【初心者向け】Macのchmodコマンドとは？ファイルの権限を安全に変更する方法

Macでファイルを編集しようとしたとき、「Permission denied（アクセス拒否）」というエラーメッセージが出たことはありませんか？

実は、これはファイルのアクセス権限が原因かもしれません。

Macは、ファイルやフォルダごとに「だれが何をできるか」を細かく決めています。

その設定を変更するために使うのが、chmod（チェンジモード）コマンドです。

「chmodって何？」「使い方が難しそう…」という初心者の方に向けて、基本から安全な使い方まで丁寧に説明します。

chmodとは？どんな時に使うの？

chmodの役割

chmodは「change mode（モード変更）」の略です。

ファイルやフォルダに対する「読み取り・書き込み・実行」の権限を変更するためのコマンドです。

よくある使用場面

• スクリプトファイルが実行できないとき
• ウェブサーバーでHTMLやPHPが見られないとき
• 「Permission denied」と表示されたとき
• ファイルが編集できないとき

chmodが扱う3つの権限

ポイント： chmodは「ファイルに対するアクセス許可」を設定するコマンドです。

chmodの使い方と基本的な書き方

基本の書き方

chmod [権限設定] ファイル名

権限設定の2つの方法

① 数字で指定する方法（よく使われる）

例：

chmod 755 myscript.sh

→ 所有者：すべて許可（7）、グループと他の人：読み・実行許可（5）

② 記号で指定する方法（部分的な変更に便利）

chmod u+x myscript.sh

→ 所有者（user）に「実行権限（+x）」を追加する

ポイント： 数字指定は一括変更、記号指定は部分的な変更に便利です。

chmodの実践的な使い方

スクリプトファイルを実行できるようにする

chmod +x run.sh

結果： 実行権限が追加され、./run.shで実行できるようになります。

HTMLファイルをウェブ公開用に設定する

chmod 644 index.html

結果： 所有者は読み・書き可能、他の人は読み取りのみ（安全な設定）

読み取り専用ファイルを編集できるようにする

chmod u+w memo.txt

結果： 所有者に書き込み権限を追加

現在の権限を確認する方法

ls -l ファイル名

例の出力：

-rwxr-xr-x  1 user  staff  1024 Dec  1 10:00 script.sh

この場合：

• 所有者：読み・書き・実行（rwx）
• グループ：読み・実行（r-x）
• その他：読み・実行（r-x）

chmodを使う時の注意点

「777」を安易に使わない！

chmod 777 filename  # これは危険！

「777」はだれでも読み・書き・実行できる状態です。便利そうに見えますが、セキュリティ的に非常に危険です。

特にウェブサーバーで「777」を使うと、外部からファイルを改ざんされるリスクが高まります。

管理者権限が必要な場合がある

ファイルの所有者でない場合や、システムファイルを変更する際は、管理者権限で実行する必要があります：

sudo chmod 644 /System/重要なファイル

よく使う安全な権限設定

まとめ：chmodでMacをもっと使いこなそう

chmodは、Macを使いこなす上で必要不可欠なファイルのアクセス制御ツールです。

覚えておきたいポイント：

• だれが何をできるかを設定できる
• 数字または記号で柔軟に指定可能
• プログラミングやウェブ開発にも必須の知識
• 安全性を考えて適切な権限を設定することが大切

「ファイルが実行できない…」「編集できない…」というときに、ぜひこのchmodを思い出してください。正しく使えば、作業効率とセキュリティの両方を高められます。