「VS Codeをインストールしたら、メニューが全部英語で困った…」「設定画面の項目が英語で、どこを変更すればいいか分からない…」
Visual Studio Code(VS Code)は世界中で使われているコードエディタですが、初期設定では英語表示になっています。プログラミング初心者の方にとって、英語のメニューや設定項目は大きなハードルになることがあります。
本記事では、VS Codeの表示言語を日本語に変更する方法を、画面の見方から詳しく解説します。手順は非常に簡単で、5分程度で完了します。日本語化することで、メニューや設定項目が直感的に理解でき、学習効率や作業スピードが大幅に向上します。
VS Codeを使いやすくしたい方、日本語で快適にコーディングしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
VS Codeの日本語化とは

表示言語と言語モードの違い
重要:この記事で扱うのは「表示言語」です
VS Codeには2種類の「言語」設定があり、初心者の方が混同しやすいポイントです。
表示言語(Display Language)
VS Code自体のメニューや設定画面の表示に使われる言語です。
- メニューバー(ファイル、編集、表示など)
- 設定画面の項目名
- エラーメッセージ
- コマンドパレットの項目
言語モード(Language Mode)
コードファイルをどの<bプログラミング言語として認識するかの設定です。
- JavaScript、Python、HTMLなどの認識
- シンタックスハイライト(コードの色分け)
- コード補完機能
本記事で扱うのは「表示言語」の変更です。
日本語化のメリット
メニューが直感的に理解できる
英語:File Edit View Extensions
↓
日本語:ファイル 編集 表示 拡張機能
設定項目が分かりやすい
英語で設定項目を探すより、日本語の方が圧倒的に早く見つけられます。
エラーメッセージが理解しやすい
エラーが発生した際の説明が日本語で表示されるため、問題解決がスムーズになります。
学習効率の向上
メニューの意味を調べる時間が不要になり、コーディング学習に集中できます。
VS Code日本語化の基本情報
必要なもの
- VS Codeがインストールされていること
- インターネット接続(言語パックのダウンロードに必要)
対応OS
- Windows 10/11
- macOS(最新版と前2世代)
- Linux(Ubuntu、Debian、Red Hat系)
所要時間
約5分(拡張機能のインストールと再起動のみ)
費用
完全無料(Microsoft公式の拡張機能を使用)
日本語化の手順
VS Codeを日本語化する方法は大きく分けて2つあります。どちらも最終的に同じ結果になりますが、状況に応じて選択してください。
方法1:初回起動時の通知から日本語化(最も簡単)
VS Codeを初めてインストールして起動すると、日本語化を促す通知が表示されることがあります。
手順
手順1:VS Codeを起動します。
手順2:画面右下に通知が表示されます。
Japanese Language Pack をインストールして日本語を使用しますか?
[インストールして再起動] [後で] [今後表示しない]
手順3:「インストールして再起動」ボタンをクリックします。
手順4:自動的に言語パックがインストールされ、VS Codeが再起動します。
手順5:再起動後、メニューが日本語で表示されます。
この通知が表示されない場合
通知が表示されない場合は、方法2または方法3で日本語化してください。
方法2:拡張機能から日本語化(推奨)
最も確実で分かりやすい方法です。
手順
手順1:拡張機能ビューを開く
画面左側のサイドバーにあるアイコンの中から、四角形が4つ並んだ「拡張機能」アイコンをクリックします。
または、ショートカットキーで開きます:
Windows/Linux: Ctrl + Shift + X
Mac: Cmd + Shift + X
手順2:言語パックを検索
拡張機能の検索ボックスに以下のいずれかを入力します:
Japanese Language Packjapanese日本語
手順3:Japanese Language Packを選択
検索結果に表示される「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」をクリックします。
確認ポイント
- 発行元:Microsoft
- 名前:Japanese Language Pack for Visual Studio Code
Microsoft公式の拡張機能なので、安全に使用できます。
手順4:インストール
詳細画面が表示されたら、「Install」(インストール)ボタンをクリックします。
数秒でインストールが完了します。
手順5:言語を変更
インストール完了後、画面右下に通知が表示されます。
Would you like to change the display language to Japanese and restart?
[Change Language and Restart] [Not Now]
または日本語で
表示言語を日本語に変更して再起動しますか?
[言語を変更して再起動] [後で]
「Change Language and Restart」(言語を変更して再起動)をクリックします。
手順6:再起動
VS Codeが自動的に再起動します。
手順7:確認
再起動後、メニューバーが日本語で表示されていれば成功です。
File→ファイルEdit→編集View→表示
方法3:コマンドパレットから日本語化
キーボード操作が中心の方法です。
手順
手順1:コマンドパレットを開く
Windows/Linux: Ctrl + Shift + P
Mac: Cmd + Shift + P
または、メニューから「View」→「Command Palette」を選択します。
手順2:言語設定コマンドを入力
コマンドパレットに以下のいずれかを入力します:
Configure Display Languagedisplayconfig lang
手順3:コマンドを選択
「Configure Display Language」(表示言語を構成する)を選択します。
手順4:言語パックをインストール
言語の一覧が表示されます。
上部に「インストール済み」の言語が表示され、その下に「インストール可能な言語」が表示されます。
「Install additional languages…」(追加の言語をインストール…)を選択します。
手順5:Japanese Language Packをインストール
拡張機能の画面が開くので、「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」を見つけてインストールします。
(この後は方法2の手順4以降と同じ)
手順6:言語を選択
インストール後、再度コマンドパレットから「Configure Display Language」を実行します。
一覧から「日本語(ja)」を選択します。
手順7:再起動
再起動の確認ダイアログが表示されるので、「再起動」をクリックします。
英語に戻す方法
日本語化後に英語に戻したい場合の手順です。
日本語メニューから英語に戻す
手順1:コマンドパレットを開く
Ctrl + Shift + P (Mac: Cmd + Shift + P)
手順2:「表示言語を構成する」を選択
コマンドパレットに「表示」または「display」と入力し、「表示言語を構成する」を選択します。
手順3:English(en)を選択
インストール済みの言語一覧から「English(en)」を選択します。
手順4:再起動
「再起動」ボタンをクリックします。
再起動後、英語表示に戻ります。
英語メニューから日本語に戻す
英語表示になっている状態から日本語に戻す手順です。
手順1:Command Paletteを開く
Ctrl + Shift + P
手順2:「Configure Display Language」を選択
「display」と入力して、「Configure Display Language」を選択します。
手順3:日本語(ja)を選択
一覧から「日本語(ja)」を選択します。
手順4:Restart
「Restart」ボタンをクリックします。
コマンドラインからの言語指定
VS Codeを起動する際に、コマンドラインから表示言語を指定することもできます。
一時的に言語を変更して起動
Windows
コマンドプロンプトまたはPowerShellで実行:
code --locale=ja
Mac/Linux
ターミナルで実行:
code --locale=ja
英語で起動
code --locale=en
注意点
この方法は、その起動セッションのみ有効です。次回起動時は通常の設定言語で起動します。
利用可能なロケール
主な言語コード:
| 言語 | ロケールコード |
|---|---|
| 日本語 | ja |
| 英語(米国) | en |
| 中国語(簡体字) | zh-cn |
| 中国語(繁体字) | zh-tw |
| 韓国語 | ko |
| フランス語 | fr |
| ドイツ語 | de |
| スペイン語 | es |
| イタリア語 | it |
| ロシア語 | ru |
| ポルトガル語(ブラジル) | pt-br |
| トルコ語 | tr |
| ポーランド語 | pl |
| チェコ語 | cs |
設定ファイルから直接変更

より詳細な制御が必要な場合は、設定ファイルから直接変更できます。
locale.jsonファイルの場所
Windows
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Code\User\locale.json
Mac
~/Library/Application Support/Code/User/locale.json
Linux
~/.config/Code/User/locale.json
locale.jsonファイルの編集
手順1:コマンドパレットを開く
Ctrl + Shift + P
手順2:「Configure Runtime Arguments」を実行
「runtime」と入力して、「基本設定: ランタイム引数を構成する」を選択します。
手順3:argv.jsonファイルが開く
エディタにargv.jsonファイルが開きます。
手順4:localeを設定
以下の設定を追加または編集します:
{
"locale": "ja"
}
英語に戻す場合:
{
"locale": "en"
}
手順5:ファイルを保存
Ctrl + S (Mac: Cmd + S)
手順6:VS Codeを再起動
変更を反映させるために、VS Codeを完全に終了して再起動します。
テキストエディタで直接編集
VS Codeが起動しない場合や、より確実に変更したい場合は、他のテキストエディタで編集できます。
Windows(メモ帳を使用)
手順1:エクスプローラーを開く
手順2:以下のパスに移動
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Code\User
手順3:locale.jsonまたはargv.jsonをメモ帳で開く
手順4:"locale"の値を編集
手順5:ファイルを保存
手順6:VS Codeを起動
Mac(テキストエディットを使用)
手順1:Finderで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
手順2:以下のパスを入力
~/Library/Application Support/Code/User
手順3:argv.jsonをテキストエディットで開く
手順4:"locale"の値を編集
手順5:ファイルを保存
手順6:VS Codeを起動
よくあるトラブルと解決方法
トラブル1:日本語化されない
症状
言語パックをインストールして再起動したのに、英語のままになっている。
原因1:再起動していない
言語変更には必ず再起動が必要です。
解決方法
VS Codeを完全に終了してから再起動します。
- Windows:タスクバーのアイコンを右クリック→「終了」
- Mac:VS Code→「Quit Visual Studio Code」
- すべてのウィンドウを閉じるだけでは不十分な場合があります
原因2:言語パックが正しくインストールされていない
インストールに失敗している可能性があります。
解決方法
手順1:拡張機能ビューを開く(Ctrl+Shift+X)
手順2:インストール済みの拡張機能から「Japanese Language Pack」を探す
手順3:見つからない場合は、再度インストールする
手順4:インストール後、必ず「言語を変更して再起動」をクリックする
原因3:argv.jsonの設定が反映されていない
設定ファイルの記述に誤りがある可能性があります。
解決方法
手順1:コマンドパレットから「Configure Runtime Arguments」を実行
手順2:argv.jsonファイルの内容を確認
手順3:以下のように正しく記述されているか確認
{
"locale": "ja"
}
手順4:カンマ、引用符、括弧が正しく記述されているか確認
手順5:保存して再起動
トラブル2:再起動しても日本語にならない
症状
何度再起動しても英語表示のままになる。
原因:複数のVS Codeインスタンスが起動している
バックグラウンドで別のウィンドウが開いている可能性があります。
解決方法
Windows
手順1:タスクマネージャーを開く(Ctrl+Shift+Esc)
手順2:「Code.exe」プロセスをすべて終了
手順3:VS Codeを再起動
Mac
手順1:アクティビティモニタを開く
手順2:「Code」または「Electron」プロセスをすべて終了
手順3:VS Codeを再起動
Linux
ターミナルで実行:
killall code
その後、VS Codeを再起動します。
トラブル3:言語パックがインストールできない
症状
「Japanese Language Pack」をインストールしようとすると、エラーが表示される。
原因:インターネット接続の問題
拡張機能のダウンロードにはインターネット接続が必要です。
解決方法
手順1:インターネット接続を確認
手順2:プロキシやファイアウォールの設定を確認
手順3:企業ネットワークの場合、IT部門に相談
原因:拡張機能マーケットプレイスのエラー
Microsoft側のサーバーに一時的な問題がある可能性があります。
解決方法
しばらく時間を置いてから再試行してください。
トラブル4:一部だけ英語のまま
症状
メニューは日本語になったが、一部の項目やメッセージが英語のまま。
原因:完全に翻訳されていない部分がある
すべてのテキストが翻訳されているわけではありません。
説明
これは正常な動作です。以下の理由で一部英語が残ります:
- 技術用語は英語のまま(例:Git、Debug)
- 拡張機能独自のメッセージ(拡張機能側で対応が必要)
- 新機能で翻訳がまだ追加されていない部分
トラブル5:通知が表示されない
症状
言語パックをインストールしても、「言語を変更して再起動」の通知が表示されない。
解決方法
手動で言語を変更します。
手順1:コマンドパレットを開く(Ctrl+Shift+P)
手順2:「display」と入力
手順3:「表示言語を構成する」(または「Configure Display Language」)を選択
手順4:「日本語(ja)」を選択
手順5:手動で再起動
トラブル6:意図しない言語に変わってしまった
症状
日本語設定のはずが、中国語や韓国語など、別の言語で表示される。
原因:誤って別の言語パックを選択した
解決方法
手順1:コマンドパレットを開く
手順2:現在の表示言語で「Configure Display Language」に相当するコマンドを実行
- 中国語の場合:「配置显示语言」
- 韓国語の場合:「디스플레이 언어 구성」
手順3:「English(en)」を選択(英語なら理解しやすい)
手順4:再起動
手順5:再度日本語に設定し直す
日本語化後の推奨設定
日本語化した後に、さらに使いやすくする設定をご紹介します。
日本語フォントの設定
コードエディタ部分のフォントを日本語で読みやすいものに変更します。
手順
手順1:設定画面を開く
Ctrl + , (Mac: Cmd + ,)
手順2:検索ボックスに「font family」と入力
手順3:「Editor: Font Family」の項目を見つける
手順4:以下のように設定
'Meiryo', 'Consolas', 'Courier New', monospace
または
'源ノ角ゴシック Code', 'MS Gothic', 'Consolas', monospace
おすすめフォント
- Meiryo(メイリオ):Windows標準、読みやすい
- MS Gothic(MSゴシック):Windows標準
- 源ノ角ゴシック Code:Adobe提供の無料フォント
- Ricty Diminished:プログラミング向け日本語フォント
自動保存の設定
ファイルを自動的に保存するように設定します。
手順
手順1:設定画面を開く
手順2:検索ボックスに「auto save」と入力
手順3:「Files: Auto Save」を「afterDelay」に変更
設定値
off:自動保存しない(デフォルト)afterDelay:一定時間後に自動保存onFocusChange:フォーカスが外れたら保存onWindowChange:ウィンドウが変わったら保存
改行コードの設定
Windowsで開発する場合、改行コードを統一しておくと便利です。
手順
手順1:設定画面を開く
手順2:検索ボックスに「eol」と入力
手順3:「Files: Eol」を設定
設定値
\n:LF(Linux/Mac)\r\n:CRLF(Windows)auto:OS に応じて自動選択
複数言語の切り替え

複数の言語パックをインストールしておけば、簡単に切り替えられます。
複数言語パックのインストール
例:日本語と英語を切り替えたい場合
手順1:拡張機能ビューを開く
手順2:必要な言語パックをすべてインストール
- Japanese Language Pack(日本語)
- 英語はデフォルトでインストール済み
手順3:使用する言語を選択
コマンドパレットから「表示言語を構成する」を実行し、使いたい言語を選択します。
言語切り替えのショートカット化
頻繁に言語を切り替える場合は、ショートカットを設定できます。
手順
手順1:コマンドパレットを開く
手順2:「Preferences: Open Keyboard Shortcuts」を選択
手順3:検索ボックスに「Configure Display Language」と入力
手順4:鉛筆アイコンをクリックしてショートカットを設定
例:Ctrl+Alt+Lなど
まとめ
VS Codeの日本語化に関する情報をまとめました。
本記事のポイント
- VS Codeの表示言語は簡単に日本語化できる
- 日本語化には「Japanese Language Pack」が必要
- 言語変更後は必ず再起動が必要
日本語化の3つの方法
方法1:初回起動時の通知から(最速)
通知が表示されたら「インストールして再起動」をクリックするだけ
方法2:拡張機能から(推奨)
- 拡張機能ビューを開く(
Ctrl+Shift+X) - 「Japanese Language Pack」で検索
- インストールして再起動
方法3:コマンドパレットから(キーボード派)
- コマンドパレットを開く(
Ctrl+Shift+P) - 「Configure Display Language」を実行
- 言語パックをインストール
- 「日本語(ja)」を選択して再起動
日本語化の確認ポイント
言語パックのインストール
- 拡張機能ビューで「Japanese Language Pack」が表示される
- 発行元がMicrosoftであることを確認
言語の選択
- 「表示言語を構成する」で「日本語(ja)」を選択
再起動
- 必ず「言語を変更して再起動」をクリック
- すべてのVS Codeウィンドウを閉じて完全に再起動
日本語化後の確認
- メニューバーが日本語表示になっているか
- 設定画面の項目が日本語になっているか
英語に戻す方法
- コマンドパレットを開く
- 「表示言語を構成する」を実行
- 「English(en)」を選択
- 再起動
トラブルシューティング
日本語化されない場合
- すべてのVS Codeウィンドウを閉じて完全に再起動
- 言語パックが正しくインストールされているか確認
- argv.jsonの設定を確認
言語パックがインストールできない場合
- インターネット接続を確認
- プロキシ設定を確認
- 時間を置いて再試行
一部だけ英語のまま
- 技術用語は英語のまま(正常な動作)
- 拡張機能独自のメッセージは翻訳されない場合がある
推奨設定
日本語フォント
'Meiryo', 'Consolas', 'Courier New', monospace
自動保存
Files: Auto Save → afterDelay
改行コード
Files: Eol → \n または \r\n
最後に
VS Codeの日本語化は非常に簡単で、わずか5分程度で完了します。
日本語表示にすることで、メニューや設定項目が直感的に理解でき、学習効率や作業スピードが大幅に向上します。特にプログラミング初心者の方にとっては、英語のハードルがなくなることで、コーディング学習に集中できるようになります。
本記事で紹介した手順に従えば、確実に日本語化できます。もしトラブルが発生しても、トラブルシューティングの項目を参考にすれば解決できるはずです。
VS Codeを日本語化して、より快適なコーディング環境を手に入れましょう!

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