい)
- 透明度:10〜20%(背景が少し見える程度)
- スクロールバック:無制限または10000行
複数ターミナルの活用
新しいタブを開く:
Ctrl + Shift + T
新しいウィンドウを開く:
Ctrl + Shift + N
タブ間の移動:
Ctrl + Page Up/Page Down
まとめ
Ubuntuでターミナルを起動する方法を整理すると:
最も効率的な方法
Ctrl + Alt + T
のショートカットキーを覚える- 慣れれば一瞬でターミナルが開く
- 複数のターミナルを開いて作業効率アップ
状況に応じた使い分け
- 特定フォルダで作業:右クリック→「端末で開く」
- 初回使用やトラブル時:アクティビティ画面から検索
- アプリ整理をしたい:Show Applicationsから起動してお気に入り追加
トラブル時の対応
- ショートカットが効かない場合は設定を確認
- ターミナルアプリがない場合は再インストール
- システムトラブル時は仮想端末を活用
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