「印刷しようとしたら、プリンター選択に『Microsoft XPS Document Writer』って出てくる…」 「これ、選んでも紙に印刷されないんだけど?」 「削除していいの?それとも重要な機能?」
こんな疑問を持ったこと、ありませんか?
実は、Microsoft XPS Document Writerは、紙に印刷するプリンターじゃないんです。「仮想プリンター」といって、デジタルファイルを作る特殊な機能なんですよ。
この記事では、XPS Document Writerの正体から、使い方、そして「正直いらない」という人のための削除方法まで、すべて分かりやすく解説します。
きっと読み終わる頃には、「なるほど、そういうものだったのか!」とスッキリするはずです。
📄 XPS Document Writerとは?基本を理解しよう

XPS Document Writerの正体
Microsoft XPS Document Writerは、Windowsに標準搭載されている仮想プリンターです。
「仮想プリンター」って何?と思いますよね。簡単に言うと:
普通のプリンター: データ → 紙に印刷 📄
XPS Document Writer: データ → XPSファイルとして保存 💾
つまり、紙じゃなくてファイルを作るプリンターなんです!
XPSファイルって何?
**XPS(XML Paper Specification)**は、Microsoftが開発した電子文書フォーマットです。
特徴をPDFと比較:
項目 | XPS | |
---|---|---|
開発元 | Microsoft | Adobe |
普及度 | 低い | 非常に高い |
Windows対応 | 標準対応 | 要リーダー |
Mac対応 | 専用アプリ必要 | 標準対応 |
ファイルサイズ | やや大きい | 圧縮可能 |
編集 | 困難 | ツール豊富 |
簡単に言えば、PDFのMicrosoft版みたいなものです。でも、PDFほど普及していないのが現実…。
なぜWindowsに入ってるの?
Microsoftの狙い:
- PDFに対抗したかった
- Windows Vista時代(2006年)に導入
- 印刷イメージを完全に保存できる
- Windowsとの統合を重視
でも正直なところ、PDFの圧倒的普及には勝てなかったというのが実情です。
🖨️ XPS Document Writerの使い方
基本的な使用手順
XPSファイルを作ってみましょう!
手順:
- 任意のアプリで印刷画面を開く
- Ctrl + P
- ファイル → 印刷
- プリンター選択で「Microsoft XPS Document Writer」を選ぶ
- 「印刷」をクリック
- 保存先を指定
- ファイル名を入力
- 保存場所を選択
- 拡張子は自動的に「.xps」または「.oxps」
- 「保存」をクリック
これでXPSファイルの完成です!
XPSファイルの開き方
Windows 10/11の場合:
方法1:XPSビューアーを使う
- スタートメニューで「XPSビューアー」を検索
- アプリを起動
- ファイル → 開く → XPSファイルを選択
方法2:Microsoft Edgeで開く
- XPSファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」
- 「Microsoft Edge」を選択
注意:Windows 10の一部バージョンではXPSビューアーが削除されています
XPSビューアーがない場合
Windows 10 バージョン1803以降では、XPSビューアーが標準では入っていません。
インストール方法:
- 設定 → アプリ
- オプション機能
- 機能の追加
- XPS ビューアーを探す
- インストールをクリック
または、Microsoft Edgeで開けばOK!
🤔 いつ使うの?実際の活用シーン
XPS Document Writerが役立つ場面
正直、使う機会は少ないです。でも、こんな時には便利:
1. レイアウトを完全に保存したい時
- Webページの見た目をそのまま保存
- 複雑な表やグラフを崩さず保存
- 印刷プレビューと同じ状態で保存
2. Windows環境で完結させたい時
- PDF作成ソフトがない
- 社内文書でWindows限定
- セキュリティソフトでPDF制限
3. 印刷トラブルの確認
- 実際の印刷前にテスト
- プリンターの不具合切り分け
- 印刷コスト削減
PDFとの使い分け
PDFを選ぶべき場合:
- 📧 メールで送る
- 🌍 社外の人と共有
- 📱 スマホでも見る
- 🖥️ Mac使用者がいる
- ✏️ 後で編集する可能性
XPSでも良い場合:
- 🏢 社内のWindows環境のみ
- 📁 アーカイブ目的
- 🔒 編集されたくない
- 💾 一時的な保存
実務では99%はPDFの方が便利というのが現実です。
❌ 削除・無効化する方法
「使わないから消したい」人向け
XPS Document Writerが邪魔な場合、削除や非表示にできます。
方法1:Windowsの機能から削除
- 設定 → アプリ
- オプション機能
- インストールされている機能で「XPS」を検索
- XPS Document Writerをクリック
- アンインストール
方法2:プリンター一覧から削除
- 設定 → デバイス
- プリンターとスキャナー
- Microsoft XPS Document Writerを選択
- デバイスの削除
方法3:コントロールパネルから
- コントロールパネル → プログラムと機能
- Windowsの機能の有効化または無効化
- Microsoft XPS Document Writerのチェックを外す
- OKをクリック
削除しても大丈夫?
結論:削除しても全く問題ありません!
削除しても:
- ✅ Windowsの動作に影響なし
- ✅ 他の印刷機能は正常
- ✅ PDFは問題なく作成可能
- ✅ 必要になったら再インストール可能
むしろ、プリンター選択がスッキリして使いやすくなるかも。
再インストール方法
やっぱり必要になった場合:
- 設定 → アプリ → オプション機能
- 機能の追加
- 「XPS」で検索
- Microsoft XPS Document Writerを選択
- インストール
すぐに復活します!
🆚 PDFとXPSの詳細比較

それぞれのメリット・デメリット
XPSのメリット:
- ✅ Windowsに標準搭載
- ✅ 追加ソフト不要(Windows環境)
- ✅ 印刷イメージに忠実
- ✅ デジタル署名対応
- ✅ 圧縮率が高い場合も
XPSのデメリット:
- ❌ 普及率が極めて低い
- ❌ Mac/Linuxで開きにくい
- ❌ スマホアプリが少ない
- ❌ 編集ツールが限定的
- ❌ Web表示が困難
PDFのメリット:
- ✅ 世界標準フォーマット
- ✅ どの環境でも開ける
- ✅ 編集ツールが豊富
- ✅ スマホ対応完璧
- ✅ Web表示も簡単
PDFのデメリット:
- ❌ 作成に別ソフトが必要な場合も
- ❌ 有料の編集ソフトが多い
変換方法
XPS → PDF変換:
方法1:オンラインコンバーター使用
- CloudConvert
- Zamzar
- Convertio
方法2:印刷機能を使用
- XPSファイルを開く
- 印刷 → PDFプリンター選択
- PDFとして保存
方法3:専用ソフト使用
- Adobe Acrobat
- フリーソフト各種
🔧 トラブルシューティング
よくある問題と解決法
問題1:印刷しても何も起きない
原因:保存ダイアログが背面に隠れている 解決:Alt + Tabで画面切り替え、保存ダイアログを探す
問題2:XPSファイルが開けない
原因:XPSビューアーがインストールされていない 解決:
- Microsoft Edgeで開く
- XPSビューアーをインストール
- PDFに変換する
問題3:誤ってXPS Document Writerで印刷した
原因:既定のプリンターになっている 解決:
- 設定 → プリンターとスキャナー
- 通常使うプリンターを変更
- 「Windowsで通常使うプリンターを管理する」をオフ
問題4:XPS Document Writerが消えない
原因:システムで保護されている 解決:
- 管理者権限で削除
- Windowsの機能から無効化
- レジストリ編集(上級者向け)
💡 代替手段:PDFを作る方法
XPSの代わりにPDFを作りたい
Windows 10/11標準の方法:
- Microsoft Print to PDFを使う
- 印刷 → 「Microsoft Print to PDF」選択
- XPS Document Writerと同じ使い方
- PDFファイルが作成される
- Microsoft Edgeの機能
- Webページを開く
- Ctrl + P → 「PDFとして保存」
- Office製品の機能
- ファイル → エクスポート → PDF/XPS
おすすめPDF作成ツール
無料ツール:
- CubePDF – 日本製、使いやすい
- Bullzip PDF Printer – 高機能
- PDFCreator – オープンソース
有料ツール:
- Adobe Acrobat – 業界標準
- JUST PDF – 日本語対応充実
- いきなりPDF – コスパ良好
📊 実際の使用状況
誰が使ってるの?
アンケート結果(架空のイメージ):
- 使ったことがない:85%
- 知らなかった:10%
- たまに使う:4%
- よく使う:1%
つまり、ほとんどの人は使っていません。
企業での利用状況
使われるケース:
- 古いシステムとの互換性維持
- 社内規定でXPS指定
- 特殊な印刷要件
- レガシーシステム
使われないケース:
- 一般的なオフィス業務
- Web関連業務
- クリエイティブ業務
- 対外的な文書
🎯 結論:XPS Document Writerは必要?

ほとんどの人には不要
正直な評価:
- 一般ユーザー:削除してOK
- ビジネスユーザー:PDFで十分
- 開発者:場合により必要
- IT管理者:念のため残す
残しておいても害はない
残すメリット:
- 容量はほぼ使わない
- いざという時の保険
- Windows標準機能
- 削除の手間が省ける
削除のメリット:
- プリンター選択がスッキリ
- 誤選択を防げる
- 気分的にスッキリ
❓ よくある質問
Q1. XPSとOXPSの違いは?
A.
- XPS:従来の形式(Windows Vista以降)
- OXPS:OpenXPS、Windows 8以降の新形式
- 基本的に同じ、OXPSの方が若干新しい
Q2. スマホでXPSファイルは見られる?
A. 専用アプリが必要です:
- iOS:ほぼ対応アプリなし
- Android:「XPS Viewer」など数個のみ → PDFに変換した方が確実
Q3. XPSファイルをWordで編集できる?
A. 直接編集は不可。変換が必要:
- XPS → PDF変換
- PDFをWordで開く
- レイアウトは崩れる可能性大
Q4. 会社でXPS使用を強制されている
A. レガシーシステムの可能性:
- IT部門に代替案を提案
- PDF併用を検討
- 変換ツールの導入提案
Q5. XPSの将来性は?
A. 正直、明るくありません:
- Microsoftも積極的でない
- PDFの独占状態
- 新機能追加もほぼなし
- いずれ廃止の可能性も
まとめ:XPS Document Writerとの付き合い方
長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
XPS Document Writerについてのまとめ:
- 📄 紙ではなくXPSファイルを作る仮想プリンター
- 🏚️ Windows Vista時代の遺産
- 🆚 PDFには完敗している
- ❌ 削除しても全く問題ない
- 📱 スマホ時代には不向き
結論: 特別な理由がない限り、PDFを使いましょう。XPS Document Writerは、Windowsの歴史的な機能として残っているだけと考えて良いでしょう。
削除するもよし、放置するもよし。どちらでも困ることはありません。
もし印刷時に間違えて選んでしまったら:
- キャンセルして普通のプリンターを選び直す
- または、PDFプリンターを選ぶ
これで、もうXPS Document Writerに悩まされることはないはずです!
デジタル文書はPDF一択の時代。これが2025年の現実です。
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