データベースを使う上で欠かせないのが「SQL(エスキューエル)」です。
初めて触る方は「文法が難しそう」「どこから覚えればいいの?」と思うかもしれません。
この記事では、SQLの基本的な構文を厳選して紹介します。
実際の例とともに、丁寧に解説していきますので、初心者の方でもすぐに使えるようになります。
SQLとは?その役割について

SQLってなに?
SQL(Structured Query Language)は、データベースを操作するための言語です。
データの「作成」「読み取り」「更新」「削除」を行うため、CRUD操作とも呼ばれています。
CRUD操作の内容
- C(Create):新しいデータを登録する
- R(Read):保存されているデータを取得する
- U(Update):既存のデータを変更する
- D(Delete):不要なデータを削除する
これらの操作がSQLの基本です。次からは、それぞれの構文を具体的に見ていきましょう。
SELECT文でデータを取得しよう
SELECT文の役割
データを取り出すための最も基本的な構文です。情報を「見る」ためのコマンドと考えてください。
基本的な書き方
SELECT カラム名 FROM テーブル名 WHERE 条件;
実際の使用例
SELECT name, email FROM users WHERE age > 30;
この例では、「usersテーブルから、30歳より上の人の名前とメールアドレスを取得する」という意味になります。
ポイント
- 複数のカラムを指定する時は、カンマ(,)で区切る
- WHERE句で条件を指定できる
- 全てのカラムを取得したい時は「*」を使う
次は、データを「追加」するINSERT文について説明します。
INSERT文でデータを追加しよう

INSERT文の役割
新しい行をテーブルに追加するための構文です。
基本的な書き方
INSERT INTO テーブル名 (カラム1, カラム2) VALUES (値1, 値2);
実際の使用例
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('山田太郎', 'taro@example.com');
この例では、「usersテーブルに、山田太郎さんの情報を新しく登録する」という意味です。
ポイント
- カラム名と値の順番を合わせる
- 文字列は「’」(シングルクォート)で囲む
- 数値は「’」で囲まない
INSERTでデータを蓄積したら、次は登録済みデータを「変更」するUPDATE文を覚えましょう。
UPDATE文でデータを更新しよう
UPDATE文の役割
既存のデータを変更するための構文です。
基本的な書き方
UPDATE テーブル名 SET カラム名 = 値 WHERE 条件;
実際の使用例
UPDATE users SET email = 'new@example.com' WHERE id = 3;
この例では、「usersテーブルのid番号3の人のメールアドレスを変更する」という意味です。
重要な注意点
**WHERE句を忘れると、全てのデータが更新されてしまいます!**必ずWHERE句で対象を指定しましょう。
次は、「削除」を行うDELETE文について説明します。
DELETE文でデータを削除しよう
DELETE文の役割
不要になった行を削除するためのSQL文です。
基本的な書き方
DELETE FROM テーブル名 WHERE 条件;
実際の使用例
DELETE FROM users WHERE id = 5;
この例では、「usersテーブルからid番号5のデータを削除する」という意味です。
重要な注意点
DELETE文も、必ずWHERE句を使うのが鉄則です。WHERE句を忘れると、テーブルの全データが削除されてしまいます。
これらの操作を支える「テーブルの作成」方法も覚えておきましょう。
CREATE TABLE文でテーブルを作ろう
CREATE TABLE文の役割
新しいテーブルを作るための構文です。データを入れる「箱」を作るイメージです。
基本的な書き方
CREATE TABLE テーブル名 (
カラム名 データ型,
カラム名 データ型,
...
);
実際の使用例
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY,
name VARCHAR(100),
email VARCHAR(100)
);
この例では、「users」という名前のテーブルを作っています。
データ型について
- INT:整数を保存する
- VARCHAR(数字):文字列を保存する(数字は最大文字数)
- PRIMARY KEY:そのカラムが主キー(重複しない識別子)であることを示す
テーブルの設計が正しくできれば、データの操作もスムーズになります。最後に、SQLを安全に扱うための注意点を紹介します。
SQLを安全に使うための注意点

基本的な注意事項
- WHERE句を省略しない:UPDATE文やDELETE文では必須
- バックアップを取る:重要な操作の前には必ずデータのバックアップを取る
- トランザクションを活用:ミスを防ぐために、操作を取り消せるようにする
トランザクションの使用例
BEGIN;
UPDATE users SET name = '変更テスト' WHERE id = 1;
-- 結果を確認して問題があれば...
ROLLBACK; -- 変更を取り消し
-- 問題なければ...
COMMIT; -- 変更を確定
安全に操作するコツ
- まずSELECT文で対象データを確認する
- 少数のデータで動作テストを行う
- 本番環境では慎重に操作する
安全にSQLを使うには、常に確認と準備が大切です。
まとめ
SQLはデータ操作の基本中の基本です。今回紹介した構文を覚えることで、データベースの操作が自在にできるようになります。
覚えるべき基本構文
- SELECT:データを取得する
- INSERT:データを追加する
- UPDATE:データを更新する
- DELETE:データを削除する
- CREATE TABLE:テーブルを作成する
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