ゲームやエミュレーターを起動しようとしたとき、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
Hyper-Vまたは他の仮想マシンが動作中です
あるいは英語環境では A hypervisor has been detected. といった形で表示されることもあります。
このエラーは、Windowsの仮想化機能(Hyper-V)が有効になっていることで、ゲームのアンチチート機能や一部のエミュレーターが正常に動作できないときに表示されます。
この記事では、エラーの原因と対処法を順番に解説します。
なぜこのエラーが起きるのか
Hyper-Vとは
Hyper-Vは、Windowsに標準搭載されている仮想化機能です。
仮想マシン(VM)を作成してWindowsやLinuxなど別のOSをPC上で動かせる機能で、Windows ProおよびEnterprise・Educationエディションで利用できます(Windows Homeには標準搭載されていませんが、後述するVBSの影響を受けることがあります)。
Hyper-VがONだとなぜゲームが動かないのか
Hyper-VはPC上でOSを起動する際にカーネルレベルのハイパーバイザー(仮想化層)を動作させます。
このハイパーバイザーが有効な状態では、ゲームのアンチチートシステムやエミュレーターが直接ハードウェアにアクセスできなくなるため、競合が発生してエラーとなります(Microsoft Learnより)。
影響を受けるソフトウェアの例:
- アンチチートシステム(nProtect GameGuard、Easy Anti-Cheat、VALORANTのVanguardなど)
- Androidエミュレーター(LDPlayer、NoxPlayer、BlueStacksなど一部のバージョン)
- サードパーティ製仮想化ソフト(VMware WorkstationやVirtualBoxの一部構成)
「Windowsの機能」を無効にしてもエラーが消えない理由
「コントロールパネル → Windowsの機能の有効化または無効化」からHyper-Vのチェックを外しても、エラーが消えないケースが多く報告されています。
これはVBS(仮想化ベースのセキュリティ)とメモリ整合性(コア分離)という別の機能がHyper-Vと独立して動作しており、これらが有効のままだとハイパーバイザーが引き続き動き続けるためです(Microsoft Q&Aより)。
Windows 11搭載の新しいPCでは、これらの機能がデフォルトで有効になっていることが多いため、「自分でONにした覚えがない」という方でもこのエラーが出ることがあります。
対処法:段階的に試す手順
ステップ1:メモリ整合性(コア分離)をオフにする
まず最初に試すべきはここです。
メモリ整合性が有効なままだと、Hyper-Vを無効化するコマンドを実行しても効果がありません(新しもの好きプログラマの耳より情報ブログより)。
手順:
- スタートメニューで「コア分離」と検索し、「コア分離(システム設定)」を開く
- 「メモリ整合性」のトグルスイッチをオフにする
- PCを再起動する
Windowsの設定から同じ場所に移動することもできます。設定 → プライバシーとセキュリティ → Windowsセキュリティ → デバイスセキュリティ → コア分離の詳細 → メモリ整合性をオフ
再起動後にゲームを起動してエラーが解消されているか確認してください。
ステップ2:Windowsの機能からHyper-Vを無効にする
ステップ1を行ったうえで、Windowsの機能からもHyper-Vを無効にします。
手順:
- スタートメニューで「Windowsの機能」と検索し、「Windowsの機能の有効化または無効化」を開く
- 以下の項目のチェックを外す(チェックが入っていた場合):
- Hyper-V
- 仮想マシン プラットフォーム
- Windowsハイパーバイザー プラットフォーム
- OKをクリックしてPCを再起動する
ステップ3:コマンドプロンプトでハイパーバイザーを無効にする
ステップ1・2を試してもまだエラーが出る場合、コマンドで強制的に無効化します。
手順:
- スタートボタンを右クリックして「ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を開く
- 以下のコマンドを入力してEnterを押す:
bcdedit /set hypervisorlaunchtype off
- 「この操作を正しく終了しました。」と表示されたらPCを再起動する
再起動後はmsinfo32(システム情報)を開き、「仮想化ベースのセキュリティ」の欄が「実行されていません」または「無効」になっていることを確認してください。
再度Hyper-Vを有効に戻したいときは、以下のコマンドを管理者権限で実行します。
bcdedit /set hypervisorlaunchtype auto
注意:
bcdeditの使い方を誤るとWindowsが起動しなくなる可能性があります。上記のコマンドをそのままコピーして使用し、余分な変更は行わないようにしてください。
ステップ4:グループポリシーでVBSを無効にする(Windows Pro以上)
Windows ProまたはEnterprise・Educationエディションの場合、グループポリシーからVBSを無効化できます。
手順:
Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、gpedit.mscと入力してEnterを押す- 左側のツリーから
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → システム → デバイス ガードを開く - 「仮想化ベースのセキュリティを有効にする」をダブルクリックする
- 「無効」を選択して「適用」→「OK」をクリックする
- PCを再起動する
注意:Windows 11 24H2以降はさらに手順が必要な場合がある
Windows 11 24H2(2024年後半リリース)以降のバージョンでは、VBSとCredential GuardがUEFIレベルでロックされており、上記の手順だけでは完全に無効化できないケースがあります。
この場合は追加の手順(グループポリシー変更・レジストリ操作)が必要になります。
msinfo32を開いて「仮想化ベースのセキュリティ:実行中」と表示され続ける場合は、Windowsのバージョンを確認してから対応を検討してください。
詳細はMicrosoft公式の「Hyper-V を無効にして仮想化ソフトウェアを実行する」を参照してください。
Hyper-Vを無効にすることのデメリット
Hyper-Vを無効にすると、以下の機能が使えなくなる(または制限される)ことを覚えておいてください。
- Hyper-Vで作成・実行していた仮想マシンが停止する
- WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)の動作に影響が出る場合がある
- Windowsのセキュリティ機能(メモリ整合性・VBS)が低下する
ゲームや特定のエミュレーターを使うために一時的に無効化し、使い終わったら再度有効に戻す運用も選択肢の一つです。
対処の優先順位まとめ
- コア分離のメモリ整合性をオフにして再起動する(最初に試す)
- Windowsの機能からHyper-V関連の項目のチェックを外す
- 管理者コマンドプロンプトで
bcdedit /set hypervisorlaunchtype offを実行する - Windows Proの場合はグループポリシーからVBSを無効化する
- それでも解消しない場合は
msinfo32でVBSの状態を確認し、Windowsのバージョンに応じた対処を行う
参考情報源:
- Microsoft Learn「Hyper-V を無効にして仮想化ソフトウェアを実行する」(確認日:2026年3月)
- Microsoft Q&A「windows10 homeでhyper-Vを無効化できない」(確認日:2026年3月)
- 新しもの好きプログラマの耳より情報ブログ「hypervisorlaunchtype=offでHyper-VをOFFできない問題の解決方法」(確認日:2026年3月)
- NoxPlayer サポート「Hyper-Vと競合が発生した際の対処法」(確認日:2026年3月)
- NoxPlayer サポート「Windows11においてVTの有効化に失敗した際の対処法」(確認日:2026年3月)
- Google Play ヘルプ「Windows Hypervisor Platform を無効にする」(確認日:2026年3月)

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