最新技術に敏感なユーザーや開発者に人気のLinuxディストリビューション「Fedora」。
インストールが完了した直後、「何から手をつければいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
今回は、Fedoraを快適かつ安全に使うための初期設定をステップバイステップで紹介します。初心者の方でも無理なく進められるよう、やさしく解説していきますね。
システムを最新の状態にアップデート

まずはセキュリティと安定性を確保するために、システム全体をアップデートしましょう。
sudo dnf update -y
ポイント
Fedoraはローリングリリースではありませんが、パッケージは頻繁に更新されます。定期的なアップデートが大切です。
RPM Fusionの有効化(必須)
Fedoraは自由ソフトウェア中心のポリシーのため、MP3再生・動画コーデック・NVIDIAドライバなどが標準では非対応なんです。
RPM Fusionという外部リポジトリを追加することで、より実用的な環境が整います。
# 無償&非無償の両方を追加
sudo dnf install \
![]()
https://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-$(rpm -E %fedora).noarch.rpm \
![]()
https://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-$(rpm -E %fedora).noarch.rpm
この設定により、普段使いで困ることがぐっと少なくなります。
日本語入力とフォントを整える
日本語環境はほぼ整っているものの、IMEが動かない場合は以下を確認してみてください。
sudo dnf install ibus-mozc langpacks-ja
その後、設定 → 地域と言語 → 日本語を追加 → Mozcを選択で切り替え可能です。
これで日本語入力がスムーズにできるようになりますね。
開発環境を整備(必要に応じて)

開発作業をする方は、基本的なツールを入れておきましょう。
Git、GCC、Makeなどの基本開発ツール
sudo dnf groupinstall "Development Tools"
sudo dnf install git
PythonやNode.jsなどのランタイム
sudo dnf install python3
sudo dnf install nodejs
必要に応じて、使用する言語の環境を整えてくださいね。
GNOMEの便利機能を拡張(GUIユーザー向け)
Fedoraのデフォルトデスクトップ環境「GNOME」は拡張可能です。
sudo dnf install gnome-tweaks gnome-extensions-app
主な機能
- GNOME Tweaks:カスタマイズの定番ツール
- gnome-extensions-app:拡張機能のオン/オフ管理
これらのツールを使うことで、デスクトップをより使いやすくカスタマイズできます。
ファイアウォールとSELinuxを確認
セキュリティを保つために、firewalldとSELinuxの状態を確認しておきましょう。
# ファイアウォール状態確認
sudo firewall-cmd --state
# SELinuxのモード確認
sestatus
注意:基本的には有効のままが推奨です。セキュリティのため、無効にしないようにしましょう。
よく使うアプリをインストール(例)
日常的に使うアプリケーションを入れておくと便利です。
代表的なアプリケーション
- ブラウザ:
sudo dnf install google-chrome
(RPM Fusionが必要) - VS Code:Microsoft公式リポジトリから追加可
- GIMP / VLC / LibreOffice:
sudo dnf install gimp vlc libreoffice
用途に応じて、必要なアプリケーションをインストールしてくださいね。
まとめ:Fedoraは最初のひと手間で快適に!
Fedoraはクリーンな構成が魅力ですが、インストール直後のセットアップ次第で使い勝手が大きく変わります。
今回の内容をひと通り実施することで、日常利用・開発作業どちらにも対応できる安心で快適な環境が整います。
ポイントまとめ
- アップデートで安全な最新環境に
- RPM Fusionでマルチメディア対応
- 日本語入力&フォントを整備
- 開発ツールやGUI設定を導入
- セキュリティ設定(ファイアウォール・SELinux)を確認
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