「電話がかかってきたのに、スワイプがうまくできなくて出られなかった…」
そんな経験はありませんか?
Androidスマホの着信画面は、スワイプ操作で電話に出る仕様になっていますが、この操作が苦手な人も少なくありません。
この記事では、着信時のスワイプ操作をタップ操作に変更する方法や、音量ボタンで応答する方法など、より簡単に電話を受けられる設定を詳しく解説していきます。
Android着信画面のスワイプ操作とは?

Androidスマホで電話がかかってきたとき、ロック画面では通常スワイプ操作で電話に出る仕様になっています。
スワイプ操作の種類
上方向へのスワイプ(従来型)
受話器アイコンを画面下から上に向かってスワイプする方式。多くのAndroidスマホで長年使われてきた標準的な方法でした。
左右方向のスワイプ(新型)
2025年8月頃から、Googleの電話アプリで導入された新しい方式。緑の受話器アイコンを右にスワイプで応答、赤い電話アイコンを左にスワイプで拒否します。
タップ操作(設定変更後)
設定を変更することで、スワイプではなく「応答」ボタンを1回タップするだけで電話に出られるようになります。
なぜスワイプ操作が難しいのか?
スワイプ操作がうまくいかない理由はいくつかあります。
技術的な問題
画面の汚れ
画面に指紋や汚れが付いていると、タッチの反応が悪くなります。
保護フィルムの干渉
厚手の保護フィルムや、安価な保護ガラスを貼っていると、タッチ感度が低下することがあります。
手の乾燥
冬場など手が乾燥していると、静電容量式のタッチパネルが反応しにくくなります。
濡れた手や画面
水滴がついた状態では、タッチ操作がうまく認識されません。
操作的な問題
慣れない動作
従来のガラケーはボタンを押すだけだったため、スワイプ操作に慣れていない人も多いです。
とっさの判断が難しい
着信時は慌てていることが多く、正確なスワイプ操作が難しくなります。
片手操作の困難さ
荷物を持っているときなど、片手だけで正確にスワイプするのは簡単ではありません。
Googleの電話アプリUIが変更された(2025年8月)
2025年8月頃、Googleの電話アプリで大幅なデザイン変更が行われました。
変更内容
着信画面の変更
従来の「上スワイプで応答」から「左右スワイプまたはタップで応答」に変更されました。
新しいデザイン
- 緑のアイコンを右にスワイプ → 応答
- 赤のアイコンを左にスワイプ → 拒否
- または、アイコンを直接タップして応答・拒否
その他のUI変更
- 「お気に入り」と「最近」タブが「ホーム」に統合
- キーパッドのデザインが角丸に変更
- Material 3 Expressiveデザインの採用
この変更により、SNS上では「操作が変わって戸惑う」という声と「タップで出られて便利」という声の両方が見られています。
スワイプをタップ操作に変更する方法
それでは、着信時のスワイプ操作をタップ操作に変更する方法を見ていきましょう。
方法1:Googleの電話アプリの設定を変更(最も簡単)
2025年8月以降の新しいUIでは、電話アプリの設定から簡単に変更できるようになりました。
手順
- 「電話」アプリを開く
- 画面左上の「≡」(三本線)をタップ
- 「設定」をタップ
- 「着信時の操作」をタップ
- 「シングルタップ」を選択
これで、着信時に「応答」「拒否」のボタンが表示され、タップするだけで電話に出られるようになります。
注意点
この機能は、最新版のGoogleの電話アプリでのみ利用可能です。アプリが古い場合は、Google Playストアから最新版に更新してください。
方法2:ユーザー補助機能を使う(全機種対応)
電話アプリに設定がない場合や、古いAndroidバージョンを使っている場合は、ユーザー補助機能を使います。
手順(Android 10以降)
- 「設定」アプリを開く
- 「ユーザー補助」をタップ
- 「操作と制御」または「制御と操作」をタップ
- 「アシスタントメニュー」をタップ
- スイッチをオンにする
- 「許可」をタップ(ポップアップが出た場合)
- 「スワイプをシングルタップに置き換え」をオンにする
画面にアイコンが表示される場合の対処
アシスタントメニューをオンにすると、画面に小さな丸いアイコンが表示されます。
これが邪魔な場合は、以下の方法で非表示にできます:
方法A:透明度を上げる
- アシスタントメニューの設定画面を開く
- 「透明度」のスライダーを右端まで動かす
方法B:非表示にする
- アイコンを長押し
- 画面上部に表示される「非表示」にドラッグ
重要な注意点
一部の機種では、アシスタントメニューをオフにすると「スワイプをシングルタップに置き換え」もオフになってしまう場合があります。その場合は、アシスタントメニューをオンのままにして、アイコンを非表示にする方法を使ってください。
方法3:Galaxy専用の設定
Galaxyシリーズには、専用の設定方法があります。
手順
- 「設定」→「ユーザー補助」をタップ
- 「応答と通話終了」をタップ
- 「スワイプをシングルタップに置き換え」をオンにする
または
- 「設定」→「ユーザー補助」をタップ
- 「操作と制御」→「アシスタントメニュー」をタップ
- スイッチをオンにする
- 「スワイプをシングルタップに置き換え」をオンにする
注意:片手モードとの併用不可
Galaxyの片手モード機能を使っている場合、アシスタントメニューと同時に使用できません。設定時にポップアップが表示されるので、指示に従って片手モードをオフにしてください。
音量ボタンで電話に出る方法

スワイプやタップではなく、物理ボタンで電話に出たい人向けの設定です。
Galaxyシリーズの場合
手順
- 「設定」→「ユーザー補助」をタップ
- 「応答と通話終了」をタップ
- 「音量アップボタンを押して着信に応答」をオンにする
これで、着信時に音量アップボタンを押すだけで電話に出られます。
その他のAndroid機種の場合
手順
- 「設定」→「ユーザー補助」をタップ
- 「応答と通話終了」または「通話の応答と終了」をタップ
- 「音量アップで応答」をオンにする
機種によって項目名が異なる場合がありますが、ユーザー補助の中を探せば見つかるはずです。
メリットとデメリット
メリット
- 画面を見なくても電話に出られる
- 手袋をしていても操作可能
- 画面が濡れていても大丈夫
デメリット
- ポケットの中で誤操作する可能性がある
- 音量調整と間違えやすい
音声コマンドで電話に出る方法
完全にハンズフリーで電話に出たい場合は、音声コマンドを使います。
Pixel・Googleアシスタント対応機種の場合
設定手順
- 「設定」→「Google」→「すべてのサービスを検索」をタップ
- 「Googleアシスタント」を検索して選択
- 「Voice Match」をタップ
- 「Hey Google」をオンにする
使い方
着信時に「Hey Google、電話に出て」と言うだけ。
画面をタッチする必要がまったくありません。
Xperiaシリーズの「スマート着信操作」
Xperiaには「スマート着信操作」という便利な機能があります。
設定手順
- 「電話」アプリを開く
- 右上の「⋮」(三点ボタン)→「設定」をタップ
- 「通話」をタップ
- 「スマート着信操作」をタップ
- スイッチをオンにする
機能
- スマホを耳に当てると自動的に電話に出られる
- スマホを伏せると着信音が消える
手が濡れているときや、手袋をしているときに特に便利です。
Samsungの音声コマンド設定
手順
- 「設定」→「ユーザー補助」をタップ
- 「応答と通話終了」をタップ
- 「音声コントロール」をオンにする
着信時に「応答」と言うだけで電話に出られます。
ドコモの「スグ電」機能について
ドコモのAndroidスマホには、以前「スグ電」という便利な機能がありました。
スグ電とは
スマホを耳に当てるだけで自動的に電話に出られる機能。
高齢者や、スワイプ操作が苦手な人に人気でした。
Android 13で削除された
残念ながら、Android 13へのアップデート以降、スグ電機能は削除されてしまいました。
ドコモのサポートページでも、この機能がなくなったことが確認されています。
代替手段
スグ電の代わりとなる機能:
- Xperiaの「スマート着信操作」(上記参照)
- ユーザー補助機能で「タップで応答」に変更
- 音量ボタンで応答する設定
- サードパーティアプリを使う
サードパーティアプリを使う方法
標準機能で解決できない場合は、専用アプリを使う方法もあります。
おすすめアプリ1:Right Dialer
特徴
- タップ操作で電話に出られる
- シンプルで使いやすいインターフェース
- プライバシーポリシーが明確(データ収集なし)
- 完全無料
インストール方法
- Google Playストアで「Right Dialer」を検索
- インストール
- 標準の電話アプリとして設定
次回から着信時は、Right Dialerの画面が表示され、緑のアイコンをタップするだけで応答できます。
おすすめアプリ2:Easy Answer
特徴
- 画面に手を近づけるだけで応答
- 耳に当てると自動応答
- 手を離すと自動切断
- 手袋をしていても使える
使い方
- Google Playストアで「Easy Answer」を検索
- インストール
- アプリを開いて権限を許可
- 応答方法を選択(耳に当てる、手を近づけるなど)
おすすめアプリ3:かんたん電話帳
特徴
- シニア向けのシンプルなUI
- 大きな文字と見やすいレイアウト
- タップ操作で応答可能
- 日本語完全対応
高齢者向けに特に使いやすく設計されています。
アプリ使用時の注意点
バッテリー消費
バックグラウンドで常に動作するため、バッテリー消費が増える可能性があります。
権限の確認
電話やマイクなどの権限を要求されますが、これは正常な動作に必要なものです。
標準アプリの変更
電話アプリを変更すると、元に戻す場合に再設定が必要になります。
着信画面の表示方法を変更する(Galaxy)
Galaxyシリーズでは、着信画面の表示方法も変更できます。
全画面表示とポップアップ表示
全画面表示
画面全体に着信画面が表示される従来の方式。スワイプ操作が必要。
ポップアップ表示
他のアプリを使用中に、画面上部に小さく通知が表示される方式。「応答」「拒否」ボタンをタップするだけ。
ミニポップアップ表示
さらに小さい通知形式。
変更方法
手順
- 「電話」アプリを開く
- 右上の「⋮」→「設定」をタップ
- 「アプリ使用中の着信表示」をタップ
- 「全画面」「ポップアップ」「ミニポップアップ」から選択
ポップアップ表示にすると、タップで応答できるので操作が簡単になります。
スワイプできない原因とトラブルシューティング
設定を変更してもうまくいかない場合の対処法です。
原因1:画面の問題
対処法
- 画面をきれいに拭く
- 保護フィルムを貼り直す、または剥がす
- 手を洗って乾かしてから操作する
原因2:システムの不具合
対処法
機内モードをオン・オフ
- 通知バーを下にスワイプ
- 機内モードをオン
- 数秒待ってオフ
スマホを再起動
電源ボタンを長押しして、「再起動」をタップ。
キャッシュをクリア
- 「設定」→「アプリ」→「電話」
- 「ストレージ」→「キャッシュを削除」
原因3:電話アプリの問題
対処法
アップデートを確認
- Google Playストアを開く
- 「電話」または「Google の電話アプリ」を検索
- 「更新」があればタップ
アプリのデータを削除(最終手段)
- 「設定」→「アプリ」→「電話」
- 「ストレージ」→「データを削除」
注意:データを削除すると、通話履歴などが消える可能性があります。
原因4:Bluetooth接続の問題
Bluetoothイヤホンやカーナビと接続していると、スマホ本体では応答できないことがあります。
対処法
- 通知バーを下にスワイプ
- Bluetoothをオフにする
- または、Bluetoothデバイス側で応答する
原因5:省電力モード
省電力モードが有効だと、一部の機能が制限される場合があります。
対処法
- 「設定」→「バッテリー」
- 省電力モードをオフにする
古いUIに戻す方法はある?

2025年8月の新UIに変更された後、「前の上スワイプ方式に戻したい」という声も多く聞かれます。
結論:基本的に戻せない
残念ながら、Googleの電話アプリの仕様変更はユーザー側で元に戻すことはできません。
これは、アプリのデザインポリシーの変更であり、設定項目では制御できない部分です。
代替案
1. 旧バージョンをインストール(非推奨)
古いバージョンのAPKファイルをダウンロードして手動インストールする方法もありますが、セキュリティリスクがあるため推奨しません。
2. 別の電話アプリを使う
上記で紹介したRight DialerやEasy Answerなど、サードパーティアプリに切り替える。
3. タップ操作に変更
新UIの「シングルタップ」設定を使えば、スワイプ不要でタップだけで応答できます。
今後の展開
Googleの公式ヘルプページには、複数のユーザーから「前のUIに戻してほしい」という要望が寄せられています。
今後のアップデートで、ユーザーが選択できるようになる可能性もゼロではありませんが、現時点では不明です。
よくある質問
Q: どの方法が一番簡単?
A: 2025年8月以降の新しいGoogleの電話アプリを使っている場合は、電話アプリの設定から「シングルタップ」に変更する方法が最も簡単です。
古いバージョンや他の電話アプリを使っている場合は、音量ボタンで応答する設定が手軽でおすすめです。
Q: 設定を変更すると他の操作にも影響する?
A: 「アシスタントメニュー」の「スワイプをシングルタップに置き換え」を有効にすると、すべてのスワイプ操作がタップに置き換わります。
着信だけでなく、アラームの停止やロック画面の解除なども、スワイプではなくタップになります。
電話アプリの「シングルタップ」設定は、着信操作のみに影響します。
Q: 設定したのにスワイプのままになる
A: 以下を確認してください:
- 電話アプリが最新版か確認
- スマホを再起動
- アシスタントメニューが本当にオンになっているか確認
- 別の電話アプリが標準に設定されていないか確認
それでもダメな場合は、機種によって設定項目の名前や場所が違う可能性があります。取扱説明書を確認するか、メーカーのサポートに問い合わせてください。
Q: タップ応答にすると誤操作しない?
A: ロック画面の場合、画面をオンにしてからボタンをタップする必要があるため、ポケットの中での誤操作は少ないです。
ただし、音量ボタンで応答する設定にすると、ポケット内で誤って押してしまう可能性があります。
Q: 相手には操作方法の違いは分からない?
A: はい、相手側には全く分かりません。
スワイプで出ても、タップで出ても、音量ボタンで出ても、相手からすれば普通に電話に出ただけです。
Q: ガラケーみたいにボタン1つで出られる?
A: 完全には無理ですが、音量ボタンで応答する設定が最もガラケーに近い操作感です。
または、Xperiaの「スマート着信操作」を使えば、耳に当てるだけで応答できます。
Q: 高齢者に設定してあげたい
A: 高齢者向けには、以下の設定がおすすめです:
- 電話アプリの「シングルタップ」に変更(最優先)
- 音量ボタンで応答する設定を追加
- Xperiaなら「スマート着信操作」も有効にする
- それでも難しければ「Right Dialer」などのシンプルなアプリに変更
複数の方法を組み合わせておくと、どれかで応答できるので安心です。
Q: iPhoneでも同じ設定ができる?
A: iPhoneの場合、基本的にはスワイプまたはボタンタップで応答する仕様です。
ただし、以下の方法があります:
- サイドボタンで応答:「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「着信に応答」をオン
- Hey Siriで応答:「Hey Siri、電話に出て」と言う
Androidのように細かくカスタマイズはできませんが、最低限の設定変更は可能です。
Q: 通話中の操作も変わる?
A: いいえ、この設定で変わるのは着信時の応答操作のみです。
通話中のミュートや通話終了などの操作は、従来通りタップで行えます。
Q: アプリをアンインストールしたら元に戻る?
A: サードパーティアプリをアンインストールすれば、標準の電話アプリに戻ります。
ただし、ユーザー補助機能の設定は、手動でオフにする必要があります。
まとめ
Android着信時のスワイプ操作を変更する方法をまとめます。
最も簡単な方法(2025年8月以降)
- Googleの電話アプリの設定から「シングルタップ」に変更
全機種対応の方法
- ユーザー補助機能の「アシスタントメニュー」を使う
- 音量ボタンで応答する設定にする
機種別の便利機能
- Galaxy:専用のユーザー補助設定
- Xperia:スマート着信操作(耳に当てると応答)
- Pixel:Googleアシスタントで音声応答
サードパーティアプリ
- Right Dialer:シンプルで使いやすい
- Easy Answer:画面に手を近づけるだけで応答
- かんたん電話帳:シニア向け
トラブル時の対処
- 画面を清掃する
- スマホを再起動する
- 電話アプリを最新版に更新
- 機内モードのオン・オフを試す
重要なポイント
- Googleの新UIは基本的に元に戻せない
- アシスタントメニューは全てのスワイプがタップに変わる
- 複数の方法を組み合わせると便利
- 高齢者には「タップ」+「音量ボタン」の組み合わせがおすすめ
スワイプ操作が苦手で電話に出られないという悩みは、設定を少し変更するだけで解決できます。
自分に合った方法を見つけて、快適なスマホライフを送ってくださいね!

コメント