「パソコンの容量がいっぱいで動作が重くなった」
「Cドライブの空きがゼロに近い」
「どのアプリが容量を食っているかわからない」
そんな悩みを解決するために、今回は容量を圧迫しているソフトを特定する方法について、初心者の方でも理解できるように詳しく説明していきます。
まず現状を把握:どのくらい容量が使われているか確認

対処法を考える前に、まず現在の状況を正確に把握しましょう。
Cドライブの空き容量をチェック
- エクスプローラーを開く(Windowsキー + E)
- 「PC」または「コンピューター」をクリック
- Cドライブの表示を確認
容量の目安:
・赤色表示:危険(空き容量10%未満)
・黄色表示:注意(空き容量10-20%)
・青色表示:正常(空き容量20%以上)
システム全体の容量使用状況
- スタートメニューを開く
- 「設定」(歯車アイコン)をクリック
- 「システム」→「記憶域」を選択
- ドライブの使用状況が表示される
ここで、どのドライブがどのくらい使われているかが一目でわかります。
Windows標準機能で容量を使っているソフトを特定
まずはwindowsに標準搭載されている機能で確認してみましょう。
方法1:アプリと機能で確認
最も簡単で確実な方法です。
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「アプリ」をクリック
- 「インストールされているアプリ」または「アプリと機能」を選択
- 「並べ替え」から「サイズ(大から小)」を選択
これで、容量を多く使っているアプリが上位に表示されます。
よく容量を使っているアプリの例:
・ゲーム(特に最新の3Dゲーム):50GB以上
・動画編集ソフト:10-30GB
・開発環境(Visual Studio、Android Studioなど):10-20GB
・Office製品:5-10GB
・ブラウザ(キャッシュ込み):1-5GB
方法2:ストレージセンサーでカテゴリ別確認
どのタイプのファイルが容量を占めているかを知りたい場合に便利です。
- 設定アプリを開く
- 「システム」→「ストレージ」を選択
- カテゴリ別の使用量が表示される
- 必要ならば「表示するカテゴリを増やす」をクリック
表示されるカテゴリ(増加版):
・システムファイル
・アプリと機能
・一時ファイル
・ドキュメント
・ピクチャ
・ビデオ
・音楽
・メール
・OneDrive
・その他
詳細な分析手順
各カテゴリをクリックすると、さらに詳しい内訳が見られます:
「アプリと機能」の詳細
- インストールされているアプリの一覧
- 各アプリの使用容量
- インストール日
「一時ファイル」の詳細
- ごみ箱のファイル
- 一時インターネットファイル
- システムエラーメモリダンプファイル
- Windowsアップデートのクリーンアップ
容量を占めている原因別の対処法

容量を使っているソフトやファイルを見つけたら、適切に対処しましょう。
不要なアプリケーションの削除
安全にアンインストールする手順
- 設定→アプリ→インストールされているアプリ
- 削除したいアプリを選択
- 「アンインストール」をクリック
- 確認画面で「アンインストール」を再度クリック
アンインストールしても良いアプリの例:
・使っていないゲーム
・試用版ソフト
・古いバージョンのソフト(新版がインストール済み)
・重複機能のアプリ
・プリインストールされた不要アプリ
注意が必要なアプリ
削除に注意が必要なアプリ:
・Microsoft Visual C++ Redistributable(他のソフトが依存)
・ドライバー関連ソフト
・システム関連ツール
・セキュリティソフト
・会社指定のソフト(業務用PC)
大容量データの移動・整理
外部ストレージへの移動
移動対象のファイル:
・動画ファイル(.mp4、.avi、.mkvなど)
・音楽ファイル(.mp3、.flacなど)
・画像ファイル(.jpg、.png、.rawなど)
・古いプロジェクトファイル
・バックアップファイル
手順:
- 外付けHDDやUSBメモリを接続
- 移動したいファイルを選択
- 切り取り(Ctrl + X)
- 移動先で貼り付け(Ctrl + V)
クラウドストレージの活用
主要なクラウドストレージサービス:
・OneDrive(Microsoft):5GB無料
・Google Drive:15GB無料
・Dropbox:2GB無料
・iCloud:5GB無料(Apple製品用)
OneDriveでの自動同期設定:
- 設定→アカウント→バックアップ
- 「フォルダーのバックアップを管理」をクリック
- デスクトップ、ドキュメント、ピクチャを選択
- 「バックアップの開始」をクリック
一時ファイルとキャッシュの削除
ディスククリーンアップの実行
- 設定アプリを開く
- 「システム」→「ストレージ」を選択
- (「クリーンアップ対象候補」をクリック)
- 削除したい項目を選択して「クリーンアップ」をクリック
削除推奨項目:
・一時ファイル
・ごみ箱
・システムエラーメモリダンプファイル
・Windows Updateのクリーンアップ
・以前のWindowsインストール(要注意)
ブラウザキャッシュの削除
Chrome の場合:
- Ctrl + Shift + Delete
- 「閲覧履歴データの削除」画面で期間を選択
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をクリック
Edge の場合:
- 設定→プライバシー、検索、サービス
- 「閲覧データをクリア」→「クリアするデータの選択」
- 期間と項目を選択して「今すぐクリア」
容量不足を防ぐための予防策

今後同じ問題が起きないよう、予防策も設定しておきましょう。
ストレージセンサーの有効化
自動でファイルを削除してくれる便利機能です。
- 設定→システム→ストレージ
- 「ストレージセンサー」をオンにする
- 「ストレージセンサーを構成」をクリック
- 自動削除の条件を設定
おすすめ設定:
・ストレージセンサーの実行:毎月
・一時ファイル:1日より古いファイルを削除
・ごみ箱:30日より古いファイルを削除
・ダウンロードフォルダー:60日より古いファイルを削除
新しいコンテンツの保存先変更
Cドライブ以外に自動保存するよう設定できます。
- 設定→システム→ストレージ
- 「ストレージの詳細設定」を開く
- 「新しいコンテンツの保存先を変更」をクリック
- 各項目の保存先ドライブを変更
変更項目:
・新しいアプリ
・新しいドキュメント
・新しい音楽
・新しい写真とビデオ
・新しい映画とテレビ番組
定期的なメンテナンススケジュール
推奨メンテナンス頻度:
・月1回:ストレージ使用量チェック
・3ヶ月に1回:不要アプリの確認・削除
・6ヶ月に1回:大容量ファイルの整理
・年1回:システム全体の見直し
よくある質問
- Q「Program Files」フォルダが巨大になっているが、手動で削除しても大丈夫?
- A
直接削除は避けてください。必ず「アプリと機能」からアンインストールしましょう。手動削除するとシステムに悪影響を与える可能性があります。
- Qゲームのセーブデータは残したいが、ゲーム本体だけ削除したい
- A
多くのゲームは、ゲーム本体を削除してもセーブデータは別フォルダに保存されるため残ります。念のため、セーブデータの場所を事前に確認してバックアップを取ることをお勧めします。
基本的にはCドライブにセーブデータが保存されている。
また、ゲームによっては、インストール時にセーブデータを別保存するか選択できる。
- QDドライブがない場合はどうすれば良い?
- A
外付けHDDやSSDを購入するか、パーティション分割ソフトでCドライブを分割してDドライブを作成する方法があります。
- Qクラウドストレージの容量も足りなくなった場合は?
- A
有料プランにアップグレードするか、複数のクラウドサービスを併用する、または外付けストレージを活用しましょう。
- Q容量削除後も動作が重い場合は?
- A
容量以外に、メモリ不足やCPU負荷、マルウェア感染なども考えられます。タスクマネージャーでリソース使用状況を確認してください。
トラブルシューティング
よくある問題と解決法
問題1:削除したのに容量が増えない
原因と対処法:
・ごみ箱にファイルが残っている
→ ごみ箱を空にする
・システムの復元ポイントが大量にある
→ システムのプロパティから古い復元ポイントを削除
・ページファイルが大きい
→ 仮想メモリの設定を見直す
問題2:必要なソフトを間違って削除してしまった
対処法:
・システムの復元を実行
・Microsoft Store から再インストール
・公式サイトから再ダウンロード
・バックアップから復元(事前にバックアップを取っている場合)
問題3:削除できないファイルがある
原因と対処法:
・ファイルが使用中
→ タスクマネージャーで関連プロセスを終了
・管理者権限が必要
→ 管理者として実行
・システムファイル
→ システムファイルチェッカー(sfc /scannow)を実行
まとめ
windowsの容量不足は、適切な方法で原因を特定し、計画的に対処すれば解決できます。
おさらい:
- 標準機能:設定→アプリ、ストレージで基本的な確認
- 対処法:不要アプリ削除、データ移動、一時ファイル削除
- 予防策:ストレージセンサー、保存先変更、定期メンテナンス
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