iPhoneで子供の使用を制限する方法|スクリーンタイムの設定を完全解説

ライフハック

子供にiPhoneを持たせるとき、「ゲームばかりしないか心配」「知らないうちに課金されたらどうしよう」と不安になりますよね。

でも大丈夫です。iPhoneには「スクリーンタイム」という機能があって、保護者が子供のスマホ利用をしっかり管理できるんです。

この記事では、iPhoneで子供の使用を制限する具体的な方法を、初めての方にもわかりやすく解説していきます。

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スクリーンタイムってなに?

スクリーンタイムは、iPhoneやiPadに標準で入っている機能です。iOS 12以降のすべてのiPhoneで使えます。

この機能を使うと、次のようなことができるようになります。

使用時間の確認
お子さんがどのアプリをどれくらい使っているか、グラフで見られます。「今日は3時間もゲームしてたんだ」といったことが一目でわかるんです。

利用制限の設定
特定のアプリの使用時間を制限したり、夜間は使えないようにしたりできます。設定した時間になると、iPhoneが自動的にアプリをブロックしてくれるので、保護者が毎回注意する必要がありません。

コンテンツの制限
年齢に合わないアプリやWebサイトへのアクセスを防げます。また、アプリのダウンロードや課金も制限可能です。

設定方法は2つある

iPhoneのスクリーンタイムを設定する方法には、大きく分けて2つのやり方があります。

方法1:子供のiPhoneで直接設定する

お子さんのiPhoneを手元に置いて、直接設定する方法です。シンプルでわかりやすいのが特徴ですね。

ただし、設定を変更するときは毎回お子さんのiPhoneを手に取る必要があります。

方法2:ファミリー共有で保護者のiPhoneから設定する

Appleの「ファミリー共有」機能を使えば、保護者のiPhoneからお子さんのiPhoneを遠隔で管理できます。

お子さんが外出していても、保護者のiPhoneで設定変更や使用状況の確認ができるので便利です。設定は少し複雑になりますが、長期的には管理がラクになります。

どちらを選ぶべき?
まずは方法1で基本を覚えてから、必要に応じて方法2に移行するのがおすすめです。

基本設定の手順(子供のiPhoneで直接設定)

それでは、実際の設定手順を見ていきましょう。

ステップ1:スクリーンタイムを開く

  1. お子さんのiPhoneで「設定」アプリを開く
  2. 下にスクロールして「スクリーンタイム」をタップ
  3. 「スクリーンタイムをオンにする」をタップ

ステップ2:利用者を選択

「続ける」をタップすると、このiPhoneを使うのは誰かを選ぶ画面が表示されます。

ここでは「これは子供用のiPhoneです」を選択してください。

ステップ3:パスコードを設定

4桁のパスコード(暗証番号)を設定する画面になります。

重要:このパスコードは保護者だけが知っているものにしてください

お子さんに教えてしまうと、設定を勝手に変更されてしまう可能性があります。

パスコードを忘れると、iPhoneを工場出荷時の状態に戻す(すべてのデータを消去する)必要が出てくるので、必ずメモして大切に保管しましょう。

主要な制限機能を設定しよう

スクリーンタイムには、たくさんの制限機能があります。代表的なものを見ていきましょう。

休止時間を設定する

休止時間とは、iPhoneを使えない時間帯のことです。夜寝る時間や学校にいる時間などに設定すると効果的ですね。

設定方法

  1. 「スクリーンタイム」画面で「休止時間」をタップ
  2. 「休止時間」をオンにする
  3. 開始時刻と終了時刻を設定

例えば、夜9時から朝7時までを休止時間にすれば、その間はゲームやSNSが使えなくなります。

休止時間中でも電話と、保護者が許可したアプリは使えるので安心です。

アプリの使用時間を制限する

特定のアプリやアプリのカテゴリー(ゲーム、SNSなど)に、1日あたりの使用時間制限を設けられます。

設定方法

  1. 「スクリーンタイム」画面で「App使用時間の制限」をタップ
  2. 「制限を追加」をタップ
  3. 制限したいカテゴリーまたはアプリを選択
  4. 時間を設定(例:1日1時間)

曜日ごとに違う時間を設定することもできます。平日は1時間、週末は2時間といった柔軟な設定が可能です。

制限時間に達すると、お子さんのiPhoneに通知が表示されて、そのアプリが使えなくなります。

常に許可するアプリを選ぶ

休止時間中でも使えるアプリを指定できます。

設定方法

  1. 「スクリーンタイム」画面で「常に許可」をタップ
  2. 許可したいアプリを選択

電話やメッセージなど、連絡手段として必要なアプリは「常に許可」に入れておくといいでしょう。

コンテンツとプライバシーの制限

年齢に合わないコンテンツや、課金、アプリのダウンロードなどを制限できます。

設定方法

  1. 「スクリーンタイム」画面で「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
  2. パスコードを入力
  3. 「コンテンツとプライバシーの制限」をオンにする

ここから、さまざまな項目を細かく設定できます。

年齢制限の設定

アプリには年齢制限(レーティング)が設定されています。この設定を使えば、お子さんの年齢に合わないアプリが使えないようにできるんです。

設定手順

  1. 「コンテンツとプライバシーの制限」を開く
  2. 「コンテンツ制限」をタップ
  3. 「App」をタップ
  4. 年齢を選択(4+、9+、12+、17+、すべてのAppを許可)

例えば「12+」を選ぶと、17歳以上対象のアプリは使えなくなります。

すでにダウンロード済みのアプリでも、年齢制限を超えているものはホーム画面から消えて使えなくなるので安心です。

アプリのダウンロードと課金を防ぐ

知らないうちにアプリをダウンロードされたり、ゲーム内で課金されたりするのを防ぐ設定です。

設定手順

  1. 「コンテンツとプライバシーの制限」を開く
  2. 「iTunes StoreとApp Storeでの購入」をタップ
  3. 次の項目を設定:
  • 「インストール」→「許可しない」
  • 「Appの削除」→「許可しない」
  • 「App内課金」→「許可しない」

さらに安全性を高めるなら、「パスワードを要求」の設定で「常に要求」を選んでおきましょう。

無料アプリのダウンロードでも必ずパスワードが求められるようになります。

Webサイトの閲覧を制限する

インターネット上には、子供に見せたくないコンテンツもたくさんあります。この設定で、不適切なWebサイトへのアクセスを制限できます。

設定手順

  1. 「コンテンツとプライバシーの制限」を開く
  2. 「コンテンツ制限」をタップ
  3. 「Webコンテンツ」をタップ
  4. 制限レベルを選択:
  • 「無制限アクセス」:制限なし
  • 「成人向けWebサイトを制限」:アダルトコンテンツをブロック
  • 「許可されたWebサイトのみ」:指定したサイトだけアクセス可能

「成人向けWebサイトを制限」を選ぶと、iPhoneが自動的に不適切なサイトをブロックしてくれます。

ただし、この機能はAppleのSafariブラウザでのみ有効です。Chrome(クローム)など他のブラウザでは機能しないので注意しましょう。

コミュニケーションの制限

誰と連絡を取れるかを管理する機能です。知らない人からの連絡を防げます。

設定手順

  1. 「スクリーンタイム」画面で「コミュニケーションの制限」をタップ
  2. 「スクリーンタイム中」と「休止時間中」それぞれの設定を選択:
  • 「全員」:誰とでも連絡できる
  • 「連絡先のみ」:連絡先に登録されている人だけ
  • 「特定の連絡先」:保護者が選んだ人だけ

小学生など低年齢のお子さんには「連絡先のみ」または「特定の連絡先」がおすすめです。

ファミリー共有を使った遠隔管理

ファミリー共有を設定すると、保護者のiPhoneからお子さんのiPhoneを管理できるようになります。

ファミリー共有の設定手順

  1. 保護者のiPhoneで「設定」を開く
  2. 画面上部の自分の名前をタップ
  3. 「ファミリー共有」をタップ
  4. 「ファミリーメンバーを追加」をタップ
  5. 「お子様用アカウントを作成」を選択
  6. 画面の指示に従って、お子さんの名前と生年月日を入力

お子さんの生年月日に基づいて、自動的に年齢に適したコンテンツ制限が設定されます。

遠隔で管理する方法

ファミリー共有を設定した後は、保護者のiPhoneから次のことができます。

設定変更

  1. 保護者のiPhoneで「設定」→「スクリーンタイム」を開く
  2. 「ファミリー」の下に表示されるお子さんの名前をタップ
  3. 各種設定を変更

使用状況の確認
お子さんがどのアプリをどれくらい使っているか、リアルタイムで確認できます。

承認リクエストへの対応
お子さんが新しいアプリをダウンロードしようとしたり、制限時間の延長を求めたりすると、保護者のiPhoneに通知が届きます。保護者はそれを承認するか拒否するかを選べるんです。

時間延長のリクエスト機能

設定した制限時間に達すると、お子さんは「時間延長の許可を求める」ことができます。

お子さんが延長をリクエストすると、保護者のiPhoneに通知が届くので、その場で承認・拒否を判断できます。

承認する場合、以下の選択肢から選べます:

  • あと15分
  • あと1時間
  • 終日(その日いっぱい)

この機能があることで、「宿題で調べものをしたいのに制限時間が来てしまった」といった状況にも柔軟に対応できますね。

パスコードを忘れたときの対処法

スクリーンタイムのパスコードを忘れてしまった場合、対処法が2つあります。

ファミリー共有を使っている場合

保護者のiPhoneで、Face IDやTouch ID、デバイスのパスコードを使ってリセットできます。

  1. 保護者のiPhoneで「設定」→「スクリーンタイム」を開く
  2. お子さんの名前をタップ
  3. 「スクリーンタイムパスコードを変更」をタップ

ファミリー共有を使っていない場合

Apple IDとパスワードを使ってリセットできます。

ただし、どちらの方法も使えない場合は、iPhoneを工場出荷時の状態に戻すしかありません。すべてのデータが消えてしまうので、パスコードは絶対に忘れないよう、安全な場所にメモしておきましょう。

画面との距離の設定

iOS 17以降では、「画面との距離」という新機能が追加されました。

これは目の健康を守るための機能で、iPhoneを顔に近づけすぎているとアラートが表示されます。近視予防や眼精疲労の軽減に役立つんです。

設定方法

  1. 「スクリーンタイム」画面で「画面との距離」をタップ
  2. 「画面との距離」をオンにする

この機能は、長時間デバイスを顔の近くで使っていることを検知すると、もう少し離すように促してくれます。

コミュニケーションの安全性

18歳未満のお子さんの場合、「コミュニケーションの安全性」が自動的にオンになります。

この機能は、メッセージやAirDropなどで不適切な写真や動画を送受信しようとすると、警告を表示してくれるんです。

重要なのは、この機能はiPhone上で処理されるということ。Appleが写真や動画を見ることはありません。プライバシーは守られます。

実際の使い方の例

ここで、年齢別の設定例を紹介します。あくまで一例なので、お子さんの成長に合わせて調整してくださいね。

小学生の場合

  • 休止時間:夜8時〜朝7時
  • ゲームの使用時間:平日30分、週末1時間
  • SNSアプリ:インストール不可
  • アプリのダウンロード:保護者の承認が必要
  • Webコンテンツ:成人向けWebサイトを制限
  • コミュニケーション:連絡先のみ

中学生の場合

  • 休止時間:夜10時〜朝6時
  • ゲーム・SNSの使用時間:平日1時間、週末2時間
  • アプリのダウンロード:保護者の承認が必要
  • App内課金:許可しない
  • Webコンテンツ:成人向けWebサイトを制限
  • コミュニケーション:連絡先のみ

高校生の場合

  • 休止時間:夜11時〜朝6時
  • アプリの使用時間:必要に応じて調整
  • アプリのダウンロード:保護者の承認が必要
  • App内課金:許可しない
  • Webコンテンツ:成人向けWebサイトを制限

年齢が上がるにつれて、徐々に制限を緩めていくのがポイントです。

よくあるトラブルと対処法

設定が反映されない

ファミリー共有を使っている場合、すべてのデバイスが最新のiOSにアップデートされているか確認してください。古いバージョンでは、一部の機能が正しく動作しないことがあります。

子供が制限を回避しようとする

Chrome(クローム)など、Safari以外のブラウザを使うと、Webフィルタリングが機能しません。

「コンテンツとプライバシーの制限」で、Safari以外のブラウザアプリを「許可しない」に設定しておきましょう。

制限時間の通知が来ない

「設定」→「通知」→「スクリーンタイム」で、通知がオンになっているか確認してください。

スクリーンタイムだけでは不十分な点

スクリーンタイムは便利な機能ですが、万能ではありません。

Safariでしか効かないフィルタリング
Webコンテンツの制限は、Appleのブラウザ「Safari」でしか機能しません。NetflixやYouTubeなど、アプリ内のコンテンツは別途そのアプリの設定で制限する必要があります。

VPNアプリで回避される可能性
技術的な知識がある子供は、VPN(仮想プライベートネットワーク)アプリを使って制限を回避することもあります。

第三者アプリの制限は時間のみ
アプリの使用時間は制限できますが、そのアプリ内でどんなコンテンツを見ているかまでは管理できません。

子供とのコミュニケーションが大切

設定だけに頼らず、お子さんとよく話し合うことが何より重要です。

なぜ制限が必要なのか説明する
「ダメだから」ではなく、「睡眠時間を確保するため」「視力を守るため」など、理由を丁寧に説明しましょう。

ルールを一緒に決める
一方的に押し付けるのではなく、お子さんの意見も聞いて、納得できるルールを作ることが大切です。

定期的に見直す
お子さんの成長に合わせて、制限を緩めていくタイミングを話し合いましょう。責任を持って使えるようになってきたら、少しずつ自由度を上げていくといいですね。

まとめ

iPhoneのスクリーンタイム機能を使えば、お子さんのスマホ利用を安全に管理できます。

設定のポイントをおさらいしましょう:

  • パスコードは必ず設定して、保護者だけが知っている状態にする
  • 休止時間とアプリの使用時間制限を活用する
  • 年齢に合わないコンテンツや課金をブロックする
  • ファミリー共有を使えば、遠隔管理がラクになる
  • お子さんの成長に合わせて、段階的に制限を調整する

技術的な制限と、お子さんとの対話を組み合わせることで、健全なスマホ利用習慣を育てていけます。

最初は設定項目が多くて大変に感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、あとは必要に応じて微調整するだけです。お子さんが安心してiPhoneを使えるよう、ぜひこの機能を活用してくださいね。

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