「パソコンの時計がずれてる」
「会議の時間を間違えた」
── そんな困った経験はありませんか?
実は、この問題の原因は時刻同期の不具合かもしれません。
Windowsには、インターネットの時刻サーバーと自動で時間を合わせる機能があります。
でも、この機能がうまく働かないと、時計がずれてしまうんです。
この記事では、時刻同期の仕組みと設定方法、そして時計のズレを直す手順をやさしく説明します。
Windowsの時刻同期ってどんな仕組み?

基本的な仕組み
Windowsは、インターネット時刻サーバーという特別なコンピューターと定期的に連絡を取り合います。
そして、世界共通の正確な時間に自動で合わせてくれるんです。
この世界共通の時間を「UTC(協定世界時)」と呼びます。日本時間は、このUTCに9時間足した時間になります。
よく使われる時刻サーバー
- time.windows.com(マイクロソフトが提供)
- ntp.nict.jp(日本の情報通信研究機構が提供)
これらのサーバーは、原子時計という超正確な時計を使って時間を管理しています。
でも、この機能がうまく働かないと、パソコンの時計がだんだんずれてしまいます。
次に、時刻同期の設定方法を見てみましょう。
時刻同期の設定方法と手動同期の手順
基本的な設定方法(Windows 10/11共通)
手順1:設定画面を開く
- スタートボタンをクリック
- 「設定」(歯車のマーク)をクリック
- 「時刻と言語」を選択
手順2:自動同期をオンにする
- 「日付と時刻」を選択
- 「時刻を自動的に設定する」をオンにする
- 「今すぐ同期」ボタンを押す
これで、すぐに正確な時刻に更新されます。
大切なポイント
- インターネット接続が必要:時刻サーバーと通信するため
- 自動同期がうまくいかない場合:手動でサーバーを変更できます
もし、これでも時計のズレが直らない場合は、時刻サーバーの変更やサービスの再起動が必要です。次の章で詳しく説明します。
時刻サーバーの変更と詳しい対処法

時刻サーバーを変更する方法
手順1:コントロールパネルを開く
- スタートボタンを右クリック
- 「ファイル名を指定して実行」を選択
- 「timedate.cpl」と入力して「OK」をクリック
手順2:サーバーを変更する
- 「インターネット時刻」タブをクリック
- 「設定の変更」をクリック
- 「サーバー」の欄に「ntp.nict.jp」と入力
- 「今すぐ更新」をクリック
Windows Timeサービスを再起動する方法
パソコンに詳しい方向けの方法です。
方法1:サービス管理ツールを使う
- Windowsキー + R を押す
- 「services.msc」と入力してEnterを押す
- 「Windows Time」を右クリック
- 「再起動」を選択
方法2:コマンドプロンプトを使う
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows PowerShell(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを順番に入力
net stop w32time
net start w32time
w32tm /resync
ここまで試しても時計のズレが直らない場合は、ハードウェアの問題やウイルスの影響も考えられます。
時刻がずれる原因とその他の対処法
よくある原因
CMOS電池の消耗
- パソコンの中にある小さな電池が弱くなると、電源を切ったときに時計がリセットされます
- 古いパソコンによく起こる現象です
ウイルスやマルウェアの影響
- 悪いソフトウェアが時刻同期を妨害することがあります
ネットワークの制限
- 会社や学校のネットワークで、時刻同期が制限されている場合があります
キャッシュ・メモリの影響
- キャッシュが溜まったり、メモリを使用しすぎたりしていると遅れる場合があります。
対処法
CMOS電池の問題の場合
- パソコンメーカーまたは修理店に相談
- 電池交換が必要な場合があります
ウイルスの確認
- セキュリティソフトでフルスキャンを実行
- Windowsの標準機能「Windows Defender」でもチェック可能
ネットワーク制限の場合
- 会社や学校のIT担当者に相談
- 家庭用ネットワークの場合は、ルーターの設定を確認
キャッシュ・メモリの場合
- 再起動
まとめ
Windowsの時刻同期は、正確なスケジュール管理には欠かせない大切な機能です。
時計がずれたときの対処手順
- まずは「設定」→「時刻と言語」から「今すぐ同期」を試す
- それでもダメなら時刻サーバーを変更する
- 問題が続く場合は、ハードウェアやセキュリティの問題を疑う
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