【保存版】Windows PowerShellコマンドレット一覧と使い方|初心者にもわかりやすい解説付き

Windows

「PowerShellってよく聞くけど、どんなコマンドが使えるの?」

Windowsの管理作業を効率化するには、PowerShellコマンドレットを使いこなすのが鍵です。

でも、いざ使おうとしても
「どこにどんなコマンドがあるのか分からない」
「用途別にまとめて知りたい」
と感じていませんか?

この記事では、Windows PowerShellの主要なコマンドレット一覧とその基本的な使い方をカテゴリ別にわかりやすく紹介します。

初心者でも今すぐ実践できるように、例付きで解説していきます。

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PowerShellとは?コマンドプロンプトとの違い

PowerShellは、Windowsに標準搭載されている高度なコマンドラインシェルです。

従来の「コマンドプロンプト」よりもスクリプト機能が豊富で自動化が得意です。

主な違いは以下の通りです:

機能コマンドプロンプトPowerShell
処理対象テキストオブジェクト
スクリプト機能限定的強力
構文独自コマンド動詞-名詞形式
拡張性低い高い(モジュール追加可能)
.NET連携不可可能

PowerShellは単なるコマンドだけでなく、プログラミング言語としての機能も備えているため、より複雑な自動化タスクに適しています。

初心者の方はとりあえず凄く便利になったんだ!という感覚で大丈夫◯

コマンドレットとは?

PowerShellのコマンドは「コマンドレット(Cmdlet)」と呼ばれ、基本的に 動詞-名詞 の形式で書かれます。

例:

Get-Process  # プロセスを取得  
Stop-Service  # サービスを停止  

この形式により、直感的に操作内容がわかりやすいのが特徴です。

よく使われる動詞には以下のようなものがあります:

  • Get(取得)
  • Set(設定)
  • New(新規作成)
  • Remove(削除)
  • Start(開始)
  • Stop(停止)
  • Add(追加)
  • Clear(クリア)

基本操作に関するコマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Get-Helpコマンドのヘルプを表示Get-Help Get-Process
Get-Command利用可能なコマンド一覧を表示Get-Command -Verb Get
Get-Aliasエイリアス一覧の表示Get-Alias dir
Clear-Host画面のクリア(cls と同様)Clear-Host
Set-Location現在の作業ディレクトリを変更Set-Location C:\Windows
Get-Location現在のディレクトリを表示Get-Location
Write-Output出力を表示Write-Output "Hello World"

よく使うエイリアス

PowerShellでは、慣れ親しんだコマンドもエイリアスとして使えます:

  • lsdirGet-ChildItem
  • cdSet-Location
  • pwdGet-Location
  • clsClear-Host
  • echoWrite-Output

プロセス・サービス管理コマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Get-Process実行中のプロセスを一覧表示Get-Process chrome
Stop-Processプロセスを強制終了Stop-Process -Name notepad
Get-Serviceサービス一覧を取得Get-Service -Name BITS
Start-Serviceサービスを開始Start-Service -Name Spooler
Stop-Serviceサービスを停止Stop-Service -Name Spooler
Restart-Serviceサービスを再起動Restart-Service -Name Spooler
Set-Serviceサービスの設定変更Set-Service -Name BITS -StartupType Automatic

実用例:メモリ使用量の多いプロセスを表示

Get-Process | Sort-Object -Property WorkingSet -Descending | Select-Object -First 5 Name,Id,WorkingSet

この例では、メモリ使用量の多い上位5つのプロセスを名前、ID、メモリ使用量順に表示します。

ユーザー・グループ管理コマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Get-LocalUserローカルユーザーの取得Get-LocalUser Administrator
New-LocalUserローカルユーザーの作成New-LocalUser -Name "TestUser" -Password (ConvertTo-SecureString "P@ssw0rd" -AsPlainText -Force)
Remove-LocalUserユーザーの削除Remove-LocalUser -Name "TestUser"
Get-LocalGroupローカルグループの取得Get-LocalGroup Administrators
Add-LocalGroupMemberグループにユーザーを追加Add-LocalGroupMember -Group "Administrators" -Member "TestUser"

注意:これらのコマンドレットはWindows 10/Windows Server 2016以降で利用可能です。

古いバージョンでは、以下のような別の方法を使います:

# 古いバージョンでのユーザー作成例
$computer = [ADSI]"WinNT://$env:COMPUTERNAME"
$user = $computer.Create("User", "TestUser")
$user.SetPassword("P@ssw0rd")
$user.SetInfo()

ファイル・フォルダ操作コマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Get-ChildItemフォルダ内の内容を一覧表示Get-ChildItem C:\Windows
Copy-Itemファイル/フォルダのコピーCopy-Item C:\file.txt D:\
Move-Item移動Move-Item C:\file.txt D:\
Remove-Item削除Remove-Item C:\temp.txt
New-Itemファイルまたはフォルダの作成New-Item -Path "C:\test" -ItemType Directory
Test-Pathパスの存在確認Test-Path C:\Windows
Get-Contentファイルの内容を読み取るGet-Content C:\log.txt
Set-Contentファイルに内容を書き込むSet-Content -Path C:\test.txt -Value "Hello"

実用例:特定の拡張子のファイルを検索

Get-ChildItem -Path C:\ -Filter *.txt -Recurse -ErrorAction SilentlyContinue

この例では、Cドライブ内のすべての.txtファイルを再帰的に検索します。

ネットワーク関連コマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Test-ConnectionPingテストの実行Test-Connection google.com
Get-NetIPAddressIPアドレス情報の取得Get-NetIPAddress
Get-NetAdapterネットワークアダプター情報の取得Get-NetAdapter
Enable-NetAdapterアダプターを有効化Enable-NetAdapter -Name "Wi-Fi"
Disable-NetAdapterアダプターを無効化Disable-NetAdapter -Name "Ethernet"
Get-NetRouteルーティングテーブルの取得Get-NetRoute
Test-NetConnection高度なネットワーク診断Test-NetConnection -ComputerName google.com -Port 443

実用例:TCP接続のリスニングポートを確認

Get-NetTCPConnection -State Listen | Sort-Object LocalPort

この例では、現在リッスン状態にあるTCP接続をポート番号順に表示します。

システム情報取得・管理系コマンドレット一覧

コマンドレット機能使用例
Get-ComputerInfoシステム情報を一括取得Get-ComputerInfo
Restart-ComputerPCの再起動Restart-Computer
Stop-ComputerシャットダウンStop-Computer
Get-HotFix適用済み更新プログラムの確認Get-HotFix
Get-Diskディスク情報の取得Get-Disk
Get-Volumeボリューム情報の取得Get-Volume
Get-EventLogイベントログの取得Get-EventLog -LogName System -Newest 10
Clear-EventLogイベントログのクリアClear-EventLog -LogName Application

実用例:システム起動日時の確認

(Get-CimInstance -ClassName Win32_OperatingSystem).LastBootUpTime

この例では、最後にシステムが起動した日時を表示します。

よく使うコマンドレットまとめ

初心者でもよく使うコマンドレットを以下にピックアップしました:

  • Get-Help – コマンドの使い方を調べる
  • Get-Process – 実行中のプロセスを確認する
  • Stop-Process – プロセスを終了する
  • Get-Service – サービスの状態を確認する
  • Get-ChildItem – ファイル一覧を取得する
  • Test-Connection – ネットワーク接続を確認する
  • Restart-Computer – コンピューターを再起動する
  • Get-Content – ファイルの内容を読み取る
  • Get-ComputerInfo – システム情報を取得する
  • New-Item – ファイルやフォルダを作成する

便利な組み合わせ例

# CPU使用率の高いプロセスを表示
Get-Process | Sort-Object CPU -Descending | Select-Object -First 5 Name,CPU

# 停止しているサービスを表示
Get-Service | Where-Object {$_.Status -eq "Stopped"}

# 直近の10件のエラーイベントを表示
Get-EventLog -LogName Application -EntryType Error -Newest 10

# 大きなファイルを検索(100MB以上)
Get-ChildItem -Path C:\ -Recurse -File -ErrorAction SilentlyContinue | Where-Object {$_.Length -gt 100MB} | Sort-Object Length -Descending

まとめと便利な習得法

PowerShellのコマンドレットは非常に多機能で、日々のPC操作・管理作業を効率化してくれます。

まずは今回紹介したカテゴリ別コマンドレット一覧をブックマークし、使う場面に応じて実践してみましょう。

効率よく覚えるコツ:

  • ヘルプを活用する: Get-Help コマンドレット名 -Examples で実例を確認
  • 動詞-名詞の規則性に注目: 「これをしたい」と思ったら動詞から考える
  • スクリプトにして再利用: 何度も使うコマンドはスクリプトファイル(.ps1)に保存
  • タブ補完を使う: コマンドを途中まで入力して[Tab]キーを押すと候補が表示される
  • 実験環境で試して慣れる: バーチャルマシンなどで安全に練習

PowerShellのバージョン確認方法

自分の環境でどのバージョンのPowerShellが動いているか確認するには:

$PSVersionTable

PowerShell 7以降では、多くの新機能が追加されています。最新版のインストールを検討するのもよいでしょう。

PowerShellをマスターすれば、Windows作業が一段とスムーズに!

今すぐPowerShellを立ち上げて、コマンドレットの世界を体験してみましょう。

最初は覚えることが多いと感じるかもしれませんが、日常的に使う基本コマンドは意外と少なく、慣れてしまえば作業効率が格段に向上します。

自動化の威力を体感してください!

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