ニオイの日とは?2月1日に制定された記念日の由来と「におい」の雑学

ふとした瞬間に懐かしい香りがして、昔の記憶がよみがえった経験はありませんか?私たちの生活に深く関わる「ニオイ」には、実は専用の記念日が存在するんです。

この記事では、2月1日の「ニオイの日」について、その由来や制定の背景から、「匂い」と「臭い」の使い分け、ニオイにまつわる面白い雑学まで幅広く紹介していきます。

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ニオイの日はいつ?由来と制定の背景

ニオイの日は毎年2月1日です。「に(2)お(0)い(1)」という語呂合わせから、この日に制定されました。

この記念日を制定したのは、消臭剤「ファブリーズ」で知られるP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)の「ファブリーズ暮らし快適委員会」です。2000年(平成12年)に制定されました。

ニオイの日の目的は、嫌なニオイを消し去る消臭商品の普及を促進することだけではありません。この日をきっかけに、生活上のニオイについて考え、意識調査や研究を行っていくことも目的のひとつとされています。

カタカナ「ニオイ」表記の理由

ところで、「ニオイの日」はなぜカタカナ表記なのでしょうか。これには日本語における「におい」の漢字表記と深い関係があります。

日本語で「におい」を漢字で書くと、主に「匂い」と「臭い」の2種類があります。一般的に「匂い」は良い香り、「臭い」は不快なニオイに使われることが多いですね。「臭い」は「くさい」とも読めることから、悪臭のイメージが強くなっています。

記念日の名称を「ニオイの日」とカタカナ表記にしたのは、良い香りも嫌な臭いも含めた「におい」全般について考える日という意味合いがあるのかもしれません。ちなみに、「匂」という漢字は日本で作られた国字で、中国由来の「臭」とは異なる成り立ちを持っています。

ファブリーズの誕生と「布を消臭する」という新習慣

ニオイの日を制定したファブリーズは、1998年に日本で発売が開始されました。地域限定のテスト販売を経て、1999年3月に全国発売となっています。

「ファブリーズ」という名前は、英語の「Fabric(布・生地)」と「Breeze(そよ風)」を組み合わせた造語です。洗濯機で頻繁に洗えないカーテンやソファ、布団などの布製品に吹きつけて消臭できるスプレー型製品として登場しました。

発売当初、「布についたニオイをスプレーで消す」という発想は日本では馴染みのないものでした。日本の家庭では室内の消臭といえば置き型消臭剤が一般的だったからです。しかし、テレビCMなどを通じた積極的なマーケティングにより、ファブリーズは新しい生活習慣として定着していきました。当初は消臭効果のみでしたが、1999年8月には除菌効果を加えた「除菌プラス」が追加され、その後も芳香タイプや置き型タイプ、車用など、さまざまな製品ラインナップが展開されています。

ニオイにまつわる雑学

嗅覚は記憶と直結している「プルースト効果」

特定のニオイを嗅いだ瞬間に、その香りに結びついた過去の記憶や感情が鮮明によみがえる現象を「プルースト効果」と呼びます。

この名前の由来は、フランスの文豪マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』です。作中で主人公が紅茶に浸したマドレーヌの香りを嗅いだとき、幼少時代の記憶が一気によみがえるという描写があり、そこから名付けられました。

なぜ香りは記憶と強く結びつくのでしょうか。それは嗅覚の情報伝達経路が関係しています。視覚や聴覚などの感覚情報は、脳の中継基地である視床を経由してから処理されます。一方、嗅覚情報は感情を司る扁桃体や、記憶の形成に重要な海馬の近くを直接通って脳に伝わります。つまり嗅覚は他の感覚よりも、ダイレクトに感情や記憶を刺激するのです。

街中でふと懐かしい香りを感じて昔の出来事を思い出したり、誰かがつけていた香水の匂いでその人を思い出したりするのは、まさにプルースト効果が働いているわけですね。

職場の新たな課題「スメルハラスメント」

近年、職場で問題視されるようになったのが「スメルハラスメント(スメハラ)」です。体臭や口臭、タバコの臭い、強すぎる香水や柔軟剤の香りなどによって、周囲の人に不快感を与える行為を指します。

スメハラの厄介なところは、本人に悪意がなく、自覚がないケースがほとんどという点です。自分自身のニオイには鼻が慣れてしまうため、気づきにくいのです。

厚生労働省の調査でもハラスメント行為のひとつとしてスメハラが挙げられており、企業では職場環境の改善策として対応が求められるようになってきています。ただし、体質や病気が原因の場合もあるため、指摘の仕方には細心の注意が必要です。

「匂い」の語源は「色」だった?

「匂い」という言葉のルーツをたどると、面白い事実がわかります。もともと「にほひ」という大和言葉は、嗅覚ではなく視覚に関する言葉でした。

『広辞苑』でも「匂い」の最初の意味として「赤などのあざやかな色彩が美しく映えること」と記載されています。万葉集の和歌に登場する「匂い」も、「つやつやしいこと」「色が美しく映えること」という視覚的な意味で使われていました。

時代が下るにつれて、意味が嗅覚を刺激するものへと変化し、現在では後者の意味で使われることが一般的になっています。

人は1万種類以上のニオイを嗅ぎ分けられる

人間の嗅覚は、一般的に1万種類以上のニオイを識別できるとされています。訓練を積んだ調香師やソムリエなどは、さらに多くのニオイを嗅ぎ分けることができるそうです。

ただし、自分自身のニオイに対しては「嗅覚疲労」という現象が起こります。同じニオイを嗅ぎ続けると、脳がそのニオイに慣れてしまい、感じにくくなるのです。これが「自分のニオイには気づきにくい」原因でもあります。

今日からできるニオイ対策

ニオイの日をきっかけに、日常のニオイ対策を見直してみてはいかがでしょうか。

まずは清潔を保つことが基本です。毎日の入浴や洗濯、歯磨きは欠かせません。汗をかきやすい季節は、こまめに汗を拭いたり着替えたりすることも効果的です。

室内のニオイ対策としては、換気を心がけることが大切です。窓を開けて空気を入れ替えるだけでも、こもったニオイはかなり解消されます。布製品に染みついたニオイには、消臭スプレーを活用するのもひとつの方法です。

また、香水や柔軟剤の使いすぎにも注意が必要です。良い香りでも強すぎると周囲の迷惑になることがあります。ほのかに香る程度を心がけましょう。

まとめ

2月1日のニオイの日は、私たちの生活に密接に関わる「ニオイ」について考えるきっかけを与えてくれる記念日です。

  • ニオイの日は2000年にP&Gの「ファブリーズ暮らし快適委員会」が制定
  • 「に(2)お(0)い(1)」の語呂合わせが由来
  • 「匂い」と「臭い」は使い分けがあり、「匂」は日本独自の国字
  • ニオイは記憶と強く結びつく(プルースト効果)
  • 近年はスメルハラスメントも社会問題に

良い香りは心地よい記憶として残り、不快なニオイはネガティブな印象を長く引きずることがあります。ニオイの日を機に、自分自身のニオイケアや住環境のニオイ対策について、一度見直してみてはいかがでしょうか。

参考情報

この記事の作成にあたり、以下の情報源を参照しました。

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