「夜中にスマホの通知で起こされた」「仕事や勉強に集中したいのに通知が気になる」——そんな経験はありませんか?
スマホは便利な反面、LINEやメール、SNSなど、次々と届く通知に悩まされることも多いはず。そんなときに役立つのが「おやすみモード」です。
今回は、おやすみモードとは何か、どう設定すればいいのか、iPhoneとAndroidそれぞれの使い方を詳しく解説します。
おやすみモードとは

おやすみモードは、スマホの着信音や通知音を一時的にオフにして、静かな環境を作れる機能です。
基本的な機能:
- 電話の着信音を消音
- メッセージやメールの通知音をオフ
- アプリからの通知を制限
- 画面が点灯しない(通知があっても)
重要なポイント:
アラームは通常通り鳴るので、目覚まし時計として安心して使えます。
おやすみモードの目的
主な用途:
- 睡眠中の通知を遮断
- 仕事や勉強の集中時間を確保
- 会議中の着信を防ぐ
- 映画館やコンサートなど静かにすべき場所での利用
マナーモードとの違い
おやすみモードとマナーモードは、似ているようで異なる機能です。
マナーモード:
- 着信音や操作音が消音される
- 通知はバイブレーションで知らせる
- 通知は画面に表示される
- 本体側面のスイッチで操作(iPhone)
おやすみモード:
- 着信音や通知音が完全に消音
- バイブレーションも基本的にオフ
- 画面が点灯しない(通知があっても)
- より細かい設定が可能(特定の人のみ許可など)
機内モードとの違い
機内モードもよく混同される機能です。
機内モード:
- すべての通信機能がオフになる
- 電話、メール、インターネットが使えない
- Wi-Fiを再度オンにすれば使用可能
おやすみモード:
- 通信機能は通常通り使える
- 通知が来ないだけで、メールやメッセージは受信している
- あとから確認できる
iPhone のおやすみモード
iPhoneでは、iOS 15以降「集中モード」の一部として提供されています。
集中モードとおやすみモードの関係
集中モード:
iPhoneで仕事や睡眠など、さまざまなシーンに合わせて通知を制限できる機能の総称
おやすみモード:
集中モードの中の1つで、主に睡眠時に使うモード
その他の集中モード:
- 仕事
- 個人的な時間
- 睡眠
- 運転
- ゲーム
- 読書
- カスタム(自分で作成)
iPhoneでおやすみモードをオンにする方法
方法1: コントロールセンターから(最も簡単)
- iPhone X以降:
画面右上から下にスワイプ - iPhone SE、iPhone 8以前:
画面下端から上にスワイプ - 「集中モード」をタップ
- 「おやすみモード」をタップ
- 画面上部に三日月マークが表示されたら成功
オフにする方法:
同じ手順で、もう一度「おやすみモード」をタップするだけです。
方法2: 設定アプリから
- 「設定」アプリを開く
- 「集中モード」をタップ
- 「おやすみモード」を選択
- トグルをオンにする
スケジュール設定(自動でオン・オフ)
毎日決まった時間におやすみモードを使う場合、スケジュール設定が便利です。
設定手順:
- 「設定」→「集中モード」→「おやすみモード」
- 「スケジュールを追加」をタップ
- 「時刻」を選択
- 開始時刻と終了時刻を設定
- 曜日を選択
- 「追加」をタップ
例:
午後11時から午前7時まで、毎日自動的におやすみモードになる設定
その他の自動化オプション
時刻以外にも、自動でおやすみモードをオンにできます。
場所による自動化:
特定の場所(自宅、職場など)に到着したらオンになる
アプリによる自動化:
特定のアプリを使用しているときにオンになる
スマート自動化:
iPhone が過去の使用パターンから学習し、適切なタイミングで自動的にオンにする
特定の人からの通知を許可する
おやすみモード中でも、家族や重要な人からの連絡は受け取りたい場合があります。
設定方法:
- 「設定」→「集中モード」→「おやすみモード」
- 「通知を許可」をタップ
- 「連絡先」または「App」を選択
- 許可したい連絡先やアプリを追加
オプション:
- すべての人
- よく使う項目
- 特定の連絡先
- 誰も許可しない
繰り返しの着信を許可
同じ人から3分以内に2回着信があった場合、緊急の可能性が高いため通知する設定です。
設定方法:
- 「設定」→「集中モード」→「おやすみモード」
- 「通知を許可」の下にある「繰り返しの着信」をオン
この設定により、緊急の電話を見逃すリスクが減ります。
ロック画面との連動(iOS 16以降)
iOS 16以降では、特定のロック画面とおやすみモードを連動させられます。
設定方法:
- ロック画面を長押し
- 「カスタマイズ」または新しい壁紙を作成
- 「集中モード」でおやすみモードを選択
- 完了
この壁紙に切り替えると、自動的におやすみモードがオンになります。
Androidのおやすみモード

Androidでは「おやすみ時間モード」として提供されています。
Androidでのおやすみ時間モードの特徴
Android端末のおやすみ時間モードは、iPhoneと同様に通知を制限できます。
主な機能:
- 通知の制限
- 画面のグレースケール表示
- 就寝時刻のリマインダー
- スケジュール設定
Androidでおやすみ時間モードをオンにする方法
方法1: クイック設定から(最も簡単)
- 画面上部から下にスワイプ
- 「おやすみ時間モード」アイコン(三日月マーク)をタップ
- オンになったことを確認
注意:
機種によってアイコンの位置や名称が異なる場合があります。
方法2: 設定アプリから
- 「設定」アプリを開く
- 「Digital Wellbeing と保護者による使用制限」をタップ
- 「おやすみ時間モード」を選択
- トグルをオンにする
Androidでスケジュール設定
設定手順:
- 「設定」→「Digital Wellbeing と保護者による使用制限」
- 「おやすみ時間モード」をタップ
- 「スケジュール」を選択
- 開始時刻と終了時刻を設定
- 繰り返す曜日を選択
機種による違い
Androidは機種やメーカーによって、おやすみモードの名称や機能が異なります。
Google Pixel:
おやすみ時間モード
Samsung Galaxy:
「おやすみモード」または「Do Not Disturb」
Xperia:
「おやすみモード」
OPPO:
「おやすみモード」
おやすみモードでできること・できないこと
おやすみモードの挙動を正しく理解しましょう。
おやすみモード中に鳴るもの
鳴る:
- アラーム(目覚まし時計)
- タイマー
- 緊急地震速報
- 避難警報などの緊急速報
理由:
これらは生命や安全に関わる重要な通知のため、おやすみモード中でも必ず通知されます。
おやすみモード中に鳴らないもの
鳴らない:
- 電話の着信音
- メッセージの通知音
- メールの受信音
- SNSの通知音
- アプリからの通知音
通知自体は届いている
おやすみモード中でも、メールやメッセージは受信しています。
確認方法:
画面をオンにすると、ロック画面や通知センターで確認できます。
重要:
通知音が鳴らないだけで、通信機能は通常通り動作しています。
電話がかかってきたらどうなる?
発信者側:
- 呼び出し音が数回鳴る
- 留守番電話に接続される(設定している場合)
- 留守番電話がない場合は話中音
受信者側(あなた):
- 着信音は鳴らない
- 画面も点灯しない
- 不在着信の履歴は残る
おやすみモードの活用シーン
おやすみモードは、睡眠時以外にも役立ちます。
1. 睡眠時
メリット:
- 夜中の通知で起こされない
- バイブレーションもないので静か
- 朝のアラームはちゃんと鳴る
おすすめ設定:
午後11時〜午前7時で自動スケジュール設定
2. 仕事・勉強の集中時間
メリット:
- 通知に気を取られない
- 生産性が向上
- 重要な連絡だけ受け取れる
おすすめ設定:
「仕事」モードを作成し、業務用アプリのみ通知を許可
3. 会議中
メリット:
- 着信音で会議を中断しない
- マナー違反を防げる
- 画面も点灯しないので気が散らない
おすすめ設定:
会議の予定をカレンダーに入れると、その時間だけ自動でオンになる設定
4. 映画館・コンサート
メリット:
- 周りに迷惑をかけない
- 自分も集中して楽しめる
- マナーモードより確実
使い方:
入場前にコントロールセンターから手動でオン
5. 運転中
メリット:
- 運転に集中できる
- 事故のリスクが減る
- 自動で検知してオンにできる
設定:
iPhoneの「運転」集中モードを使う
6. 家族との時間
メリット:
- スマホに邪魔されない
- 大切な時間を守れる
- 緊急連絡は受け取れる
おすすめ設定:
「個人的な時間」モードで、家族からの通知のみ許可
おやすみモードのトラブルシューティング
よくある問題と解決方法を紹介します。
Q1: 勝手におやすみモードになる
原因:
スケジュール設定が有効になっている
解決方法:
iPhone:
- 「設定」→「集中モード」→「おやすみモード」
- スケジュールを確認し、不要なものを削除
Android:
- 「設定」→「Digital Wellbeing」→「おやすみ時間モード」
- スケジュールをオフにする
Q2: おやすみモードを解除できない
原因:
設定画面から確認が必要
解決方法:
iPhone:
- コントロールセンターからオフにする
- それでもダメなら、再起動してみる
Android:
- クイック設定からオフにする
- 設定アプリから確認
Q3: アラームが鳴らない
原因:
おやすみモード以外の問題の可能性
確認すべきこと:
- アラームの音量設定
- アラームが正しく設定されているか
- 本体の音量がゼロになっていないか
重要:
おやすみモード中でもアラームは必ず鳴ります。鳴らない場合は別の原因です。
Q4: 特定の人からの着信が鳴らない
原因:
通知を許可する設定ができていない
解決方法:
- 「設定」→「集中モード」→「おやすみモード」
- 「通知を許可」から連絡先を追加
- または「繰り返しの着信」をオンにする
Q5: おやすみモードのアイコンが消えない
原因:
おやすみモードがまだオンになっている
確認方法:
- コントロールセンターを開いて確認
- 設定アプリから確認
- スケジュール設定を確認
おやすみモードを使うメリット

おやすみモードを活用すると、こんなメリットがあります。
1. 睡眠の質が向上
研究結果:
スマホの通知を完全に遮断すると、睡眠の質が改善されることが研究で示されています。
効果:
- 中途覚醒が減る
- 深い眠りが増える
- 朝の目覚めがスッキリ
2. 集中力が上がる
データ:
通知を1日30分遮断するだけで、集中時間が増えるという調査結果があります。
効果:
- 作業効率が上がる
- ミスが減る
- クリエイティブな仕事がはかどる
3. ストレスが減る
理由:
通知に追われる感覚がなくなり、精神的な余裕ができます。
効果:
- 心が落ち着く
- 焦りが減る
- 自分のペースで過ごせる
4. プライバシーが守られる
シーン:
他人にスマホを見せる際、LINEのメッセージが表示されて恥ずかしい思いをすることがあります。
対策:
おやすみモードをオンにしておけば、通知が画面に表示されません。
5. 大切な時間を守れる
具体例:
- 家族との食事中
- 子どもとの遊び時間
- パートナーとの会話
おやすみモードを使うことで、スマホに邪魔されず、大切な人との時間に集中できます。
おやすみモード活用のコツ
より効果的に使うためのヒントを紹介します。
1. 複数の集中モードを使い分ける
おすすめ:
- 睡眠用: おやすみモード
- 仕事用: 仕事モード(業務アプリのみ許可)
- プライベート: 個人的な時間(家族のみ許可)
シーンに合わせて使い分けると、より快適に過ごせます。
2. スケジュール設定を活用
メリット:
手動でオン・オフする手間がなくなります。
設定例:
- 平日午前9時〜午後6時: 仕事モード
- 毎日午後11時〜午前7時: おやすみモード
- 土日午前10時〜午後1時: 個人的な時間
3. 重要な連絡先は必ず許可
推奨:
家族、パートナー、上司など、緊急連絡が来る可能性がある人は通知を許可しておきましょう。
4. 「繰り返しの着信」を有効にする
この設定により、本当に緊急の電話は通知されるので安心です。
5. デバイス間で共有する(Apple製品のみ)
設定:
「デバイス間で共有」をオンにすると、iPhoneでおやすみモードをオンにしたとき、iPadやMacでも自動的にオンになります。
まとめ
おやすみモードについて重要なポイントをまとめます。
おやすみモードとは:
- 着信音や通知音を消音する機能
- 睡眠や集中時間を守るために使う
- アラームは通常通り鳴る
iPhoneの場合:
- iOS 15以降は「集中モード」の一部
- コントロールセンターから簡単にオン・オフ
- スケジュール設定や自動化が可能
- 特定の人やアプリの通知を許可できる
- 繰り返しの着信を許可する設定もある
Androidの場合:
- 「おやすみ時間モード」として提供
- クイック設定からオン・オフ
- 機種により名称や機能が異なる
- スケジュール設定が可能
マナーモード・機内モードとの違い:
- マナーモード: バイブレーションあり、画面点灯あり
- 機内モード: 通信機能自体がオフ
- おやすみモード: 通信は可能、通知のみ制限
活用シーン:
- 睡眠時
- 仕事・勉強の集中時間
- 会議中
- 映画館・コンサート
- 運転中
- 家族との時間
メリット:
- 睡眠の質が向上
- 集中力が上がる
- ストレスが減る
- プライバシーが守られる
- 大切な時間を守れる
活用のコツ:
- 複数の集中モードを使い分ける
- スケジュール設定を活用
- 重要な連絡先は通知を許可
- 繰り返しの着信を有効にする
おやすみモードは、現代社会で通知に追われがちな私たちの生活を守る、非常に便利な機能です。「通知が多すぎて疲れる」「もっと集中したい」と感じている方は、ぜひおやすみモードを活用してみてください。
最初は使い方に戸惑うかもしれませんが、一度設定すれば、あとは自動で快適な環境を作ってくれます。睡眠の質や集中力の向上を実感できるはずです。


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