「iPhoneの機能制限を解除したいけど、パスコードを忘れた…」
「子供のために設定したスクリーンタイムを変更したい」
iPhoneの機能制限(現在は「スクリーンタイム」)は、使いすぎを防いだり、お子様を守ったりする便利な機能です。でも、いざ解除しようとしたときに、パスコードを忘れてしまって困ることもありますよね。
この記事では、iPhoneの機能制限を解除する方法を、パスコードがわかる場合・忘れた場合の両方で詳しく解説します。
iPhoneの機能制限(スクリーンタイム)とは?

まず、機能制限とは何かを理解しておきましょう。
iOS 12以降は「スクリーンタイム」に名称変更
iOS 12以降、「機能制限」という名称は「スクリーンタイム」に変更されました。
iOS 11以前:
- 設定→一般→機能制限
iOS 12以降:
- 設定→スクリーンタイム
機能自体は似ていますが、設定場所や名称が変わっています。
機能制限(スクリーンタイム)でできること
iPhoneの機能制限では、以下のようなことができます:
使用時間の管理:
- アプリごとの使用時間制限
- 休止時間の設定(指定した時間帯はアプリが使えない)
- 1日の使用時間レポート
コンテンツの制限:
- 不適切なWebサイトのブロック
- 年齢制限のあるアプリのダウンロード制限
- 映画・音楽・書籍の年齢制限
機能の制限:
- アプリ内課金の制限
- アプリのインストール・削除の制限
- 位置情報サービスの変更制限
- アカウント変更の制限
お子様のiPhoneに設定したり、自分の使いすぎを防いだりするのに便利な機能です。
スクリーンタイム・パスコードとは
機能制限を設定すると、4桁のパスコードを設定します。
これは、iPhoneのロック画面を解除するパスコードとは別のものです。
スクリーンタイムの設定を変更したり解除したりするときに、このパスコードが必要になります。
パスコードがわかる場合の解除方法
パスコードを覚えている場合は、簡単に機能制限を解除できます。
スクリーンタイムを完全にオフにする(iOS 12以降)
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 画面を一番下までスクロール
- 「スクリーンタイムをオフにする」をタップ(赤字)
- もう一度「スクリーンタイムをオフにする」をタップ
- スクリーンタイム・パスコード(4桁)を入力
これで、スクリーンタイムの機能がすべてオフになります。
特定の制限だけを解除する
スクリーンタイムを完全にオフにするのではなく、特定の制限だけを解除することもできます。
アプリの使用時間制限を解除:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「App使用時間の制限」をタップ
- パスコードを入力
- 解除したい制限をタップ
- 「制限を削除」をタップ
休止時間を解除:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「休止時間」をタップ
- パスコードを入力
- 「休止時間」のスイッチをオフにする
コンテンツとプライバシーの制限を解除:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力
- 「コンテンツとプライバシーの制限」のスイッチをオフにする
必要な制限だけを残して、不要な制限を解除できます。
機能制限を解除する(iOS 11以前)
iOS 11以前のiPhoneの場合:
- 「設定」→「一般」→「機能制限」
- 機能制限パスコード(4桁)を入力
- 「機能制限を解除」をタップ
- もう一度パスコードを入力
これで機能制限が解除されます。
パスコードを忘れた場合の対処法
「パスコードを忘れてしまった!」という場合の対処法を紹介します。
方法1:Apple IDでパスコードをリセット(iOS 13.4以降)
iOS 13.4以降では、Apple IDを使ってスクリーンタイム・パスコードをリセットできます。
条件:
- iOS 13.4以降
- スクリーンタイム設定時にApple IDを登録している
- Apple IDとパスワードがわかる
手順:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「スクリーンタイム・パスコードを変更」をタップ
- もう一度「スクリーンタイム・パスコードを変更」をタップ
- 「パスコードをお忘れですか?」をタップ
- Apple IDとパスワードを入力
- 新しいパスコード(4桁)を入力
- 確認のため、もう一度同じパスコードを入力
新しいパスコードが設定されます。
これで、新しいパスコードを使ってスクリーンタイムを解除できます。
方法2:ファミリー共有を使う(保護者の場合)
お子様のiPhoneにスクリーンタイムを設定している保護者の場合、自分のiPhoneから変更できます。
条件:
- ファミリー共有を設定している
- 保護者のiPhoneにアクセスできる
手順:
- 保護者のiPhoneで「設定」→「スクリーンタイム」
- 「ファミリー」の下に表示されているお子様の名前をタップ
- 「スクリーンタイム・パスコードを変更」をタップ
- Face ID、Touch ID、または保護者のパスコードで認証
- 新しいパスコードを設定
お子様のiPhoneに触らなくても、保護者のiPhoneから変更できます。
方法3:iPhoneを初期化する(最終手段)
Apple IDがわからない場合や、上記の方法が使えない場合、最終手段としてiPhoneを初期化する方法があります。
注意:
- iPhoneのすべてのデータが消去される
- 事前にバックアップが必要
手順:
- iPhoneのバックアップを取る(iCloudまたはパソコン)
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
- 指示に従って初期化を実行
初期化後、バックアップから復元すれば、スクリーンタイム・パスコードはリセットされます。
ただし、データの復元時にスクリーンタイムの設定も一緒に復元される場合があるので注意してください。
スクリーンタイム・パスコードを忘れないための対策
今後パスコードを忘れないように、以下の対策をおすすめします。
1. Apple IDを必ず登録する
スクリーンタイムを設定するとき、Apple IDの入力を求められたら必ず入力しましょう。
これで、パスコードを忘れてもApple IDでリセットできます。
2. パスコードをメモする
スクリーンタイム・パスコードは、安全な場所にメモしておきましょう。
保存場所の例:
- iCloudキーチェーン
- パスワード管理アプリ
- 紙のメモ(他人の目に触れない場所)
3. 覚えやすいパスコードにする
完全にランダムな数字より、少し覚えやすい数字の方が良い場合もあります。
ただし、誕生日など簡単に推測できる数字は避けましょう。
4. 定期的に確認する
たまにスクリーンタイムの設定を確認して、パスコードを忘れていないかチェックしましょう。
個別の制限を解除する方法
スクリーンタイムを完全にオフにせず、特定の機能だけ使えるようにする方法です。
アプリのインストール制限を解除
手順:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」をタップ
- 「Appのインストール」をタップ
- 「許可」を選択
これで、アプリのインストールができるようになります。
アプリ内課金の制限を解除
手順:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」をタップ
- 「App内課金」をタップ
- 「許可」を選択
アプリ内での課金ができるようになります。
Webサイトの制限を解除
手順:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力
- 「コンテンツ制限」をタップ
- 「Webコンテンツ」をタップ
- 「無制限アクセス」を選択
すべてのWebサイトにアクセスできるようになります。
位置情報の変更制限を解除
手順:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- パスコードを入力
- 「位置情報サービス」をタップ
- 「変更を許可」を選択
位置情報の設定を自由に変更できるようになります。
よくある質問と答え

スクリーンタイム・パスコードを何度も間違えるとどうなる?
6回間違えると、1分間入力できなくなります。
その後、間違える回数が増えるごとに、待ち時間が長くなります(最大1時間)。
ただし、iPhoneのロック画面パスコードとは違い、10回間違えてもiPhoneが使えなくなることはありません。
スクリーンタイムを解除すると、使用時間のデータも消える?
いいえ、過去の使用時間データは残ります。
スクリーンタイムを再度オンにすれば、過去のデータを確認できます。
子供が勝手にスクリーンタイムを解除できない?
スクリーンタイム・パスコードを設定していれば、子供は勝手に解除できません。
パスコードを知らない限り、設定を変更することはできません。
スクリーンタイム・パスコードとiPhoneのパスコードは同じでも良い?
同じでも動作しますが、セキュリティ上、別のパスコードにすることをおすすめします。
iOS 12より前のiPhoneで機能制限が見つからない
iOS 11以前では、「設定」→「一般」→「機能制限」にあります。
iOS 12以降にアップデートすると、「スクリーンタイム」に移行します。
Apple IDのパスワードも忘れた場合は?
Apple IDのパスワードは、Apple公式サイトでリセットできます。
- appleid.apple.com にアクセス
- 「Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?」をクリック
- 指示に従ってパスワードをリセット
バックアップから復元したら、スクリーンタイムも復元される?
はい、バックアップにスクリーンタイムの設定が含まれている場合、一緒に復元されます。
ただし、iOS 13以降では、パスコード自体はバックアップに含まれないため、リセットされます。
まとめ:状況に合わせて適切な方法を選ぼう
iPhoneの機能制限(スクリーンタイム)を解除する方法をまとめます。
パスコードがわかる場合:
- 「設定」→「スクリーンタイム」
- 「スクリーンタイムをオフにする」をタップ
- パスコードを入力
パスコードを忘れた場合:
- Apple IDでリセット(iOS 13.4以降、Apple IDがわかる場合)
- 「スクリーンタイム・パスコードを変更」→「パスコードをお忘れですか?」
- Apple IDとパスワードを入力
- ファミリー共有(保護者の場合)
- 保護者のiPhoneから変更可能
- 初期化(最終手段)
- すべてのデータが消えるので要注意
- 必ずバックアップを取る
予防策:
- スクリーンタイム設定時にApple IDを登録
- パスコードを安全な場所にメモ
- 定期的に確認
おすすめの順番:
- まず、パスコードを思い出せないか考える
- Apple IDでリセットを試す
- 保護者の場合、ファミリー共有を確認
- どうしてもダメなら初期化
スクリーンタイムは便利な機能ですが、パスコードを忘れると大変です。設定時には必ずApple IDを登録し、パスコードをメモしておくことをおすすめします。
もし解除する必要がある場合は、この記事の方法を参考に、状況に合った方法を選んでくださいね。

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