北欧神話には多くの神々が登場しますが、その中でも特別な役割を担う神がいます。
それが「ヘイムダル」—神々の世界を守る見張り番です。
今回は、この神秘的な神について、わかりやすくご紹介していきます。
系譜

ヘイムダルは、北欧神話のなかでもとくに神秘的な誕生を持つ神です。
- 父:オーディン(とされることもあるが、明言されない場合も)
- 母:9人の波の女神たち(海の精霊) → 女神は波を表し、海から昇る太陽がヘイムダルと考えられている
- 人類階級の始祖:3人の女性と子を成し、それぞれの子が貴族、農民、奴隷の階級の始まりとなった。
役割
ヘイムダルの役割は見張り。
ビフレスト(虹の橋)と呼ばれるアースガルズ(神々の世界)と地上をつなぐ橋があります。
ヘイムダルは、ビフレストを見張り、アースガルズ(神々の世界)への侵入を防ぎます。
能力と持ち物

ヘイムダルには次のような能力がある。
- 鋭い視力と聴力を持ち、夜でも昼のように見通す力がある。100マイル先まで見れる
- 耳は、草が伸びる音さえも聞き取れるほど敏感
- 超ショートスリーパーで、睡眠時間が短い
また、彼の持ち物も印象的です。
- ギャラルホルン(角笛):ラグナロク(終末の日)にはこの角笛を吹き、神々に危機を知らせます。
- 黄金の歯を持っていたとする記述もある
- 金のたてがみを持った馬「グルトップ」
- ホーフンドと呼ばれる剣
神話
ヘイムダルが活躍するエピソードの中でも、特に有名なのがラグナロク(終末の日)の話です。
主な神話エピソード:
- ラグナロクの始まり
- ヘイムダルがギャラルホルンを吹いて警告することで、神々が戦いの準備を始める。
- ロキとの最終対決
- 宿敵ロキと相打ちになる運命。
また、「人間の起源」に関する神話では、ヘイムダルが「リーグ」という名前で各階級の人々を創造したとも言われます。
まとめ
項目 | 内容まとめ |
---|---|
系譜 | 海の精霊である9人の母から生まれた神秘的な存在 |
能力 | 100マイル先まで見通し、草が伸びる音まで聞き取れる聴力。 |
特徴的な持ち物 | ギャラルホルンという角笛 |
神話 | ラグナロクで警告の角笛を吹き、ロキと戦う最期が印象的 |
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