Thunderbirdで突然メールが受信できなくなった!原因と解決策を徹底解説

プログラミング・IT

「昨日まで普通に使えていたThunderbirdで、今日になって突然メールが受信できなくなった」

こんな経験はありませんか?送信は問題なくできるのに、受信だけができない。何も設定を変えていないのに、なぜか新しいメールが届かない。

このような「突然受信できなくなる」トラブルは、Thunderbirdユーザーの間で非常によく発生する問題です。しかし、原因はいくつかのパターンに分類でき、多くの場合は適切な対処で解決できます。

この記事では、Thunderbirdで突然メール受信ができなくなる原因を特定し、それぞれの解決策を分かりやすく解説していきます。

この記事で解決できる症状:

  • 新しいメールが全く受信できない
  • 送信はできるのに受信だけできない
  • 「サーバーに接続できません」というエラーが出る
  • パスワードを何度も聞かれる
  • 受信ボタンを押しても何も起こらない
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  1. 突然受信できなくなる主な原因
    1. 原因トップ10
  2. 解決策1:インターネット接続とサーバー状態を確認する
    1. 確認すべきポイント
  3. 解決策2:アカウント設定(サーバー名)を確認する
    1. サーバー設定の確認方法
    2. 正しいサーバー名の確認方法
  4. 解決策3:パスワードを再設定する
    1. パスワード問題の症状
    2. パスワードの再設定手順
    3. メールプロバイダーのパスワード確認
  5. 解決策4:フォルダ容量を確認・最適化する
    1. 容量オーバーの症状
    2. フォルダ容量の確認方法
    3. 解決方法1:フォルダを最適化する
    4. 解決方法2:古いメールをアーカイブする
    5. 解決方法3:添付ファイルを削除する
    6. 自動最適化の設定
  6. 解決策5:セキュリティソフトを一時的に無効化する
    1. セキュリティソフトが原因の可能性
    2. 確認手順
    3. 主要セキュリティソフトでの設定例
  7. 解決策6:ポート番号とSSL/TLS設定を確認する
    1. 標準的なポート番号
    2. 設定の確認・変更手順
    3. よくある設定ミス
  8. 解決策7:プロファイルの破損を修復する
    1. プロファイル破損の症状
    2. 修復方法1:要約ファイルを再生成
    3. 修復方法2:popstate.datファイルを削除
    4. 修復方法3:global-messages-db.sqliteを削除
  9. 解決策8:Thunderbirdのバージョンを確認・変更する
    1. バージョンの確認方法
    2. 不具合が報告されているバージョン
    3. 対処法1:最新版にアップデート
    4. 対処法2:安定版にダウングレード
  10. 解決策9:アカウントを削除して再設定する
    1. 事前準備(重要)
    2. アカウント削除と再設定の手順
  11. 解決策10:セーフモードで起動して原因を特定する
    1. セーフモードでの起動方法
    2. セーフモードでの確認
    3. 問題のあるアドオンを特定
  12. よくあるエラーメッセージと対処法
    1. 「サーバーに接続できません」
    2. 「認証に失敗しました」
    3. 「SSLエラー」「証明書が無効です」
    4. 「タイムアウトしました」
    5. 「ディスク容量がいっぱいです」
  13. トラブルシューティングフローチャート
    1. ステップ1:基本確認
    2. ステップ2:他のデバイス確認
    3. ステップ3:最近の変更確認
    4. ステップ4:送信可否確認
    5. ステップ5:エラーメッセージ確認
  14. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 昨日まで使えていたのに、今日突然受信できなくなりました
    2. Q2. 送信はできるのに受信だけできません
    3. Q3. パスワードを何度も聞かれます
    4. Q4. エラーメッセージが表示されず、ただ受信できません
    5. Q5. 今まで使っていたバージョンから最新版にアップデートしたら受信できなくなりました
    6. Q6. すべての解決策を試しましたが、まだ受信できません
    7. Q7. 特定の送信者からのメールだけ受信できません
    8. Q8. Webメールでは受信できますが、Thunderbirdでは受信できません
  15. 予防策:今後同じ問題を起こさないために
    1. 自動更新の設定を見直す
    2. 定期的なバックアップ
    3. フォルダの定期的な最適化
    4. アドオンを最小限にする
    5. 設定情報を記録しておく
  16. まとめ

突然受信できなくなる主な原因

まず、どんな原因で突然メールが受信できなくなるのか、全体像を把握しておきましょう。

原因トップ10

  1. アップデート後の設定変更や不具合
    Thunderbirdのバージョンアップ後に設定が自動変更される、またはバグが発生
  2. サーバー設定の自動変更
    Thunderbirdが勝手にメールサーバーのアドレスを変更してしまう
  3. パスワードの期限切れ・変更
    メールサーバー側でパスワードが期限切れ、またはセキュリティ上の理由で無効化
  4. フォルダ容量の上限到達(4GB制限)
    受信トレイやローカルフォルダが4GBを超えて受信不可に
  5. セキュリティソフトによるブロック
    ウイルス対策ソフトがThunderbirdの通信を遮断
  6. SSL/TLS証明書の期限切れ
    サーバーの証明書が更新されていない、または設定が変更された
  7. ISPによるポートブロック
    インターネットプロバイダーが特定のポートをブロック
  8. プロファイルの破損
    Thunderbirdの設定ファイルやデータベースが壊れている
  9. サーバーメンテナンスや障害
    メールサーバー側で一時的な障害が発生
  10. インターネット接続の問題
    ネットワーク設定やファイアウォールの問題

それでは、これらの問題を優先度の高い順に解決していきましょう。

解決策1:インターネット接続とサーバー状態を確認する

最も基本的ですが、意外と見落としがちなのがインターネット接続の確認です。

確認すべきポイント

インターネット接続の確認:

  1. Webブラウザで任意のウェブサイトを開いてみる
  2. 正常に表示されればインターネットは接続されている

他のデバイスでメールが受信できるか確認:

  1. スマートフォンやタブレットで同じメールアカウントを確認
  2. 他のデバイスで受信できる場合→Thunderbird側の問題
  3. 他のデバイスでも受信できない場合→サーバー側の問題

メールプロバイダーの障害情報を確認:

主要なメールサービスの障害情報ページ:

  • Gmail: Google Workspace ステータスダッシュボード
  • Yahoo!メール: Yahoo!メールヘルプセンター
  • Outlook.com: Microsoft 365 サービス正常性

サーバーメンテナンス中や障害発生中の場合は、復旧を待つしかありません。通常は数時間以内に復旧します。

解決策2:アカウント設定(サーバー名)を確認する

Thunderbirdが自動的にメールサーバーの設定を変更してしまい、間違ったサーバーに接続しようとしているケースが非常に多く報告されています。

サーバー設定の確認方法

手順1:アカウント設定を開く

  1. Thunderbirdのメニュー(三本線)をクリック
  2. 「アカウント設定」を選択
  3. 左側のリストから受信できないアカウントを選択
  4. 「サーバー設定」をクリック

手順2:サーバー名を確認

以下の項目を確認してください。

受信サーバー(IMAP/POP):

  • サーバー名が正しいか確認
  • 例: mail.example.comsv123.xserver.jp

よくある間違い:

  • imap.yourdomain.com に自動変更されている
  • pop.yourdomain.com に自動変更されている

これらは実際には存在しないサーバーで、Thunderbirdが勝手に推測した設定です。

手順3:正しいサーバー名に修正

  1. サーバー名の欄に正しいメールサーバーのアドレスを入力
  2. 「OK」をクリック
  3. Thunderbirdを再起動

正しいサーバー名の確認方法

メールプロバイダーから届いている設定情報メールを確認してください。以下のような名称で記載されています:

  • 受信メールサーバー(POP3/IMAP)
  • POPサーバー / IMAPサーバー
  • ホスト名

レンタルサーバーの場合は、管理画面の「サーバー情報」や「メール設定」から確認できます。

解決策3:パスワードを再設定する

パスワードが期限切れになっている、または保存されているパスワードが何らかの理由で無効になっているケースです。

パスワード問題の症状

  • パスワードを何度も聞かれる
  • 「認証に失敗しました」というエラーが出る
  • 「ユーザー名またはパスワードが無効です」と表示される

パスワードの再設定手順

手順1:保存されているパスワードを削除

  1. Thunderbirdのメニューから「設定」を開く
  2. 「プライバシーとセキュリティ」を選択
  3. 「保存されているパスワード」をクリック
  4. 該当するメールアカウントのパスワードを選択
  5. 「削除」ボタンをクリック
  6. Thunderbirdを再起動

手順2:新しいパスワードを入力

  1. Thunderbirdが自動的にパスワードの入力を求めてくる
  2. 正しいパスワードを入力
  3. 「パスワードを保存する」にチェックを入れる
  4. OKをクリック

メールプロバイダーのパスワード確認

Gmailの場合:

Gmailは通常のパスワードではなく、「アプリパスワード」が必要です。

  1. Googleアカウントの設定を開く
  2. 「セキュリティ」→「2段階認証プロセス」を選択
  3. 「アプリパスワード」を生成
  4. 生成されたパスワードをThunderbirdに入力

その他のプロバイダー:

メールプロバイダーのWebサイトから、パスワードを確認または再設定してください。

解決策4:フォルダ容量を確認・最適化する

Thunderbirdでは、1つのフォルダの容量上限が4GBに設定されています。この制限を超えると、新しいメールが受信できなくなります。

容量オーバーの症状

  • 「メールボックスの容量が上限に達しています」というメッセージが表示される
  • 突然受信ができなくなった
  • 大量のメールを保存している

フォルダ容量の確認方法

  1. 受信トレイまたは問題のフォルダを右クリック
  2. 「プロパティ」を選択
  3. フォルダのサイズが表示される

4GB(約4,000MB)に近い、または超えている場合は、以下の対処が必要です。

解決方法1:フォルダを最適化する

手順:

  1. 問題のフォルダを右クリック
  2. 「最適化」を選択
  3. 処理が完了するまで待つ

フォルダの最適化により、削除済みメールが実際に削除され、容量が解放されます。

解決方法2:古いメールをアーカイブする

手順:

  1. 古いメールを選択(Shift + クリックで複数選択)
  2. 右クリック → 「アーカイブ」を選択
  3. または「A」キーを押す

アーカイブされたメールは年度ごとのフォルダに自動的に振り分けられ、受信トレイの容量が減ります。

解決方法3:添付ファイルを削除する

大きな添付ファイルがある場合は、以下の手順で削除できます。

  1. メールを選択
  2. メニュー → メッセージ → 添付ファイル → すべて削除

注意: 添付ファイルを削除すると元に戻せません。必要なファイルは事前に保存してください。

自動最適化の設定

今後も容量オーバーを防ぐため、自動最適化を設定しましょう。

  1. Thunderbirdのメニュー → 設定
  2. 「ネットワークとディスク領域」を選択
  3. 「ディスク領域を合計20MB以上節約できるときはフォルダーを最適化する」にチェック
  4. 「最適化する前に毎回確認する」もチェック推奨

解決策5:セキュリティソフトを一時的に無効化する

ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Thunderbirdのメール受信をブロックしていることがあります。

セキュリティソフトが原因の可能性

  • 最近セキュリティソフトをインストールした、またはアップデートした
  • 他のメールクライアントでは受信できる
  • Webメールでは正常に受信できる

確認手順

手順1:セキュリティソフトを一時停止

  1. タスクトレイ(画面右下)のセキュリティソフトのアイコンを右クリック
  2. 「一時停止」または「無効化」を選択
  3. 停止時間を選択(10分程度でOK)

注意: セキュリティソフトを無効化する際は、インターネット接続を切断しておくと安全です。

手順2:メール受信を試す

  1. Thunderbirdでメール受信を試す
  2. 受信できた場合 → セキュリティソフトが原因

手順3:セキュリティソフトの設定を変更

セキュリティソフトが原因の場合、以下の設定を行います。

Thunderbirdを例外に追加:

  1. セキュリティソフトの設定を開く
  2. 「例外」「除外」「許可するアプリケーション」などの項目を探す
  3. Thunderbird(thunderbird.exe)を追加

メールスキャン機能を無効化:

一部のセキュリティソフトには「メールスキャン」機能があります。これが原因の場合は一時的に無効化してください。

主要セキュリティソフトでの設定例

Avast:

  • 設定 → コアシールド → メールシールド → 無効化

ESET:

  • 設定 → 詳細設定 → Webとメール → メールクライアント保護 → 無効化

Norton:

  • 設定 → ファイアウォール → プログラムの制御 → Thunderbirdを許可

解決策6:ポート番号とSSL/TLS設定を確認する

メールサーバーの設定が変更された、またはThunderbirdのアップデートで設定がリセットされた可能性があります。

標準的なポート番号

IMAP受信サーバー:

  • SSL/TLSあり: ポート993
  • SSL/TLSなし: ポート143

POP3受信サーバー:

  • SSL/TLSあり: ポート995
  • SSL/TLSなし: ポート110

SMTP送信サーバー:

  • SSL/TLSあり: ポート465
  • STARTTLSあり: ポート587
  • 暗号化なし: ポート25(多くのISPでブロックされている)

設定の確認・変更手順

受信サーバーの設定:

  1. アカウント設定 → サーバー設定
  2. 「ポート」の値を確認
  3. 「接続の保護」を確認
  • SSL/TLSを使用している場合 → ポート993(IMAP)または995(POP3)
  • 暗号化なしの場合 → ポート143(IMAP)または110(POP3)

送信サーバーの設定:

  1. アカウント設定 → 送信(SMTP)サーバー
  2. 使用しているサーバーを選択して「編集」をクリック
  3. ポート番号と接続の保護を確認

よくある設定ミス

  • ポート番号だけ変更して、接続の保護を変更し忘れる
  • SSL/TLSを選択しているのに、ポート番号が587(STARTTLS用)になっている

正しい組み合わせで設定することが重要です。

解決策7:プロファイルの破損を修復する

Thunderbirdのプロファイル(設定やメールデータを保存するフォルダ)が破損していると、受信できなくなることがあります。

プロファイル破損の症状

  • 特定の操作で必ずフリーズする
  • エラーメッセージが頻繁に表示される
  • 設定を変更しても反映されない
  • 複数のアカウントで同時に問題が発生

修復方法1:要約ファイルを再生成

手順:

  1. Thunderbirdを完全に終了
  2. アカウント設定 → サーバー設定で「メッセージの保存先」を確認
  3. エクスプローラーでそのフォルダを開く
  4. 「Inbox.msf」ファイルを別の場所に移動(バックアップ)
  5. Thunderbirdを起動

Thunderbirdが起動すると、自動的に新しいInbox.msfファイルが作成されます。

修復方法2:popstate.datファイルを削除

POPアカウントで同じメールを何度も受信する場合に有効です。

手順:

  1. Thunderbirdを終了
  2. Inbox.msfと同じフォルダにある「popstate.dat」を別の場所に移動
  3. Thunderbirdを起動

注意: この操作を行うと、サーバーに残っているメールをすべて再ダウンロードするため、メールが重複する可能性があります。

修復方法3:global-messages-db.sqliteを削除

検索機能やメール一覧の表示に問題がある場合に有効です。

手順:

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルフォルダを開く
  • メニュー → ヘルプ → トラブルシューティング情報
  • 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
  1. 「global-messages-db.sqlite」ファイルを削除
  2. Thunderbirdを起動

再起動後、自動的に再インデックスが始まります。メール数が多い場合は数分〜数十分かかります。

解決策8:Thunderbirdのバージョンを確認・変更する

特定のバージョンで不具合が発生することがあります。特に、アップデート直後に問題が発生した場合は、この可能性が高いです。

バージョンの確認方法

  1. メニュー → ヘルプ → Thunderbirdについて
  2. 現在のバージョン番号が表示される

不具合が報告されているバージョン

過去に以下のバージョンで大規模な不具合が報告されています:

  • Thunderbird 128.2.2esr: 2024年9月に送受信できない不具合が発生
  • Thunderbird 78系: 一部の環境でメール送受信に問題

対処法1:最新版にアップデート

不具合は通常、次のアップデートで修正されます。

手動アップデート手順:

  1. Thunderbird公式サイトから最新版をダウンロード
  2. ダウンロードしたファイルを実行
  3. 上書きインストール

データは失われません。

対処法2:安定版にダウングレード

最新版で問題が発生している場合、1つ前の安定版に戻します。

ダウングレード手順:

  1. 現在のThunderbirdをアンインストール(データは残る)
  2. Thunderbird旧バージョンのページから安定版をダウンロード
  3. インストール
  4. 自動更新を無効化

自動更新の無効化:

  1. 設定 → 一般
  2. 「Thunderbirdの更新」で「更新を確認するが、インストールするかどうかを選択する」を選択

解決策9:アカウントを削除して再設定する

設定が複雑に絡み合って問題が起きている場合、アカウントを一度削除して再設定するのが最も確実です。

事前準備(重要)

バックアップを取る:

アカウントを削除する前に、必ずバックアップを取ってください。

  1. メニュー → ヘルプ → トラブルシューティング情報
  2. 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
  3. フォルダ全体を別の場所にコピー

IMAP設定を確認:

IMAPアカウントの場合、サーバー上のメールは削除されません。ただし、ローカルに保存したメールは失われる可能性があるため、バックアップは必須です。

アカウント削除と再設定の手順

手順1:アカウントを削除

  1. アカウント設定を開く
  2. 削除したいアカウントを選択
  3. 画面下部の「アカウントの操作」→「アカウントを削除」
  4. 確認画面で「はい」をクリック

手順2:アカウントを再設定

  1. Thunderbirdのホーム画面で「既存のメールアドレスのセットアップ」をクリック
  2. メールアドレスとパスワードを入力
  3. 「続ける」をクリック

手順3:手動設定(推奨)

自動設定が失敗する可能性があるため、手動設定を推奨します。

  1. 自動検索後、「手動設定」をクリック
  2. 正しいサーバー名、ポート番号、SSL/TLS設定を入力
  3. 「再テスト」で設定を確認
  4. 「完了」をクリック

解決策10:セーフモードで起動して原因を特定する

アドオンが原因でメール受信ができなくなっている可能性があります。

セーフモードでの起動方法

Windows:

  1. Thunderbirdを完全に終了
  2. Shiftキーを押しながらThunderbirdを起動
  3. 「セーフモードで起動」を選択

または:

  1. Windowsキー + R
  2. 「thunderbird.exe -safe-mode」と入力
  3. OKをクリック

セーフモードでの確認

  1. セーフモードで起動
  2. メール受信を試す
  3. 受信できた場合 → アドオンが原因
  4. 受信できない場合 → 他の原因

問題のあるアドオンを特定

  1. 通常モードで起動
  2. メニュー → アドオンとテーマ
  3. 各アドオンを1つずつ無効化
  4. その都度Thunderbirdを再起動して確認

問題のあるアドオンが見つかったら、アップデートするか、アンインストールしてください。

よくあるエラーメッセージと対処法

Thunderbirdが表示するエラーメッセージから、原因を特定しやすくなります。

「サーバーに接続できません」

原因:

  • サーバー名が間違っている
  • インターネット接続が切れている
  • ファイアウォールがブロックしている

対処法:
解決策2(サーバー設定の確認)と解決策5(セキュリティソフト)を試してください。

「認証に失敗しました」

原因:

  • パスワードが間違っている
  • パスワードが期限切れ
  • 2段階認証が有効になっている

対処法:
解決策3(パスワードの再設定)を試してください。

「SSLエラー」「証明書が無効です」

原因:

  • サーバーのSSL証明書が期限切れ
  • Thunderbirdのバージョンが古い
  • サーバー名が間違っている

対処法:

  • Thunderbirdを最新版にアップデート(解決策8)
  • サーバー設定を確認(解決策2)

「タイムアウトしました」

原因:

  • インターネット接続が遅い
  • サーバーが応答していない
  • ファイアウォールの設定

対処法:

  • インターネット接続を確認
  • しばらく時間を置いて再試行
  • セキュリティソフトを確認(解決策5)

「ディスク容量がいっぱいです」

原因:

  • フォルダが4GB制限に達している
  • PCのハードディスク容量不足

対処法:
解決策4(フォルダ容量の確認・最適化)を試してください。

トラブルシューティングフローチャート

どこから手をつければいいか分からない方のために、フローチャートを用意しました。

ステップ1:基本確認

Q1. インターネットは接続されていますか?
├─ YES → ステップ2へ
└─ NO → インターネット接続を確認

ステップ2:他のデバイス確認

Q2. スマホなど他のデバイスでメールを受信できますか?
├─ YES → Thunderbird側の問題。ステップ3へ
└─ NO → サーバー側の問題。メールプロバイダーに確認

ステップ3:最近の変更確認

Q3. 最近Thunderbirdをアップデートしましたか?
├─ YES → 解決策8(バージョン確認)を試す
└─ NO → ステップ4へ

ステップ4:送信可否確認

Q4. メールの送信はできますか?
├─ YES → 受信サーバー設定の問題。解決策2を試す
└─ NO → 全般的な設定問題。解決策2、3、6を試す

ステップ5:エラーメッセージ確認

Q5. エラーメッセージは表示されますか?
├─ YES → エラーメッセージに応じた対処法を実施
└─ NO → 解決策4(容量確認)から順に試す

よくある質問(FAQ)

Q1. 昨日まで使えていたのに、今日突然受信できなくなりました

A1. 最も多い原因は以下の3つです:

  1. Thunderbirdの自動アップデート
  2. サーバー設定の自動変更
  3. セキュリティソフトのアップデート

まずは解決策2(サーバー設定)を確認してください。それでも解決しない場合は、解決策8(バージョン確認)を試してください。

Q2. 送信はできるのに受信だけできません

A2. 送信サーバー(SMTP)と受信サーバー(IMAP/POP)は別の設定なので、片方だけ問題が発生することがあります。受信サーバーの設定(サーバー名、ポート番号、SSL/TLS)を重点的に確認してください。

Q3. パスワードを何度も聞かれます

A3. 保存されているパスワードが無効になっている可能性があります。解決策3の手順に従って、パスワードを一度削除してから再入力してください。Gmailの場合は、アプリパスワードの生成が必要です。

Q4. エラーメッセージが表示されず、ただ受信できません

A4. フォルダ容量が上限(4GB)に達している可能性があります。解決策4でフォルダ容量を確認し、必要に応じて最適化してください。

Q5. 今まで使っていたバージョンから最新版にアップデートしたら受信できなくなりました

A5. 新しいバージョンに不具合がある可能性があります。解決策8の手順で、1つ前の安定版にダウングレードしてください。その際、自動更新を無効化することをおすすめします。

Q6. すべての解決策を試しましたが、まだ受信できません

A6. プロファイルが深刻に破損している可能性があります。以下の最終手段を試してください:

  1. 新しいプロファイルを作成して動作確認
  2. 問題なければ、アカウントを再設定
  3. それでもダメならThunderbirdを再インストール

データは事前に必ずバックアップしてください。

Q7. 特定の送信者からのメールだけ受信できません

A7. メッセージフィルターで誤って振り分け設定をしていないか確認してください。「ツール」→「メッセージフィルター」から、該当するアカウントのフィルター設定を確認しましょう。

Q8. Webメールでは受信できますが、Thunderbirdでは受信できません

A8. Thunderbird側の設定に問題があります。解決策2(サーバー設定)と解決策6(ポート番号・SSL設定)を重点的に確認してください。

予防策:今後同じ問題を起こさないために

トラブルを解決できたら、同じ問題が再発しないよう予防策を講じましょう。

自動更新の設定を見直す

Thunderbirdの自動更新が原因でトラブルが発生した場合は、以下の設定にしましょう。

  1. 設定 → 一般
  2. 「Thunderbirdの更新」
  3. 「更新を確認するが、インストールするかどうかを選択する」に変更

これで、更新の通知が来た際に、事前に情報を調べてから更新できます。

定期的なバックアップ

プロファイルのバックアップを定期的に取っておくと、問題が発生しても復元できます。

バックアップ方法:

  1. Thunderbirdを終了
  2. プロファイルフォルダをコピー
  3. 外付けHDDやクラウドストレージに保存

月1回程度のバックアップをおすすめします。

フォルダの定期的な最適化

容量オーバーを防ぐため、月1回程度フォルダの最適化を行いましょう。

  1. 各フォルダを右クリック
  2. 「最適化」を実行

アドオンを最小限にする

アドオンが多すぎると、トラブルの原因になります。本当に必要なアドオンだけを有効にしましょう。

設定情報を記録しておく

サーバー設定(サーバー名、ポート番号、SSL/TLS設定)を紙やテキストファイルに記録しておくと、トラブル時に素早く設定を確認できます。

まとめ

Thunderbirdで突然メールが受信できなくなる問題について、原因と解決策を詳しく解説しました。

最も多い原因と解決策(優先順位順):

  1. サーバー設定の自動変更
    → 解決策2でサーバー名を確認・修正
  2. アップデート後の不具合
    → 解決策8でバージョンを確認・変更
  3. パスワードの問題
    → 解決策3でパスワードを再設定
  4. フォルダ容量オーバー(4GB制限)
    → 解決策4でフォルダを最適化
  5. セキュリティソフトのブロック
    → 解決策5でセキュリティソフトの設定を確認

トラブルシューティングの基本:

  1. まずは基本確認(インターネット接続、他のデバイスでの確認)
  2. サーバー設定を確認
  3. 最近の変更を確認(アップデート、新しいソフトのインストール)
  4. 1つずつ順番に対処法を試す
  5. 変更前にバックアップを取る

多くの場合、サーバー設定の確認だけで解決します。焦らず、1つずつ確認していきましょう。

それでも解決しない場合は、メールプロバイダーのサポートに問い合わせることも検討してください。サーバー側で何らかの変更があった可能性もあります。

この記事が、Thunderbirdの受信トラブルの解決に役立てば幸いです。

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