コンビニやスーパーに並ぶたくさんのお菓子たち。
ポテトチップスにチョコレート、グミにおせんべいと、毎日のおやつには欠かせない存在ですよね。
でも、「このお菓子って、どこのメーカーが作っているんだろう?」と気になったことはありませんか?
この記事では、日本の主要なお菓子メーカーを売上高ランキングやカテゴリ別にまとめて紹介していきます。
各メーカーの創業の経緯や代表的な商品、社名の由来なども交えながら解説するので、身近なお菓子の「裏側」が見えてくるはずです。
日本のお菓子市場はどれくらい大きい?
お菓子メーカーの一覧を見る前に、まずは日本のお菓子市場全体の規模を確認してみましょう。
全日本菓子協会が2025年4月に公表したデータによると、2024年のお菓子市場は以下のような規模になっています。
- 生産金額:2兆7,886億円(前年比+4.1%)
- 小売金額:3兆8,785億円(前年比+5.3%)
- 生産数量:198万4,654トン(前年比-0.6%)
小売金額は4兆円の大台に迫る勢いで、過去最高を更新しました。
生産数量はわずかに減少していますが、原材料費の高騰にともなう価格改定の影響で、金額ベースでは成長が続いています。
カテゴリ別に小売金額を見ると、チョコレートが6,312億円でトップ、次いでスナック菓子が5,817億円、和生菓子がそれに続く構成です。
また、お菓子の輸出額は前年比10.7%増の477億円、輸入額は同8.4%増の990億円と、どちらも過去最高を記録しました。
円安やインバウンド需要の拡大が、日本のお菓子を海外に広める追い風になっているといえるでしょう。
お菓子メーカー売上高ランキングTOP10
それでは、日本の主要なお菓子メーカーを売上高の大きい順に見ていきましょう。
なお、ここでの売上高は各社の「菓子関連事業」の数字をベースにしています。
明治ホールディングスのように、菓子以外に乳製品や医薬品なども手がける企業は、菓子事業の売上高を基準としている点にご注意ください。
1位:カルビー(売上高 約2,780億円)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1949年 |
| 本社 | 東京都千代田区 |
| 代表商品 | ポテトチップス、じゃがりこ、かっぱえびせん、フルグラ |
日本のお菓子メーカーで売上高トップに立つのが、スナック菓子の王者・カルビーです。
1949年に広島で「松尾糧食工業株式会社」として設立され、1955年に現在のカルビーに社名を変更しました。
社名の由来は、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を組み合わせた造語で、人々の健康に役立つ商品づくりへの思いが込められています。
国内のポテトチップス市場では約70%という圧倒的なシェアを誇り、スナック菓子市場全体でも50%超のシェアを持っています。
売上の約24%は海外からのもので、北米やアジアを中心にグローバル展開を積極的に進めている企業です。
2位:ロッテ(売上高 推定2,000億円以上)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1948年 |
| 本社 | 東京都新宿区 |
| 代表商品 | ガーナチョコレート、コアラのマーチ、雪見だいふく、キシリトールガム |
チョコレート、ガム、アイスクリームと幅広いカテゴリで存在感を発揮するのがロッテです。
1948年に創業者の重光武雄氏(韓国名:辛格浩)が設立しました。
社名は、ドイツの文豪ゲーテの小説『若きウェルテルの悩み』に登場するヒロイン「シャルロッテ」に由来しています。
「お口の恋人」というキャッチコピーも、そのロマンチックな由来にぴったりですよね。
ロッテは非上場企業のため、詳細な売上高は公表されていません。
ただし、チョコレート・ガム・アイスクリームなど複数のカテゴリで国内トップクラスの売上を持つことから、菓子メーカーとしての総売上は2,000億円を超えるとされています。
3位:森永製菓(売上高 約1,812億円)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 創業 | 1899年 |
| 本社 | 東京都港区 |
| 代表商品 | チョコボール、ハイチュウ、森永ビスケット(マリー、ムーンライト)、ダース |
日本の大手お菓子メーカーの中でも特に長い歴史を持つのが森永製菓です。
1899年(明治32年)に、創業者の森永太一郎がアメリカで洋菓子の製造技術を学んだのち、東京・赤坂に「森永西洋菓子製造所」を開いたのが始まりでした。
日本における洋菓子メーカーの草分け的存在といえます。
ビスケット市場では国内シェアNo.1を獲得しており、「マリー」「ムーンライト」「チョイス」といった長年愛されるブランドを保有しています。
海外事業では、アメリカを中心にソフトキャンディ「HI-CHEW(ハイチュウ)」が人気を博し、海外売上は100億円を超える規模に成長しました。
4位:江崎グリコ(菓子・冷菓事業 売上高 約1,608億円)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 創業 | 1922年 |
| 本社 | 大阪府大阪市 |
| 代表商品 | ポッキー、プリッツ、ビスコ、パピコ、ジャイアントコーン |
大阪・道頓堀の巨大看板「グリコサイン」でおなじみの江崎グリコは、大手お菓子メーカーの一角を占める企業です。
1922年に創業者の江崎利一が、牡蠣の煮汁に含まれる栄養素「グリコーゲン」をキャラメルに配合した「栄養菓子グリコ」を大阪で発売したのが始まりでした。
「グリコ」という社名も、このグリコーゲンに由来しています。
グリコの代表商品であるポッキーは、世界30以上の国と地域で販売されているグローバルブランドです。
企業全体の売上高は約3,440億円で、そのうち菓子と冷菓(アイスクリーム)の事業が約1,608億円を占める構成です。
海外売上比率は全体の約25%に達しており、東南アジアを中心に積極的な展開が続いています。
5位:ブルボン(売上高 約1,050億円)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 創業 | 1924年 |
| 本社 | 新潟県柏崎市 |
| 代表商品 | ルマンド、アルフォート、エリーゼ、プチシリーズ |
新潟県柏崎市に本社を構えるブルボンは、ビスケットやクッキーを中心とした菓子メーカーです。
1924年に創業者の吉田吉造が「北日本製菓商会」として設立しました。
1961年ごろから「ブルボン」ブランドを使い始め、1989年に社名を「株式会社ブルボン」に変更しています。
社名の由来については、ヨーロッパの王家「ブルボン家」に由来する説や、コーヒー豆の「ブルボン種」に由来する説など、諸説あるのが面白いところです。
ルマンドやアルフォートといったロングセラー商品に加え、手軽なサイズの「プチシリーズ」でも知られています。
毎月のように新商品を発売する開発力の高さも、ブルボンの特徴のひとつです。
6位:明治(チョコレート・グミ事業 売上高 約1,030億円)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1916年(東京菓子として) |
| 本社 | 東京都中央区 |
| 代表商品 | 明治ミルクチョコレート、きのこの山、たけのこの里、果汁グミ |
明治ホールディングスは、食品業界全体で見ると売上高1兆円を超える巨大企業です。
ただし、その主力は乳製品や医薬品事業で、菓子事業(チョコレート・グミ事業)の売上高は約1,030億円となっています。
1916年に「東京菓子」として設立され、1924年に「明治製菓」に社名変更しました。
チョコレート市場では国内シェアNo.1を誇り、板チョコレートの定番「明治ミルクチョコレート」は1926年の発売以来、長く愛され続けています。
「きのこの山」と「たけのこの里」のどちらが好きかという論争は、もはや日本の国民的議題といっても過言ではないでしょう。
7位:亀田製菓
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1957年 |
| 本社 | 新潟県新潟市 |
| 代表商品 | 亀田の柿の種、ハッピーターン、ぽたぽた焼き |
米菓(おせんべい・あられ)の分野で国内トップシェアを誇るのが亀田製菓です。
国内の米菓市場で約33%のシェアを持っています。
「亀田の柿の種」はビールのおつまみとしても人気が高く、日本を代表するロングセラー商品のひとつです。
海外展開にも積極的で、アメリカ、中国、タイ、ベトナム、カンボジア、インドなどに拠点を構えています。
2030年には海外事業で総売上高500億円という意欲的な目標を掲げています。
8位:不二家
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 創業 | 1910年 |
| 本社 | 東京都文京区 |
| 代表商品 | ミルキー、カントリーマアム、ホームパイ、ペコちゃん関連商品 |
ほっぺたに手を当てたペコちゃんのキャラクターで知られる不二家は、1910年に創業した老舗メーカーです。
創業者の藤井林右衛門の姓から「不二家」という社名がつけられました。
菓子事業の売上高が約674億円、洋菓子事業が約251億円と、お菓子の売上が全体の大部分を占めています。
現在は山崎製パンの傘下に入っており、経営基盤の安定を背景にベトナムや中国への海外展開も進めています。
9位:寿スピリッツ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1952年 |
| 本社 | 鳥取県米子市 |
| 代表商品 | ルタオ(LeTAO)のドゥーブルフロマージュ、東京ばな奈 |
全国各地のお土産菓子を手がけるのが寿スピリッツです。
北海道小樽の「ルタオ」や東京銘菓「東京ばな奈」を展開するグループ会社を束ねています。
2024年の売上高は前年比約13%増と、インバウンド需要や国内旅行の回復を追い風に好調が続いています。
大手の全国展開型メーカーとは異なる「地域密着型のプレミアムお土産」という独自のポジションで成長している企業です。
10位:湖池屋
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1953年 |
| 本社 | 東京都板橋区 |
| 代表商品 | 湖池屋ポテトチップス、カラムーチョ、スコーン、ポリンキー |
日本で初めてポテトチップスの量産化に成功したとされるのが湖池屋です。
「カラムーチョ」で辛いスナック菓子というジャンルを切り開き、近年は「プライドポテト」「KOIKEYA STRONG」など高付加価値路線でも注目されています。
北米、台湾、タイ、ベトナムなど8か国で事業を展開しており、各地の味覚に合わせた商品開発にも力を入れています。
その他の注目メーカー
売上ランキングTOP10以外にも、日本には個性豊かなお菓子メーカーがたくさんあります。
ここでは、知っておきたい注目メーカーを紹介します。
UHA味覚糖
1949年に大阪で創業したキャンディ・グミのメーカーです。
社名の「UHA」は「Unique Human Adventure」の頭文字で、「遊波(ゆうは)」という日本語から着想を得ています。
「ぷっちょ」「シゲキックス」「コロロ」など、独創的な食感の商品を数多く生み出しているのが特徴です。
カンロ
1912年に山口県で創業した飴・キャンディの専門メーカーで、「カンロ飴」が社名の由来になっています。
近年はグミ人気の波に乗り、「ピュレグミ」「マロッシュ」などがヒット商品となりました。
おやつカンパニー
三重県津市に本社を置くスナック菓子メーカーで、「ベビースターラーメン」の製造元として知られています。
ベビースターラーメンは1959年の発売以来、60年以上にわたって愛され続けているロングセラー商品です。
東ハト
「キャラメルコーン」「ビーノ」「暴君ハバネロ」などのスナック菓子でおなじみの東ハトは、現在は山崎製パンの傘下にあります。
ユーモアのあるネーミングやパッケージデザインで、独自の存在感を発揮しているメーカーです。
やおきん
「うまい棒」の製造元として知られるやおきんは、駄菓子メーカーの代表格です。
めんたい味やコーンポタージュ味をはじめ、多彩なフレーバー展開でファンの心をつかんでいます。
シャトレーゼ
山梨県甲府市に本社を構えるシャトレーゼは、自社工場から直売店に直送するビジネスモデルで、手頃な価格と品質の両立を実現しています。
洋菓子、和菓子、アイスクリームと幅広い商品を扱い、国内に700店舗以上を展開する大規模チェーンに成長しました。
岩塚製菓
新潟県長岡市に本社を置く米菓メーカーで、「きなこ餅」「味しらべ」などが代表的な商品です。
台湾の旺旺集団と技術提携を行い、アジア圏への米菓の普及にも貢献してきた企業です。
お菓子業界の最新トレンド
日本のお菓子業界は今、いくつかの大きな変化の波を迎えています。
健康志向の商品が増加
「お菓子を食べたいけど、健康にも気をつけたい」というニーズに応えて、機能性表示食品のお菓子が各メーカーから続々と登場しています。
ストレス軽減をうたったチョコレートや、たんぱく質が摂れるプロテインバーなど、従来の「お菓子=不健康」というイメージを覆す商品が増えてきました。
グミ人気が急上昇
近年、特に若い世代を中心にグミ市場が急拡大しています。
飴菓子カテゴリの小売金額は2024年に前年比9.1%増の3,142億円に達し、初めて3,000億円の大台を突破しました。
グミの独特な食感や多彩なフレーバー、SNS映えするパッケージデザインが人気の理由です。
海外展開の加速
少子化により国内市場の大幅な成長が見込みにくい中、各メーカーは海外進出のスピードを上げています。
カルビーは売上の約24%を海外で稼ぎ、亀田製菓は2030年に海外売上高500億円を目標に掲げるなど、日本のお菓子を世界に届ける動きが活発化しています。
円安やインバウンドの増加によって、海外での日本のお菓子の認知度が高まっていることも大きな追い風です。
アイスクリーム市場の拡大
菓子業界の中でも特に成長が目立つのがアイスクリーム市場です。
日本アイスクリーム協会のデータによると、2024年度のアイスクリーム市場規模は前年度比6.1%増の6,451億円で、過去最高を更新しました。
冬場のアイスクリーム需要の伸びが大きく、お菓子業界では数少ない成長市場として注目されています。
値上げと消費行動の変化
原材料費や物流費の高騰を受けて、2022年以降はお菓子の値上げが相次いでいます。
生産数量は2024年にわずかに減少しましたが、金額ベースでは成長を維持しており、消費者のお菓子離れには至っていません。
むしろ、物価全体が上昇する中で比較的手頃な価格で満足感を得られるお菓子の需要は底堅く、「食事の代わりにお菓子で済ませる」という消費行動も一部で指摘されています。
まとめ
日本のお菓子メーカーは、100年以上の歴史を持つ老舗から、独創的な商品で勝負する新興企業まで、実に多彩な顔ぶれが揃っています。
売上高で見ると、カルビー、ロッテ、森永製菓、江崎グリコ、ブルボンといった大手メーカーが上位を占めていますが、亀田製菓のように米菓という特定分野で圧倒的な強さを持つ企業や、寿スピリッツのように地方のお土産菓子で独自の成長を遂げている企業もあります。
2024年のお菓子市場は小売金額ベースで約3兆8,785億円と過去最高を更新し、輸出・輸入ともに記録を塗り替えました。
グミ人気の高まりや健康志向商品の増加、海外展開の加速など、業界全体がダイナミックに動いている時期ともいえるでしょう。
スーパーやコンビニでお菓子を手に取るとき、「このメーカーはこんな歴史があるのか」と思い出していただけたら嬉しいです。
参考情報
この記事の作成にあたり、以下の情報源を参照しました。
業界データ・統計
- 全日本菓子協会「菓子関係データ」 – 2024年の菓子生産数量・生産金額・小売金額の統計データ
- 日経COMPASS「製菓業界」 – 業界の市場規模・動向(2025年10月調査)
- 業界動向サーチ「菓子業界」 – 業界の動向と現状分析(2022-2023年版)
- ネリマーケ「菓子メーカー売上ランキングTOP20」 – 各社の売上高・シェアデータ
- ワンキャリア「お菓子メーカーの売上&人気ランキング一覧」 – 売上ランキングと企業情報
- お菓子ライブラリ「2024年の菓子市場の分析」 – 市場分析と主要卸売企業の動向
企業情報・社史
- カルビー公式サイト「会社の歴史」 – カルビーの沿革・社名の由来
- 江崎グリコ公式サイト「沿革」 – 創業の経緯とグリコーゲンの逸話
- Wikipedia「カルビー」 – 設立年・本社所在地等の基本情報
- Wikipedia「森永製菓」 – 創業者・社名の由来・商品情報
- 語源由来図書館「お菓子メーカーの社名の由来」 – ブルボン・ロッテ・UHA味覚糖等の社名由来
市場分析・ニュース
- 日本食糧新聞「24年菓子市場4兆円へ」(2025年4月1日) – 2024年の市場規模速報
- ガベージニュース「業界規模は3兆8785億円・お菓子の売れゆき具合」 – 品目別小売金額の詳細分析
- 東京菓子協会「菓子の生産動向」 – 2024年の生産指数と品目別動向


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