iPadを買ったばかりで、メールの設定方法が分からなくて困っていませんか?
実はiPadのメールアカウント追加は、思っているよりもずっと簡単なんです。Gmail、Yahoo、iCloudなど主要なメールサービスなら、ほとんど自動で設定が完了します。
この記事では、iPadにメールアカウントを追加する方法を、初心者の方でも迷わないように丁寧に解説していきますね。
メールアカウントって何?なぜ追加が必要なの?

まず基本的な話から始めましょう。
メールアカウントというのは、あなたが使っているメールアドレスとその設定情報のこと。例えば「example@gmail.com」というアドレスがあれば、それに紐づく受信サーバーや送信サーバーの情報をまとめたものです。
iPadでメールアカウントを追加するメリット
- 標準メールアプリで複数のアカウントを一括管理できる
- プッシュ通知で新着メールをすぐに確認できる
- わざわざブラウザを開かなくても、メールの送受信が可能
- 添付ファイルの扱いがスムーズになる
iPhoneやMacを使っている方なら、iCloudキーチェーンをオンにしておけば、一度設定したアカウント情報が自動的に他のデバイスにも反映されるのでさらに便利です。
【基本編】自動設定でメールアカウントを追加する方法
それでは実際の設定手順を見ていきましょう。多くの主要メールサービスは「自動設定」に対応しているので、とても簡単です。
手順1:設定アプリを開く
iPadのホーム画面から、歯車のアイコンが目印の「設定」アプリをタップしてください。
設定アプリは、iPadのあらゆる設定を変更できる中心的なアプリ。グレーの歯車マークで、見つけやすいはずです。
手順2:「アプリ」から「メール」へ進む
設定画面が開いたら、下にスクロールして「アプリ」という項目を探します。
「アプリ」をタップすると、iPad上のさまざまなアプリの設定画面が表示されるので、その中から「メール」を選択してください。
手順3:「メールアカウント」をタップ
メールの設定画面が表示されたら、「メールアカウント」という項目をタップ。
ここに、現在iPadに登録されているメールアカウントの一覧が表示されます。初めて設定する場合は何も表示されていないはずです。
手順4:「アカウントを追加」を選択
「アカウントを追加」というボタンをタップすると、メールサービスの選択画面が表示されます。
ここに主要なメールプロバイダが並んでいるので、自分が使っているサービスを選びましょう。
手順5:メールプロバイダを選択
表示されるメールプロバイダは以下のようなものです。
- iCloud:Appleが提供する「@icloud.com」のメールアドレス
- Microsoft Exchange:企業向けメールサービス
- Google:Gmailアカウント(@gmail.com)
- Yahoo:Yahoo!メール
- Outlook.com:Microsoftの個人向けメール(旧Hotmail)
自分が使っているサービスをタップしてください。リストにない場合は、一番下の「その他のアカウントを追加」を選びます。
手順6:メールアドレスとパスワードを入力
選択したプロバイダの画面で、以下の情報を入力します。
- メールアドレス:あなたのメールアドレスを正確に入力
- パスワード:そのメールアカウントのパスワード
入力したら「次へ」をタップ。iPadが自動的にメールサーバーの設定を検索して、アカウントを検証してくれます。
手順7:同期項目を選択して保存
アカウントの検証が成功すると、何を同期するか選択する画面が表示されます。
- メール:メールの送受信
- 連絡先:連絡先情報の同期
- カレンダー:予定表の同期
- メモ:メモの同期
通常はすべてオンにしておくのがおすすめ。必要ないものがあれば、スイッチをオフにしてください。
最後に右上の「保存」をタップすれば設定完了です!
【応用編】手動設定でメールアカウントを追加する方法
自動設定で失敗した場合や、会社独自のメールサーバーを使っている場合は、手動で設定する必要があります。
必要な情報を事前に用意しよう
手動設定を始める前に、以下の情報を準備してください。これらはメールプロバイダから提供されているはずです。
受信メールサーバーの情報
- ホスト名(例:mail.example.com)
- ユーザー名(多くの場合はメールアドレス全体)
- パスワード
- ポート番号(通常は993または995)
送信メールサーバーの情報
- ホスト名(例:smtp.example.com)
- ユーザー名
- パスワード
- ポート番号(通常は587または465)
これらの情報が分からない場合は、メールプロバイダのサポートページを確認するか、サポート窓口に問い合わせましょう。
手動設定の手順
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」→「アカウントを追加」まで進む
- 「その他のアカウントを追加」をタップ
- 「メールアカウント」を選択
- 名前、メールアドレス、パスワード、アカウントの説明を入力して「次へ」
- 「POP」または「IMAP」を選択(後述の説明を参考に)
- 受信メールサーバーの情報を入力
- 送信メールサーバーの情報を入力
- 「次へ」をタップして設定を保存
POPとIMAPの違いを理解しよう
手動設定の際に、「POP」と「IMAP」のどちらかを選ぶ必要があります。これは受信メールの保存方式の違いです。
IMAP(推奨)の特徴
IMAPは「Internet Message Access Protocol」の略。最近のメールサービスで主流の方式です。
メリット
- メールサーバー上にメールが保存される
- 複数のデバイスで同じメールを見られる
- どのデバイスで読んでも、既読状態が同期される
- フォルダ構成もすべてのデバイスで同じ
デメリット
- サーバーの容量制限がある
- オフライン環境では新しいメールを受信できない
POPの特徴
POPは「Post Office Protocol」の略。従来型の受信方式です。
メリット
- メールを端末にダウンロードするので、サーバー容量を気にしなくて良い
- ダウンロード後はオフラインでも読める
デメリット
- 他のデバイスとメールが同期されない
- 一度受信したメールは他の端末で受信できない(設定次第)
- バックアップが取りにくい
結論:迷ったらIMAPを選びましょう
iPhoneやパソコンなど、複数のデバイスでメールを確認する予定があるなら、IMAPが圧倒的に便利です。現代のメール利用スタイルには、IMAPの方が適しています。
主要メールサービスごとの追加ポイント

Gmailアカウントの追加
Gmailは自動設定に完全対応していますが、2段階認証を有効にしている場合は「アプリパスワード」が必要になることがあります。
通常のGoogleアカウントのパスワードで失敗する場合は、Googleの設定ページで「アプリパスワード」を生成して、それを使って設定してください。
iCloudメールの追加
Apple IDでiPadにサインインしていれば、iCloudメールは自動的に設定されます。
ただし、2ファクタ認証を有効にしている場合は、初回設定時に確認コードの入力が必要です。iPhoneなど他のAppleデバイスに送られてくる6桁のコードを入力しましょう。
Yahoo!メールの追加
Yahoo!メールも自動設定に対応していますが、セキュリティ設定によっては「ワンタイムパスワード」の入力が求められます。
Yahoo!のサイトで「ワンタイムパスワード」を生成し、通常のパスワードの代わりにそれを入力してください。
Outlook.comの追加
Outlook.com(旧Hotmail)も自動設定可能です。
Microsoftアカウントで2段階認証を有効にしている場合は、専用の「アプリパスワード」を生成する必要があります。
よくあるトラブルと解決方法
メールアカウントの追加中に発生しやすいトラブルと、その解決策をまとめました。
「アカウントを検証できません」と表示される
この警告が出た場合、いくつかの原因が考えられます。
メールアドレスやパスワードの入力ミス
最も多い原因がこれ。特にパスワードは見えない状態で入力するので、間違いやすいです。もう一度慎重に入力し直してみましょう。
2段階認証によるブロック
GmailやYahoo!メールで2段階認証を有効にしている場合、通常のパスワードでは接続できません。各サービスの設定ページで「アプリパスワード」を生成して使用してください。
サーバー情報の誤り
手動設定の場合、サーバー名やポート番号が間違っている可能性があります。メールプロバイダの公式サイトで正しい情報を確認しましょう。
SSL接続の警告が出る
「SSLで保護されていない接続」という警告が表示される場合があります。
これは、メールサーバーが古い暗号化方式を使っているか、証明書に問題がある場合に表示されます。できれば最新の暗号化方式に対応したサーバーを使うのが望ましいですが、どうしても必要な場合は「続ける」を選択できます。
ただし、セキュリティリスクがあることは理解しておきましょう。
メールは受信できるのに送信ができない
送信だけできない場合は、送信メールサーバー(SMTP)の設定に問題があります。
SMTP認証の設定を確認
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」へ
- 問題のあるアカウントをタップ
- 「送信メールサーバ」の「SMTP」をタップ
- プライマリサーバをタップ
- 「認証」が「パスワード」になっているか確認
- ユーザー名とパスワードが正しく入力されているか確認
ポート番号の変更
プロバイダによっては、特定のポート番号(587または465)を指定する必要があります。設定を確認して、必要に応じて変更してください。
古いメールが表示されない
デフォルトでは、過去1ヶ月分のメールしか同期されない設定になっていることがあります。
もっと過去のメールも見たい場合は:
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」へ
- 該当するアカウントをタップ
- 「メールの同期」または「表示するメールの期間」を変更
- 「制限なし」または「すべて」を選択
複数のメールアカウントを効率的に管理するコツ
iPadでは複数のメールアカウントを追加して、一つのメールアプリで管理できます。
統合受信箱を活用する
メールアプリの「メールボックス」画面で、「すべての受信」という項目があります。
これをタップすると、すべてのアカウントの受信メールが一つにまとまって表示されるので、複数のアカウントを切り替える手間が省けます。
デフォルトアカウントを設定する
新規メールを作成する際、どのアカウントから送信するかを毎回選ぶのは面倒ですよね。
よく使うアカウントを「デフォルトアカウント」に設定しておけば、標準でそのアカウントから送信されます。
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」へ
- 「デフォルトアカウント」をタップ
- よく使うアカウントを選択
VIP機能で重要なメールを見逃さない
特定の人からのメールを見逃したくない場合は、「VIP」機能が便利です。
連絡先をVIPに登録しておくと、その人からのメールが専用の「VIP」フォルダに自動的に振り分けられ、通知も個別に設定できます。
集中モードフィルタで仕事とプライベートを分ける
iOS 15以降では、集中モードフィルタを使って、特定の時間帯に特定のアカウントだけを表示することができます。
例えば、週末や休暇中は仕事用アカウントからの通知をオフにする、といった使い方が可能。ワークライフバランスの維持に役立ちます。
メールアカウントの削除方法
不要になったメールアカウントは、いつでも削除できます。
削除手順
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」へ
- 削除したいアカウントをタップ
- 「アカウントを削除」または「サインアウト」をタップ
- 確認画面で「削除」を選択
注意点
- iPadからアカウントを削除しても、メールアカウント自体は解約されません
- 削除すると、そのアカウントで受信したメールもiPadから消えます
- ただし、IMAPの場合はサーバー上にメールが残っているので、再度追加すれば元に戻せます
データ取得方法の設定で電池持ちを改善
メールアカウントを追加すると、自動的に新着メールをチェックするようになりますが、この設定を調整することでバッテリーの消費を抑えられます。
プッシュとフェッチの違い
プッシュ:新着メールがあるとサーバーがすぐに通知してくれる方式。リアルタイム性は高いが、常時接続が必要なので電池を消費します。
フェッチ:一定時間ごとにiPadからサーバーに問い合わせる方式。リアルタイム性は低いが、電池持ちが良くなります。
設定の変更方法
- 「設定」→「アプリ」→「メール」→「メールアカウント」へ
- 「データの取得方法」をタップ
- 各アカウントごとに「プッシュ」「フェッチ」「手動」を選択
- フェッチの場合は、チェック間隔(15分、30分、1時間など)も設定可能
重要なメールアカウントはプッシュ、それほど急ぎでないアカウントはフェッチか手動にする、というように使い分けるのがおすすめです。
まとめ:iPadのメール設定はこれで完璧!
iPadにメールアカウントを追加する方法を、基本から応用まで詳しく解説しました。
この記事のポイント
- 主要メールサービスなら自動設定で簡単に追加できる
- 手動設定の際はIMAPを選ぶのがおすすめ
- 2段階認証を使っている場合はアプリパスワードが必要
- トラブルの多くはパスワード入力ミスかSMTP設定の問題
- 複数アカウントは統合受信箱やデフォルト設定で効率化
- データ取得方法の調整でバッテリー消費を抑えられる
一度設定してしまえば、iPadでのメール管理がとても快適になります。
外出先でもすぐにメールチェックができるようになり、仕事もプライベートも効率がアップしますよ。ぜひこの記事を参考に、自分に合ったメール環境を整えてみてくださいね!


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