皆さんは「タカオカミノカミ」という神様をご存知ですか?
日本の神話に登場する神様は数多くいますが、この「タカオカミノカミ(高龗神)」は、私たちの生活にとても身近な「雨」や「水」を司る重要な存在です。水は命の源。
だからこそ、昔の人々にとって雨をもたらす神様はとても大切でした。
今回は、あまり知られていないけれど、日本人の暮らしを密かに守ってきたこの神様について、わかりやすく解説します。
タカオカミノカミの名前の意味

まずは「タカオカミノカミ(高龗神)」という名前に隠された意味を紐解いてみましょう。
この名前は次の要素からできています:
- 「タカ(高)」:高い場所、つまり山を意味します
- 「オカミ(龗)」:雨を司る龍神を表します。
- 「カミ(神)」:神様であることを示しています
つまり「タカオカミノカミ」とは、「高い山の雨をもたらす神様」という意味なのです。
山から流れ出る水は、田畑を潤し、人々の暮らしを支えます。
昔の人々は、この水の恵みをもたらす存在として、タカオカミノカミを崇拝していました。
ポイント
- 「タカ」→ 高い山・空
- 「オカミ」→ 龍
- 「高龗神」= 「山の雨の神様」
タカオカミノカミの系譜

タカオカミノカミは、日本の神話体系の中でもやや特殊な位置にいる神様です。
イザナギがヒノカクグチを切り殺し、カグツチの血からから生まれた神だとされる。
タカオカミノカミの神格(持つ力)

タカオカミノカミは、どのような力を持つ神様なのでしょうか。
この神様の最も特徴的な点は、「雨の神様」ということです。
山に雨を降らし、山から田畑を潤す水源の女神ともされる。
タカオカミノカミに関する神話
タカオカミノカミは、『古事記』や『日本書紀』などの主要な神話にはほとんど登場せず、その出生が語られるのみ。
タカオカミノカミを祀る神社とご利益

タカオカミノカミは、山や水に関わる神社で祀られています。特に有名なのは次の神社です:
主な神社
- 貴船神社(京都府):タカオカミノカミを主祭神とする最も有名な神社。
- 丹生川上神社(奈良県):水の神ミズハノメノカミと共に、タカオカミノカミも祀られています。
ご利益
タカオカミノカミにお祈りすると、次のようなご利益があるとされています:
- 祈雨・祈晴
- 治水
- 縁結び
- 農業
- 消防
- etc…
水に関するご利益が多く、とても幅広い。
また、和泉式部が恋の歌を詠み夫婦円満になった話から縁結びの神としても信仰されるようになった。
まとめ – タカオカミノカミが教えてくれること
タカオカミノカミについて学んできましたが、この神様から私たちが学べることは何でしょうか?
- 名前の意味は「高い山の水の神」
- 切り殺されたヒノカグツチの血から生まれた
- 神格は雨や水
- 神話では出生のみ
- 主な神社は京都の貴船神社など。ご利益は天候運・水に関する願い事と縁結び
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