Clipchamp(クリップチャンプ)に動画をインポートしようとしたら、ずっと「準備中…0%」のまま動かない、または読み込みが異常に遅いと感じたことはないでしょうか。
この記事では、インポートが遅くなる主な原因を整理し、原因ごとの具体的な対処法をわかりやすく解説します。
Clipchampのインポートが遅い主な原因
インポートが遅い・止まる問題は、「ファイル形式」「PC環境」「ブラウザ設定」の3つに大別できます。
それぞれを順に確認していきましょう。
非推奨コーデックによる自動変換が発生している
Clipchampは動画ファイルをインポートする際、内部で使われているコーデック(動画の圧縮・復号方式)が推奨形式でない場合、自動的に変換処理を行います。
この変換処理が遅さの最大の原因です(Microsoft公式サポート「Video file formats supported by Clipchamp」)。
特に注意が必要なコーデックは以下の2つです。
- HEVC(H.265):iPhone・Android・GoPro等の高効率記録形式。Clipchampは対応しているものの、インポート時に内部変換が必要なため時間がかかる
- AV1:YouTubeからダウンロードしたMP4ファイルなどで使われることがある。Clipchampは現時点で非対応(サポートなし)
「MP4なのになぜ遅いの?」と疑問に感じた場合は、ファイルの中身のコーデックがHEVCやAV1になっている可能性が高いです。
ファイルサイズや解像度が大きすぎる
4K動画や長時間の高解像度ファイルは、処理に時間がかかります。
ファイルサイズが大きいほどインポートに時間を要し、PCのCPU・RAMへの負荷も増加します。
ブラウザのキャッシュや拡張機能が干渉している
Web版のClipchampをブラウザで利用している場合、以下の問題が発生しやすいです。
- キャッシュやCookieが肥大化して動作が遅くなる
- 翻訳プラグイン・広告ブロッカー・プライバシー拡張機能などがClipchampの処理を妨害する
Microsoft公式も「翻訳プラグイン、プライバシー拡張機能、adblockerによって正しく読み込まれなかったケースがある」と明記しています(Microsoft公式サポート「Clipchamp プロジェクトまたはアセットが読み込まれていない場合の処理」)。
PCのディスク空き容量が不足している
ClipchampはCドライブ(システムドライブ)に一時ファイルを保存しながら処理を行います。
プロジェクトで使用しているメディアファイルのサイズを超える空き容量が必要で、空き容量不足はインポート・編集の処理速度低下に直結します(Microsoft公式サポート「Clipchampが適切に動作することを確認する」)。
ハードウェアアクセラレーターの設定が問題を引き起こしている
Clipchampの「ハードウェアアクセラレーター」機能が、GPU環境によっては逆にパフォーマンスを低下させることがあります。
「バッファ中:読み込みに時間がかかりすぎています」というメッセージが出る場合は、この設定が原因である可能性があります。
対処法:原因別に試す手順
以下の対処法を上から順に試してください。
最も効果が高いのは「ファイルをH.264/MP4に変換する」方法です。
対処法① ファイルをH.264/MP4形式に変換する(最優先)
HEVCやAV1コーデックのファイルを、H.264コーデックのMP4に変換してからインポートするのが最も効果的な方法です。
変換には以下のような無料ツールが使えます。
- HandBrake(公式サイト):無料・オープンソースの動画変換ソフト(Windows・Mac対応)
- VLC media player(公式サイト):変換機能付きのメディアプレイヤー
HandBrakeでの変換手順は以下の通りです。
- HandBrakeを起動し、変換したい動画ファイルを読み込む
- 「Preset」から「Fast 1080p30」などを選択する
- 「Format」が「MP4」になっていることを確認する
- 「Video Codec」がH.264になっていることを確認する
- 「Start Encode」をクリックして変換する
- 変換後のMP4ファイルをClipchampにインポートする
iPhoneで撮影した動画の場合、MacのPhotosアプリからエクスポートすると自動的にH.264に変換されるため、そのままClipchampに取り込めます(Microsoft公式サポート「iPhone のビデオが Clipchamp へのインポートに時間がかかる場合の操作」)。
対処法② ブラウザのキャッシュをクリアする
Web版を使用している場合は、ブラウザのキャッシュをクリアすることで改善する場合があります。
Microsoft Edgeの場合:
- Edgeを開き、右上の「…」メニューをクリックする
- 「設定」→「プライバシー、検索、サービス」を開く
- 「閲覧データをクリア」の「クリアするデータの選択」をクリックする
- 「時間の範囲」を「全期間」に設定する
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる
- 「今すぐクリア」をクリックする
- アドレスバーに
edge://restartと入力してEnterキーを押し、ブラウザを再起動する
Google Chromeの場合:
- Chromeを開き、右上の「⋮」メニューをクリックする
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」を開く
- 「時間の範囲」を「全期間」に設定し「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる
- 「データを削除」をクリックする
- アドレスバーに
chrome://restartと入力してEnterキーを押す
対処法③ ブラウザ拡張機能を無効にする
広告ブロッカーや翻訳プラグインを一時的に無効化して、インポートを再試行してください。
または、シークレットモード(プライベートウィンドウ)でClipchampを開くと、拡張機能が無効の状態でテストできます。
- Edgeのシークレットモード:
Ctrl + Shift + N - Chromeのシークレットモード:
Ctrl + Shift + N
シークレットモードで問題なくインポートできた場合は、特定の拡張機能が原因です。
通常モードで拡張機能を1つずつ無効にして、原因を特定してください。
対処法④ ハードウェアアクセラレーターをオフにする
「バッファ中:読み込みに時間がかかりすぎています」というエラーが出る場合は、以下の手順でハードウェアアクセラレーターを無効化してください。
デスクトップアプリ版Clipchampの場合:
- Clipchampを開く
- 左メニューの「設定」(歯車アイコン)をクリックする
- 「エクスポート」の項目を開く
- 「ハードウェアアクセラレーター」のトグルをオフにする
対処法⑤ Cドライブの空き容量を確保する
Cドライブの空き容量が少ない場合は、不要なファイルの削除やディスクのクリーンアップを行ってください。
なお、Clipchampのデスクトップアプリは一時ファイルとして数十GB単位の容量を使用するケースがあります。
アプリ内の「設定」→「ローカル記憶域」→「ローカルメディアを削除」から一時ファイルを削除できます。
目安として、編集に使う動画ファイルの合計サイズの2倍以上の空き容量を用意しておくと安心です。
対処法⑥ 他のタブ・アプリを閉じる
Clipchampはブラウザのリソースを大量に使用するため、他のタブやアプリを閉じることで改善する場合があります。
また、ClipchampのタブをバックグラウンドにするとEdge・Chromeが処理リソースを制限するため、常に最前面のタブとして表示したまま作業してください(Microsoft公式サポート「Clipchampが適切に動作することを確認する」)。
対処法⑦ Clipchampを修復・リセットする
上記を試しても改善しない場合は、アプリの修復・リセットを試してください。
Win + IでWindowsの設定を開く- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」でClipchampを探す
- Clipchampの「…」メニューから「詳細オプション」を開く
- 「修復」をクリックする(データは保持される)
- 修復後も改善しない場合は「リセット」をクリックする(プロジェクトデータが削除されるため事前にバックアップを取ること)
Clipchampが推奨するファイル形式
インポートを速くするには、最初から推奨形式で用意しておくのが理想です。
以下の形式を使えば、変換処理が発生せずすぐに編集を始められます(Microsoft公式サポート「Video file formats supported by Clipchamp」)。
| 種類 | 推奨形式 | 非対応・注意が必要な形式 |
|---|---|---|
| 動画 | MP4(H.264コーデック)、MOV、WebM | AV1(非対応)、HEVC/H.265(対応だが遅い) |
| 音声 | MP3、WAV、OGG | — |
| 解像度 | 480p、720p、1080p、4K | HDRメディア(非対応) |
対応しているファイル形式(コンテナ)は MP4、MOV、WEBM、AVI、DIVX、FLV、3GP、WMV、VOB、DCM、MKV と幅広く、大半のファイルは読み込めます。
ただし、コンテナが対応していてもコーデックが非推奨の場合は遅くなる点に注意が必要です。
まとめ
Clipchampのインポートが遅い原因のほとんどは、HEVCやAV1などの非推奨コーデックによる自動変換処理です。
動画をH.264コーデックのMP4形式に変換してからインポートするだけで、大半のケースで速度が改善します。
それでも解決しない場合は、ブラウザキャッシュのクリア→拡張機能の無効化→ハードウェアアクセラレーターのオフ、という順で試してみてください。
Clipchampの使い方についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
参考情報源:

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