はじめに:アツタノオオカミってどんな神様?
「アツタノオオカミ(熱田大神)」は、愛知県名古屋市にある熱田神宮(あつたじんぐう)の主祭神です。
この神さまの特徴は、なんといっても――
伝説の剣「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」の神霊であること!
アツタノオオカミは、神そのものというよりも、神聖な剣を神格化した神霊や、それをまつる力を指す名前なんです。
誰のことをまつっているの?
アツタノオオカミは、もともと「草薙の剣」を中心に信仰されてきた神格です。
草薙の剣は、スサノオノミコト(須佐之男命)がヤマタノオロチを倒したときに手に入れた天叢雲剣。
剣はアマテラスに奉じられ、のちにヤマトタケルが持つことになったとされる。
この剣が熱田に祀られ神格化したのがアツタノオオカミ。
アツタノオオカミは、アマテラスの霊代とも考えられている。
神格:アツタノオオカミは何の神?

アツタノオオカミの神格は、以下のようにまとめられます。
- 剣神
- 武神
- 太陽神
剣と武の神で、アマテラスとの関連から太陽神でもある。
神話との関係:草薙の剣の物語
ここで、アツタノオオカミを知る上で欠かせない「草薙の剣」のエピソードを簡単に紹介します。
- スサノオがヤマタノオロチ(大蛇)を倒して剣を手に入れる
- アマテラスにこの剣を献上(=天皇家の宝となる)
- 後に、三種の神器の一つとなる
- 天孫降臨でニニギが三種の神器を持って地上に降り立つ
- ヤマトタケルが戦いのときにこの剣を持つ
- 東征の際に持参し、数々の戦いで活躍
- 草原で火攻めにあった時、この剣で草をなぎ払って脱出
- この出来事から「草薙の剣」と名付けられる
- 最終的に、剣は熱田神宮にまつられる
- ヤマトタケルの死後、彼の妻が熱田の地に奉納した
神社とご利益

草薙剣は熱田神宮の御神体で、アツタノオオカミとして祀られている。
アツタノオオカミには、以下のご利益がある。
- 国土安全
- 開運
- 厄除け
- 必勝祈願
関連神
アツタノオオカミの背後には、3柱のの強力な神の影が見えます。
スサノオ(須佐之男命)
- 草薙の剣を最初に手に入れた神
- 天照大神の弟神で、嵐や海をつかさどる神
- 剣を得るために知恵と勇気を使った神話の主人公
ヤマトタケル(日本武尊)
- 剣を使って数々の戦いを制した英雄
- 愛妻オトタチバナヒメとの悲恋でも知られる
- 草薙の剣に秘められた力を発揮した人物
アマテラス
- 草薙剣はアマテラスの霊代
- ともされる
- アマテラスの太陽の神格が草薙剣にも受け継がれている
まとめ:アツタノオオカミは剣の神霊
最後に、今回のポイントをまとめましょう!
- 草薙の剣に宿る神霊、またはアマテラスの霊代として信仰される
- スサノオ・ヤマトタケル・アマテラスと深い関係がある
- 熱田神宮にまつられ、国家安泰・勝運・災い除けにご利益
- 三種の神器の1つ=とても重要な神様
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