Ubuntuを使っていると、
「バックアップスクリプトを毎日実行したい」
「ログの整理を週一でやりたい」
など、自動で処理したい場面はたくさんありますよね。
そんなときに使えるのが、crontab(クローンタブ)です。
これは、Linuxで昔から使われている「定期実行の仕組み」で、特別な知識がなくても簡単に設定できます。
この記事では、Ubuntuでのcrontabの基本的な使い方から、実際の活用例、注意点までをわかりやすく解説します!
crontabとは?Ubuntuにおける役割

crontabとは、指定した時間にコマンドやスクリプトを自動実行する仕組みです。
Ubuntuを含むほとんどのLinuxディストリビューションに標準搭載されています。
バックグラウンドで動作するcron(クロン)デーモンが、crontabファイルの内容を定期的に読み取り、処理を実行してくれます。
crontabの基本構文と時間指定の仕組み
crontabでは、次のような形式で実行時間を設定します:
分 時 日 月 曜日 コマンド
例:
30 2 * * * /home/user/backup.sh
これは「毎日2:30に/home/user/backup.sh
を実行する」という意味です。
各フィールドの意味
フィールド | 内容 | 例 |
---|---|---|
分 | 0〜59 | 30 |
時 | 0〜23 | 2 |
日 | 1〜31 | * |
月 | 1〜12 | * |
曜日 | 0〜7(0と7は日曜) | * |
「*」
は「すべて」を意味します。
crontabを編集・登録する手順

編集(作成):
crontab -e
初回はエディタの選択画面が出ることがあります。nano
を選べばOK。
現在のcrontabを確認:
crontab -l
特定ユーザーのcrontabを編集:
sudo crontab -e -u ユーザー名
実用例:バックアップやスクリプトの自動実行

毎朝5時にバックアップスクリプトを実行:
0 5 * * * /home/user/backup.sh
毎週月曜の夜11時にログを削除:
0 23 * * 1 rm /var/log/temp.log
毎分Pythonスクリプトを実行:
* * * * * /usr/bin/python3 /home/user/task.py
crontabの確認・削除・ログの見方

登録済みジョブの確認:
crontab -l
crontabの削除:
crontab -r
実行ログの確認方法(Ubuntuの場合):
grep CRON /var/log/syslog
もしくはjournalctl
を使って確認することもできます:
journalctl -u cron
注意点とよくあるエラー

フルパスでコマンドを記述する
crontabでは環境変数(特にPATH
)が限られているため、実行ファイルの絶対パスを書くのが安全です。
権限エラー
スクリプトに実行権限があるか確認:
chmod +x /home/user/backup.sh
● 出力をログに記録したい場合:
0 5 * * * /home/user/backup.sh >> /home/user/backup.log 2>&1
まとめ:Ubuntuの自動化はcrontabから始めよう!
crontabは、Ubuntu上での自動処理の基本ツールです。
スクリプトの定期実行やログの整理、バックアップなどに大活躍します。
覚えておきたいポイント:
- 編集:
crontab -e
- 確認:
crontab -l
- 書き方:
分 時 日 月 曜 コマンド
- 実行権限とフルパスを忘れずに!
少し慣れてくると、日常的なタスクを完全自動化できるようになります。
まずは簡単なジョブから、ぜひcrontabを活用してみてください!
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