「最近、Stable Diffusion の起動が重い」「Cドライブの空き容量がどんどん減っている」と感じたことはありませんか?
Stable Diffusion(以下、SD)を使い続けると、複数の場所にキャッシュが蓄積されてストレージを圧迫します。
この記事では、SDのキャッシュが溜まる場所と、それぞれの削除方法を手順つきで解説します。
Stable Diffusion のキャッシュとは
SD(AUTOMATIC1111版 Web UI を含む)は、起動・画像生成のたびにさまざまな一時データをローカルに保存します。
これらは総称して「キャッシュ」と呼ばれますが、保存場所と中身が複数に分かれている点が特徴です。
キャッシュが溜まる主な場所
| キャッシュの種類 | 保存場所(Windows) | 特徴 |
|---|---|---|
| WebUI 一時ファイル | stable-diffusion-webui\tmp | 起動・生成時の一時データ |
| WebUI キャッシュ | stable-diffusion-webui\cache | チェックポイント情報など |
| Hugging Face キャッシュ | C:\Users\(ユーザー名)\.cache\huggingface\ | CLIPモデルなどの学習済みデータ |
| pip キャッシュ | C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\pip\cache\ | Pythonパッケージのインストール残骸 |
Mac・Linux の場合、Hugging Face キャッシュは ~/.cache/huggingface/ に保存されます。
方法1:WebUI の tmp・cache フォルダを削除する
最もシンプルな方法です。
SDインストールフォルダ内の tmp フォルダと cache フォルダに一時ファイルが蓄積されます。
手順:
- SD を完全に終了させる(コマンドプロンプトも含めて閉じる)
stable-diffusion-webuiフォルダを開くtmpフォルダの中身を削除するcacheフォルダの中身を削除する
tmp 内のファイルは次回起動時に自動再生成されるため、削除しても問題ありません。cache フォルダは削除後の初回起動が少し遅くなる場合がありますが、その後は安定して動作します。
⚠️ 注意: SDを起動したまま削除しないでください。ファイルが使用中のためエラーになることがあります。
方法2:Hugging Face キャッシュを削除する
SD の起動時、CLIP などの学習済みモデルが Hugging Face からダウンロードされ、以下のフォルダにキャッシュされます。
| OS | キャッシュの場所 |
|---|---|
| Windows | C:\Users\(ユーザー名)\.cache\huggingface\ |
| Mac / Linux | ~/.cache/huggingface/ |
このフォルダは数GB〜十数GBに膨らむことがあります。
コマンドで削除する(推奨)
Hugging Face の公式ツール huggingface-cli を使うと、削除したいモデルだけを選んで安全に消せます。
手順:
- ターミナル(コマンドプロンプト)を開く
- 以下を実行して必要なパッケージをインストールする
pip install -U "huggingface_hub[cli]"
- キャッシュの一覧を確認する
huggingface-cli scan-cache
- 削除コマンドを実行する
huggingface-cli delete-cache
- キーボードの
↑↓でカーソルを移動し、Spaceで削除したいリビジョンを選択する Enterで確定する
⚠️ 注意: Hugging Face キャッシュを削除すると、次回起動時に必要なファイルが再ダウンロードされます。
インターネット接続がない環境や、ダウンロードに時間がかかる環境では注意が必要です。
フォルダをまるごと削除する場合
すべて再ダウンロードして問題ない場合は、フォルダごと削除することも可能です。
- Windows:
C:\Users\(ユーザー名)\.cache\huggingface\をエクスプローラーで削除 - Mac / Linux: ターミナルで
rm -rf ~/.cache/huggingface/を実行
方法3:pip キャッシュを削除する
SD の初期セットアップ時、pip(Pythonのパッケージ管理ツール)がさまざまなライブラリをインストールします。
このときの一時データが pip キャッシュとして残り続けることがあります。
保存場所(Windows)は C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\pip\cache\ で、環境によっては 15GB以上になることもあります。
削除コマンド(pip 20.1以降):
pip cache purge
このコマンドを実行するだけで、pip のキャッシュをまとめて削除できます。
pip のバージョンは pip --version で確認できます。
削除前に確認したいこと
キャッシュを削除する前に、以下を確認しておくと安心です。
- SD を完全に終了させているか(起動中の削除は禁止)
- 削除後に再ダウンロードが必要になるか(Hugging Face キャッシュは要注意)
- どのフォルダが対象か(モデルファイルは削除しないよう注意)
モデルファイル(.safetensors / .ckpt)は models\Stable-diffusion\ フォルダに保存されており、キャッシュとは別物です。
誤って削除しないよう注意してください。
キャッシュ削除後の注意点
キャッシュを削除すると、次回起動時にSD が必要なファイルを再生成・再取得します。
そのため、初回起動は通常より時間がかかります。
2回目以降の起動は元の速度に戻ります。
まとめ
Stable Diffusion のキャッシュは1か所ではなく、複数の場所に分散して保存されます。
状況に応じて以下の方法を使い分けましょう。
- 動作が重い・表示がおかしい → WebUI の
tmp/cacheフォルダを削除 - Cドライブの容量が足りない → Hugging Face キャッシュを
huggingface-cli delete-cacheで削除 - セットアップ後に容量が増えた →
pip cache purgeで pip キャッシュを削除
定期的なメンテナンスを習慣にすることで、SDを快適に使い続けられます。
関連情報として、キャッシュが残る期間の仕組みやキャッシュと履歴の違いもあわせてご覧ください。
参考情報源:

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