会議のたびに「議事録をどう取るか」「時間が押してしまった」と悩んでいませんか?
Microsoft Teamsに登場したファシリテーター(Facilitator)は、AIが会議の進行を丸ごとサポートしてくれるエージェント機能です。
議題の管理からリアルタイムのノート作成、タスクの整理まで自動化できます。
この記事では、ファシリテーターの概要・主な機能・必要なライセンス・設定方法をわかりやすく解説します。
ファシリテーターとは
ファシリテーターは、Microsoft Teamsの会議に追加できるAIエージェントです(Microsoft公式サポートページ、2025年2月時点)。
会議中にリアルタイムでノートを作成したり、議題の進捗を管理したり、チャットでの質問に回答したりと、これまで人間が担っていた進行役の仕事をAIが代わりに担います。
2025年9月末〜10月初旬にかけて一般提供(General Availability)が開始され、Microsoft 365 Copilotライセンスを持つユーザーは追加費用なく利用できるようになりました(Microsoft 365 Roadmap情報より)。
従来の「Copilot in Teams」が会議終了後にまとめを生成するものだったのに対し、ファシリテーターは会議中にリアルタイムで動作する点が大きな違いです。
ファシリテーターの主な機能
ファシリテーターがカバーする機能は以下のとおりです。
- リアルタイムAIノート生成:会議中の発言をもとに、全参加者が閲覧・共同編集できるノートをリアルタイムで作成します
- 議題の自動読み込みと表示:会議の招待文や会議ノートに書かれた議題を自動で読み取り、チャットに送信します
- タイムライン管理:各議題に割り当てた時間をタイマーで表示し、会議上部のバーで進捗が一目でわかります
- ハーフタイム・残り時間アラート:会議の半分が過ぎたタイミングや残り10分のタイミングで、進捗確認や残り時間の使い方を提案します
- Q&Aへの回答:参加者が会議チャットで質問すると、ファシリテーターがその場で回答します
- アクションアイテムの整理:Plannerと連携し、会議中に決まったタスクを自動でまとめます(パブリックプレビュー段階の機能あり)
これらは全てTeamsの会議画面の中で完結するため、別のアプリを開く手間がありません。
ファシリテーターを使うために必要なライセンス
ファシリテーターを利用するには、以下の3つのライセンス・条件をすべて満たす必要があります(Microsoft Learn「ファシリテーターを設定する」、2025年時点)。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| Microsoft 365 ベースライセンス | Microsoft 365 Business StandardやEnterprise E3など対象ライセンスが必要 |
| Microsoft Teams ライセンス | Microsoft 365サブスクリプションに含まれる場合が多い |
| Microsoft 365 Copilot ライセンス | ファシリテーターの起動・操作に必須(月額課金) |
ライセンスを持っていない参加者でも、会議中のノートの閲覧は可能です(Microsoft公式サポートページより)。
ただし、ファシリテーターを起動したり、@メンションで操作したりするにはCopilotライセンスが必要です。
また、ファシリテーターを動作させるにはMicrosoft Loop機能が有効になっている必要があります。
Loopはデフォルトで有効になっていますが、組織の設定でオフになっている場合は管理者に確認してください。
ファシリテーターの設定・有効化方法
会議をスケジュールする際に有効化する方法
- Teamsのカレンダーから「新しい会議」を作成します
- 参加者や日時を設定し、Teams会議のトグルをオンにします
- 「Facilitatorはこの会議に対してオフになっています」という表示が出たら、「オンにする」をクリックします
- 「Facilitatorはこの会議に対してオンになっています」と表示されれば設定完了です
会議オプションのパネルからも同じ操作ができます。
会議中に有効化する方法
- 進行中の会議画面を開きます
- 会議コントロールの「…(その他の操作)」から「ファシリテーターをオンにする」を選択します
- 言語の選択画面が表示されるので、会議で使う言語を選択します(日本語も対応)
- オンにすると、会議コントロールの「ノート」アイコンが変わり、AIノートが起動します
AIノートは起動直後ではなく、トランスクリプトに十分なデータが蓄積されてから数分後に生成が始まります。
⚠️ 注意点:ファシリテーターを会議中にオン・オフできるのは、会議の主催者または発表者のみです(Microsoft公式サポートページより)。
モバイル参加者はノートの確認のみ可能です。
ファシリテーターの使い方
議題を設定・追跡する
事前に議題を設定しておくと、ファシリテーターが自動で読み込みます。
- 事前設定:会議の招待文または会議ノートのLoopコンポーネントに議題を記入しておく
- 会議中に設定:会議チャットで
@Facilitator ここでは次のトピックを扱います:(議題内容)と入力する
議題を送信すると、Teams画面の上部にタイムライン付きの議題バーが表示されます。
AIノートを確認する
会議の「ノート」タブをクリックすると、AIが自動生成したメモをリアルタイムで確認できます。
ライセンスを持つ参加者は共同編集も可能で、内容を修正・追記しながら進行できます。
会議終了後は、OneDriveの「Meetings」フォルダに.loopファイルとして保存されます。
Plannerと連携してタスクを整理する(パブリックプレビュー)
会議チャットで@Facilitator 以下をToDoにまとめてください:(内容)と入力すると、Plannerにタスクが自動作成されます。
作成されたタスクは「自分のプラン」に保存されます。
ファシリテーターを使う際の注意点と制限
ファシリテーターには現時点でいくつかの制限があります(Microsoft Learn「ファシリテーターを設定する」、2025年時点)。
- 対応している会議の種類:スケジュール済みの会議のみ。チャネル会議・インスタント会議・Teams通話には追加できません
- 外部参加者は利用不可:外部ユーザーはAIノートを閲覧できません。必要であれば内部参加者がノートを手動で共有する必要があります
- 文字起こしが必須:ファシリテーターは文字起こし機能をもとに動作します。「文字起こしなし」に設定されている環境では機能しません
- 機密会議への注意:機密ラベルが付いた会議では、AIノートにラベルが継承されない場合があるため注意が必要です(Microsoft公式情報より)
- カスタマイズ不可:ファシリテーターの動作を個別にカスタマイズする機能はありません。管理者はTeams管理センターで組織全体または特定ユーザーへの提供を管理できます
また、Teamsのバージョンによって表示や操作画面が異なる場合があります。
最新のTeamsクライアントを使用していることを確認してください。
まとめ
Microsoft Teamsのファシリテーターは、議題管理・AIノート・タスク整理を会議中にリアルタイムで担ってくれるAIエージェントです。
Microsoft 365 Copilotライセンスが必要という点はハードルになりますが、ライセンスを持たない参加者もノートの閲覧は可能なため、チームの一部が導入するだけでも会議の質が向上します。
「会議が長引く」「議事録を誰がとるか決まっていない」という課題を抱えているチームには特に効果的です。
Teamsの他の会議関連機能については、Microsoft Teamsのウェビナーとは?機能と使い方を解説やMicrosoft Teamsのインテリジェントスピーカーとは?もあわせてご覧ください。
参考情報源:


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