Windowsの設定を一括で変更できる「regファイル(.regファイル)」。
ダブルクリックするだけでレジストリに設定を反映できる便利なファイルですが、「中身を書き換えたいけど何をどう変えればいいの?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、regファイルとは何かから始まり、メモ帳を使った安全な編集手順を、初めての方にも分かるように丁寧に解説します。
regファイルとは

regファイル(.regファイル) は、Windowsの「レジストリ」に変更を加えるためのテキストファイルです。
拡張子が .reg であることからこう呼ばれます。
Windowsのレジストリ(Registry)とは、OSやアプリの設定情報をまとめて管理するデータベースのこと。
regファイルはそのレジストリに対して「このキーにこの値を設定してください」という指示書の役割を持っています。
中身はただのテキストデータなので、メモ帳などのテキストエディタで開いて直接編集できます。
編集後にダブルクリックして実行すると、記述した内容がレジストリに反映されます。
regファイルが使われる主な場面
- 複数のPCに同じレジストリ設定を一括適用する
- 変更前のレジストリ設定をバックアップとして保存しておく
- 設定を他の人に配布して同じ環境を再現する
編集前に必ずバックアップを取る
⚠️ レジストリの変更は、Windowsの動作に直接影響します。
編集前には必ずバックアップを取ってください。
これは安全作業の絶対条件です。
バックアップの手順
Windowsキー + Rを押すregeditと入力してOKをクリック- ユーザーアカウント制御(UAC)が表示されたら「はい」をクリック
- レジストリエディター左上の「コンピューター」を右クリック
- 「エクスポート」を選択
- 保存先とファイル名を指定して保存
保存したファイルはダブルクリックするだけで元の状態に戻せます。
レジストリの確認・操作方法の詳細はWindowsのレジストリを確認する方法も参考にしてください。
regファイルをメモ帳で開く方法
既存のregファイルを編集するときは、ファイルをダブルクリックしてはいけません。
ダブルクリックすると、編集ではなく「レジストリへの適用」が実行されてしまいます。
正しい開き方
- 編集したい .regファイルを右クリックする
- 「メモ帳で開く」または「プログラムから開く」→「メモ帳」を選択する
これでファイルの中身がテキストとして表示されます。
メモ帳の代わりに「Visual Studio Code」や「Notepad++」などのエディタを使っても構いません。
regファイルの基本構造
メモ帳で開くと、以下のような内容が表示されます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MyApp]
"Version"="1.0"
"Enabled"=dword:00000001
各行の意味を順番に見ていきましょう。
1行目:バージョン宣言(必須・変更不可)
Windows Registry Editor Version 5.00
この行は必須で、削除・変更してはいけません。
削除するとregファイルとして認識されなくなります。
Windows 10・11・7・8などの現行Windowsはすべて Version 5.00 を使います。
なお、Windows 98やWindows NT 4.0の場合は REGEDIT4 が使われていますが、現在のPCでは気にする必要はありません。
2行目:空白行
1行目のバージョン宣言の後には空白行を入れます。
これも必須の書式です(Microsoft公式ドキュメント)より)。
3行目:レジストリキーのパス
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MyApp]
角括弧 [ ] でパスを囲みます。
キーはフルパスで記述し、階層の区切りにはバックスラッシュ \ を使います。
代表的なルートキーは以下の通りです。
| ルートキー | 略称 | 用途 |
|---|---|---|
| HKEY_LOCAL_MACHINE | HKLM | PC全体の設定 |
| HKEY_CURRENT_USER | HKCU | 現在のユーザーの設定 |
| HKEY_CLASSES_ROOT | HKCR | ファイルの関連付けなど |
| HKEY_USERS | HKU | 全ユーザーのプロファイル |
| HKEY_CURRENT_CONFIG | HKCC | 現在のハードウェア設定 |
4行目以降:値の設定
"Version"="1.0"
"Enabled"=dword:00000001
書式は "値の名前"=データ型:データ です。
データ型の種類と書き方
regファイルで使えるデータ型を一覧にまとめます([Microsoft公式ドキュメント])より)。
| データ型 | 書き方の例 | 説明 |
|---|---|---|
| REG_SZ | "Key"="text" | 文字列。データ型の指定を省略する |
| REG_DWORD | "Key"=dword:00000001 | 32ビット整数。16進数で記述 |
| REG_BINARY | "Key"=hex:01,00,00,00 | バイナリデータ。16進数で記述 |
| REG_EXPAND_SZ | "Key"=hex(2):... | 環境変数を含む展開可能な文字列 |
| REG_MULTI_SZ | "Key"=hex(7):... | 複数の文字列(改行区切り) |
よく使うのは REG_SZ(文字列)と REG_DWORD(数値)の2種類です。
REG_SZの書き方
"AppName"="MyApplication"
REG_SZ のみ、データ型の記述を省略します。
等号の直後に " で囲んだ文字列を書くだけです。
REG_DWORDの書き方
"Enabled"=dword:00000001
dword: の後に8桁の16進数で値を書きます。00000001 は10進数の 1、00000000 は 0 です。
regファイルの編集方法:値を変更する
既存の値を変更するときは、書き換えたい行の値部分を修正するだけです。
例:文字列値の変更
変更前:
"ServerName"="old-server.example.com"
変更後:
"ServerName"="new-server.example.com"
例:数値(DWORD)の変更
変更前:
"MaxConnections"=dword:00000005
変更後(5→10に変更):
"MaxConnections"=dword:0000000a
※ 16進数で a = 10進数の 10 です。
regファイルの編集方法:値・キーを追加する

新しいキーや値を追加するには、ファイルに行を追記します。
例:新しい値の追加
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\MyApp]
"NewSetting"="hello"
"NewFlag"=dword:00000001
このファイルを実行すると、HKEY_CURRENT_USER\Software\MyApp キーに NewSetting と NewFlag の2つの値が追加されます。
キーが存在しない場合は自動的に作成されます。
regファイルの編集方法:値・キーを削除する
削除操作は少し特殊な書き方になります。
特定の値を削除する
値名の後に =- と書きます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\MyApp]
"OldSetting"=-
キー全体を削除する
キーパスの先頭に -(マイナス)を付けます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[-HKEY_CURRENT_USER\Software\MyApp]
⚠️ キーを削除すると、その配下にある値やサブキーもすべて消えます。
実行前に本当に削除してよいか必ず確認してください。
編集したregファイルを保存する
メモ帳で編集が完了したら保存します。
新規作成の場合
- メモ帳で内容を書いたら「ファイル」→「名前を付けて保存」を開く
- 「ファイルの種類」を 「すべてのファイル (.)」 に変更する
- ファイル名に
.reg拡張子を付けて保存する(例:mysetting.reg) - 文字コードは 「UTF-16 LE」または「Unicode」 を選ぶ(デフォルトのUTF-8は避ける)
⚠️ 文字コードを間違えるとインポート時にエラーが出ることがあります。
既存ファイルの場合
通常の「上書き保存(Ctrl + S)」で問題ありません。
編集したregファイルを適用する
保存したregファイルを適用(レジストリに反映)する方法は3つあります。
方法1:ダブルクリックで実行
最も簡単な方法です。
- .regファイルをダブルクリックする
- 「レジストリエディターを開いてもよいですか?」の確認画面が表示される
- 「はい」をクリックする
- 「レジストリへの追加が正常に完了しました」と表示されれば成功
方法2:レジストリエディターからインポート
regeditを起動する- 「ファイル」→「インポート」を選択する
- 対象の .regファイルを選んで「開く」をクリックする
方法3:コマンドプロンプトから実行
regedit /s mysetting.reg
/s オプションを付けると確認ダイアログを表示せず、サイレントで実行できます。
バッチファイルなどで自動処理したい場合に便利です。
複数のキーを1つのregファイルにまとめる
1つの .regファイルに複数のキーやパスをまとめて記述することもできます。
この場合、キーとキーの間に空白行を入れます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\AppA]
"Setting1"="value1"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\AppB]
"MaxCount"=dword:00000010
ファイルを実行すると、上から順番にレジストリへ反映されます。
よくあるトラブルと対処法

regファイルをダブルクリックしても反応しない
- ファイルの1行目が
Windows Registry Editor Version 5.00になっているか確認する - ファイルの文字コードが正しいか確認する(メモ帳の「名前を付けて保存」→文字コードを「Unicode」や「UTF-16 LE」に変更)
「レジストリへの追加に失敗しました」と表示される
- 管理者権限でregファイルを実行する必要がある場合があります
- .regファイルを右クリック→「管理者として実行」を試してみてください
HKEY_LOCAL_MACHINE配下のキーは管理者権限が必要なケースが多いです
変更が反映されない
- PCを再起動すると反映される場合があります
- Explorerやシステムプロセスの設定変更は再起動が必要なことがあります
間違って適用した場合の戻し方
バックアップを取っていた場合は、そのregファイルをダブルクリックするだけで元に戻せます。
バックアップがない場合は、Windowsのレジストリを安全に修復する方法で紹介しているシステムの復元を試してみてください。
まとめ
regファイルの編集は、メモ帳で開いてテキストを書き換えるだけのシンプルな作業です。
ポイントをまとめると以下の3点です。
- 1行目の
Windows Registry Editor Version 5.00は絶対に消さない - データ型を正しく使い分ける(文字列はREG_SZ、数値はREG_DWORD)
- 編集前には必ずバックアップを取る
レジストリの主要なキーと役割についてはWindowsレジストリの主要キー一覧も参考にしてみてください。
正しい知識と手順を守れば、regファイルはWindowsのカスタマイズやバックアップに役立つ便利なツールです。
参考情報源:


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