今回は、古代の神話に登場する神秘的な存在「スフィンクス」についてお話しします。
スフィンクスにはエジプト版とギリシャ版の2つがある
スフィンクスには、大きく2つの系統があります。
エジプト神話のスフィンクス

- 「守護者」として神殿や王墓の前に置かれる石像
- 最も有名なのがギザの大スフィンクス
ギリシャ神話のスフィンクス

- 「謎かけ」をして人間を試す役割
- 有名な『オイディプス王』という物語に登場
エジプト版とギリシャ版では見た目が全然違う
スフィンクスの見た目は、その文化によって大きく変わります。
エジプトのスフィンクス

- ライオンの体
- ファラオ(王)の顔(人面)
- 頭には王冠、身体は伏せた姿勢
エジプト版は「守ってくれる存在」、ギリシャ版は「試練を与えてくる存在」なんですね。
ギリシャのスフィンクス

- 女性の顔
- ライオンの体
- 鳥の翼
つまり、見た目は似ているけれど、役割や性格は違うんですよね。
特徴
スフィンクスは、単なる神殿の飾りやモンスターではありません。
それぞれ、独自の強力な能力や象徴性を持っています。
エジプトのスフィンクスの特徴
- 王の守護者
- 王権の象徴
- 悪人が神聖な場所に立ち入らないようにする
ギリシャのスフィンクスの特徴
- 謎かけで旅人を試す知性ある存在
- 謎を解けなければ襲われて食われる
- 空を飛ぶ俊敏さと怪力も持つ
つまり、エジプト版は「静かに見守る守護者」、ギリシャ版は「積極的に試練を与える試験官」のような存在なんです。
「スフィンクスの面白い話はないの?」そう思った方、続きをお読みください。
スフィンクスには有名な謎かけの物語がある

ギリシャ神話で最も有名なスフィンクスの話をご紹介しましょう。
「オイディプスとスフィンクスの謎かけ」の物語
- 女神ヘラがスフィンクスを地上に遣わした
- スフィンクスはテーバイのピーキオン山に座した
- 旅人に謎かけを出していた
- 「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足——これは何?」
- 答えられなかった者はその場で食い殺されてしまう
- 多くの人が犠牲になった
- 若き王子オイディプスがやってきた
- オイディプスは答えた「それは人間だ」
- 「赤ん坊のときは四つんばい、大人は2本足、老人は杖をついて歩く」
- あまりにあっさり答えられて驚き、その拍子にスフィンクスは死んでしまう
まとめ:スフィンクスは「知恵の試練」を象徴する存在
スフィンクスについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- エジプト神話とギリシャ神話の両方に登場
- ライオンの体+人の顔(+翼)が基本形
- エジプトでは守護、ギリシャ神話では謎かけ・試練を与えるという特徴を持つ
- オイディプスの知恵がスフィンクスを退けた有名な物語
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