「Copilotのノートブック機能を使っていたのに、急に使えなくなった…」
「回答が途中で止まってしまい、作業が進まない!」
そんな悩みを抱えていませんか?実は、Copilotのノートブック機能は2024年に大きな変更がありました。さらに、途中で止まる問題にはいくつかの原因があります。
この記事では、ノートブック機能の現状と、Copilotが途中で止まる問題の解決策を分かりやすく解説していきますね。
まず知っておきたい:ノートブック機能の変更について

実は、Copilotの「ノートブック機能」には2つのバージョンがあり、混乱を招いています。
旧ノートブック機能(2024年9月に一度廃止)
2024年2月にリリースされた旧ノートブック機能は、最大18,000文字までのプロンプト(指示文)を入力できる便利な機能でした。
画面が左右に分かれていて、左側に入力、右側に出力という形式で、長文の要約や複雑な質問に適していました。
しかし、2024年9月中旬に廃止が発表されました。
廃止の理由は、有料版のMicrosoft 365 Copilotでは、Word内で80,000文字まで要約可能になったため、ノートブック機能の必要性が薄れたからだと考えられています。
ただし、ユーザーからの強い要望により、2024年10月のMicrosoft Edgeのアップデートで一部復活しました。ただし、すべてのユーザーが利用できるわけではなく、A/Bテストの対象になっている可能性があります。
新ノートブック機能(Microsoft 365 Copilot Notebooks)
2024年後半から、新しいノートブック機能がリリースされました。これは旧ノートブックとは全く異なる機能です。
新ノートブック機能の特徴:
- Loopテクノロジーをベースにしている
- チームでリアルタイム共同作業が可能
- Copilotチャット、ファイル、ページ、会議メモなどを一箇所にまとめられる
- OneNoteに統合されている
- Microsoft 365 Copilotライセンスが必要(月額約3,000円〜)
この新しいノートブック機能は、単独のノートブックとは違い、プロジェクト管理や共同作業に特化しています。
ノートブック機能が見つからない場合の確認方法
確認1:どのバージョンを使おうとしているか
まず、自分がどちらのノートブック機能を使おうとしているのか確認しましょう。
旧ノートブック(無料版)の確認方法:
- copilot.microsoft.com にアクセス
- 画面左上のメニューを確認
- 「ノートブック」という項目があるか確認
ない場合は、A/Bテストで表示されていない可能性があります。
新ノートブック(有料版)の確認方法:
- microsoft365.com にサインイン
- 左側のメニューで「Notebooks」を探す
- または、OneNoteアプリ内でCopilot機能を確認
新ノートブックが表示されない場合は、以下の条件を満たしているか確認してください。
確認2:新ノートブックの利用条件
新しいMicrosoft 365 Copilot Notebooksを使うには、以下の条件が必要です。
必要な条件:
- Microsoft 365 Copilotライセンスを持っている
- SharePointまたはOneDriveのライセンスがある
- 個人用Loopワークスペースを作成する権限がある
- OneNoteデスクトップアプリで使う場合は、バージョン2505以降が必要
これらの条件を満たしていない場合、新ノートブック機能は使えません。
確認3:管理者によって無効化されていないか
職場や学校のアカウントを使っている場合、管理者がノートブック機能を無効化している可能性があります。
これは「Create and view Copilot Pages and Copilot Notebooks」というクラウドポリシーで制御されています。
自分で設定を変更できない場合は、IT管理者に問い合わせてみましょう。
Copilotが途中で止まる・フリーズする問題の解決策
ノートブック機能に限らず、Copilot全般で「途中で止まる」問題が報告されています。以下の解決策を試してみてください。
解決策1:質問を分割する
Copilotには、一度に処理できる質問の長さや複雑さに制限があります。
対処法:
- 長い質問を複数の短い質問に分割する
- 一つの質問で全てを聞こうとせず、段階的に聞く
- 5〜10回の対話ごとに、新しい会話を開始する
特に、15〜20回の質問を超えると、メモリやセッションの限界に達してクラッシュしやすくなります。定期的に新しいチャットを開始することをおすすめします。
解決策2:ブラウザのキャッシュをクリアする
ブラウザに溜まったキャッシュが原因で、Copilotが正常に動作しないことがあります。
Microsoft Edgeの場合:
- 画面右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシー、検索、サービス」を選択
- 「閲覧データをクリア」の「クリアするデータの選択」をクリック
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる
- 「今すぐクリア」をクリック
- ブラウザを再起動
Google Chromeの場合:
- 画面右上の「⋮」メニューをクリック
- 「閲覧履歴を消去」を選択
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をクリック
解決策3:Copilotアプリを修復・リセットする
Windows版のCopilotアプリを使っている場合は、アプリの修復やリセットが有効です。
手順:
- Windowsの「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 「Microsoft Copilot」または「Copilot」を探す
- アプリ名の右にある「…」をクリック
- 「詳細オプション」を選択
- 「修復」をクリック
修復で解決しない場合は、同じ場所にある「リセット」をクリックしてください。
解決策4:ネットワーク接続を確認する
不安定なネットワーク接続は、Copilotが途中で止まる最も一般的な原因の一つです。
確認方法:
- インターネット接続速度をテストする
- Wi-Fiの場合は、有線LANに切り替えてみる
- VPNを使用している場合は、一時的に無効にしてみる
- 他のブラウザやデバイスでも同じ問題が起こるか確認
会社のネットワークを使っている場合、ファイアウォールがCopilotへの接続をブロックしている可能性もあります。
解決策5:別のブラウザを試す
特定のブラウザでのみ問題が発生している場合があります。
試してみる順序:
- Microsoft Edge(最も互換性が高い)
- Google Chrome
- ブラウザ版がダメなら、Copilotアプリを試す
- アプリがダメなら、ブラウザ版を試す
それぞれのプラットフォームで動作が異なるため、複数試すことをおすすめします。
解決策6:CPUとメモリの使用状況を確認
Copilotは意外と多くのリソースを消費します。特にバックグラウンドで動作している他のアプリがある場合、リソース不足でフリーズすることがあります。
確認方法:
- Windowsの場合:Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
- CPUとメモリの使用率を確認
- 不要なアプリやタブを閉じる
- 可能であれば、PCを再起動する
メモリが常に90%以上使用されている場合は、ハードウェアのアップグレードも検討した方が良いかもしれません。
解決策7:サーバー側の問題の可能性
Copilotのサーバーが混雑している時間帯や、メンテナンス中は、途中で止まることがあります。
対処法:
- 少し時間を置いてから再度試す
- ピーク時間(平日の午前中〜午後)を避ける
- Microsoftの公式ステータスページで障害情報を確認
これはユーザー側では解決できない問題なので、待つしかありません。
解決策8:Copilot接続のトラブルシューティングツールを使う
Windows 11には、Copilot専用のトラブルシューティングツールが用意されています。
使い方:
- Windowsの検索バーで「Copilot 接続のトラブルシューティング ツール」と入力
- ツールを起動
- 画面の指示に従って診断を実行
このツールは、ファイアウォール設定や接続ブロックを自動的にチェックしてくれます。
特定のシナリオ別の解決法

ケース1:コード生成中に止まる
プログラミングのコードを生成している最中に止まる場合は、以下を試してください。
- コードのリクエストを小さな部分に分割する
- 一度に大量のコードを生成しようとしない
- Visual Studio Codeなどの統合環境でGitHub Copilotを使う(別のサービスですが、コーディング専用)
ケース2:長い文章の要約中に止まる
長文の要約を依頼した際に止まる場合:
- 文章を複数の段落に分けて、それぞれを個別に要約してもらう
- 新しいMicrosoft 365 Copilot Notebooksを使う(80,000文字まで対応)
- Word内のCopilot機能を使う(有料版が必要)
ケース3:会話が5〜20回で必ずクラッシュする
これは多くのユーザーが報告している問題で、セッションやメモリの制限に達している可能性が高いです。
対策:
- 10〜15回の対話ごとに、新しい会話を開始する習慣をつける
- 重要な情報は、途中でコピーして別の場所に保存しておく
- 可能であれば、有料版のMicrosoft 365 Copilotにアップグレードする
それでも解決しない場合
Microsoftサポートに問い合わせる
上記の方法を全て試しても解決しない場合は、公式サポートに連絡しましょう。
問い合わせ方法:
- learn.microsoft.com/answers にアクセス
- 「Copilot」で検索
- 既存の問題がないか確認
- なければ、新しい質問を投稿
問い合わせる際は、以下の情報を含めると、より的確なサポートが受けられます:
- 使用しているOSとバージョン
- ブラウザの種類とバージョン
- 問題が発生する具体的な状況
- エラーメッセージ(あれば)
フィードバックを送る
Microsoftは、ユーザーからのフィードバックを元にCopilotを改善しています。
フィードバックの送り方:
- Windowsキー + F を押す
- フィードバックHubアプリが開く
- 問題の詳細を記入して送信
あなたのフィードバックが、将来のアップデートで問題を解決するきっかけになるかもしれません。
今後のCopilotの展開について
Copilotは急速に進化しているサービスです。2023年の発表以降、700以上の製品アップデートと150以上の新機能が追加されました。
今後も以下のような変更が予想されます:
- さらなるOfficeアプリとの統合
- 新しいAI機能の追加
- パフォーマンスと安定性の改善
- より高度な共同作業機能
ノートブック機能についても、今後さらなる改善や変更がある可能性があります。最新情報は、Microsoft公式サイトで確認することをおすすめします。
まとめ
Copilotのノートブック機能が途中で止まる問題は、主に以下の原因が考えられます:
ノートブック機能自体の問題:
- 旧ノートブック機能が廃止された(一部ユーザーには復活)
- 新ノートブック機能には有料ライセンスが必要
- 管理者によって無効化されている可能性
技術的な問題:
- 質問が長すぎる、複雑すぎる
- ブラウザのキャッシュ問題
- ネットワーク接続の不安定
- リソース不足(CPU、メモリ)
- サーバー側の負荷
すぐに試せる解決策:
- 質問を分割して、10〜15回ごとに新しいチャットを開始
- ブラウザのキャッシュをクリア
- Copilotアプリを修復またはリセット
- 別のブラウザやプラットフォームを試す
- ネットワーク接続を確認
Copilotは非常に便利なAIツールですが、まだ発展途上のサービスでもあります。トラブルが発生した時は、焦らず一つずつ解決策を試してみてください。
また、有料版のMicrosoft 365 Copilotにアップグレードすることで、より安定したパフォーマンスと高度な機能を利用できる場合もあります。
皆さんのCopilot活用がスムーズになることを願っています!

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