Windowsでファイルやフォルダを開こうとした時、または外付けHDDやUSBメモリにアクセスしようとした時に、こんなエラーメッセージが表示されたことはありませんか?
「アクセスが拒否されました」
「場所が利用できません。D:\ にアクセスできません。アクセスが拒否されました」
「対象のフォルダーへのアクセスは拒否されました。この操作を実行するアクセス許可が必要です」
このエラーは、ファイルやフォルダにアクセスするための権限が不足している時に表示される、非常によく見られる問題です。
この記事では、「アクセスが拒否されました」エラーが発生する原因と、具体的な解決方法を初心者の方にも分かりやすく解説します。
「アクセスが拒否されました」エラーとは?

「アクセスが拒否されました」は、ファイル、フォルダ、ドライブなどにアクセスしようとした際に、Windowsがそのアクセスを拒否した時に表示されるエラーメッセージです。
簡単に言うと:
あなたのユーザーアカウントに、そのファイルやフォルダを開く「権限」がないということです。
Windowsは、セキュリティのために、各ファイルやフォルダに「誰がアクセスできるか」という権限を設定しています。この権限設定により、不正なアクセスやウイルスからシステムを守っているんですね。
エラーメッセージの種類と場所
このエラーは、アクセスしようとする場所によって表示されるメッセージが少し異なります。
PC内部のドライブ(Cドライブ)の場合
表示例:
「C:\ にアクセスできません。アクセスが拒否されました」
これは、パソコン本体に内蔵されているHDDやSSDに問題がある場合です。
外付けドライブ(D、E、Fドライブなど)の場合
表示例:
「D:\ にアクセスできません。アクセスが拒否されました」
外付けHDD、外付けSSD、USBメモリなどの外部機器に問題がある場合に表示されます。
ポイント:
パソコンの設定によって、ドライブレター(アルファベット)は異なることがありますが、エラーの意味は同じです。
「アクセスが拒否されました」が発生する主な原因
このエラーが発生する原因は多岐にわたります。主な原因を見ていきましょう。
1. アクセス権限・所有権の不足
最も多い原因です。
ファイルやフォルダには「所有者」と「アクセス権限」が設定されています。あなたのユーザーアカウントに適切な権限がない場合、アクセスが拒否されます。
よくあるケース:
- 他のユーザーアカウントで作成されたファイル
- Windowsを再インストールした後
- 別のPCから移行したファイル
- システムフォルダ(Windows、Program Filesなど)
- 管理者権限が必要なファイル
2. 外付けドライブの接続不良
外付けHDDやUSBメモリの場合、物理的な接続に問題があることでエラーが発生します。
考えられる問題:
- ケーブルが正しく接続されていない
- ケーブルや端子が破損している
- USBハブを経由している場合、ハブに問題がある
- USBポートの不具合
3. ファイルシステムの破損・不整合
ファイルシステムが破損すると、正常にアクセスできなくなります。
原因:
- 不適切な取り外し(安全な取り外しをせずにUSBメモリを抜いた)
- 突然の電源オフ
- システムクラッシュ中のファイル操作
- ウイルス感染
4. ファイルシステムの互換性問題
WindowsとMacでは、使用されているファイルシステムが異なります。
例:
- MacでフォーマットしたUSBメモリをWindowsで使おうとする
- Linux用のファイルシステム(ext4など)をWindowsで開こうとする
5. ファイルの暗号化
ファイルが暗号化されている場合、暗号化した本人または証明書を持っている人しかアクセスできません。
Windowsの暗号化機能:
- EFS(暗号化ファイルシステム)
- BitLocker
6. ウイルス対策ソフトの干渉
セキュリティソフトが、正常なファイルを脅威と誤認識して、アクセスをブロックすることがあります。
7. ユーザーアカウントの破損
ユーザーアカウント自体が破損している場合、どのファイルにアクセスしようとしてもエラーが発生します。
8. ドライブレターの競合
複数のドライブに同じドライブレター(D、E、Fなど)が割り当てられていると、正しく認識されません。
9. 物理的な故障
ハードディスクやSSDの物理的な故障により、データにアクセスできなくなることもあります。
物理障害のサイン:
- 異音がする
- 認識が不安定
- 頻繁にフリーズする
【基本】まず試すべき対処法
エラーが発生したら、まず以下の基本的な対処法を試してみましょう。
パソコンを再起動する
一時的なエラーの場合、再起動で解決することがあります。
外付けドライブの場合は、接続したまま再起動してください。
接続を確認する(外付けドライブの場合)
- ケーブルがしっかり接続されているか確認
- 別のUSBポートに差し替えてみる
- USBハブを使っている場合は、PC本体に直接接続してみる
- 可能であれば、別のケーブルで試してみる
管理者権限で実行する
管理者権限でないとアクセスできないファイルもあります。
手順:
- アクセスしたいファイルやアプリケーションを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
【詳細】アクセス権限を変更する方法

アクセス権限の問題でエラーが出ている場合、権限を変更することで解決できます。
ステップ1: プロパティを開く
- アクセスできないファイルまたはフォルダを右クリック
- 「プロパティ」を選択
ステップ2: セキュリティタブを確認
- 「セキュリティ」タブをクリック
- 「グループ名またはユーザー名」欄を確認
ここに自分のユーザー名が表示されているか確認してください。
ステップ3: 権限を編集
- 「編集」ボタンをクリック
- 自分のユーザー名を選択
- 下の「アクセス許可」欄で、必要な権限にチェックを入れる
おすすめ:
「フルコントロール」にチェックを入れると、すべての操作が可能になります。
- 「適用」→「OK」をクリック
これで、ファイルやフォルダにアクセスできるようになります。
【詳細】所有権を変更する方法
アクセス権限の変更でも解決しない場合は、所有権を自分に変更する必要があります。
ステップ1: セキュリティの詳細設定を開く
- ファイルまたはフォルダを右クリック→「プロパティ」
- 「セキュリティ」タブ→「詳細設定」をクリック
ステップ2: 所有者を確認
「詳細セキュリティ設定」ウィンドウが開きます。
一番上に「所有者」という項目があります。ここに「現在の所有者を表示できません」と表示されている場合は、所有権の変更が必要です。
ステップ3: 所有者を変更
- 「所有者」の横にある「変更」リンクをクリック
- 「ユーザーまたはグループの選択」ウィンドウが開く
- 「選択するオブジェクト名を入力してください」の欄に、自分のユーザー名を入力
- 「名前の確認」をクリック
- 名前が正しく認識されたら「OK」
ステップ4: サブフォルダにも適用(フォルダの場合)
フォルダの場合、中身のファイルやサブフォルダにも所有権を適用したい場合は:
- 「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェック
- 「適用」→「OK」
これで、フォルダとその中身すべての所有者があなたになります。
注意事項
システムフォルダ(Windows、Program Files、Program Dataなど)の所有権は変更しないでください。
これらのフォルダの所有権を変更すると、Windowsのセキュリティが弱くなり、システムに問題が発生する可能性があります。
【詳細】管理者アカウントを有効化する方法
Windowsには、隠れた「管理者アカウント」があります。このアカウントは通常のアカウントよりも強い権限を持っているため、問題解決に役立ちます。
コマンドプロンプトで有効化
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows PowerShell(管理者)」または「ターミナル(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを入力してEnter
net user administrator /active:yes
- ログアウトして、「Administrator」アカウントでログイン
- 問題のファイルやフォルダにアクセスしてみる
使い終わったら無効化
管理者アカウントでの作業が終わったら、セキュリティのため無効化しておきましょう。
- 再度コマンドプロンプトを管理者として実行
- 以下のコマンドを入力
net user administrator /active:no
【外付けドライブ専用】その他の対処法
外付けHDDやUSBメモリの場合、以下の方法も試してみてください。
ドライブレターを変更する
ドライブレターの競合が原因の場合があります。
手順:
- スタートボタンを右クリック→「ディスクの管理」
- 問題のあるドライブを右クリック→「ドライブ文字とパスの変更」
- 「変更」をクリック
- 別のドライブレターを選択→「OK」
デバイスを再インストールする
手順:
- スタートボタンを右クリック→「デバイスマネージャー」
- 「ディスクドライブ」を展開
- 問題のあるドライブを右クリック→「デバイスのアンインストール」
- パソコンを再起動(または外付けドライブを再接続)
Windowsが自動的にドライバーを再インストールします。
【高度】システムファイルをチェック・修復する
ファイルシステムの破損が原因の場合、Windowsの修復ツールを使います。
chkdsk(チェックディスク)を実行
注意: 重要なデータがある場合は、まずバックアップを取ってください。
手順:
- スタートボタンを右クリック→「Windows PowerShell(管理者)」
- 以下のコマンドを入力(Dドライブの場合)
chkdsk D: /f /r
※ D: の部分は、問題のあるドライブレターに置き換えてください
- Enterを押して実行
- 処理が完了するまで待つ(時間がかかる場合があります)
コマンドの意味:
/f: エラーを修復/r: 不良セクタを検出して回復
システムファイルチェッカー(SFC)を実行
システムファイルの破損が疑われる場合:
手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行
- 以下のコマンドを入力
sfc /scannow
- スキャンが完了するまで待つ(15〜30分程度)
- 完了したら再起動
DISM(展開イメージのサービスと管理)を実行
SFCで解決しない場合:
手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行
- 以下のコマンドを順に実行
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- 完了したら再起動
【その他】その他の対処法
BitLockerを確認する
BitLockerで暗号化されたドライブの場合:
手順:
- 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」
- 「BitLockerドライブ暗号化」を選択
- 暗号化状態を確認
- 必要に応じて一時的に無効化
ウイルス対策ソフトを一時的に無効化
手順:
- セキュリティソフトのアイコンを右クリック
- 「保護を一時停止」などを選択
- ファイルにアクセスできるか試す
- 確認後は必ず保護を再開する
注意:
セキュリティソフトが原因だった場合は、除外設定を追加するなどの対応が必要です。
新しいユーザーアカウントを作成
ユーザーアカウントが破損している可能性がある場合:
手順:
- 「設定」→「アカウント」
- 「家族とその他のユーザー」→「その他のユーザーをこのPCに追加」
- 新しいアカウントを作成
- 新しいアカウントでログインしてアクセスできるか確認
【状況別】おすすめの対処法まとめ
内蔵ドライブ(Cドライブ)でエラーが出る
- 管理者として実行
- 所有権を変更
- システムファイルチェッカー(SFC)を実行
外付けドライブでエラーが出る
- 接続を確認
- 別のUSBポートで試す
- ドライブレターを変更
- chkdskを実行
特定のフォルダ・ファイルだけエラーが出る
- アクセス権限を変更
- 所有権を変更
- 暗号化を確認
すべてのファイルでエラーが出る
- 管理者アカウントを有効化
- 新しいユーザーアカウントを作成
- システムファイルチェッカーとDISMを実行
Windowsを再インストールした後にエラーが出る
- 所有権を変更
- アクセス権限を変更
データが大切な場合の注意点
「アクセスが拒否されました」エラーが出た時、中のデータが非常に重要な場合は、以下の点に注意してください。
やってはいけないこと
- フォーマットしない: 「フォーマットしますか?」と聞かれても、絶対にフォーマットしないでください。データがすべて消えます。
- 何度も操作しない: エラーが出る状態で何度もアクセスを試みると、状態が悪化する可能性があります。
- chkdskを安易に実行しない: データが重要な場合、chkdskで逆にデータが失われる可能性もあります。
データ復旧業者への相談を検討
以下の場合は、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします:
- 物理的な故障の疑いがある(異音、認識不良)
- 重要なデータが入っている
- 自分で対処して状態が悪化した
専門業者は無料診断を行っているところも多いので、まずは相談してみるのも一つの方法です。
よくある質問
Q: 管理者なのにアクセスが拒否されます。なぜですか?
A: 管理者アカウントでも、特定のシステムフォルダやファイルには所有権がないことがあります。所有権を変更する必要があります。ただし、システムフォルダの所有権変更は慎重に行ってください。
Q: 外付けHDDを別のPCに接続したら「アクセスが拒否されました」と出ます。
A: 元のPCでのユーザーアカウントとは異なるため、権限がありません。新しいPCで所有権とアクセス権限を変更する必要があります。
Q: 所有権を変更しても解決しません。
A: ファイルシステムの破損やBitLockerによる暗号化など、他の原因が考えられます。chkdskを実行するか、BitLockerの状態を確認してください。
Q: システムフォルダの所有権を変更してしまいました。大丈夫ですか?
A: システムフォルダ(Windows、Program Files、Program Dataなど)の所有権を変更すると、Windowsが不安定になる可能性があります。システムの復元ポイントがあれば、復元を試してください。
Q: エラーは出ないけど、ファイルを開くのに時間がかかります。
A: ドライブに問題が発生している可能性があります。早めにバックアップを取り、chkdskでチェックすることをおすすめします。
まとめ:「アクセスが拒否されました」は段階的に対処しよう
「アクセスが拒否されました」エラーは、Windows使用時によく遭遇する問題ですが、適切な対処で解決できることがほとんどです。
対処の基本手順:
- 基本対処: 再起動、接続確認
- 権限変更: アクセス権限の変更
- 所有権変更: 所有権を自分に変更
- システム修復: chkdsk、SFC、DISMの実行
- その他: BitLocker、ウイルス対策ソフトの確認
重要なポイント:
- システムフォルダの所有権変更は慎重に
- 重要なデータがある場合は、まずバックアップを取る
- 物理障害の疑いがある場合は、専門業者に相談
この記事の方法を順番に試していけば、多くの場合は問題を解決できるはずです。
それでも解決しない場合や、データが非常に重要な場合は、無理をせずデータ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。

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