世界樹をかじる龍「ニーズヘッグ」って何者?北欧神話の恐ろしいドラゴンを分かりやすく解説

神話・歴史・伝承

こんにちは!今回は、北欧神話に登場する恐ろしいドラゴン「ニーズヘッグ」についてお話しします。

「ニーズヘッグって聞いたことはあるけど、どんな龍なの?」
「なんで世界樹をかじってるの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。

実は、ニーズヘッグは単なる悪い龍ではなく、北欧神話の世界観を理解するうえでとても大切な存在なんです。

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ニーズヘッグには色々な呼び方がある

ニーズヘッグには、いくつかの表記方法があります:

主な表記

  • Níðhöggr(古ノルド語の正式表記)
  • Níðhögg(短縮形)
  • Nidhoog(英語圏での表記)
  • ニドホッグ(日本のカタカナ表記の揺れ)

でも、どれも同じ存在を指しています。北欧神話の古い文献『古エッダ』では、一貫して「Níðhöggr」と書かれているんですよ。

ニーズヘッグは有名な北欧神話の文献に登場する

ニーズヘッグは、北欧神話の代表的な文献に登場します。

主な出典

  • 『古エッダ』の「巫女の予言」 → 世界の始まりと終わりを歌った有名な詩
  • 『スノッリのエッダ』の「ギュルヴィたぶらかし」 → 世界樹ユグドラシルについて詳しく説明した部分

ニーズヘッグの正確な家族は明かされていません。
でも、死の国ニヴルヘイムと深い関係があるとされています。

ニーズヘッグは神ではなく…

ニーズヘッグは、いわゆる「神」ではなく邪悪なドラゴン。

ニーズヘッグの位置づけ

  • 冥界に属する存在 → 死者の世界ニヴルヘイムと関係が深い
  • 世界樹の最下層に住む → ユグドラシルの根っこの部分(ニヴルヘイムのフヴェルゲルミルの泉)が居住地

ドラゴンともヘビともされるが、どちらにしろ邪悪。

悪い存在だけど、北欧神話の世界観には欠かせない重要な役割を果たしています。

ニーズヘッグは巨大で恐ろしいドラゴン

ニーズヘッグは、巨大なドラゴン(または大蛇)として描かれています。

ニーズヘッグの特徴

  • 世界樹の根をかじるほど巨大な体
  • なんでも噛み砕く
  • 罪人の血をすすったり、死体を食べたりする
  • 死の象徴として描かれる
  • 手下のヘビたちと一緒
  • 世界樹の上にいる大鷲と仲が悪く、リスのラタトスクを通じて罵り合っている

北欧神話に登場する怪物の中でも、特に不吉で恐ろしい

ニーズヘッグは世界を少しずつ壊している

ここが、ニーズヘッグの最も重要な役割です!

ニーズヘッグの主な能力と役割

  • 世界樹ユグドラシルの根をかじり続ける → 少しずつユグドラシルを弱らせる
  • 悪人をむさぼる → 冥界で罪を犯した人を喰らう

とにかく何かしらを食べてるのがニーズヘッグさん。

ラグナロク

ニーズヘッグは、ラグナロクでも生き残ったドラゴン(蛇)。

ラグナロクでは、死者を翼に乗せて飛び立つのだそう。

文献の最後では「やがて沈む」と言われている。

この「やがて沈む」については様々な解釈があり、ニーズヘッグあるいは巫女の意識が沈むと考えられている。

ニーズヘッグとおしゃべりリスの不思議な関係

ニーズヘッグには、とても面白いエピソードがあります。

「リスのラタトスクとのやりとり」

  1. ニーズヘッグは世界樹の根っこでかじかじしている
  2. 世界樹の頂上には鷲のフレースヴェルグがいる
  3. この二匹はいつも口喧嘩をしている
  4. でも、直接話すことはできない
  5. そこで、おしゃべりリスのラタトスクが仲介役になる
  6. ラタトスクは上下を行ったり来たりして、悪口を伝える

つまり、世界樹ユグドラシルでは「上の鷲 vs 下の龍」という対立構造があり、真ん中でリスがちょろちょろと伝言ゲームをしているんです。

なんだか、ほのぼのとした光景に思えませんか?

まとめ

ニーズヘッグについて、いかがでしたか?

今回のおさらい

  • 古エッダなどの有名な文献に登場する
  • 神ではなく、邪悪なドラゴンもしくは蛇
  • 巨大で恐ろしいドラゴンの姿
  • 世界樹の根をかじって、世界を少しずつ壊している
  • 大鷲フレスヴェルグやリスのラタトスクと面白い関係がある

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