Linuxでは、ファイルやディレクトリのパーミッションは、ユーザーやグループがそれらのファイルに対してどのような操作を行えるかを制御するための重要な設定です。
ターミナルを使用して、これらのパーミッションを確認する方法を紹介します。
方法

以下に、パーミッションを確認する方法を示します。
1. lsコマンドでパーミッションを確認する
ファイルやディレクトリのパーミッションを確認する最も基本的な方法は、ls -l コマンドを使用することです。
このコマンドは、指定したディレクトリ内のファイルやフォルダの詳細情報を表示し、パーミッションを確認できます。
コマンド:
ls -l
出力例:
-rw-r--r-- 1 user group 1234 Sep 13 10:00 example.txt
drwxr-xr-x 2 user group 4096 Sep 13 10:05 example_directory
各フィールドの意味は次の通りです:
-rw-r--r--: これはパーミッションを示しています。- 最初の文字が
-ならファイル、dならディレクトリです。 - 次の9文字がパーミッションの詳細です。
- 最初の3文字は所有者(user)のパーミッション。
- 次の3文字はグループ(group)のパーミッション。
- 最後の3文字はその他(other)のユーザーに対するパーミッションです。
user: ファイルの所有者。group: ファイルのグループ。1234: ファイルのサイズ(バイト単位)。Sep 13 10:00: 最終更新日時。example.txt: ファイル名。
パーミッションの詳細:
- r: 読み取り (read)
- w: 書き込み (write)
- x: 実行 (execute)
- –: 権限なし
例えば、-rw-r--r-- は次のように解釈されます:
- 所有者には読み取りと書き込みの権限(
rw-)。 - グループには読み取り権限のみ(
r--)。 - その他のユーザーにも読み取り権限のみ(
r--)。
2. 特定のファイルのパーミッションを確認する
特定のファイルやディレクトリのパーミッションを確認するには、ls -l にファイル名を指定します。
コマンド:
ls -l ファイル名
例:
ls -l example.txt
3. 再帰的にパーミッションを確認する
ディレクトリの中にあるすべてのファイルやサブディレクトリのパーミッションを確認したい場合、-R オプションを使って再帰的に表示することができます。
コマンド:
ls -lR ディレクトリ名
4. stat コマンドを使って詳細な情報を確認する
ファイルの詳細情報をさらに確認するには、stat コマンドが便利です。
stat コマンドを使うと、パーミッションに加えてファイルの所有者やグループ、タイムスタンプ、その他のメタデータを確認できます。
コマンド:
stat ファイル名
例:
stat example.txt
出力例:
File: example.txt
Size: 1234 Blocks: 8 IO Block: 4096 regular file
Device: 803h/2051d Inode: 12345678 Links: 1
Access: (0644/-rw-r--r--) Uid: ( 1000/ user) Gid: ( 1000/ group)
Access: 2024-09-13 10:00:00.000000000
Modify: 2024-09-13 10:00:00.000000000
Change: 2024-09-13 10:00:00.000000000
- Access: 0644 という8進数形式でパーミッションが表示されており、その下にパーミッションが
-rw-r--r--の形式で示されています。
5. 8進数形式でパーミッションを確認する
ls コマンドではパーミッションが記号(rwx)で表示されますが、8進数で表示したい場合は stat コマンドを使うと便利です。
コマンド:
stat -c "%a %n" ファイル名
例:
stat -c "%a %n" example.txt
出力例:
644 example.txt
この場合、644 は所有者に読み取りと書き込みの権限、グループとその他のユーザーに読み取りのみの権限があることを意味します。
6. ファイルの所有者とグループを確認して変更する
ファイルの所有者とグループも重要な情報です。
ファイルやディレクトリの所有者とグループは ls -l コマンドで確認できます。
もし、所有者やグループを変更する必要がある場合は、chown コマンドを使って変更します。
所有者とグループを確認する:
ls -l ファイル名
所有者とグループを変更する:
sudo chown user:group ファイル名
7. パーミッションの例
以下に、パーミッションの設定例を紹介します。
ファイルのパーミッションを 644 に設定
chmod 644 ファイル名
ディレクトリのパーミッションを 755 に設定
chmod 755 ディレクトリ名
これにより、所有者に読み取り、書き込み、実行権限を与え、グループとその他のユーザーには読み取りと実行権限を与えます。
まとめ
Linuxのターミナルでファイルやディレクトリのパーミッションを確認するには、ls -l コマンドが最も基本的な方法です。
また、stat コマンドを使用すると、より詳細なファイル情報を取得できます。
これらのコマンドを活用して、ファイルのアクセス権限や所有者、グループの情報を確認し、適切に管理することができます。


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