はじめに:「シナツヒコ」ってどんな神様?
「シナツヒコ(志那都比古神)」は、風をつかさどる神=風神です。
『古事記』や『日本書紀』にも登場する、とても古くから信仰されている神様です。
シナツヒコは、アメノミハシラノカミとも呼ばれます。
名前の意味:風と息
「シナツヒコ」という名前には、古代の日本語の意味が深く込められています。
言葉 | 意味 |
---|---|
シナ(志那) | 「息が長い」の意味。風そのものを表すとも言われます。 |
ツ | 所属・つながりをあらわす助詞。「〜の」 |
ヒコ(比古) | 男性・神聖な男性神の称号。 |
皆さん、日本の風神が口から「ふ〜っ!」と風を吹いてるの見たことありませんか?
日本では、風神の息が風を起こすと考えらていました。
つまり… 「長い風を起こす男神」という意味になります。
系譜と別名:アメノミハシラノカミとの関係は?
「シナツヒコ」の系譜をまとめると、
- 父:イザナギ
- 母:イザナミ
シナツヒコは、『神生み』でイザナギとイザナミが産んだ神の1柱。
神格:風をつかさどる

シナツヒコの主な神格は「風」。
「風」から発展して、天災、病気、農業、海などにも関連している。
神話での登場:風を生む神として
シナツヒコは、神話にほとんど登場しない。
神話で語られるのは、『神生み』で彼が誕生した話のみ。
信仰と神社:シナツヒコに出会える場所

以下の神社に祀られている。
- 龍田神社(奈良県)
- 伊勢神宮・風宮(三重県)
ご利益
シナツヒコのご利益は、以下のように”風に関するもの”が特徴です。
- 航空・海上安全
- 五穀豊穣
- 豊漁
- 悪疫退散
- 縁結び
風は、天気や疫病に関連していて、そこから派生したご利益がポイント。
まとめ
最後に、この記事のおさらいをしましょう。
- 名前の意味は「長く続く風の男神」
- 別名「アメノミハシラノカミ」の柱は、竜巻を示す
- 古事記では、イザナギ・イザナミの神生みで生まれた自然神のひとつ
- 風を司ることで、天候・稲作・海・空の安全などに関わる
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