Firefoxを長時間使っていると、動作が重くなってページの読み込みが遅くなることがあります。
タブをたくさん開いているとメモリを大量に消費し、パソコン全体が遅くなってしまうことも。
この記事では、重くなったFirefoxを軽く快適にする方法を、簡単なものから高度なテクニックまで詳しく解説します。
初心者でも実践できる基本的な対処から、about:configを使った設定変更まで網羅しています。
Firefoxが重くなる主な原因
まず、なぜFirefoxが重くなるのか、主な原因を理解しておきましょう。
原因1:キャッシュと閲覧履歴の蓄積
Firefoxを使い続けると、キャッシュ、Cookie、閲覧履歴などのデータが自動的に溜まっていきます。
これらは本来、ページの表示を速くするためのデータです。
しかし、長期間使用すると逆に動作を遅くする原因になります。
原因2:開きすぎたタブ
1つのタブにつき、メモリが消費されます。
10個、20個とタブを開いたままにすると、メモリ不足で動作が重くなります。
原因3:アドオン(拡張機能)の影響
便利なアドオンですが、インストールしすぎると重くなります。
特に、バックグラウンドで常に動作するタイプのアドオンはメモリを消費します。
原因4:長時間の連続使用
Firefoxは長時間使い続けるとメモリリークが発生し、徐々に重くなります。
これはFirefoxの仕様で、定期的な再起動が必要です。
原因5:データベースファイルの肥大化
Firefoxは内部でSQLiteデータベースを使用しています。
特に「places.sqlite」というファイルが肥大化すると、パフォーマンスが低下します。
原因6:古いバージョンの使用
古いバージョンには、パフォーマンスを低下させるバグが含まれていることがあります。
最新版には、高速化と最適化が施されています。
【基本】すぐに試せる簡単な対処法
まずは、誰でもすぐに実践できる基本的な対処法を試してみましょう。
対処法1:Firefoxを再起動する
最も簡単で効果的な方法です。
- すべてのFirefoxウィンドウを閉じる
- 数秒待つ
- Firefoxを再度起動する
再起動するだけで、メモリが解放され動作が軽くなります。
長時間使用している場合は、特に効果的です。
再起動の頻度
数時間ごと、または動作が重いと感じたら再起動することをおすすめします。
対処法2:不要なタブを閉じる
開きすぎたタブを整理しましょう。
- 見終わったタブは閉じる
- 後で読みたいページはブックマークに保存
- 「すべてのタブを閉じる」機能を活用
タブの適切な数
一般的に、5〜10個程度のタブなら快適に動作します。
20個を超えると、明らかに重くなります。
対処法3:Firefoxを最新版に更新
最新版には、パフォーマンス改善が含まれています。
- メニューボタン(三本線)をクリック
- 「ヘルプ」→「Firefoxについて」を選択
- 自動的に更新が開始される
- 更新完了後「再起動してFirefoxを更新」をクリック
Firefoxは通常、自動更新されますが、念のため確認しておきましょう。
対処法4:キャッシュとCookieを削除
溜まったキャッシュとCookieを削除します。
- メニューから「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択
- 「Cookieとサイトデータ」セクションの「データを消去」をクリック
- 「Cookieとサイトデータ」と「キャッシュされたウェブコンテンツ」にチェック
- 「消去」をクリック
注意点
Cookieを削除すると、ログイン状態がリセットされます。
重要なサイトには再ログインが必要になります。
対処法5:閲覧履歴を削除
長期間の閲覧履歴を削除します。
- メニューから「履歴」を選択
- 「最近の履歴を消去」をクリック
- 「消去する履歴の期間」を「すべての履歴」に設定
- 「表示したページとダウンロードの履歴」にチェック
- 「OK」をクリック
定期的に履歴を削除する習慣をつけると、快適さを保てます。
メモリを解放する方法
Firefoxには、メモリを手動で解放する機能があります。
about:memoryでメモリ解放
- アドレスバーに「about:memory」と入力してEnter
- 「Measure」ボタンをクリック
- 現在のメモリ使用状況が表示される
- 「Free memory」セクションの「Minimize memory usage」をクリック
- メモリが解放される
動作が重いと感じたら、この操作を試してみてください。
すぐにメモリが解放され、軽くなることがあります。
設定画面からの高速化
設定画面から変更できる項目を最適化します。
パフォーマンス設定の調整
Firefoxには、パフォーマンスを調整する専用の設定があります。
- メニューから「設定」を開く
- 「一般」セクションを下にスクロール
- 「パフォーマンス」の項目を見つける
- 「推奨のパフォーマンス設定を使用する」のチェックを外す
- 新しいオプションが表示される
コンテンツプロセス数の調整
「コンテンツプロセス数の制限」というスライダーが表示されます。
- デフォルト値:8
- メモリが8GB以上:8のままでOK
- メモリが4GB以下:4〜6に下げる
- メモリが2GB以下:2〜3に下げる
プロセス数を減らすと、メモリ使用量が減りますが、タブの切り替えが少し遅くなる可能性があります。
ハードウェアアクセラレーションの設定
GPUを使った描画処理の設定です。
有効にする場合
グラフィックカードが新しく、性能が高い場合は有効にすると高速化します。
無効にする場合
古いグラフィックカードや、描画がおかしくなる場合は無効にします。
前述の「パフォーマンス」設定で、「ハードウェアアクセラレーション機能を使用する(可能な場合)」のチェックを入れたり外したりして試してください。
about:configでの詳細設定
高度な設定を変更して、さらに高速化できます。
about:configの開き方
- アドレスバーに「about:config」と入力してEnter
- 警告画面が表示される
- 「危険性を承知の上で使用する」をクリック
注意事項
about:configは高度な設定画面です。
誤った設定をすると、Firefoxが正常に動作しなくなる可能性があります。
変更前に、現在の値をメモしておくことをおすすめします。
推奨される設定変更
以下の設定を変更すると、高速化が期待できます。
設定1:セッション履歴の削減
「戻る/進む」ボタンで使用する履歴ページ数を減らします。
- 検索バーに「browser.sessionhistory.max_entries」と入力
- 数値をダブルクリック
- デフォルト値は「50」
- 「10」または「20」に変更
1ページあたり約4MBのメモリを消費します。
この値を減らすと、メモリ使用量が大幅に削減されます。
設定2:セッション保存間隔の延長
セッションデータの保存頻度を下げます。
- 「browser.sessionstore.interval」を検索
- デフォルト値「15000」(15秒)
- 「60000」(60秒)に変更
頻繁な保存処理を減らすことで、動作が軽くなります。
設定3:ディスクキャッシュの無効化(低スペックPC向け)
メモリが少ないPCでは、ディスクキャッシュを無効にすると軽くなることがあります。
- 「browser.cache.disk.enable」を検索
- 値を「false」に変更
注意
この設定は、ページの再読み込みが遅くなる可能性があります。
メモリが潤沢にある場合は変更不要です。
設定4:IPv6の無効化
IPv6を使用しない環境では、無効にすると接続が速くなります。
- 「network.dns.disableIPv6」を検索
- 値を「true」に変更
IPv6をサポートしていないサイトへのアクセスが速くなります。
元に戻す方法
設定を変更して問題が発生した場合は、以下の方法で元に戻せます。
- 変更した設定名を検索
- 右クリックして「リセット」を選択
- デフォルト値に戻る
アドオン・拡張機能の管理
アドオンの使い方を最適化します。
不要なアドオンを無効化・削除
使っていないアドオンは無効にしましょう。
- メニューから「アドオンとテーマ」を開く
- 「拡張機能」タブを選択
- 各アドオンの右側にあるトグルスイッチで無効化
- または「…」ボタンから「削除」
セーフモードで原因を特定
どのアドオンが重いのか分からない場合は、セーフモードを使います。
- メニューから「ヘルプ」を選択
- 「アドオンを無効にして再起動」をクリック
- 「トラブルシューティングモードで起動」を選択
- すべてのアドオンが無効化された状態で起動
この状態で動作が軽くなったら、アドオンが原因です。
通常モードに戻り、アドオンを1つずつ有効にして原因を特定します。
軽量化に役立つアドオン
逆に、Firefoxを軽量化してくれるアドオンもあります。
uBlock Origin
広告をブロックすることで、ページの読み込みを高速化します。
- 広告の読み込みを防ぐ
- トラッキングスクリプトをブロック
- メモリとCPUの負担を軽減
Auto Tab Discard
使っていないタブを自動的に休止状態にします。
- バックグラウンドのタブのメモリを解放
- タブは開いたまま維持される
- クリックすると再読み込み
この2つは、多くのタブを開く人に特におすすめです。
便利なツール:SpeedyFox
外部ツールを使った最適化も効果的です。
SpeedyFoxとは
Firefoxのデータベースを最適化するフリーソフトです。
肥大化したSQLiteデータベースを圧縮し、高速化します。
使い方
- SpeedyFoxの公式サイトからダウンロード
- zipファイルを解凍
- 「SpeedyFox.exe」を実行(インストール不要)
- Firefoxにチェックが入っていることを確認
- 「Speed Up」ボタンをクリック
- 最適化が完了するまで待つ
使用頻度
公式推奨は、1〜2週間に1回の頻度です。
効果
特に、長期間Firefoxを使っている人ほど効果を実感できます。
起動速度とページ表示速度が改善されます。
Firefoxのリフレッシュ
上記の方法を試しても改善しない場合の最終手段です。
リフレッシュとは
Firefoxを初期状態に近い状態にリセットする機能です。
保持されるデータ
- ブックマーク
- 閲覧履歴
- パスワード
- 開いているタブ
- フォームの自動入力データ
削除されるデータ
- アドオンとテーマ
- サイトごとの設定
- 検索エンジンの追加
- ダウンロード履歴
- カスタマイズした設定
リフレッシュの手順
- アドレスバーに「about:support」と入力
- 「Firefoxのリフレッシュ」ボタンをクリック
- 確認ダイアログで「Firefoxをリフレッシュ」をクリック
- 自動的に再起動される
リフレッシュ後、設定を再度行う必要がありますが、動作は大幅に改善されます。
定期的なメンテナンス
快適な状態を保つための習慣です。
毎日のメンテナンス
- 不要なタブを閉じる
- 1日の終わりにFirefoxを再起動
週1回のメンテナンス
- キャッシュとCookieを削除
- 閲覧履歴を削除
- about:memoryでメモリ解放
月1回のメンテナンス
- アドオンの見直し(使っていないものを削除)
- SpeedyFoxで最適化
- 必要に応じてFirefoxを更新
この習慣を続けることで、常に快適な状態を維持できます。
PCの基本的なメンテナンス
Firefox以外の要因でも重くなることがあります。
メモリ不足の確認
タスクマネージャー(Windows)またはアクティビティモニタ(Mac)でメモリ使用率を確認します。
- メモリ使用率が90%以上:メモリ不足
- 解決策:不要なアプリを閉じる、メモリを増設
ハードディスクの空き容量
ディスクの空き容量が少ないと、全体的に動作が遅くなります。
- 空き容量が10%以下:注意
- 解決策:不要なファイルを削除、ディスククリーンアップ
グラフィックドライバーの更新
古いグラフィックドライバーは、描画を遅くします。
- NVIDIA、AMD、Intelの公式サイトから最新ドライバーをダウンロード
- インストール後、PCを再起動
ウイルススキャン
マルウェアがFirefoxを遅くしている可能性もあります。
信頼できるウイルス対策ソフトでフルスキャンを実行してください。
スマホ版Firefoxの高速化
Android版Firefoxも軽くできます。
キャッシュの削除
- メニューから「設定」を開く
- 「閲覧データを削除」を選択
- 「画像とファイルのキャッシュ」のみにチェック
- 「データを削除」をタップ
トラッキング防止を「厳格」に設定
- 「設定」→「強化型トラッキング防止」
- 「厳格」を選択
広告やトラッキングコードがブロックされ、ページ読み込みが速くなります。
拡張機能を最小限に
スマホ版でも、拡張機能は動作を重くします。
特に「Dark Reader」は、動的フィルターを使用するため重くなります。
必要最小限の拡張機能だけを有効にしましょう。
よくある質問
Q1. Firefoxを軽くすると、セキュリティは低下しますか?
いいえ、基本的には低下しません。
キャッシュや履歴の削除、メモリ解放は、セキュリティに影響しません。
ただし、about:configで「セキュリティ関連の設定」を変更する場合は注意が必要です。
この記事で紹介した設定は、セキュリティに影響しないものです。
Q2. SpeedyFoxは安全ですか?
はい、安全です。
SpeedyFoxは、Firefoxのデータベースを圧縮するだけで、データの内容を変更しません。
ただし、念のためFirefoxを完全に閉じてから実行してください。
Q3. リフレッシュするとブックマークは消えますか?
いいえ、消えません。
ブックマーク、履歴、パスワードは保持されます。
消えるのは、アドオンとカスタマイズした設定だけです。
Q4. about:configの設定を間違えたらどうなりますか?
最悪の場合、Firefoxが起動しなくなることがあります。
その場合は、以下の方法で対処できます。
方法1:セーフモードで起動
Shiftキーを押しながらFirefoxを起動し、設定をリセット
方法2:プロファイルを削除
Firefoxを完全に削除して再インストール
念のため、設定を変更する前に、現在の値をメモしておくことをおすすめします。
Q5. タブを20個以上開きたいのですが、軽くする方法はありますか?
はい、あります。
方法1:Auto Tab Discardを使う
使っていないタブを自動的に休止状態にします。
タブは開いたままですが、メモリは解放されます。
方法2:Tab Stashを使う
タブをグループ化して保存し、必要な時だけ開きます。
方法3:メモリを増設する
根本的な解決策として、PCのメモリを増やすのも効果的です。
Q6. Chromeと比べてFirefoxは重いですか?
一概には言えません。
Firefoxの利点
- プライバシー保護機能が充実
- メモリ使用量がChromeより少ない傾向
- カスタマイズ性が高い
Chromeの利点
- 初期状態での起動速度が速い
- Google サービスとの連携が良い
適切に設定すれば、FirefoxもChromeと同等かそれ以上に快適に使えます。
まとめ
Firefoxを軽くする方法をまとめます。
すぐに試せる基本対処
- Firefoxを再起動
- 不要なタブを閉じる
- 最新版に更新
- キャッシュとCookieを削除
- 閲覧履歴を削除
設定変更による高速化
- コンテンツプロセス数を調整
- ハードウェアアクセラレーションの設定
- about:configで詳細設定を変更
アドオンの最適化
- 不要なアドオンを削除
- 軽量化アドオンを導入(uBlock Origin、Auto Tab Discard)
定期的なメンテナンス
- 週1回:キャッシュと履歴の削除
- 月1回:SpeedyFoxで最適化
最終手段
- Firefoxのリフレッシュ
- 完全な再インストール
これらの方法を組み合わせることで、Firefoxを快適に使い続けられます。
まずは簡単な方法から試して、効果を確認しながら進めてください。
Firefoxが重いと感じたら、定期的なメンテナンスを習慣化することが最も重要です。

コメント