Androidのピクチャーインピクチャー(PiP)とは?使い方と対応アプリを解説【2025年版】

ライフハック

「動画を見ながらLINEの返事をしたい」
「ナビを見ながら電話をかけたい」
そんな経験はありませんか?

Androidには、そんな要望を叶えてくれるピクチャーインピクチャー(PiP)という便利な機能があります。

この機能を使えば、動画やマップを小さな窓で表示しながら、他のアプリを同時に操作できるようになります。

この記事では、PiP機能の基本的な使い方から応用テクニックまで、初心者にもわかりやすく解説します。

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ピクチャーインピクチャーとは

基本的な仕組み

ピクチャーインピクチャー(Picture-in-Picture、略してPiP)は、動画やナビゲーションなどのコンテンツを画面の隅に小さな窓で表示しながら、他のアプリを操作できるマルチタスク機能です。

どんなときに便利?

動画視聴しながらの作業

  • YouTubeで解説動画を見ながらメモアプリで要点をまとめる
  • 料理動画を見ながらタイマーアプリを設定
  • 語学学習動画を見ながら辞書アプリで単語を調べる

ナビゲーション中の操作

  • Google Mapsで道案内を受けながら電話をかける
  • 運転中にナビを表示しながら音楽アプリで曲を変更
  • 目的地までの経路を確認しながらお店の情報を調べる

コミュニケーション中の情報共有

  • ビデオ通話しながら写真アプリで画像を選択
  • チャットで質問されたことを動画で確認しながら返事
  • オンライン会議中に資料を別アプリで確認

PiP機能の特徴

  • 小窓表示 動画やマップが画面の角に小さな窓(通常は画面の1/4程度のサイズ)で表示されます。
  • 自由な配置 小窓はドラッグして好きな位置に移動できます。作業の邪魔にならない場所に配置しましょう。
  • サイズ調整 ピンチ操作(指で拡大縮小する動作)で小窓のサイズを変更できます。
  • 簡単な操作 小窓をタップするだけで、一時停止や再生ができます。

PiP機能の対応要件

必要なAndroidバージョン

Android 8.0(API レベル 26)以降
2017年にリリースされたAndroid 8.0から標準機能として搭載されました。

確認方法

  1. 設定アプリを開く
  2. 「デバイス情報」または「システム」をタップ
  3. 「Androidバージョン」を確認

機種による違い

標準的なAndroid
Google Pixel、Android Oneなどの機種では、基本的にすべてのPiP機能が利用できます。

メーカーカスタマイズ版
Samsung(Galaxy)、Xiaomi、Huawei、OPPOなどのメーカーは独自のカスタマイズを行っているため、一部機能が制限されたり、設定方法が異なったりする場合があります。

PiP機能の使い方

基本的な操作手順

YouTube(Premium会員の場合)

  1. YouTubeアプリで動画を再生
  2. ホームボタンをタップ、またはホーム画面に戻るジェスチャーを実行
  3. 動画が自動的に小窓で表示される
  4. 小窓をドラッグして好きな位置に移動

注意:YouTube無料版の制限
YouTube Premiumに加入していない場合、PiP機能は利用できません。これはYouTube側の仕様です。

Google Mapsでの使用方法

ナビゲーション中のPiP

  1. Google Mapsでナビゲーションを開始
  2. ホームボタンをタップしてホーム画面に戻る
  3. マップが小窓で表示され、音声案内も継続

便利な活用例

  • 目的地までのナビを表示しながら、お店の電話番号を調べて予約
  • 道案内を受けながら、同行者にLINEで現在地を共有
  • 運転中にナビを見ながら、音楽アプリでプレイリストを変更

Chromeブラウザでの動画PiP

HTML5動画の場合

  1. Chromeで動画サイト(Twitter、Facebook、ニュースサイトなど)を開く
  2. 動画を全画面再生にする
  3. ホームボタンをタップ
  4. 動画がPiPモードで継続再生

対応サイト例

  • Twitter(ツイートに埋め込まれた動画)
  • Facebook(投稿された動画)
  • ニュースサイトの動画コンテンツ
  • 教育サイトの解説動画

PiP対応アプリ一覧

動画・エンターテイメント系

YouTube

  • 対応状況:Premium会員のみ
  • 特徴:高画質での小窓再生、チャプター機能対応

Netflix

  • 対応状況:Android 9.0以降の一部機種
  • 特徴:映画やドラマを小窓で視聴可能

Amazon Prime Video

  • 対応状況:アプリ設定で有効化が必要
  • 特徴:オリジナルコンテンツもPiP対応

VLC Media Player

  • 対応状況:すべての動画形式に対応
  • 特徴:ローカル動画ファイルの再生に最適

MX Player

  • 対応状況:無料版でも利用可能
  • 特徴:字幕表示、再生速度調整も小窓で可能

ナビゲーション・マップ系

Google Maps

  • 対応状況:すべての機能でPiP利用可能
  • 特徴:音声案内、リアルタイム交通情報表示

Waze

  • 対応状況:コミュニティ情報もPiPで表示
  • 特徴:他ドライバーからの情報も小窓で確認

ビデオ通話・会議系

Google Meet

  • 対応状況:ビデオ会議中のPiP対応
  • 特徴:画面共有しながら他アプリ操作可能

Zoom

  • 対応状況:会議参加中にPiP利用可能
  • 特徴:ミュート、カメラON/OFF操作も小窓から

Discord

  • 対応状況:音声・ビデオ通話でPiP対応
  • 特徴:ゲーム中の通話に便利

その他の便利アプリ

Google Chrome

  • 対応状況:HTML5動画でPiP可能
  • 特徴:ウェブサイトの動画コンテンツ全般

Twitch

  • 対応状況:ライブ配信視聴でPiP利用可能
  • 特徴:ゲーム配信を見ながらチャット参加

PiP機能の設定方法

基本設定の確認

Android設定からのアクセス

  1. 設定アプリを開く
  2. 「アプリ」または「アプリと通知」をタップ
  3. 「特別なアプリアクセス」を選択
  4. 「ピクチャーインピクチャー」をタップ
  5. 各アプリの許可状況を確認・変更

個別アプリでの設定

YouTubeの場合

  1. YouTubeアプリを開く
  2. 右上のプロフィール画像をタップ
  3. 「設定」→「全般」
  4. 「ピクチャーインピクチャー」をオンに設定

Chromeの場合

  1. Chromeアプリを開く
  2. 右上の「︙」メニューをタップ
  3. 「設定」→「サイトの設定」
  4. 「ピクチャーインピクチャー」を許可に設定

メーカー別の特別設定

Samsung Galaxy

  1. 設定→「便利な機能」
  2. 「マルチウィンドウ」
  3. 「ピクチャーインピクチャー」をオン

Xiaomi(MIUI)

  1. 設定→「その他の設定」
  2. 「ボタンとジェスチャーのショートカット」
  3. 「フローティングウィンドウ」を有効化

Huawei(EMUI)

  1. 設定→「スマートアシスト」
  2. 「マルチウィンドウ」
  3. 「スマートウィンドウ」をオン

よくあるトラブルと解決方法

PiPが機能しない場合

アプリの許可設定を確認

  1. 設定→アプリ→特別なアプリアクセス→ピクチャーインピクチャー
  2. 該当アプリが「許可」になっているか確認
  3. 「許可しない」になっている場合は「許可」に変更

バッテリー最適化の影響

  1. 設定→「バッテリー」→「バッテリー最適化」
  2. PiP対応アプリを「最適化しない」に設定
  3. バックグラウンド動作を許可

アプリのバージョン確認

  1. Google Playストアでアプリを検索
  2. 最新バージョンにアップデート
  3. アプリを再起動してPiP機能を再試行

小窓の操作がうまくいかない場合

小窓が見つからない

  • 画面の端に隠れている可能性があります
  • 画面の4つの角と上下左右の端を確認
  • アプリを再起動すると小窓が中央に戻ることがあります

小窓のサイズが変更できない

  • 一部のアプリでは固定サイズの場合があります
  • ピンチ操作(2本指での拡大縮小)を試す
  • アプリの設定で小窓サイズオプションを確認

小窓が勝手に消える

  • メモリ不足が原因の可能性があります
  • 他のアプリを終了してメモリを確保
  • スマートフォンを再起動

動画が停止してしまう場合

ネットワーク接続の確認

  • Wi-Fiまたはモバイルデータ通信が安定しているか確認
  • 通信制限にかかっていないか確認
  • アプリのデータ使用量設定を確認

アプリの権限設定

  1. 設定→アプリ→該当アプリ→権限
  2. 「カメラ」「マイク」「ストレージ」の権限を確認
  3. 必要に応じて権限を許可

PiPをもっと便利に使うテクニック

効率的な配置のコツ

作業内容に応じた配置

  • 文字入力時:小窓を画面上部に配置(キーボードと重ならない)
  • 読み物をするとき:小窓を画面下部に配置(テキストが見やすい)
  • 画像を見るとき:小窓を左右の端に配置(画像全体が確認できる)

複数アプリの使い分け

  • メインで使うアプリの邪魔にならない位置を見つける
  • よく使うボタンやメニューの上に小窓を重ねない
  • スクロールが必要なコンテンツでは画面中央を避ける

活用シーン別のテクニック

勉強・学習での活用

  • 解説動画を小窓で見ながらノートアプリでメモ取り
  • 語学学習アプリの音声を再生しながら辞書アプリで単語確認
  • オンライン授業を受けながら参考資料をブラウザで確認

仕事・ビジネスでの活用

  • ビデオ会議を小窓で参加しながらメールの確認・返信
  • プレゼン資料を確認しながら別アプリで追加情報を検索
  • 指示動画を見ながら実際の作業アプリで操作

エンターテイメントでの活用

  • ゲーム攻略動画を見ながら実際にゲームをプレイ
  • 音楽ライブ配信を小窓で見ながらSNSで感想をシェア
  • スポーツ中継を見ながらスコアや選手情報をアプリで確認

ショートカット機能の活用

クイック設定からのアクセス

  1. 画面上部から下にスワイプして通知パネルを表示
  2. 「PiP」または「フローティングウィンドウ」のアイコンをタップ
  3. 対応アプリが一覧表示され、すぐに小窓モードで起動

ジェスチャーナビゲーションとの組み合わせ

  • Android 10以降のジェスチャーナビゲーションでは、画面下部からのスワイプでホームに戻ると同時にPiPが自動起動
  • 従来の3ボタンナビゲーションでもホームボタン一回タップでPiP起動

プライバシーとセキュリティの注意点

画面録画・スクリーンショット時の注意

  • 機密情報の表示 PiP機能使用中は、小窓の内容も含めて画面キャプチャされます。仕事関係の動画やプライベートな通話中は注意しましょう。
  • SNS投稿時の確認 スクリーンショットをSNSにアップする際は、小窓に映っている内容も確認してから投稿しましょう。

通信データ使用量への影響

バックグラウンド再生による追加通信 PiPモード中も動画ストリーミングは継続されるため、通信データ使用量が増加します。

Wi-Fi環境での使用を推奨 特に高画質動画や長時間の使用時は、Wi-Fi環境での利用をおすすめします。

バッテリー消費への影響

複数アプリ同時動作 PiP機能は複数のアプリを同時に動作させるため、バッテリー消費が通常より多くなります。

効率的な使用方法

  • 必要のない小窓は早めに閉じる
  • バッテリー残量が少ないときは使用を控える
  • 充電しながらの使用を検討

まとめ

Androidのピクチャーインピクチャー機能は、スマートフォンの生産性と利便性を大幅に向上させる優れた機能です。

基本的な理解

  • Android 8.0以降で利用可能なマルチタスク機能
  • 動画やナビを小窓表示しながら他アプリを同時操作
  • ドラッグでの位置移動、ピンチでのサイズ調整が可能

対応アプリの把握

  • YouTube(Premium必須)、Google Maps、Chrome等が主要対応
  • VLC Player、Netflix、各種ビデオ通話アプリも対応
  • アプリごとに設定方法や制限事項が異なる

設定と トラブル対策

  • 基本設定:設定→アプリ→特別なアプリアクセス→PiP
  • バッテリー最適化の除外設定も重要
  • メーカー独自カスタマイズの場合は専用設定が必要

効果的な活用方法

  • 学習:解説動画+メモアプリの組み合わせ
  • 仕事:ビデオ会議+資料確認の並行作業
  • ナビ:地図表示+電話・メッセージアプリの同時使用

注意点の認識

  • 画面録画時のプライバシー配慮
  • 通信データ使用量の増加
  • バッテリー消費への影響

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