深夜、やっと眠りについたと思ったら、スマホの通知音で目が覚めてしまった。そんな経験はありませんか?
SNSの投稿通知、メールの着信、LINEのメッセージ。日中は便利な通知も、夜間は睡眠の邪魔になってしまいます。かといって電源を切ってしまうと、緊急の連絡があったときに困りますよね。
実は、Androidスマホには夜間の通知を賢くコントロールする機能がいくつも用意されているんです。この機能を使えば、大切な連絡だけは受け取りながら、不要な通知はシャットアウトできます。
この記事では、Androidの夜間通知設定について、基本から応用まで分かりやすく解説していきます。
Androidの夜間通知制御機能を知ろう

Androidには、夜間の通知を管理するための機能がいくつかあります。まずはそれぞれの違いを理解しましょう。
おやすみ時間モード(Bedtime Mode)
睡眠時間に特化した総合的な機能です。
主な特徴
- 通知音とバイブレーションを自動でオフ
- 画面をグレースケール(白黒)に変更
- 自動でアラームを設定
- 睡眠時間の記録と分析
- 安眠サウンドの再生
Android 9以降の機種で利用できます。
おやすみモード(Do Not Disturb)
通知を一時的に止める基本機能です。
主な特徴
- 通知音とバイブレーションをオフ
- 特定の連絡先からの着信は許可可能
- 時間指定で自動ON/OFF
- 睡眠時間以外でも使える(会議中など)
より汎用的な機能で、夜間以外の場面でも活躍します。
Digital Wellbeing
スマホの使いすぎを防ぐための総合機能です。
おやすみ時間モードは、このDigital Wellbeingの一部として提供されています。Android 8以前の機種でも、Google Playストアからアプリをインストールすることで使えるようになります。
おやすみ時間モードの設定方法
まずは、最も包括的な「おやすみ時間モード」の設定方法を紹介します。
基本設定の手順
手順1:Digital Wellbeingを開く
- 「設定」アプリを開く
- 「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップ
- 「おやすみ時間モード」を選択
機種によっては「ベッドタイムモード」「就寝モード」と表記されていることもあります。
手順2:スケジュールを設定
- 「スケジュールを設定」をタップ
- 就寝時刻と起床時刻を設定
- 適用する曜日を選択
例えば、平日だけ使いたい場合は、月曜日から金曜日だけを選択することもできます。
手順3:カスタマイズ
- 「カスタマイズ」をタップ
- 必要な機能をオン/オフ
おやすみ時間中の充電
「おやすみ時間の充電中」という設定もあります。
これをオンにすると、設定した時間帯に充電している場合のみ、おやすみ時間モードが作動します。就寝時間が不規則な人におすすめの設定です。
おやすみ時間モードでできること
おやすみ時間モードには、快適な睡眠をサポートする機能がたくさんあります。
グレースケール表示
画面が白黒表示になります。
効果
- 画面の刺激を減らして眠気を誘う
- スマホを見続けてしまうのを防ぐ
- 視覚的に「おやすみモード中」だと分かる
布団に入ってからついスマホを見てしまう人には特に効果的です。
サイレントモード
通知音とバイブレーションが自動でオフになります。
例外設定
- 指定した連絡先からの着信は許可
- アラームは通常通り鳴動
- 重要なアプリの通知のみ受信
緊急の連絡は受け取れるので安心です。
自動アラーム設定
時計アプリと連携して、起床時間に自動でアラームがセットされます。
カスタマイズ可能な項目
- アラーム音の選択
- バイブレーションの有無
- 画面が徐々に明るくなる機能
自然な目覚めをサポートしてくれます。
安眠サウンド
入眠を助けるBGMを再生できます。
利用できるサウンド
- 自然の音(雨、波、森など)
- ホワイトノイズ
- 瞑想音楽
- デバイスに保存した音楽
好みのサウンドを選んで、リラックスして眠りにつけます。
睡眠時間の記録
おやすみ時間中のスマホ使用状況を記録します。
確認できる情報
- ベッドで過ごした時間
- アプリの使用時間
- 曜日ごとのグラフ表示
自分の睡眠パターンを把握して、改善に役立てられます。
いびきと咳の記録(一部機種)
睡眠中の音声を記録する機能です。
Google Pixel 7以降など、対応機種で利用できます。いびきや咳の頻度を確認することで、睡眠の質をチェックできます。
おやすみモード(Do Not Disturb)の設定方法
より汎用的な「おやすみモード」の設定方法も紹介します。
クイック設定からオン/オフ
手順
- 画面上部から下に2本指でスワイプ
- 「おやすみモード」アイコンをタップ
これで、すぐにオン/オフを切り替えられます。
設定アプリから詳細設定
手順
- 「設定」アプリを開く
- 「通知」または「音とバイブレーション」をタップ
- 「おやすみモード」を選択
- 「今すぐオン」をタップ
機種によって設定メニューの場所が異なる場合があります。
スケジュール設定
決まった時間に自動でオン/オフするように設定できます。
手順
- おやすみモードの設定画面を開く
- 「スケジュール」をタップ
- 「スケジュールを追加」または「自動的にオン」を選択
- 開始時刻と終了時刻を設定
- 適用する曜日を選択
- 保存
例えば、毎晩22時から翌朝7時まで自動でおやすみモードにする、といった設定が可能です。
通知の例外設定をしよう
おやすみモード中でも、大切な通知だけは受け取れるように設定できます。
電話の例外設定
特定の人からの着信を許可できます。
設定方法
- おやすみモードの設定画面を開く
- 「例外を許可」または「通話」をタップ
- 以下から選択:
- すべての連絡先
- お気に入りの連絡先のみ
- 特定の連絡先
- 誰からも受け取らない
リピーター機能
15分以内に同じ人から2回以上着信があった場合、緊急の連絡と判断して通知する機能もあります。これなら、本当に急ぎの連絡を見逃すことがありません。
メッセージの例外設定
SMSやメッセージアプリの通知も、同様に例外を設定できます。
設定方法
- 「メッセージ」をタップ
- 通知を許可する相手を選択
アプリの例外設定
特定のアプリからの通知のみ受け取ることもできます。
設定方法
- 「アプリ」または「アプリの通知」をタップ
- 通知を許可したいアプリを選択
例えば、配達の通知アプリや防災アプリなどを設定しておくと安心です。
その他の例外
設定できる項目
- アラーム:常に鳴動
- メディアサウンド:音楽や動画の音
- タッチ操作音:画面タップ時の音
- カレンダーの予定:リマインダー通知
- リマインダー:設定したリマインダー
必要に応じて個別にオン/オフできます。
通知の表示方法を設定する

おやすみモード中の通知をどのように表示するか選べます。
3つの表示オプション
音のみオフ
通知は画面に表示されるが、音とバイブレーションはオフ。
画面を見れば通知があることは分かるので、完全にブロックしたくない場合に便利です。
視覚的にも非表示
通知音もバイブレーションも画面表示もすべてオフ。
完全に通知を遮断したい場合はこちらを選びます。
カスタム
細かく設定できます。
- 画面をオンにしない
- LEDライトを点滅させない
- 通知ドットを表示しない
- 通知パネルから非表示
自分の好みに合わせて調整できます。
その他の睡眠サポート機能
おやすみモードと組み合わせて使うと効果的な機能を紹介します。
夜間モード(ナイトライトモード)
ブルーライトを軽減する機能です。
効果
- 画面が黄色みがかった色になる
- 目への刺激を減らす
- 入眠しやすくなる
設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「ディスプレイ」または「画面設定」をタップ
- 「夜間モード」または「ナイトライト」をオンにする
- 開始時刻と終了時刻を設定
グレースケールと併用すると、さらに効果的です。
ダークテーマ
画面を黒基調の配色に変更する機能です。
効果
- 暗い場所でも画面が見やすい
- 目の負担が軽減される
- 有機ELディスプレイの機種ではバッテリー節約にもなる
設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「ディスプレイ」をタップ
- 「ダークテーマ」をオンにする
画面の明るさ調整
単純に画面の明るさを下げることも効果的です。
設定方法
- クイック設定パネルからスライダーで調整
- または「設定」→「ディスプレイ」→「明るさのレベル」
夜間は明るさを最低限に下げておくと、目に優しいです。
機種別の設定方法
主要なAndroid機種での設定方法を紹介します。
Google Pixel
- 「設定」→「Digital Wellbeing」→「おやすみ時間モード」
- または時計アプリから「おやすみ時間」タブ
Pixel 2以降の機種では、スマホを画面を下にして置くだけでおやすみモードになる「Flip to Shhh」機能も使えます。
Samsung Galaxy
- 「設定」→「Digital Wellbeing」→「おやすみ時間モード」
- または「設定」→「通知」→「おやすみモード」
Galaxyでは「Modes」という機能で、睡眠モード、運転モードなど複数のモードを切り替えられます。
Sony Xperia
- 「設定」→「Digital Wellbeing」→「おやすみ時間モード」
- Gboardと連携した時計アプリからも設定可能
その他の機種
機種やメーカーによって、メニュー名が「ベッドタイムモード」「就寝モード」などと表記されている場合があります。設定アプリ内で「おやすみ」「睡眠」などのキーワードで検索してみてください。
古いAndroid端末での対処法
Android 8以前の機種では、おやすみ時間モードが標準では搭載されていません。
Digital Wellbeingアプリをインストール
Google Playストアから「Digital Wellbeing」アプリをインストールすれば、同様の機能が使えるようになります。
機内モードを活用
完全に通信を遮断したい場合は、機内モードを使う方法もあります。
注意点
- すべての通信が遮断される
- 緊急の連絡も受け取れない
- Wi-Fiだけ個別にオンにすることは可能
サードパーティアプリ
おやすみモードと同様の機能を持つアプリもあります。
Google Playストアで「Do Not Disturb」「おやすみモード」などで検索すると見つかります。
トラブルシューティング
うまく動かないときの対処法を紹介します。
おやすみモードが見つからない
対処法
- 設定アプリ内で「おやすみ」「睡眠」で検索
- 「ベッドタイム」「就寝モード」などの別名で探す
- Digital Wellbeingアプリをインストール
- OSのバージョンを確認(Android 9以降か)
おやすみモードが自動でオフにならない
対処法
- スケジュール設定を確認
- 終了時刻が正しく設定されているか確認
- スマホを再起動
- おやすみモードを一度オフにしてから再設定
通知が完全にブロックされてしまう
対処法
- 例外設定を確認
- 重要な連絡先やアプリを許可リストに追加
- 「通知を完全にブロック」設定になっていないか確認
アラームが鳴らない
対処法
- アラームが例外に含まれているか確認
- おやすみモードの設定で「アラーム」がオンになっているか確認
- 時計アプリ自体の設定を確認
通常、アラームはおやすみモード中でも鳴るように設定されていますが、念のため確認しましょう。
おすすめの設定例
シーン別のおすすめ設定を紹介します。
平日の夜間
設定例
- 開始:22:00、終了:7:00
- 適用曜日:月曜日〜金曜日
- お気に入りの連絡先のみ着信許可
- アラームはオン
- グレースケール:オン
- 夜間モード:オン
週末の夜間
設定例
- 開始:23:00、終了:9:00
- 適用曜日:土曜日、日曜日
- すべての連絡先から着信許可
- アラームはオフ(ゆっくり起きたい)
- グレースケール:オン
昼寝時
設定例
- 手動でオン
- 1〜2時間で自動オフ
- 重要な連絡先のみ許可
- アラームをセット
会議中
おやすみ時間モード以外の場面でも、おやすみモードは使えます。
設定例
- 手動でオン、または会議の時間にスケジュール設定
- すべての通知をオフ
- グレースケールはオフ(資料を見る必要があるため)
まとめ
Androidの夜間通知設定を活用すれば、快適な睡眠を確保しながら、大切な連絡を見逃すこともありません。
おやすみ時間モードは、通知制御だけでなく、グレースケール表示や安眠サウンド、睡眠時間の記録など、総合的な睡眠サポート機能を提供してくれます。
まずは基本的なスケジュール設定から始めて、徐々に自分に合った設定にカスタマイズしていくのがおすすめです。例外設定で大切な連絡先やアプリを登録しておけば、緊急時も安心ですよ。
夜間モードやダークテーマも併用すれば、さらに快適な睡眠環境を作れます。
ぜひ今夜から試してみて、スマホと上手に付き合いながら、質の高い睡眠を手に入れてくださいね。


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