Apple Musicで音楽を楽しんでいると、いつの間にか「最近の再生」にたくさんのステーションが並んでいることに気づきませんか?
誤って作ってしまったステーション、もう聴かないステーション。これらを整理したいと思っても、削除ボタンが見つからない…。
実は、Apple Musicのステーションには完全に削除する方法が用意されていません。でも、整理する方法はあるんです。
今回は、ステーションが削除できない理由から、実際にできる対処法、そしてステーション機能を上手に使うコツまで詳しく解説します。
結論:Apple Musicのステーションは削除できない

まず最初に、残念なお知らせからお伝えします。
Apple公式の見解
Appleの公式サポートページには、以下のように明記されています。
「最近再生されたステーションは、最近再生されたものから順番に表示され、削除することはできません」
つまり、一度作成したステーション、または一度再生したステーションは、システム上で完全に削除する機能が存在しないんです。
なぜ削除できないの?
この仕様には、Appleなりの理由があります。
- ストレージを消費しない:ステーションはあくまでWebコンテンツへのリンクのようなもので、実際にスマホの容量を使うわけではありません
- 履歴として活用:過去に聴いたステーションの履歴を残すことで、好みの変化を追跡できます
- 推薦精度の向上:聴いたステーションの情報が、Apple Musicのおすすめ精度を高めるデータになります
とはいえ、多くのユーザーにとっては「削除できないのは不便」という声も多いのが現実です。
ステーションの基本をおさらい
削除方法を探る前に、そもそもステーションとは何か、簡単におさらいしましょう。
ステーションって何?
Apple Musicの「ステーション」は、特定の曲やアーティストをもとに、似たテイストの曲を自動で流し続けてくれる機能です。
イメージとしては、あなた専用のラジオ局のようなもの。プレイリストと違って、曲のリストは見えず、ランダムに次々と音楽が流れます。
ステーションの種類
Apple Musicのステーションには大きく2種類あります。
1. 公式ステーション
- Apple Music側が用意した既製のステーション
- ジャンル別、年代別、ムード別など多様
- 例:「ヒッツステーション」「ジャズステーション」など
2. カスタムステーション(自作ステーション)
- ユーザーが好きな曲やアーティストから作成
- 「〇〇(アーティスト名)ステーション」のような名前
- より個人の好みに特化した選曲
本当に削除する方法はないの?徹底検証
完全削除はできませんが、いくつかの対処法は存在します。
方法1:再生履歴を消去する
ステーション自体は残りますが、その中の再生履歴だけは削除できます。
手順:
- 削除したいステーションを再生する
- 画面下部の再生コントロールをタップ
- 再生画面を上にスワイプ
- 「次に再生される曲」の一覧が表示される
- 画面右上の「消去」をタップ
- 「このiPhoneの再生履歴を消去してもよろしいですか?」と表示される
- 「消去」をタップ
これで、そのステーション内で再生された曲の履歴が削除されます。
注意点
この方法はあくまで履歴の削除であり、ステーション自体が「最近の再生」リストから消えるわけではありません。
方法2:新しいステーションで古いものを押し出す
「最近の再生」リストに表示されるステーションには上限があります。
新しいステーションをどんどん作成・再生することで、古いステーションは自然とリストから見えなくなります。
手順:
- 好きな曲やアーティストから新しいステーションを作成
- それを再生する
- 繰り返すことで、古いステーションがリストの下に移動
- 最終的に画面から見えなくなる
注意:完全削除ではない
リストから見えなくなっただけで、システム内には残っています。ただし、普段使う分には問題ありません。
方法3:Apple Musicを一度解約して再登録
最終手段として、Apple Musicのサブスクリプションを解約し、再度登録する方法があります。
手順:
- Apple Musicを解約
- 完全に解約が完了するまで待つ
- 再度Apple Musicに登録
重要な注意点:
この方法には大きなリスクがあります。
- ライブラリが消える可能性:追加した曲やプレイリストが削除される
- 学習データがリセット:あなたの好みを学習したデータも消える
- 確実性がない:ステーションが完全に消えるかは保証されていない
そのため、この方法はおすすめできません。
「〇〇さんのステーション」プロフィール情報について
一部のユーザーから「自分の名前や写真が表示されるステーションを削除したい」という質問があります。
プロフィールステーションとは
Apple Musicでは、あなたのプロフィール情報(名前や写真)を使って「〇〇さんのステーション」という形式のおすすめプレイリストが自動生成されることがあります。
削除できるの?
残念ながら、このタイプのステーションも直接削除はできません。
対処法:共有設定をオフにする
自分のプロフィールステーションを他人に見られたくない場合は、共有設定をオフにしましょう。
手順:
- Apple Musicアプリを開く
- 画面右上のアカウントアイコンをタップ
- 「アカウント設定」を選択
- 「プロフィールを表示」または「公開プロフィール」をオフ
これで、あなたのステーションが他人に公開されることはなくなります。
ステーションを作らないようにする予防策
誤ってステーションを作ってしまうことを防ぐ方法を知っておきましょう。
ステーションが作成される瞬間
ステーションは以下の操作で作成されます。
- 曲の「…」メニューから「ステーションを作成」を選択
- アーティストページから「ステーションを作成」を選択
- Siriに「〇〇のステーションを作って」と依頼
予防策
- 「…」メニューを慎重に操作:他の項目と間違えやすいので注意
- Siriへの依頼を明確に:曖昧な指示だとステーション作成になることがある
- 子どもに触らせるときは注意:誤操作でステーションが大量に作られることも
ステーション機能を上手に活用する方法
削除できないなら、逆にステーション機能を味方につけましょう。
新しい音楽との出会いに活用
ステーションの最大の魅力は、自分では選ばないような曲に出会えることです。
お気に入りのアーティストからステーションを作れば、似たテイストの新しいアーティストを発見できます。
「ラブ」と「おすすめを減らす」を活用
ステーション再生中に表示される以下の機能を使いましょう。
「ラブ」(ハートマーク)
- 気に入った曲をタップ
- Apple Musicがあなたの好みを学習
- 似た曲がもっと流れるようになる
「これと似たおすすめを減らす」
- 好みじゃない曲をタップ
- その曲に似たテイストの曲が減る
- より自分好みのステーションに進化
この2つを積極的に使えば、ステーションはどんどん自分好みにカスタマイズされていきます。
作業用BGMとして最適
プレイリストと違って、次に何が流れるかわからないワクワク感があります。
仕事や勉強のBGMとして流しっぱなしにするのにぴったりです。
よくある質問と答え

ステーション機能についてよくある疑問をまとめました。
Q1. ステーションはオフライン再生できる?
A. いいえ、できません。
ステーションは常にインターネット接続が必要な機能です。オフラインで音楽を聴きたい場合は、プレイリストやアルバムをダウンロードしましょう。
Q2. ステーションとプレイリストの違いは?
A. 大きく分けて3つの違いがあります。
- 選曲方法:プレイリストは自分で選ぶ、ステーションは自動
- 曲順:プレイリストは固定、ステーションはランダム
- 終わり:プレイリストは終わりがある、ステーションは延々と続く
Q3. 自動再生されてしまうのを止めたい
「Apple Musicを開くたびにステーションが勝手に再生される」という問題があります。
対処法:
- 設定→ミュージック
- 「自動再生」をオフにする
これで、アプリを開いても自動では再生されなくなります。
Q4. ステーションの共有はできる?
A. できます。
ステーションを長押しして「ステーションを共有」を選択すれば、SNSなどで友達にシェアできます。
ただし、相手もApple Musicに登録していないと聴けません。
Q5. ステーションは何曲まで流れる?
A. 制限はありません。
ステーションは理論上、無限に音楽を流し続けます。停止するまで、似た曲が次々と再生されます。
Appleへのフィードバックも検討しよう
多くのユーザーが「ステーションを削除したい」と感じているのは事実です。
ユーザーの声を届ける方法
Appleは、ユーザーからのフィードバックをもとにサービスを改善しています。
フィードバックの送り方:
- Appleの公式フィードバックページにアクセス
- 「Apple Music」を選択
- 「ステーション削除機能の追加を希望」と伝える
多くのユーザーから同じ要望が届けば、将来的に機能が追加される可能性もあります。
他の音楽サービスとの比較
参考までに、他の音楽配信サービスではどうなっているか見てみましょう。
Spotify
Spotifyの「ラジオ」機能も、Apple Musicのステーションと似た仕組みです。こちらも基本的に削除はできません。
YouTube Music
YouTube Musicのミックスリストは、履歴から削除することができます。この点では、Apple Musicより柔軟と言えます。
Amazon Music
Amazon Musicのステーションも、Apple Musicと同様に削除機能はありません。
まとめ:削除できないけど、整理の工夫はできる
Apple Musicのステーションについて、重要なポイントをまとめます。
削除について:
- ステーション自体を完全削除する方法は存在しない
- 再生履歴は消去できる
- 新しいステーションで古いものを押し出すことは可能
- 解約・再登録は推奨されない
整理のコツ:
- 再生履歴の消去で少し整理できる
- 新しいステーションを作って古いものを見えなくする
- 共有設定で他人に見られないようにできる
ステーションの活用法:
- 新しい音楽の発見に最適
- 「ラブ」と「おすすめを減らす」で精度を上げる
- 作業用BGMとして便利
ユーザーができること:
- 誤作成を防ぐ注意を払う
- 機能として受け入れて上手に使う
- Appleにフィードバックを送る
ステーションを削除できないのは確かに不便ですが、見方を変えれば、これまでの音楽体験の履歴とも言えます。
完全削除にこだわるより、ステーションの便利な面を活用して、新しい音楽との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
それでもどうしても気になる場合は、上記で紹介した方法で、できる範囲での整理を試してみてください。
将来的にAppleがユーザーの声に応えて削除機能を追加してくれることを期待しつつ、今できることで快適なミュージックライフを送りましょう!


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