「Googleドキュメントのオーナーを別の人に変えたい」「退職前にファイルの所有権を後任に引き継ぎたい」という場面、仕事でGoogleドキュメントを使っていれば必ず遭遇します。
オーナー変更自体は数ステップで完了しますが、事前の共有設定や対象ファイルの条件など、知らないと詰まるポイントがいくつかあります。
この記事では、Googleドキュメントのオーナー変更の手順から、できない原因とその対処法まで分かりやすく解説します。
Googleドキュメントのオーナーとは

Googleドキュメントにおける「オーナー」とは、そのファイルを作成したユーザーに自動的に割り当てられる権限です。
1つのファイルに対してオーナーは必ず1人だけで、以下のような操作がオーナーのみに許可されています。
- ファイルを完全に削除する(ゴミ箱から完全削除)
- 他のユーザーにオーナー権限を譲渡する
- 共有設定を最終的に管理する
編集者・閲覧者(コメント可)・閲覧者といった権限は複数のユーザーに付与できますが、オーナーだけは常に1人です。
権限の種類については、Google Driveのアクセス権設定完全ガイドも参考にしてください。
変更前に確認する3つのポイント
オーナー変更を始める前に、以下の3点を確認してください。
1. PCのブラウザから操作する
Googleドキュメントのスマホアプリ(iOS・Android)ではオーナー変更ができません。
PCのウェブブラウザから drive.google.com または docs.google.com にアクセスして操作してください。
2. 新オーナーに事前にファイルを共有しておく
オーナー権限を渡せるのは、すでにそのファイルを共有しているユーザーに限られます。
共有していない相手には「オーナー権限を譲渡」の選択肢が表示されません。
まだ共有していない場合は、先に「編集者」として共有してから手順を進めてください。
3. 対象ファイルがGoogleドキュメント形式であることを確認する
オーナー変更ができるのは、Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド・VidsなどのGoogle形式ファイルのみです。
Googleドライブに保存されていても、Word(.docx)・PDF・画像ファイルなどはオーナーを変更できません。
Wordファイルをオーナー変更したい場合は、Googleドキュメント形式に変換してから操作する必要があります。
オーナー変更の手順(PC・個人アカウント)
Googleドキュメントから直接変更する方法
- PCのブラウザでオーナーを変更したいGoogleドキュメントを開く
- 画面右上の「共有」ボタンをクリックする
- 共有済みユーザーの一覧が表示されるので、新しいオーナーにしたいユーザーの名前の右にある下矢印(▼)をクリックする
- 「オーナー権限を譲渡」を選択する
- 確認ダイアログが表示されるので内容を確認して「招待メールを送信」をクリックする
これで、新オーナー候補にメールで通知が届きます。
相手が承諾するまでの間は、あなたが引き続きオーナーのままです。
Googleドライブから変更する方法
ファイルを開かずにGoogleドライブから操作することも可能です。
drive.google.comを開き、対象ファイルを右クリックする- 「共有」をクリックする
- 以降はドキュメントから操作する場合と同じ手順
新オーナー側の承諾手順
個人アカウント間でオーナー権限を譲渡する場合、新オーナー側の承諾が必要です。
- 新オーナー候補のメールボックスにオーナー権限の移行に関するメールが届く
- メール内の「承諾」をクリックする
または、Googleドライブの検索バーに pendingowner:me と入力すると、承諾待ちのファイルを一覧で確認できます。
対象ファイルを右クリック→「共有」→「オーナー権限の譲渡を承諾しますか?」から承諾・辞退を選択することも可能です。
オーナー変更後に起きること
オーナー権限が移行されると、以下の変化が起きます。
- 元のオーナー(自分)は編集者にダウングレードされる
- ファイルが自分のマイドライブから消える(新オーナーのマイドライブに移動)
- ファイルの保存容量が新オーナーにカウントされるようになる
- 新オーナーはいつでも元オーナーのアクセス権を変更・削除できる
- 元オーナーはファイルをゴミ箱から完全削除できなくなる
オーナー変更は取り消しができないため(相手が承諾した後)、実行前に必ず確認してください。
承諾前であれば、「共有」パネルの相手の名前の横から「オーナー権限の移行をキャンセル」が選択できます。
Google Workspace(組織アカウント)の場合

Google Workspace(職場・学校のアカウント)の場合、手順が一部異なります。
組織内ユーザーへの譲渡
Google Workspaceでは、組織内のユーザーにのみオーナー権限を譲渡できます(異なるドメインへの譲渡は不可)。
また、組織内の譲渡では、新オーナーの承諾なしで即時にオーナー権限が移ります。
管理者による一括変更(管理コンソール)
Google Workspace管理者は、管理コンソールから複数ファイルのオーナーを一括で変更できます。
退職者のファイルを後任者にまとめて移行する際に役立ちます。
手順の概要は以下のとおりです。
admin.google.comにアクセスして管理コンソールにログインする- 「アプリ」→「Google Workspace」→「ドライブとドキュメント」を開く
- 「オーナー権限を譲渡」をクリックする
- 「オーナー権限を譲渡するユーザー(現オーナー)」と「オーナー権限を受け取るユーザー(新オーナー)」のメールアドレスをそれぞれ入力する
- 「ファイルを譲渡」をクリックする
一度に大量のファイルを移行する場合は時間がかかることがあります。
36時間を超えると転送が失敗するため、その場合は再度実行が必要です。
管理コンソールの詳細については、Google Driveの管理者権限を解説した記事もあわせてご参照ください。
オーナー変更できない原因と対処法
「オーナー権限を譲渡」が表示されない
「オーナー権限を譲渡」が表示されない原因として最も多いのが、相手をまだ共有していないケースです。
まず「共有」パネルから相手にアクセス権を付与してください。
なお、権限が「閲覧者」の場合は「編集者」に変更してから試すと確実です。
相手が異なるドメイン(組織外)
Google WorkspaceアカウントのオーナーをGmailなど別ドメインのユーザーに変更することはできません。
組織のセキュリティポリシーとして意図的に制限されている仕様です。
この制限を回避する方法として、共有ドライブの活用が選択肢の一つです。
共有ドライブではファイルのオーナーが「組織」になるため、個人オーナーの問題が発生しません。詳細はGoogle Driveの共有ドライブの作り方をご確認ください。
個人アカウントから組織アカウントへの譲渡
個人のGoogleアカウント(@gmail.com)から、職場・学校のGoogle Workspaceアカウントへのオーナー権限の移行はできません。
逆方向(組織→個人)も同様に不可です。
Googleドキュメント以外のファイル
WordやExcel、PDF、画像などのファイルはオーナー変更の対象外です。
Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド形式に変換することで、変更が可能になります。
フォルダのオーナーを変更しても中のファイルに反映されない
フォルダのオーナー権限を変更しても、その中にあるファイルのオーナーは変更されません。
必ずファイル単位で個別に変更する必要があります。
Google Driveのオーナー変更との違い
Googleドキュメントのオーナー変更は、Google Drive全体のオーナー変更の一部です。
Google Driveには画像やPDFなど様々なファイルが保存されていますが、オーナー変更が可能なのはGoogleドキュメント・スプレッドシート・スライドなどのGoogle形式ファイルに限られます。
Google Driveのオーナー変更全般については、Google Driveのオーナー変更完全ガイドで詳しく解説しています。
まとめ
Googleドキュメントのオーナー変更は、PCブラウザから「共有」パネルを通じて操作します。
- 事前に新オーナーにファイルを「編集者」として共有しておく
- PC(ブラウザ)のみ対応。スマホアプリでは変更不可
- 対象はGoogle形式ファイル(ドキュメント・スプレッドシート・スライド)のみ
- 個人アカウント間は相手の承諾が必要。Workspace組織内は即時移行
- 承諾後は取り消し不可なため、実行前に必ず確認する
- フォルダのオーナーを変更しても、中のファイルには自動で反映されない
- Google Workspace管理者は管理コンソールから一括変更が可能
退職・異動時のファイル引き継ぎは、アカウント削除前に完了させることが最重要です。
早めに対象ファイルをリストアップして、計画的に進めましょう。
参考情報源

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