【Geminiプライバシー設定】学習させない方法と安全な使い方|データ保護の完全ガイド

プログラミング・IT

「Geminiに入力したデータがAIの学習に使われるって本当?」
「個人情報や仕事の機密データを入力しても大丈夫?」
「Geminiのプライバシー設定はどうすればいいの?」

GoogleのAI「Gemini」を使っている方なら、一度はこんな不安を感じたことがあるのではないでしょうか。

実は、Geminiはデフォルト設定では、あなたの会話内容をAIの学習に使用します
つまり、何も設定していない状態で個人情報や機密データを入力すると、それがGoogleのAIモデル改善に利用される可能性があるのです。

でも、ご安心ください。
この記事では、Geminiでデータを学習させない設定方法、プライバシーを守るための具体的な手順、そして安全に使うためのガイドラインを、初心者の方でも分かるように詳しく解説します。


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  1. Geminiが収集するデータとは?
    1. Geminiが収集する情報
    2. データの使用目的
  2. デフォルト設定の危険性
    1. 何も設定していないと…
  3. Geminiアプリアクティビティ(Keep Activity)をOFFにする方法
    1. パソコン(デスクトップ)での設定手順
    2. スマホ(モバイル)での設定手順
    3. 直接リンクで開く方法
  4. 設定をOFFにしても知っておくべき重要な注意点
    1. データは完全には削除されない
    2. 人間レビューのデータは最長3年間保存
    3. 匿名化データの作成は継続
    4. 一部の機能が制限される
  5. 一時的なチャット(Temporary Chat)の使い方
    1. Temporary Chatとは?
    2. 使い方
  6. 拡張機能(Apps連携)のプライバシー設定
    1. 拡張機能とは?
    2. 拡張機能の管理方法
  7. スマート機能の設定(Google Workspace)
    1. スマート機能とは?
    2. 設定方法
  8. 企業・組織での設定(Google Workspace管理者向け)
    1. 管理者による一括設定
    2. 企業向けの推奨設定
  9. 安全に使うための10の実践ガイド
    1. 1. 情報量を最小化する
    2. 2. 匿名化・仮名化する
    3. 3. 機密情報は絶対に入力しない
    4. 4. Temporary Chatを積極的に使う
    5. 5. 定期的にアクティビティを削除
    6. 6. 拡張機能は必要最小限に
    7. 7. 複数アカウントを使い分ける
    8. 8. 共有機能を慎重に使う
    9. 9. 利用規約の変更を追跡
    10. 10. 組織でガイドラインを作成
  10. プライバシー設定チェックリスト
    1. 初回設定(必須)
    2. 毎回の利用時
    3. 月次確認
    4. 四半期確認
  11. よくある質問(FAQ)
    1. Q1:アクティビティをOFFにすると、Geminiの性能は落ちますか?
    2. Q2:OFFにしても完全に安全ですか?
    3. Q3:Google Workspace版は安全ですか?
    4. Q4:過去のチャットは削除すべき?
    5. Q5:Temporary Chatなら何を入力しても安全?
    6. Q6:拡張機能をOFFにすると何ができなくなる?
    7. Q7:他のAI(ChatGPTなど)も同じ設定が必要?
    8. Q8:スマホとPCで別々に設定が必要?
  12. まとめ

Geminiが収集するデータとは?

Geminiが収集する情報

Geminiを使用すると、Googleは以下のような情報を収集します:

会話データ:

  • あなたが入力したプロンプト(質問や指示)
  • Geminiからの回答
  • チャット履歴全体

音声・映像データ(Gemini Liveの場合):

  • 音声での会話内容
  • 音声の録音
  • 会話の文字起こし
  • 画面共有した内容
  • アップロードした動画

ファイル・画像:

  • Geminiに送信した画像
  • PDFや文書ファイル
  • その他のアップロードファイル

使用状況データ:

  • 使用頻度
  • 機能の利用状況
  • フィードバック内容

位置情報:

  • デバイスのおおよその現在地
  • IPアドレス
  • Googleアカウントに登録された自宅・職場の住所

接続アプリのデータ:

  • Gmailの内容
  • Googleドライブのファイル
  • Googleカレンダーの予定
  • その他連携したサービスのデータ

データの使用目的

収集されたデータは以下の目的で使用されます:

  1. AIモデルの改善
  • 回答精度の向上
  • 自然な会話の実現
  • 新機能の開発
  1. パーソナライゼーション
  • あなたの好みに合わせた回答
  • 過去の会話を踏まえた対応
  • より的確な提案
  1. サービスの提供
  • リクエストへの応答
  • 機能の実行
  • エラーの修正
  1. 安全性の確保
  • 不正使用の防止
  • ポリシー違反の検出
  • セキュリティの向上

デフォルト設定の危険性

何も設定していないと…

Geminiをインストール・使用開始した直後は、「Geminiアプリアクティビティ」(Keep Activity)がONの状態です。

これは何を意味するのでしょうか?

ONの状態での動作:

✅ すべての会話が保存される
✅ 保存された会話がAI学習に使用される
✅ 人間のレビュアーが会話を確認する可能性がある
✅ データは最長18ヶ月間保持される(自動削除設定による)

具体的なリスク:

個人情報の漏洩
「私の住所は〇〇で、電話番号は〇〇です」
→ この情報がAI学習データに含まれる

機密データの流出
「当社の新製品の価格は〇〇円で、発売日は〇〇です」
→ 未公開情報がGoogleのサーバーに保存される

プライバシーの侵害
「最近、離婚について悩んでいます」
→ 極めて個人的な情報が記録される

第三者による閲覧
人間のレビュアーがあなたの会話を確認する可能性があります。
匿名化されるとはいえ、内容自体は見られます。


Geminiアプリアクティビティ(Keep Activity)をOFFにする方法

パソコン(デスクトップ)での設定手順

ステップ1:Geminiにアクセス

  1. ブラウザで https://gemini.google.com にアクセス
  2. Googleアカウントにログイン

ステップ2:アクティビティ設定を開く

  1. 画面左側のメニューを確認
  2. 下部にある「アクティビティ」ボタンをクリック
  • 時計マーク🕐のアイコン
  1. または、左側メニューの「Gemini アプリ アクティビティ」をクリック

ステップ3:設定をOFFにする

  1. 「Gemini アプリ アクティビティ」ページが開く
  2. 「アクティビティの保存」がONになっているか確認
  3. 「オフにする」ボタンをクリック
  4. 確認画面が表示される
  5. もう一度「オフにする」をクリック

完了!
これで、今後の会話はAI学習に使用されなくなります。

スマホ(モバイル)での設定手順

Geminiアプリの場合:

ステップ1:設定を開く

  1. Geminiアプリを開く
  2. 右上のプロフィールアイコン(またはイニシャル)をタップ
  3. 「Gemini アプリ アクティビティ」をタップ

ステップ2:設定をOFFにする

  1. 「アクティビティの保存」をタップ
  2. 「オフにする」をタップ
  3. 確認画面で再度「オフにする」をタップ

ウェブブラウザの場合:

  1. ブラウザでgemini.google.comにアクセス
  2. 右上のメニューアイコン(︙)をタップ
  3. 「設定とヘルプ」→「アクティビティ」をタップ
  4. 以降はアプリと同じ手順

直接リンクで開く方法

最も簡単な方法は、直接以下のリンクにアクセスすることです:

Gemini アプリ アクティビティ設定ページ:
https://myactivity.google.com/product/gemini

このリンクを開くと、すぐに設定ページが表示されます。


設定をOFFにしても知っておくべき重要な注意点

データは完全には削除されない

72時間の保存期間:

アクティビティをOFFにしても、会話は最長72時間サーバーに保存されます

理由:

  • サービス提供のため
  • フィードバック処理のため
  • 安全性確保のため

つまり:
OFFにしても、72時間以内は情報漏洩のリスクがあります。

人間レビューのデータは最長3年間保存

レビュアーによる確認:

品質向上のため、一部の会話は人間のレビュアーが確認します。

重要なポイント:

  • 会話とアカウントは切り離され匿名化される
  • しかし、会話内容自体は確認される
  • レビュー用データは最長3年間保管
  • 履歴から削除しても、レビューデータは残る

つまり:
完全な匿名性は保証されません。

匿名化データの作成は継続

アクティビティをOFFにしても、匿名化されたデータの作成は継続されます。

Googleの説明:
「Geminiアプリアクティビティの設定は、匿名化データ作成の処理を制御しません」

つまり:
個人を特定できない形でのデータ利用は続きます。

一部の機能が制限される

アクティビティをOFFにすると、以下の制限があります:

会話履歴が保存されない

  • 過去のチャットを見返せない
  • 新しいチャットを開くたびに一から

パーソナライゼーションが効かない

  • 過去の会話を踏まえた回答ができない
  • より一般的な回答になる

一部の機能が使えない

  • Gemini Agent(リモートブラウザ)
  • スマートウォッチでの通話・メッセージ機能

一時的なチャット(Temporary Chat)の使い方

Temporary Chatとは?

一時的なチャットは、2024年8月に導入された新機能です。

特徴:

✅ チャット履歴に残らない
✅ AI学習に使用されない
✅ パーソナライゼーションに影響しない
✅ 完全に一時的な会話

使うべき場面:

  • プライベートな質問をするとき
  • 通常のスタイルと異なるアイデアを試すとき
  • 機密情報を扱うとき
  • 一回限りの相談

使い方

パソコンの場合:

  1. Geminiのチャット画面を開く
  2. 上部に「一時的なチャット」または「Temporary Chat」のオプションが表示
  3. クリックして有効化
  4. 会話を開始

スマホの場合:

  1. Geminiアプリを開く
  2. 新しいチャットを開始
  3. 「一時的なチャット」を選択
  4. 会話を開始

注意点:

  • Temporary Chatでも72時間はデータが保存される
  • 完全な情報保護ではない
  • 機密情報は極力入力しない

拡張機能(Apps連携)のプライバシー設定

拡張機能とは?

Geminiは以下のGoogleサービスと連携できます:

  • Gmail:メール内容の検索・要約
  • Googleドライブ:ファイルの検索・編集
  • Googleカレンダー:予定の確認・作成
  • YouTube:動画の検索・要約
  • Googleマップ:場所の検索・ナビ
  • Google Flights:フライト検索
  • Google Hotels:ホテル検索

リスク:

拡張機能を有効にすると、Geminiはこれらのサービスのデータにアクセスできます。

拡張機能の管理方法

確認手順:

  1. Geminiの設定を開く
  2. 「拡張機能」または「Apps」をクリック
  3. 連携しているサービス一覧が表示

個別にON/OFF:

  1. 各サービスの横にあるトグルスイッチ
  2. 不要なものはOFFにする
  3. 必要なものだけONに

推奨設定:

□ Gmail:仕事で必要なら ON、個人用なら OFF
□ Googleドライブ:必要な時だけ ON
□ Googleカレンダー:必要に応じて ON
□ YouTube:OFF(検索はブラウザで十分)
□ Googleマップ:必要な時だけ ON


スマート機能の設定(Google Workspace)

スマート機能とは?

Google Workspaceユーザー向けの機能で、Gmailやドライブなどのデータを使ってパーソナライズされた体験を提供します。

設定方法

Gmailでの設定:

  1. Gmailを開く
  2. 右上の歯車アイコン → 「すべての設定を表示」
  3. 「全般」タブ
  4. 「スマート機能とパーソナライズ」セクション
  5. 以下のチェックを外す:
  • □ スマート作成
  • □ スマートリプライ
  • □ Google の他のプロダクトで Gmail データを使用する

Googleドライブでの設定:

  1. Googleドライブを開く
  2. 右上の歯車アイコン → 「設定」
  3. 「全般」タブ
  4. 「Google の他のプロダクトで Drive データを使用する」のチェックを外す

注意:

これらの設定は、Geminiだけでなく、すべてのGoogleサービスに影響します。


企業・組織での設定(Google Workspace管理者向け)

管理者による一括設定

Google Workspace管理コンソール:

企業の管理者は、全ユーザーのGemini設定を一括管理できます。

設定手順:

  1. 管理コンソールにログイン
  2. 「アプリ」→「Google Workspace」→「Gemini」
  3. 「データの使用」設定
  4. 組織全体または特定の組織部門を選択
  5. 「AI学習に使用する」をOFF

重要:

  • Workspace版は、デフォルトでAI学習に使用されない
  • 個人版よりプライバシー保護が強い
  • ただし、管理者が設定を変更している可能性あり

企業向けの推奨設定

最高レベルの保護:

  1. AI学習への使用をOFF
  2. データリージョンを設定(EUなど)
  3. 監査ログを有効化
  4. ユーザーに使用ガイドラインを配布

入力禁止データ:

企業では、以下の情報をGeminiに入力しないよう徹底:

  • 顧客の個人情報
  • 従業員の個人情報
  • 財務情報
  • 経営戦略
  • 未公開製品情報
  • 秘密プロジェクト
  • 契約内容
  • パスワード・認証情報

安全に使うための10の実践ガイド

1. 情報量を最小化する

原則:
必要最小限の情報だけを入力する。

悪い例:
「私は田中太郎で、東京都渋谷区〇〇に住んでいて、電話番号は090-xxxx-xxxxです。〇〇株式会社で営業部長をしています。来週の火曜日に大阪出張があるのですが、おすすめのホテルを教えてください。」

良い例:
「大阪市内で、駅近のビジネスホテルを探しています。予算は1泊1万円以内です。」

ポイント:

  • 固有名詞を避ける
  • 特定されない表現を使う
  • 余計な文脈は省く

2. 匿名化・仮名化する

固有名詞の置き換え:

❌ 「当社の新製品『ABC-2000』は…」
✅ 「新製品は…」

❌ 「佐藤さんが…」
✅ 「担当者が…」

❌ 「2025年4月1日にリリース予定」
✅ 「来月リリース予定」

場所の抽象化:

❌ 「東京都港区六本木1-2-3」
✅ 「都内の住所」

3. 機密情報は絶対に入力しない

絶対NG:

❌ パスワード
❌ クレジットカード番号
❌ マイナンバー
❌ 銀行口座情報
❌ 医療記録
❌ 未公開の財務データ
❌ 契約書の全文
❌ ソースコードの全文(特許・機密部分)

代替案:

サンプルデータや架空のデータで代用する。

4. Temporary Chatを積極的に使う

使うべき場面:

✅ 個人的な悩み相談
✅ 健康・医療の質問
✅ 法律相談
✅ 機密性の高い仕事の相談
✅ 一時的なアイデア出し

手順:

  1. 新しいチャットを開く
  2. 「一時的なチャット」を選択
  3. 終わったらブラウザを閉じる

5. 定期的にアクティビティを削除

削除手順:

  1. https://myactivity.google.com/product/gemini にアクセス
  2. 削除したいアクティビティを選択
  3. 「削除」をクリック

一括削除:

  1. 同じページで「削除」ボタン
  2. 「すべて削除」を選択
  3. 期間を指定(過去1日、1週間、全期間など)
  4. 「削除」を確認

自動削除設定:

  1. アクティビティページ
  2. 「自動削除」を選択
  3. 期間を選択(3ヶ月、18ヶ月、36ヶ月)
  4. 保存

推奨:
3ヶ月で自動削除に設定

6. 拡張機能は必要最小限に

原則:
使わない拡張機能はすべてOFF。

確認:

定期的(月1回)に拡張機能設定を見直す。

7. 複数アカウントを使い分ける

推奨:

  • 個人用アカウント:プライベートな質問
  • 仕事用アカウント:業務関連(機密情報は避ける)
  • テスト用アカウント:試験的な利用

メリット:

  • リスク分散
  • 用途に応じた設定
  • 誤入力の防止

8. 共有機能を慎重に使う

公開リンク:

Geminiでは、チャットを公開リンクで共有できます。

注意:

  • リンクを知っている人は誰でも閲覧可能
  • 公開前に機密情報がないか確認
  • 不要になったら削除

削除方法:

  1. 設定 → 「公開リンク」
  2. 削除したいリンクを選択
  3. 「削除」

9. 利用規約の変更を追跡

重要:

Googleは定期的にプライバシーポリシーを更新します。

対策:

  • メールでの通知を確認
  • 年に1〜2回、プライバシーハブを確認
  • 設定の見直し

確認先:
https://support.google.com/gemini/answer/13594961

10. 組織でガイドラインを作成

企業・チーム向け:

含めるべき内容:

  1. 入力禁止データのリスト
  2. 推奨設定
  3. Temporary Chatの使い方
  4. 違反時の対応
  5. 定期的な研修

テンプレート例:

【Gemini使用ガイドライン】

1. 原則
   - 機密情報は入力しない
   - 個人情報は最小限に

2. 禁止事項
   - 顧客データの入力
   - 未公開情報の入力
   - パスワード等の入力

3. 推奨設定
   - アクティビティ:OFF
   - 自動削除:3ヶ月
   - 拡張機能:必要最小限

4. 確認
   - 月1回:設定確認
   - 四半期1回:研修

プライバシー設定チェックリスト

初回設定(必須)

Geminiアプリアクティビティ(Keep Activity)をOFF

  • https://myactivity.google.com/product/gemini

自動削除期間を3ヶ月に設定

  • 同じページで設定

拡張機能を確認・必要最小限に

  • Gemini設定 → 拡張機能

スマート機能をOFF(Workspaceユーザー)

  • Gmail設定
  • Googleドライブ設定

毎回の利用時

機密情報を入力していないか確認

必要に応じてTemporary Chatを使用

終了後、機密性の高いチャットは削除

月次確認

アクティビティを確認・削除

  • 不要な履歴がないか

拡張機能の見直し

  • 使っていない連携はOFF

設定が変更されていないか確認

  • アクティビティがONに戻っていないか

四半期確認

プライバシーポリシーの更新確認

新機能のプライバシー影響を確認

ガイドラインの見直し(組織)


よくある質問(FAQ)

Q1:アクティビティをOFFにすると、Geminiの性能は落ちますか?

A:個別の回答品質は変わりませんが、パーソナライゼーションが効かなくなります。

変わらないこと:

  • 回答の正確性
  • 回答の詳しさ
  • 回答のスピード

変わること:

  • 過去の会話を踏まえた回答ができない
  • あなたの好みに合わせた提案ができない
  • 会話履歴を見返せない

つまり:
毎回新しいユーザーとして扱われます。

Q2:OFFにしても完全に安全ですか?

A:いいえ、完全ではありません。

理由:

  1. 72時間はデータが保存される
  2. 匿名化データは作成される
  3. 人間レビューのデータは最大3年保存
  4. 誤ってONに戻る可能性

対策:

  • 重要な情報は極力入力しない
  • Temporary Chatを使う
  • 定期的に設定を確認

Q3:Google Workspace版は安全ですか?

A:個人版より安全ですが、絶対ではありません。

Workspace版の利点:

  • デフォルトでAI学習に使用されない
  • 管理者による一括管理
  • データリージョン設定可能
  • 監査ログあり

注意点:

  • 管理者が設定を変更している可能性
  • 組織内での共有リスク
  • それでも機密情報は入力しない

確認方法:
管理者に設定を問い合わせる。

Q4:過去のチャットは削除すべき?

A:機密性の高いチャットは削除推奨。

削除すべきチャット:

  • 個人情報を含むもの
  • 仕事の機密情報を含むもの
  • 他人に見られたくないもの

残しても良いチャット:

  • 一般的な質問
  • 公開情報のみ
  • 学習・研究目的

一括削除:
不安なら、すべて削除してOK。

Q5:Temporary Chatなら何を入力しても安全?

A:いいえ、Temporary Chatでも72時間は保存されます。

Temporary Chatの特徴:

  • AI学習には使われない
  • 履歴に残らない
  • パーソナライゼーションに影響しない

ただし:

  • 72時間はサーバーに保存
  • 人間レビューの可能性あり
  • 完全な匿名性は保証されない

推奨:
Temporary Chatでも、機密情報は極力避ける。

Q6:拡張機能をOFFにすると何ができなくなる?

A:その拡張機能に関連する操作ができなくなります。

例:Gmail拡張機能をOFF

できなくなること:

  • Geminiでメール検索
  • メールの要約
  • メール下書き作成
  • メール送信

できること:

  • 通常のGemini機能(チャット、質問回答など)
  • 他の拡張機能(カレンダーなど)

影響範囲:
個別の拡張機能のみ。Gemini本体は影響なし。

Q7:他のAI(ChatGPTなど)も同じ設定が必要?

A:はい、各AIで個別に設定が必要です。

ChatGPT:
設定 → データコントロール → 「モデル改善に使用」をOFF

Claude:
デフォルトで学習に使用されない(ポリシー違反時を除く)

Copilot(Microsoft):
組織設定に依存

各AIで設定方法が異なるので、それぞれ確認が必要です。

Q8:スマホとPCで別々に設定が必要?

A:いいえ、一度設定すればすべてのデバイスに適用されます。

理由:
設定はGoogleアカウントに紐づいているため。

確認方法:
別のデバイスでログインして、設定が反映されているか確認。

注意:
複数のGoogleアカウントを使っている場合は、それぞれで設定が必要。


まとめ

Geminiのプライバシー設定について解説しました。

この記事のポイント:

デフォルト設定の危険性

  • 何もしないと、会話がAI学習に使用される
  • 個人情報や機密データの流出リスク
  • 人間レビュアーが会話を確認する可能性

学習させない設定(必須)

  1. Geminiアプリアクティビティ(Keep Activity)をOFF
  • https://myactivity.google.com/product/gemini
  • PC・スマホどちらからでも設定可能
  • 一度設定すればすべてのデバイスに適用
  1. 自動削除期間を3ヶ月に設定
  • デフォルトは18ヶ月
  • 短くすることでリスク軽減
  1. 拡張機能を必要最小限に
  • 使わないものはOFF
  • Gmail、ドライブなどの連携を確認

重要な注意点

  • OFFにしても72時間はデータが保存される
  • 人間レビュー用データは最大3年保存
  • 匿名化データの作成は継続
  • 完全な安全性は保証されない

Temporary Chat(一時的なチャット)

  • AI学習に使用されない
  • 履歴に残らない
  • プライベートな質問に最適
  • ただし72時間は保存される

Google Workspace版

  • 個人版より安全
  • デフォルトでAI学習に使用されない
  • 管理者による一括管理
  • ただし設定確認は必要

安全に使うための10の実践ガイド

  1. 情報量を最小化
  2. 匿名化・仮名化
  3. 機密情報は絶対に入力しない
  4. Temporary Chatを積極的に使う
  5. 定期的にアクティビティを削除
  6. 拡張機能は必要最小限
  7. 複数アカウントを使い分ける
  8. 共有機能を慎重に使う
  9. 利用規約の変更を追跡
  10. 組織でガイドラインを作成

プライバシー設定チェックリスト

  • 初回設定:アクティビティOFF、自動削除3ヶ月
  • 毎回:機密情報確認、Temporary Chat活用
  • 月次:アクティビティ削除、拡張機能確認
  • 四半期:ポリシー確認、ガイドライン見直し

最後に:

Geminiは非常に便利なツールですが、プライバシー設定を正しく行わないと、情報漏洩のリスクがあります。

今すぐできること:

  1. https://myactivity.google.com/product/gemini にアクセス
  2. 「アクティビティの保存」をOFF
  3. 自動削除期間を3ヶ月に設定
  4. 拡張機能を確認

この4つを実行するだけで、プライバシーリスクは大幅に軽減されます。

重要な原則:

「機密情報は、どんな設定でも入力しない」

設定を完璧にしても、72時間はデータが保存されます。
本当に守りたい情報は、AIには入力しないのが最も安全です。

安全にGeminiを活用して、AIの恩恵を最大限に受けましょう!

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