不動産の情報を見ていると「30坪」「100平米」「6畳」など、いろいろな単位が出てきますよね。
「この土地、何坪って書いてあるけど実際どのくらい?」「平米で書いてあると広さがイメージできない…」そんな経験ありませんか?
面積を表す単位にはいくつか種類があって、それぞれ換算方法が異なります。でも、基本的な計算式さえ覚えてしまえば、簡単に変換できるんです。
この記事では、不動産でよく使われる面積の単位と、すぐに使える換算方法を分かりやすく解説していきます。
日本でよく使われる3つの面積単位
坪(つぼ)
坪は日本古来の面積の単位で、土地や建物の広さを表すときによく使われます。
1坪の広さ
- 約3.3平米(正確には3.30579平米)
- 畳2枚分
- 大人が大の字になって寝転がれる広さ
もともとは「尺貫法(しゃっかんほう)」という日本の伝統的な測り方の単位でした。昭和34年以降は正式な商取引では使えなくなったのですが、不動産業界では今でも広く使われているんですね。
1坪の由来
昔の日本人が両手を広げた長さ(約1.8メートル)を基準に、少し余裕を持たせた正方形が1坪とされました。
平米(へいべい)・平方メートル(㎡)
平米は国際的に使われている面積の単位です。正式には「平方メートル(㎡)」と呼びます。
1平米の広さ
- 1メートル×1メートルの正方形
- 約0.3坪
- 畳の約0.6枚分
現在、不動産の正式な書類(契約書など)では、この平米(㎡)で表示することが法律で義務付けられています。
畳(じょう)・帖(じょう)
畳は部屋の広さを表すときによく使われる単位です。
1畳の広さ
- 不動産広告では1.62平米以上
- 約0.5坪
- 畳1枚分の広さ
実は、畳のサイズは地域によって異なるんです。
地域別の畳サイズ
- 江戸間(関東):1.548平米(88cm×176cm)
- 京間(関西):1.824平米(95.5cm×191cm)
- 中京間(中部):1.656平米(91cm×182cm)
- 団地間(公団住宅):1.445平米(85cm×170cm)
不動産広告では、誤解を避けるために「1畳=1.62平米以上」というルールが定められています。
最近は「畳」と「帖」の両方を見かけますが、基本的には同じ意味です。和室なら「畳」、洋室やフローリングの部屋なら「帖」と書くことが多いですね。
面積換算の基本計算式
坪と平米の換算
坪から平米へ
坪数 × 3.30579 = 平米数
簡易計算なら 坪数 × 3.3 で大丈夫です。
例:30坪を平米に換算
- 30坪 × 3.3 = 99平米
- (正確には 30 × 3.30579 = 99.1737平米)
平米から坪へ
平米数 × 0.3025 = 坪数
または 平米数 ÷ 3.3 でも計算できます。
例:100平米を坪に換算
- 100平米 × 0.3025 = 30.25坪
- (または 100 ÷ 3.3 = 約30.3坪)
平米と畳の換算
平米から畳へ
平米数 ÷ 1.62 = 畳数
例:30平米を畳に換算
- 30平米 ÷ 1.62 = 約18.5畳
畳から平米へ
畳数 × 1.62 = 平米数
例:10畳を平米に換算
- 10畳 × 1.62 = 16.2平米
坪と畳の換算
坪から畳へ
坪数 × 2 = 畳数
これが一番簡単ですね。1坪は畳2枚分と覚えておけばOKです。
例:20坪を畳に換算
- 20坪 × 2 = 40畳
畳から坪へ
畳数 ÷ 2 = 坪数
例:30畳を坪に換算
- 30畳 ÷ 2 = 15坪
坪・平米・畳の換算早見表
すぐに確認できる早見表を用意しました。
| 坪数 | 平米(㎡) | 畳数 |
|---|---|---|
| 5坪 | 16.5㎡ | 10畳 |
| 10坪 | 33.0㎡ | 20畳 |
| 15坪 | 49.6㎡ | 30畳 |
| 20坪 | 66.1㎡ | 40畳 |
| 25坪 | 82.6㎡ | 50畳 |
| 30坪 | 99.2㎡ | 60畳 |
| 35坪 | 115.7㎡ | 70畳 |
| 40坪 | 132.2㎡ | 80畳 |
| 50坪 | 165.3㎡ | 100畳 |
| 60坪 | 198.3㎡ | 120畳 |
| 70坪 | 231.4㎡ | 140畳 |
| 80坪 | 264.5㎡ | 160畳 |
| 90坪 | 297.5㎡ | 180畳 |
| 100坪 | 330.6㎡ | 200畳 |
世帯人数別の快適な広さの目安
国土交通省が発表している「住生活基本計画」では、世帯人数に応じた推奨面積が示されています。
1人暮らし
最低限必要な広さ
- 25平米(約7.6坪・約15畳)
- 間取り:ワンルーム、1K
豊かな生活のための広さ(郊外)
- 55平米(約16.6坪・約34畳)
- 間取り:1LDK
2人暮らし
最低限必要な広さ
- 30平米(約9.1坪・約19畳)
- 間取り:1K、1DK
豊かな生活のための広さ(郊外)
- 75平米(約22.7坪・約46畳)
- 間取り:2LDK
3人暮らし
最低限必要な広さ
- 40平米(約12.1坪・約25畳)
- 間取り:1LDK
豊かな生活のための広さ(郊外)
- 100平米(約30.3坪・約62畳)
- 間取り:3LDK
4人暮らし
最低限必要な広さ
- 50平米(約15.1坪・約31畳)
- 間取り:2LDK
豊かな生活のための広さ(郊外)
- 125平米(約37.8坪・約77畳)
- 間取り:4LDK
部屋別の快適な広さの目安
リビング・ダイニング(LD)
- 10畳(約16.2平米):2人暮らし向け
- 12〜15畳(約19.4〜24.3平米):3〜4人家族向け
- 18畳以上(約29.2平米以上):広々とした空間
寝室(主寝室)
- 6畳(約9.7平米):ダブルベッド1台
- 8畳(約13平米):ダブルベッド+収納スペース
- 10畳以上(約16.2平米以上):ゆとりのある寝室
子供部屋・個室
- 4.5畳(約7.3平米):最小限(ベッド+机)
- 6畳(約9.7平米):標準的な広さ
- 8畳以上(約13平米以上):収納が充実
坪単価の計算方法
不動産広告で「坪単価」という言葉を見かけることがあります。これは1坪あたりの価格を表しているんです。
土地の坪単価
土地価格 ÷ 土地面積(坪) = 坪単価
例:2,000万円で50坪の土地
- 2,000万円 ÷ 50坪 = 40万円/坪
同じ広さの土地でも、坪単価が分かれば比較しやすくなりますね。
建物の坪単価
建物価格 ÷ 延床面積(坪) = 坪単価
例:3,000万円で30坪の家
- 3,000万円 ÷ 30坪 = 100万円/坪
注意点
建物の坪単価は、業者によって計算方法が異なる場合があります。
- 延床面積で計算する場合
- 施工床面積で計算する場合
また、坪単価には外構工事や地盤改良工事などは含まれていないことが多いので、あくまで目安として考えましょう。
国際的な面積単位との換算
海外の不動産情報を見る場合、日本とは異なる単位が使われています。
平方フィート(sq ft / ft²)
アメリカやイギリスでよく使われる単位です。
換算方法
- 1平方フィート = 約0.093平米
- 1平米 = 約10.76平方フィート
例:1,000平方フィートを平米に換算
- 1,000 sq ft × 0.093 = 約93平米
エーカー(acre)
広い土地の面積を表すときに使われます。
換算方法
- 1エーカー = 約4,047平米
- 1エーカー = 約1,224坪
- 1平米 = 約0.000247エーカー
例:5エーカーを平米に換算
- 5エーカー × 4,047 = 約20,235平米
ヘクタール(ha)
国際的に使われる広い面積の単位です。
換算方法
- 1ヘクタール = 10,000平米
- 1ヘクタール = 約3,025坪
- 1平米 = 0.0001ヘクタール
例:2ヘクタールを坪に換算
- 2ヘクタール × 3,025 = 約6,050坪
面積換算でよくある間違い
間違い1:坪数を2倍すると平米になる?
誤り:30坪 × 2 = 60平米
正解:30坪 × 3.3 = 99平米
坪を2倍すると「畳数」になります。平米にするには3.3を掛けましょう。
間違い2:平米を3で割ると坪になる?
誤り:100平米 ÷ 3 = 33.3坪
正解:100平米 × 0.3025 = 30.25坪
(または 100平米 ÷ 3.3 = 30.3坪)
平米を坪に換算するときは、0.3025を掛けるか、3.3で割りましょう。
間違い3:畳の大きさは全国共通?
誤り:1畳 = どこでも同じサイズ
正解:地域によって畳のサイズが異なる
不動産広告では「1畳=1.62平米以上」とルールが決まっていますが、実際の畳のサイズは地域によって違います。
面積換算を使いこなすコツ
コツ1:おおよその計算で十分
細かい数字が必要でなければ、概算で大丈夫です。
- 坪から平米:坪数 × 3(実際は3.3)
- 平米から坪:平米数 ÷ 3(実際は3.3)
- 坪から畳:坪数 × 2
日常的な計算なら、この簡易版で十分使えますよ。
コツ2:「30坪=100平米」を基準にする
30坪 ≒ 100平米という基準を覚えておくと便利です。
- 15坪なら約50平米
- 60坪なら約200平米
このように、倍数で計算すれば簡単ですね。
コツ3:畳2枚=1坪をイメージする
実際の広さをイメージするときは、「畳2枚分=1坪」と考えると分かりやすいです。
- 10坪の部屋 = 畳20枚分
- 6畳の部屋 = 約3坪
コツ4:スマホの計算機アプリを活用
正確な数字が必要な場合は、スマホの計算機アプリを使いましょう。
- 坪→平米:「坪数 × 3.30579」
- 平米→坪:「平米数 × 0.3025」
まとめ:覚えておきたい換算の基本
面積換算の基本をまとめます。
基本の関係
- 1坪 = 約3.3平米 = 2畳
- 1平米 = 約0.3坪 = 約0.6畳
- 1畳 = 約0.5坪 = 1.62平米
簡単な換算式
- 坪→平米:坪数 × 3.3
- 平米→坪:平米数 ÷ 3.3
- 坪→畳:坪数 × 2
- 畳→坪:畳数 ÷ 2
- 平米→畳:平米数 ÷ 1.62
- 畳→平米:畳数 × 1.62
覚えておくと便利
- 30坪 ≒ 100平米 ≒ 60畳
- 1坪は大人が大の字で寝転がれる広さ
- 畳のサイズは地域によって異なる
不動産情報を見るときや、家を建てるときの参考にしてくださいね。面積の単位が違っても、この記事の換算方法を使えば、すぐに比較できるようになりますよ!

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