「iPhoneから突然音が出なくなった!」そんな経験はありませんか?
着信音が鳴らない、動画の音声が聞こえない、アラームが鳴らない…音のトラブルは意外と多いものです。
この記事では、iPhoneの音が出ない原因と、それぞれの対処法を詳しく解説します。簡単なチェックから順番に試していけば、ほとんどの場合は自分で解決できますよ。
まず確認すべき5つの基本項目

細かい設定を確認する前に、まずは基本的なポイントをチェックしましょう。
意外とシンプルなことが原因の場合も多いんです。
確認1:音量が下がっていないか
チェック方法:
iPhoneの側面にある音量ボタン(上下)を押してみてください。
画面に音量バーが表示されますか?バーが一番左(最小)になっていませんか?
対処法:
音量ボタンの「上」を何度か押して、音量を上げてみましょう。
確認2:消音モード(マナーモード)になっていないか
チェック方法:
iPhone本体の左側面にある小さなスイッチを確認してください。
オレンジ色が見えていたら、消音モードになっています。
対処法:
スイッチを画面側に動かして、オレンジ色が見えなくなればOKです。
「消音モード解除」という表示が画面に出ます。
確認3:Bluetoothデバイスに接続されていないか
チェック方法:
設定アプリまたはコントロールセンターで、Bluetoothがオンになっていないか確認します。
イヤホンやスピーカーに接続されていると、iPhone本体から音が出ません。
対処法:
- コントロールセンターを開く
- Bluetoothアイコンをタップしてオフにする
または
- 設定→Bluetooth
- オフに切り替える
確認4:ヘッドフォンモードになっていないか
症状:
イヤホンを抜いたのに、音量ボタンを押すと「ヘッドフォン」と表示される。
対処法:
- イヤホンを抜き差しする
何度か差し込んで抜いてみる - Lightningコネクタ(充電口)を掃除
埃やゴミが溜まっている可能性があります
柔らかい歯ブラシや爪楊枝で優しく掃除 - iPhoneを再起動
後述の再起動手順を試す
確認5:集中モード(おやすみモード)がオンになっていないか
チェック方法:
画面上部(または画面左上)に月のマークや集中モードのアイコンが表示されていませんか?
対処法:
- コントロールセンターを開く
- 「集中モード」をタップ
- オフにする
または
- 設定→集中モード
- オンになっているモードをタップ
- オフに切り替える
症状別の対処法
ケース1:着信音・通知音が鳴らない
電話やメッセージの着信音、アプリの通知音が鳴らない場合の対処法です。
対処法1:着信音の音量を確認
- 設定アプリを開く
- 「サウンドと触覚」をタップ
- 「着信音と通知音」のスライダーを確認
- 右側に動かして音量を上げる
対処法2:「ボタンで変更」の設定を確認
- 設定→サウンドと触覚
- 「ボタンで変更」がオンになっているか確認
- オンにすると、音量ボタンで着信音量も調整できる
対処法3:通知設定を確認
- 設定→通知
- 音が鳴らないアプリを選択
- 「サウンド」がオンになっているか確認
ケース2:動画やゲームの音が出ない
YouTubeやSafari、ゲームアプリなどの音が出ない場合です。
対処法1:アプリ内の音量を確認
動画再生中に、画面をタップして音量スライダーが表示されるか確認してください。
表示された場合、スライダーを右に動かします。
対処法2:アプリを再起動
- アプリを完全に終了する
- ホーム画面で画面下から上にスワイプ(ホームボタンがある機種はホームボタンをダブルクリック)
- アプリを上にスワイプして終了
- もう一度アプリを起動
対処法3:Safariの場合
- Safariで動画を開く
- 動画をタップ
- 左下の消音アイコン(スピーカーにバツ印)がないか確認
- あればタップして解除
ケース3:アラーム音が鳴らない
目覚ましアラームが鳴らない場合の対処法です。
対処法1:アラームの設定を確認
- 時計アプリを開く
- 「アラーム」タブをタップ
- 該当のアラームをタップ
- 「サウンド」が「なし」になっていないか確認
- 音を選択する
対処法2:音量を確認
- 設定→サウンドと触覚
- 「着信音と通知音」の音量を上げる
アラーム音は着信音量と連動しています。
対処法3:ヘッドフォンの接続を確認
Bluetoothイヤホンが接続されていると、アラーム音がイヤホンから鳴ります。
Bluetoothをオフにして試してみてください。
ケース4:通話中に相手の声が聞こえない
電話で相手の声が聞こえない、または自分の声が相手に届かない場合です。
対処法1:スピーカー設定を確認
通話中に「スピーカー」ボタンが押されていないか確認してください。
押されている場合はタップして解除します。
対処法2:受話口を掃除
画面上部の細長い隙間(受話口)にゴミや汚れが詰まっていないか確認します。
柔らかいブラシで優しく掃除してみてください。
対処法3:保護フィルムを確認
画面保護フィルムが受話口を塞いでいないか確認します。
塞いでいる場合は、穴を開けるか貼り直してください。
ケース5:一部の音だけ出ない
特定のアプリや機能の音だけが出ない場合です。
対処法1:アプリ固有の音量設定
一部のアプリには独自の音量設定があります。
アプリ内の設定画面で音量やサウンドの項目を確認してください。
対処法2:アプリの再インストール
- アプリを長押し
- 「Appを削除」をタップ
- App Storeから再度ダウンロード
対処法3:通知設定の確認
- 設定→通知
- 該当のアプリを選択
- サウンド設定を確認
iPhoneの再起動方法

多くの音のトラブルは、iPhoneを再起動すると解決します。
通常の再起動
iPhone X以降(ホームボタンなし)の場合:
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示されたら、スライダーを右に動かす
- 電源が切れたら、サイドボタンを長押しして起動
iPhone 8以前(ホームボタンあり)の場合:
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」をスライド
- 電源が切れたら、サイドボタンを長押しして起動
強制再起動
通常の再起動ができない場合の方法です。
iPhone 8以降の場合:
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンを長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iPhone 7シリーズの場合:
- 音量下ボタンとサイドボタンを同時に長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iPhone 6s以前の場合:
- ホームボタンとトップボタン(またはサイドボタン)を同時に長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iOSのアップデート確認
古いバージョンのiOSには不具合がある場合があります。
アップデート確認手順
- 設定アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「ソフトウェアアップデート」をタップ
- アップデートがあれば「ダウンロードしてインストール」をタップ
Wi-Fi接続とバッテリー残量(50%以上)が必要です。
設定のリセット方法
ここまでの方法で解決しない場合、設定をリセットしてみましょう。
すべての設定をリセット
データは消えませんが、Wi-Fiパスワードなどの設定が初期化されます。
手順:
- 設定アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「転送またはiPhoneをリセット」をタップ
- 「リセット」をタップ
- 「すべての設定をリセット」をタップ
- パスコードを入力
- 確認画面で「すべての設定をリセット」をタップ
リセット後、Wi-Fiやその他の設定を再度行う必要があります。
ハードウェアの問題かチェックする方法
ソフトウェアではなく、スピーカーなどのハードウェアが故障している可能性もあります。
スピーカーのテスト
手順:
- 設定→サウンドと触覚
- 「着信音と通知音」のスライダーを左右に動かす
- 音が鳴るか確認
結果の見方:
- 音が鳴る:スピーカーは正常
- 音が鳴らない:スピーカーの故障の可能性
マイクのテスト
手順:
- ボイスメモアプリを開く
- 録音ボタンをタップ
- 何か話す
- 停止して再生
- 声が録音されているか確認
結果の見方:
- 録音できている:マイクは正常
- 録音できていない:マイクの故障の可能性
受話口のテスト
手順:
- 自分の別の電話(固定電話や家族のスマホ)に電話をかける
- 相手の声が聞こえるか確認
- スピーカーモードに切り替えて確認
結果の見方:
- 通常モードで聞こえない、スピーカーモードで聞こえる:受話口の問題
- 両方聞こえない:別の原因またはハードウェアの故障
水没や物理的損傷がある場合
iPhoneが水に濡れたり、落としたりした後に音が出なくなった場合の対処法です。
水濡れの場合
やるべきこと:
- すぐに電源を切る
- ケースやカバーを外す
- SIMカードを抜く
- 乾いた布で表面の水分を拭き取る
- 風通しの良い場所で自然乾燥(24時間以上)
やってはいけないこと:
- ドライヤーで乾かす(熱で内部が損傷)
- 振って水を出そうとする
- すぐに充電する
- 米やシリカゲルに埋める(効果が薄い上に埃が入る)
落下や衝撃の場合
画面が割れていたり、本体が歪んでいる場合は、内部の部品が損傷している可能性が高いです。
Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダに相談してください。
Appleサポートに問い合わせる前のチェックリスト
修理に出す前に、以下を試したか確認しましょう。
試したこと:
- [ ] 音量ボタンで音量を上げた
- [ ] 消音モードを解除した
- [ ] Bluetoothをオフにした
- [ ] iPhoneを再起動した
- [ ] iOSを最新版にアップデートした
- [ ] すべての設定をリセットした
- [ ] スピーカーとマイクのテストをした
これらをすべて試しても解決しない場合は、ハードウェアの故障の可能性が高いです。
Appleサポートへの問い合わせ方法
自分で解決できない場合は、プロに相談しましょう。
Appleサポートアプリを使う
手順:
- App StoreからApple Supportアプリをダウンロード
- アプリを開く
- 「iPhone」を選択
- 「音の問題」を選択
- チャットまたは電話サポートを選択
Genius Barを予約
手順:
- Apple公式サイトにアクセス
- サポートページを開く
- 「修理と物理的な損傷」を選択
- 「持ち込み修理」を選択
- 最寄りのApple Storeを選んで日時を予約
Apple正規サービスプロバイダ
Apple Store以外にも、正規の修理店があります。
- カメラのキタムラ
- ビックカメラ
- クイックガレージ
- その他認定店
公式サイトで最寄りの店舗を探せます。
保証期間と修理費用の目安
修理にどれくらい費用がかかるか知っておきましょう。
保証期間の確認
1年間の製品保証
購入から1年以内なら、自然故障は無料修理の対象です。
Apple Care+加入の場合
保証期間が延長され、過失による損傷も割引価格で修理できます。
保証の確認方法:
- Apple公式サイトの保証状況確認ページにアクセス
- iPhoneのシリアル番号を入力
- 保証状況を確認
修理費用の目安
保証対象外の場合、費用は機種や損傷の程度によって異なります。
スピーカー交換:
約15,000円〜30,000円程度
水没修理:
機種によって大きく異なる(30,000円〜60,000円程度)
正確な金額は、診断後に見積もりが出ます。
予防策:音のトラブルを防ぐために
日頃から以下のことに気をつけましょう。
ケースの選び方
スピーカー部分が塞がれないケースを選ぶ
底面のスピーカー穴がしっかり開いているか確認してください。
定期的な掃除
月に1回程度の掃除習慣
- Lightningコネクタ(充電口)
- スピーカーの穴
- マイクの穴
柔らかいブラシやエアダスターで優しく掃除します。
水濡れ対策
防水ケースの使用
海やプールに持って行く際は、防水ケースを使用しましょう。
iPhone自体に耐水性能がありますが、完全防水ではありません。
アップデートの習慣
iOSは常に最新版に
不具合の修正が含まれていることも多いので、定期的にアップデートしましょう。
まとめ:音が出ない時は落ち着いて対処しよう
iPhoneの音が出ない原因はさまざまですが、ほとんどは自分で解決できます。
まず確認すべき基本5項目
- 音量が下がっていないか
- 消音モードになっていないか
- Bluetoothデバイスに接続されていないか
- ヘッドフォンモードになっていないか
- 集中モードがオンになっていないか
症状別の対処法
- 着信音が鳴らない→着信音量の設定確認
- 動画の音が出ない→アプリの再起動
- アラームが鳴らない→サウンド設定とBluetooth確認
- 通話で聞こえない→受話口の掃除
それでも解決しない場合
- iPhoneを再起動
- iOSをアップデート
- すべての設定をリセット
- ハードウェアのテスト
- Appleサポートに相談
慌てず、この記事の手順を順番に試してみてください。
多くの場合、簡単な設定の見直しや再起動で解決します。それでも直らない時は、無理をせずプロに相談しましょう。

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