「Teamsの会議中に相手のPCを操作したい」「リモートサポートでTeamsを使いたいけど手順がわからない」——そんな場面で役立つのが、Teamsの制御(コントロール)機能です。
画面を共有しながら相手のPCをリモート操作できるTeamsの遠隔操作機能について、手順・制限・注意点をまとめて解説します。
Teamsのリモート操作とは
TeamsのリモートPC操作は、画面共有と組み合わせることで実現する機能です。
専用のリモートデスクトップソフトとは異なり、会議中に相手が画面を共有した状態で「制御を渡す」または「制御を要求する」ことで、遠隔からマウス・キーボード操作が可能になります。
主な活用シーンは以下の通りです。
- IT部門によるリモートサポート(社員のPC操作を遠隔でサポートする)
- 共同作業(プレゼン中に別の担当者がスライドを操作する)
- 操作説明・研修(受講者のPC画面を操作しながらレクチャーする)
利用前の確認:2つの大前提
操作手順の前に必ず確認しておく点が2つあります。
前提1:両者がデスクトップアプリを使っていること
ブラウザ版Teamsでは「制御を渡す」「制御を要求する」機能が使えません(Microsoft公式サポートより)。
操作する側・される側ともに、WindowsまたはMacのデスクトップアプリが必要です。
前提2:管理者ポリシーで機能が有効になっていること
組織のTeams管理者が会議ポリシーで機能をオフにしている場合、「制御を渡す」ボタンがグレーアウトして使えない状態になります。
ボタンが表示されない場合は後述のポリシー設定を確認してください。
方法A:制御を渡す(自分の画面を相手に操作させる)
自分が画面を共有した状態で、相手に操作権を渡す方法です。
IT部門への問い合わせや共同作業でよく使われます。
- 会議を開始し、画面上部の「コンテンツを共有」アイコンをクリックする
- 「画面」または「ウィンドウ」を選択して画面共有を開始する
- 画面上部に表示されるツールバーから「制御を渡す」をクリックする
- 操作を許可する参加者の名前を選択する(通知が相手に届く)
- 相手が操作できる状態になると、相手のアイコンとマウスポインターが自分の画面上に表示される
- 操作を終了させる場合は、ツールバーの「コントロールをキャンセルする」をクリックする
ポイント: 「コントロールをキャンセルする」はいつでもクリック可能です。相手の操作中でも即座に権限を取り戻せます。
方法B:制御を要求する(相手の画面を自分が操作する)
相手が画面共有している状態で、自分側から操作権を申請する方法です。
サポート担当者が受付ユーザーに操作してもらう際などに使います。
- 会議中に参加者が画面共有を開始するのを待つ
- 画面上部のツールバーに「制御を要求する」が表示されたらクリックする
- 確認ダイアログで「リクエスト」をクリックする
- 相手側の画面に操作権限を求める通知が表示され、相手が「許可」をクリックすると操作が可能になる
- 操作が終わったら「コントロールをキャンセルする」をクリックして終了する
どちらのマウスポインターが表示される?
リモート操作中は、操作している側・されている側ともに2つのマウスポインターが画面上に表示されます。
自分のポインターはいつもどおりで、相手のポインターには相手のアイコンが付いて表示されるため、誰が操作しているかひと目でわかります。
Macでリモート操作をするときの追加設定
MacでTeamsの画面共有・リモート操作を使う場合、OSのアクセシビリティ権限と画面収録権限をTeamsに付与する必要があります。
- Macの「システム設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択する
- 「画面収録とシステムオーディオ収録」でMicrosoft Teamsを許可する
- 「アクセシビリティ」でMicrosoft Teamsを許可する
- Teamsを再起動する
注意: MacでTeamsの設定から「ネイティブのmacOS画面共有を使用する」をオンにしている場合、リモート制御機能が使えなくなります。リモート操作をする場合はこの設定をオフにしてください(Microsoft公式サポート)。
社外ユーザー(外部参加者)とリモート操作する場合
別の組織のユーザーや外部のゲストとリモート操作を行う場合、追加の条件があります。
- 操作する側の組織・される側の組織、双方の管理者がポリシーで外部参加者の制御を許可している必要がある
- どちらか一方の組織でポリシーが無効になっていると、制御ボタンがグレーアウトする
- ゲストユーザーがブラウザ版で参加している場合は使用不可
「制御を渡す」がグレーアウト・表示されない場合の対処法
原因1:管理者ポリシーが無効になっている
Teamsの管理者設定で制御機能がオフになっています。
組織のTeams管理者に以下の設定を確認・変更してもらう必要があります。
- Teamsの管理センター(admin.teams.microsoft.com)にサインインする
- 「会議」→「会議ポリシー」を開く
- 「コンテンツの共有」セクションに移動する
- 「参加者が制御を渡したり要求したりできる」をオンにする
- 外部ユーザーとの操作が必要な場合は「外部参加者が制御を渡したり要求したりできる」もオンにする
- 「保存」をクリックして反映を待つ(反映まで数時間かかることがある)
管理者向け補足: PowerShellで設定する場合は
Set-CsTeamsMeetingPolicyコマンドの-AllowParticipantGiveRequestControlパラメーターを使用します(Microsoft Learn「会議での発表者とコントロールの要求を管理する」)。
原因2:ブラウザ版Teamsを使っている
ブラウザ版では制御機能がサポートされていません。
デスクトップアプリに切り替えてください。
原因3:Macでネイティブ画面共有が有効になっている
Teamsの「設定」→「全般」から「ネイティブのmacOS画面共有を使用する」をオフにして再起動してください。
原因4:GPUハードウェアアクセラレーションの問題
環境によっては、GPUアクセラレーションの設定が原因で制御ボタンが機能しないことがあります。
「設定」→「全般」から「GPUハードウェアアクセラレーションを無効にする」を試してみてください。
Teamsのリモート操作機能の制限と注意点
Teamsのリモート操作はあくまでも画面共有に付随する機能であり、専用のリモートデスクトップツールとは異なります。
以下の点に注意してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要条件 | 両者ともデスクトップアプリ必須(ブラウザ版は不可) |
| 対応OS | Windows・macOS |
| 外部ユーザーとの操作 | 双方の組織のポリシーが許可している必要あり |
| 操作のキャンセル | 画面共有者(された側)がいつでも即座に取り戻せる |
| ファイル転送 | この機能では行えない |
| 操作できる範囲 | 共有された画面・ウィンドウの範囲内のみ |
セキュリティ上の注意点
リモート操作は相手のPCを直接操作できる機能のため、セキュリティには十分な注意が必要です。
- 信頼できる相手にのみ許可する(会議に見知らぬ外部ユーザーがいる場合は特に注意)
- デスクトップ全体の共有は慎重に(パスワードや個人情報が写り込む可能性がある)
- 必要最小限のウィンドウ共有にする(「ウィンドウ」共有で特定のアプリのみを見せる)
- 操作が終わったらすぐにコントロールをキャンセルする
- 事前に声をかけてから操作を開始する(突然画面が動き出すと相手が驚く)
Teamsのリモート操作では対応できないケース
Teamsのリモート操作は「会議中の画面共有」が前提のため、以下のケースには対応できません。
- 会議を開かずに直接接続したい
- 相手が起動していない状態でPCにアクセスしたい(無人アクセス)
- ファイル転送を伴う操作がしたい
- 定期的にサーバーなどを監視・管理したい
これらの用途には、Windows リモートデスクトップや別途のリモート管理ツールの利用を検討してください。
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まとめ
Teamsのリモート操作は、画面共有中に「制御を渡す」または「制御を要求する」ことで利用できます。
デスクトップアプリが必須・ブラウザ版では使用不可という点を押さえておけば、IT部門のサポートや共同作業で活躍する機能です。
「制御を渡す」ボタンが表示されない場合は、管理者によるポリシー設定の確認が解決の第一歩になります。
また、相手のPCを操作できる強力な機能であるため、信頼できる相手との利用・事前の声かけなどセキュリティ面の配慮も忘れずに行いましょう。
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