ガネーシャとは?象の頭を持つ愛される神

神話・歴史・伝承

ヒンドゥー教の中で特に親しまれている神様、ガネーシャについてわかりやすく解説します。

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名前の意味

「ガネーシャ」という名前はサンスクリット語の「ガナ(群れ・集団)」と「イーシャ(主)」から来ています。

つまり「群衆の主」という意味です。

この「群れ」とは、シヴァ神の一部の従者のことだと考えられる。

また「ヴィナーヤカ」「ヴィグネーシュヴァラ」などの別名も持ち、「障害を取り除く神(ヴィグナ=障害)」としても広く信仰されています。

系譜(家族関係)

ガネーシャは、ヒンドゥー教の三大神の一人である破壊神シヴァと、その妃パールヴァティーの息子です。

兄弟には戦いの神「スカンダ」がいます。

  • 父:シヴァ(破壊と再生の神)
  • 母:パールヴァティー(美しさと優しさを兼ね備えた女神)
  • 兄:スカンダ(軍神)

シヴァの息子でありながら、厳格なイメージのシヴァよりも親しみやすく、多くの人から愛されています。

特徴的な姿

ガネーシャの最も目立つ特徴は、象の頭と人間の体を持つユニークな姿です。

主な特徴:

  • 象の頭
  • ふくよかなお腹
  • 通常4本の腕
  • ねずみを乗り物に
  • モーダカ(甘い団子)

神としての役割

ガネーシャは「障害を司る神」として知られています。

ガネーシャの神格:

  • 障害を司り、取り除く神
  • 学問と知恵の神
  • 富と商売繁盛の神
  • 幸運の神

これらの多面的な性格が、年齢や信仰の宗派を超えた人気の理由です。

また、ガネーシャは新しい始まりの神でもあり、一部地域では仕事をはじめる時なんかに祈る習慣があります。

象の頭になった神話

最も有名なガネーシャの神話は、彼がどのようにして象の頭を持つようになったかを説明するものです。

ある日、女神パールヴァティーは自分の体の垢から男の子を作り、自分が入浴している間の門番として任命しました。

そこへ帰ってきた夫シヴァは、その子に門前で止められたことに激怒。
ガネーシャの首を切り落とし、遠くへ投げ捨ててしまいました。

このことにパールヴァティーは激怒し、復活しろと迫る。
シヴァは息子を甦らせるために、彼の頭を探しにいくことになる。

しかし、どれだけ探し回ってもなかなか見つかりません。

シヴァは、やむをえず偶然見つけた象の頭を代わりにして、ガネーシャを復活させました。

この神話から、ガネーシャは頭がゾウになりました。

ガネーシャの牙は、片方が欠けている。

欠ける経緯にもいくつかの逸話が残されている。

兄弟での競争

ガネーシャには、兄弟スカンダと競い合ったという話がある。

  • ガネーシャとスカンダは結婚したがった
  • 彼らの父シヴァは、最も早く世界を一周した方を先に結婚させると約束
  • 話を聞いたスカンダはすぐに走り出した
  • ガネーシャは両親の周りを7周まわって挨拶した
  • これによりガネーシャが勝利した
  • ガネーシャは、ブッディ(知性)とシッディ(成功)の2人の妻を得た

両親の周りを7周して挨拶して世界一周を達成したのです。

これはガネーシャが知恵によって勝利した話。

ガネーシャとスカンダは、とても対照的な兄弟。

  • ゾウ頭の奇妙なガネーシャと美しい若者のスカンダ
  • 知恵に長けたガネーシャと武勇に優れたスカンダ

まとめ

ガネーシャは、その象の頭という独特の姿にもかかわらず、むしろそれが魅力となって、多くの人々から愛される神様です。

障害を取り除き、知恵と富をもたらし、新しい始まりを祝福してくれる親しみやすい存在として、今日もなお深く信仰されています。

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