「iPadでスマホみたいにフリック入力したい…」
「大きなキーボードが邪魔で画面が見にくい」
iPadを使っていて、こんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、iPadでもiPhoneと同じようなフリック入力が可能です。設定はとても簡単で、たった3分もあれば完了します。
この記事では、iPadでフリック入力を設定する方法を、画像付きで詳しく解説します。
iPadのフリック入力とは

フリック入力の基本
フリック入力とは、キーを上下左右に弾く(フリックする)ことで文字を入力する方法です。
例:「あ」のキーを使う場合
- そのままタップ:「あ」
- 上にフリック:「い」
- 右にフリック:「う」
- 下にフリック:「え」
- 左にフリック:「お」
iPhoneやAndroidスマートフォンで一般的な入力方法です。
iPadのデフォルトキーボード
iPadは購入時、パソコンと同じQWERTY配列の「フルキーボード」に設定されています。
フルキーボードの特徴:
- パソコンと同じキー配列
- 画面の大部分を占める
- 両手での入力に適している
- タッチタイピングに慣れた人向け
問題点:
- 画面が狭くなる
- 片手での入力がしにくい
- スマホからの移行者には慣れない配列
iPadでフリック入力を使うメリット
- 画面が広く使える
- キーボードが小さくなり、表示領域が増える
- 片手で入力できる
- 移動中や立った状態でも入力しやすい
- スマホと同じ操作感
- iPhoneユーザーはすぐに慣れる
- 高速入力が可能
- 慣れれば素早く文字が打てる
必要な条件
対応OS
iPadOS 13.1以降が必要です。
それ以前のバージョンでは、フローティングキーボードが使用できません。
OSバージョンの確認方法:
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 「iPadOSバージョン」を確認
13.1未満の場合は、アップデートが必要です。
対応機種
基本的にすべてのiPadで使用できます。
- iPad Pro(全モデル)
- iPad Air(全モデル)
- iPad(第5世代以降)
- iPad mini(全モデル)
注意:
一部の機種では「分割キーボード」機能が使えない場合があります。
- iPad Pro 12.9インチ
- iPad Pro 11インチ
これらの機種でも、フローティングキーボードは使用可能です。
フリック入力の設定方法
Step 1:日本語かなキーボードを追加
まず、フリック入力に必要な「日本語-かな入力」キーボードを追加します。
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「キーボード」をタップ
- 一番上の「キーボード」をタップ
- キーボード一覧が表示されます
- 「日本語-かな入力」があるか確認
- すでにある場合:Step 2へ進む
- ない場合:次の手順で追加
- 「新しいキーボードを追加」をタップ
- 「日本語」を選択
- 「かな」にチェックを入れる
- 「完了」をタップ
これで「日本語-かな入力」が追加されました。
Step 2:フリックのみをオンにする
次に、フリック入力専用モードに設定します。
手順:
- キーボード設定画面に戻る
- 設定 → 一般 → キーボード
- 「フリックのみ」を探す
- キーボード一覧の下にあります
- 「フリックのみ」のスイッチをオンにする
これで設定は完了です。
Step 3:フローティングキーボードに切り替え
実際に文字入力画面でフリック入力を使えるようにします。
方法1:ピンチイン操作(おすすめ)
- 任意のアプリでキーボードを表示
- メモアプリやメッセージアプリなど
- キーボード上で2本指でピンチイン
- 2本の指を使って、つまむように内側に動かす
- キーボードが小さくなる
- フローティングキーボードに変わります
- 言語を「日本語-かな」に切り替え
- 地球儀アイコンをタップして切り替え
これでフリック入力ができるようになります。
方法2:メニューから選択
- キーボードの隠すボタンを長押し
- キーボード右下のボタンを長押し
- 「フローティング」をタップ
- 言語を「日本語-かな」に切り替え
どちらの方法でも同じ結果になります。
フローティングキーボードの使い方
キーボードの移動
フローティングキーボードは、画面上の好きな場所に移動できます。
移動方法:
- キーボード下部の横棒をタップ&ホールド
- 灰色の横線部分
- 指を動かしたい方向にドラッグ
- 好きな位置で指を離す
おすすめの配置:
- 右利き:画面右下
- 左利き:画面左下
- 両手入力:画面中央下
入力した文字が見やすい位置に調整しましょう。
通常キーボードに戻す方法
フリック入力から通常のキーボードに戻したいときの方法です。
方法1:ピンチアウト操作
- キーボード上で2本指でピンチアウト
- 2本の指を広げるように動かす
- キーボードが拡大される
- 通常のフルキーボードに戻ります
方法2:ドラッグで戻す
- キーボード下部の横棒を掴む
- 画面の一番下までドラッグ
- 自動的に通常キーボードに変わる
言語の切り替え
複数のキーボードを使い分ける方法です。
切り替え方法:
- 地球儀アイコンをタップ
- キーボード左下のボタン
- 使用可能なキーボードが表示される
- 日本語-かな
- 日本語-ローマ字
- English(US)など
- 使いたいキーボードをタップ
または、地球儀アイコンを長押しすると、キーボード一覧が表示されます。
フリック入力のコツ
基本的な入力方法
濁音・半濁音の入力:
- 「か」を入力
- 左下の「゛゜」キーをタップ
- 「が」に変換される
小文字(ゃ・ゅ・ょなど)の入力:
- 「や」を入力
- 左下の「小」キーをタップ
- 「ゃ」に変換される
数字・記号の入力
数字の入力:
- 左下の「123」キーをタップ
- 数字キーボードに切り替わる
- 数字を入力
- 「あいう」キーで文字に戻る
記号の入力:
- 「123」キーをタップ
- 左下の「#+=」キーをタップ
- 記号が表示される
予測変換の活用
フローティングキーボードでも予測変換が使えます。
予測変換の表示:
キーボードの左側に予測候補が表示されます。
タップするだけで入力できます。
設定できない場合の対処法

原因1:iPadOSが古い
対処法:OSをアップデート
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 最新版があればインストール
- 再起動後、もう一度設定を試す
原因2:キーボードが追加されていない
対処法:日本語-かなを確認
- 設定 → 一般 → キーボード → キーボード
- 「日本語-かな入力」があるか確認
- なければStep 1から設定をやり直す
原因3:フリックのみがオフ
対処法:フリックのみをオン
- 設定 → 一般 → キーボード
- 「フリックのみ」のスイッチを確認
- オフになっていたらオンにする
原因4:一部のアプリで使えない
一部のサードパーティアプリでは、フローティングキーボードが正常に動作しない場合があります。
対処法:
- 標準アプリで試す(メモ、メッセージなど)
- アプリをアップデート
- アプリの再起動
原因5:iPadの不具合
対処法:再起動
- iPadを再起動する
- 設定をもう一度確認する
- それでも解決しない場合は設定をリセット
設定のリセット方法:
設定 → 一般 → 転送またはiPadをリセット → リセット → すべての設定をリセット
※データは消えませんが、Wi-Fiパスワードなどは再設定が必要です
フリック入力と通常入力の使い分け
フリック入力が適している場面
- 片手で操作するとき
- 立っている状態
- 電車やバスの中
- 何かを持ちながら
- 短文を入力するとき
- メッセージアプリ
- メモの追加
- 検索ワード
- 画面を広く使いたいとき
- 資料を見ながら入力
- 写真を確認しながら入力
通常キーボードが適している場面
- 長文を入力するとき
- 文書作成
- メール作成
- ブログ執筆
- 両手で入力できるとき
- 机に置いて作業
- スタンドに立てて使用
- タッチタイピングに慣れている場合
- パソコンと同じ感覚で入力したい
瞬時に切り替える方法
ピンチイン・ピンチアウトを活用:
- フリック入力にしたい → ピンチイン(つまむ)
- 通常入力にしたい → ピンチアウト(広げる)
この操作を覚えておけば、場面に応じて素早く切り替えられます。
分割キーボードとの違い
iPadには「分割キーボード」という機能もあります。
分割キーボードとは
キーボードを左右に分割して表示する機能です。
特徴:
- キーボードが左右に分かれる
- 両手の親指で入力しやすい
- 画面の上下にも移動可能
設定方法:
- 設定 → 一般 → キーボード
- 「キーボードを分割」をオン
- キーボード上で2本指を外側に広げる
フローティングとの違い
| 項目 | フローティング | 分割 |
|---|---|---|
| キーボードサイズ | 小さい | 大きい |
| 配置 | 自由に移動可能 | 左右固定 |
| 入力方法 | フリック入力 | タップ入力 |
| 画面占有率 | 少ない | やや多い |
| 片手入力 | ○ | △ |
注意:
iPad Pro 12.9インチと11インチでは、分割キーボードは使用できません。
よくある質問
Q1:フローティングキーボードとフリック入力は違うものですか?
フローティングキーボードはキーボードの表示形式で、フリック入力は文字入力の方法です。
フローティングキーボード+日本語かなキーボードで、初めてフリック入力ができます。
Q2:外付けキーボードと併用できますか?
できます。外付けキーボードを接続していても、画面上のソフトウェアキーボードは使用可能です。
Q3:フリック入力は遅くないですか?
慣れれば高速入力が可能です。特にiPhoneでフリック入力に慣れている人は、すぐに速く打てるようになります。
Q4:英語もフリック入力できますか?
英語キーボードにはフリック入力機能がありません。QWERTYキーボードのみとなります。
Q5:設定を保存しておけますか?
一度設定すれば、自動的に保存されます。次回からはピンチイン操作だけで切り替え可能です。
Q6:アプリごとに設定を変えられますか?
キーボード設定はシステム全体に適用されます。アプリごとの個別設定はできません。
まとめ
iPadでフリック入力を使う方法をまとめます。
設定手順(3ステップ):
- 日本語-かなキーボードを追加
- 設定 → 一般 → キーボード → 新しいキーボードを追加 → 日本語(かな)
- フリックのみをオン
- 設定 → 一般 → キーボード → フリックのみ
- フローティングキーボードに切り替え
- キーボード上で2本指でピンチイン
素早く切り替える方法:
- フリック入力:ピンチイン(つまむ動作)
- 通常入力:ピンチアウト(広げる動作)
メリット:
- 画面が広く使える
- 片手で入力できる
- iPhoneと同じ操作感
- 高速入力が可能
注意点:
- iPadOS 13.1以降が必要
- 日本語-かなキーボードの追加が必須
- 英語はフリック入力不可
おすすめの使い方:
短文や片手入力はフリック入力、長文や両手入力は通常キーボードと、場面に応じて使い分けましょう。
ピンチイン・ピンチアウトの操作を覚えれば、瞬時に切り替えられます。
この設定で、iPadでの文字入力がより快適になります。ぜひ試してみてください!


コメント