Firefoxでウェブサイトを閲覧していると、日本語が意味不明な記号や四角に変わって表示されてしまうことがあります。
これは文字エンコード(文字コード)の設定が正しくないために起こる「文字化け」です。
この記事では、Firefoxで文字化けが起きる原因と、エンコード設定を変更して解決する方法を詳しく解説します。
初心者にもわかりやすく、基礎知識から実践的な解決方法まで網羅的に説明します。
文字エンコードとは何か

文字エンコード(文字コード)について、まず基本を理解しましょう。
文字エンコードの基礎知識
文字エンコードとは、コンピュータで文字を表示するために、それぞれの文字に割り当てられた数字のことです。
コンピュータは数字しか理解できません。
そのため、「あ」という文字を表示するには、「あ」に対応する数字をコンピュータに教える必要があります。
この対応関係を定めたルールが文字エンコードです。
文字エンコードが複数存在する理由
コンピュータが登場した当初は、英語しか扱えませんでした。
その後、各国や各企業が独自に自国語を表示できるよう文字エンコードを開発しました。
そのため、同じ「あ」という文字でも、エンコード方式によって異なる数字が割り当てられています。
文字化けが起こる仕組み
ウェブサイトがShift_JISで作られているのに、ブラウザがUTF-8として解釈すると文字化けが起こります。
例えば、Shift_JISの「あ」は「0x82A0」という数字です。
一方、UTF-8の「あ」は「0xE38182」という数字です。
ブラウザが間違ったエンコードで解釈すると、正しい文字が表示されません。
日本語に使われる主な文字エンコード
日本語のウェブサイトで使用される主な文字エンコードを説明します。
UTF-8(ユニコード)
UTF-8は、世界中の言語を一つの体系で表現できる国際標準の文字エンコードです。
現在のウェブサイトの大多数はUTF-8を使用しています。
英語、日本語、中国語、アラビア語など、あらゆる言語を同時に扱えます。
UTF-8の最大の利点は、多言語対応と互換性の高さです。
2025年現在、新しくウェブサイトを作成する場合は、特別な理由がない限りUTF-8を使用します。
Shift_JIS(シフトジス)
Shift_JISは、Microsoft社が日本語を表示するために開発した文字エンコードです。
Windows や Macなど、多くのコンピュータで広く使用されてきました。
2000年代前半までは、日本語サイトの標準的な文字エンコードでした。
しかし、一部の記号で文字化けが起こりやすいという欠点があります。
また、日本語専用のため、多言語対応ができません。
EUC-JP(イーユーシージェーピー)
EUC-JPは、UNIX系OSで日本語を表示するために使用される文字エンコードです。
LinuxサーバーやUNIXワークステーションで広く採用されていました。
プログラムで扱いやすいという特徴があります。
Shift_JISと同様、現在は徐々にUTF-8に置き換えられています。
ISO-2022-JP
ISO-2022-JPは、主に電子メールで使用される日本語文字エンコードです。
7ビットの通信環境でも日本語を送受信できる仕組みです。
現在でもメールシステムの一部で使用されています。
Firefoxの文字エンコード設定の変遷
Firefoxの文字エンコード機能は、バージョンによって大きく変わっています。
旧バージョンの機能
以前のFirefoxには、「表示」メニューから「テキストエンコーディング」を選択し、文字コードを手動で変更できる機能がありました。
UTF-8、Shift_JIS、EUC-JPなど、様々なエンコードを自由に選択できました。
文字化けしたページでも、正しいエンコードを選べばすぐに解決できました。
現在のバージョンの変更点
使用頻度が低く、使い勝手が悪いという理由で、詳細な文字エンコードメニューは削除されました。
現在は「テキストエンコーディングを修復」という汎用ボタンに置き換えられています。
この変更は、ユーザビリティ向上のためと説明されています。
機能削除の背景
現代のウェブサイトの大多数はUTF-8を使用しています。
また、ブラウザの文字コード自動判定機能も向上しました。
そのため、手動で文字エンコードを変更する必要性が大幅に減少したのです。
Firefoxで文字化けを解決する基本的な方法
Firefoxで文字化けが起きた時の基本的な対処法を説明します。
ページの再読み込みを試す
まず最も簡単な方法として、ページを再読み込みしてみましょう。
- アドレスバーの左にある更新ボタン(円形の矢印)をクリック
- またはF5キーを押す
- またはCtrl + R(Macは Command + R)を押す
一時的な読み込みエラーが原因の場合、これだけで解決することがあります。
テキストエンコーディングを修復機能を使う
Firefoxの標準機能で文字化けを修復できます。
- 文字化けしているページを開く
- メニューボタン(三本線アイコン)をクリック
- 「その他のツール」を選択
- 「テキストエンコーディングを修復」をクリック
この機能は、ページの内容から適切な文字エンコードを推測して自動的に修正します。
ショートカットキーを使用する
テキストエンコーディングの修復は、キーボードショートカットでも実行できます。
Windowsの場合、Alt + V を押してから、C キーを押します。
メニューから「表示」→「テキストエンコーディングを修復」を選ぶ操作と同じです。
機能が使えない場合
「テキストエンコーディングを修復」がグレーアウトして使えない場合があります。
これは、サーバーがHTTPヘッダーで文字エンコードを明示的に指定している場合に起こります。
Firefoxは、サーバーが指定したエンコードを優先するため、ユーザーによる変更を許可しません。
このような場合は、後述する拡張機能を使用する必要があります。
Firefoxのデフォルトエンコード設定を変更する
古いウェブサイトを頻繁に閲覧する場合、デフォルトのエンコード設定を変更できます。
設定画面へのアクセス方法
- Firefoxの右上にある三本線(ハンバーガーメニュー)をクリック
- 「設定」を選択
- 左側メニューから「一般」を選択
- ページを下にスクロール
言語とフォント設定の場所
「言語と外観」セクションを見つけます。
- 「言語」の横にある「設定」ボタンをクリック
- または「フォント」セクションの「詳細設定」ボタンをクリック
デフォルト文字エンコーディングの変更
「レガシーコンテンツのテキストエンコーディング」という項目を見つけます。
ドロップダウンメニューから希望のエンコードを選択できます。
選択肢には、UTF-8、Shift_JIS、EUC-JP、ISO-2022-JPなどがあります。
ただし、この設定は、サーバーが文字エンコードを指定していないページにのみ適用されます。
設定の適用と確認
設定を変更したら、Firefoxを再起動します。
再起動後、エンコードが指定されていないページを開いて、正しく表示されるか確認してください。
多くの場合、UTF-8のまま変更する必要はありません。
Override Text Encoding 拡張機能の使い方
手動で文字エンコードを変更したい場合は、拡張機能を使用します。
拡張機能とは
拡張機能(アドオン)は、Firefoxに機能を追加するプログラムです。
Override Text Encodingは、かつてFirefoxに標準搭載されていた文字エンコード選択メニューを復活させる拡張機能です。
開発者はRobert Xiao氏です。
インストール方法
- Firefoxの三本線メニューをクリック
- 「アドオンとテーマ」を選択
- 検索ボックスに「Override Text Encoding」と入力
- 検索結果から「Override Text Encoding」を見つける
- 「Firefoxへ追加」ボタンをクリック
- 確認ダイアログで「追加」をクリック
インストールは数秒で完了します。
基本的な使い方
インストールすると、ツールバーにアイコンが追加されます。
- 文字化けしているページを開く
- ツールバーのOverride Text Encodingアイコンをクリック
- ポップアップメニューから適切なエンコードを選択
選択すると、ページが自動的に再読み込みされ、新しいエンコードで表示されます。
対応している文字エンコード
この拡張機能は、以下の文字エンコードに対応しています。
Unicode(UTF-8)
日本語エンコード(Shift_JIS、EUC-JP、ISO-2022-JP)
西ヨーロッパ言語(Windows-1252、ISO-8859-1など)
中国語(GB2312、Big5など)
韓国語(EUC-KR など)
ロシア語(Windows-1251、KOI8-Rなど)
ページごとの設定を保存する
Override Text Encodingは、URLごとにエンコード設定を記憶できます。
一度設定すると、次回同じページを開いた時に自動的に同じエンコードが適用されます。
ドメイン全体に設定を適用することも可能です。
設定のカスタマイズ
拡張機能の設定画面では、以下をカスタマイズできます。
エンコード変更時の自動リロードの有効/無効
アイコンのテーマ変更(ダークモード対応)
保存された上書き設定の管理と削除
設定画面は、アドオンマネージャーから「Override Text Encoding」の「設定」をクリックして開きます。
キャッシュをクリアして文字化けを解決
キャッシュが原因で文字化けが起こる場合があります。
キャッシュとは
キャッシュは、一度表示したウェブページのデータを一時的に保存する仕組みです。
次回同じページを開いた時に、素早く表示できるようになります。
しかし、古いキャッシュが残っていると、文字化けの原因になることがあります。
キャッシュのクリア方法
- 三本線メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 左側メニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択
- 「Cookieとサイトデータ」セクションを見つける
- 「データを消去」ボタンをクリック
- 「ウェブコンテンツのキャッシュ」にチェックを入れる
- 「消去」ボタンをクリック
キャッシュが削除され、次回ページを開いた時に最新のデータが読み込まれます。
ショートカットでキャッシュをクリア
Ctrl + Shift + Delete(Macは Command + Shift + Delete)を押すと、データ消去ダイアログが開きます。
期間を選択し、「ウェブコンテンツのキャッシュ」にチェックを入れて消去してください。
言語設定を確認する
文字化け修復ツールが動作しない場合、言語設定が原因かもしれません。
言語設定の重要性
Firefoxの言語設定が適切でないと、文字エンコードの自動判定が正しく働きません。
特に、日本語がリストに含まれていない場合、「テキストエンコーディングを修復」がグレーアウトすることがあります。
言語設定の確認方法
- 設定画面を開く
- 「一般」セクションの「言語」を見つける
- 「設定」ボタンをクリック
- 言語リストに「日本語 [ja]」が含まれているか確認
言語の追加方法
日本語がリストにない場合は追加します。
- 「追加する言語を選択」をクリック
- 検索ボックスに「日本語」と入力
- 「日本語 [ja]」を選択
- 「追加」ボタンをクリック
- 日本語をリストの上部にドラッグして移動
言語設定を変更したら、Firefoxを再起動してください。
文字化けの典型的なパターンと対処法
文字化けには典型的なパターンがあります。
UTF-8をShift_JISで開いた場合
UTF-8で書かれたページをShift_JISとして解釈すると、ひらがなや漢字がほぼ読めなくなります。
例えば、「あいうえお」が「縺ゅ>縺�縺医♀」のように表示されます。
対処法は、UTF-8エンコードに変更することです。
現代のウェブサイトはほとんどUTF-8なので、まずUTF-8を試してください。
Shift_JISをUTF-8で開いた場合
Shift_JISで書かれたページをUTF-8として解釈すると、一部の文字が表示されません。
四角や疑問符(�)で表示されることが多いです。
古いウェブサイトや、Windowsで作成されたテキストファイルで起こりやすいパターンです。
EUC-JPを別のエンコードで開いた場合
EUC-JPで書かれたページを他のエンコードで開くと、独特の文字化けが起こります。
漢字が全く別の記号になって表示されます。
UNIX系サーバーでホストされている古いウェブサイトで発生しやすいパターンです。
環境依存文字の問題
WindowsとMacでは、一部の記号や特殊文字が異なります。
これらの文字を「環境依存文字」と呼びます。
環境依存文字は、別の環境では正しく表示されません。
ただし、環境依存文字が原因の場合、サイト全体が文字化けするのではなく、特定の文字だけが表示されないという特徴があります。
開発者向け:文字化けを起こさないウェブサイトの作り方
ウェブサイト制作者向けに、文字化けを防ぐ方法を説明します。
HTMLファイルの文字エンコードを統一する
ファイルを保存する際の文字エンコードと、HTMLで宣言する文字エンコードを一致させます。
テキストエディタで「UTF-8」を選択して保存してください。
BOM(バイトオーダーマーク)なしのUTF-8を推奨します。
HTMLでの文字エンコード宣言
HTMLファイルの<head>タグ内に、必ず文字エンコードを宣言します。
HTML5の場合:
<meta charset="UTF-8">
この一行を<head>タグ内のできるだけ上部に記述してください。
サーバー設定を確認する
Webサーバーが送信するHTTPヘッダーでも文字エンコードを指定できます。
Apacheの場合、.htaccessファイルに以下を記述します:
AddDefaultCharset UTF-8
HTTPヘッダーの指定は、HTMLのmeta宣言よりも優先されます。
文字コードの優先順位
ブラウザは、以下の優先順位で文字エンコードを判定します。
- HTTPレスポンスヘッダーの
Content-Type - HTMLの
<meta>タグでの宣言 - ブラウザの自動判定機能
- ブラウザのデフォルト設定
サーバーとHTMLの両方で正しく設定することが重要です。
よくある質問と回答
Firefoxの文字エンコードに関するよくある質問に答えます。
なぜ特定のサイトだけ文字化けするのか
そのサイトが古い文字エンコードを使用しているか、文字エンコードの宣言が間違っているためです。
2000年代前半に作成され、更新されていないウェブサイトでよく見られます。
管理者に連絡して、UTF-8への移行を提案することも一つの解決策です。
Chromeでは正常に表示されるのにFirefoxで文字化けする理由
ブラウザによって文字エンコードの自動判定アルゴリズムが異なるためです。
Chromeの方が、文字エンコードが宣言されていないページの自動判定に優れている場合があります。
ただし、正しく宣言されたページであれば、どちらのブラウザでも正常に表示されます。
スマートフォン版Firefoxでエンコードを変更できるか
Android版Firefoxでは、デスクトップ版と同じ拡張機能が使用できます。
Override Text Encodingもインストール可能です。
ただし、スマートフォンの小さい画面では操作がやや難しい場合があります。
iOS版Firefoxでは、拡張機能の制限により、エンコード変更機能は使用できません。
PDF閲覧時の文字化けも同じ方法で解決できるか
PDFの文字化けは、ウェブページとは異なる原因で起こります。
PDFに正しいフォントが埋め込まれていない場合に発生します。
この場合、文字エンコード設定では解決できません。
PDF作成者にフォント埋め込みを依頼するか、別のPDFビューアーで開いてください。
トラブルシューティング
文字化けが解決しない場合の対処法を説明します。
すべての方法を試しても解決しない場合
ページ自体に問題がある可能性が高いです。
ウェブサイト管理者に連絡して、文字化けの問題を報告してください。
または、Internet Archive(https://archive.org/)で古いバージョンのページを探してみることも選択肢の一つです。
Firefoxを初期化する
Firefox自体に問題がある可能性もあります。
- 三本線メニューをクリック
- 「ヘルプ」→「その他のトラブルシューティング情報」を選択
- 「Firefoxをリフレッシュ」ボタンをクリック
設定が初期化され、多くの問題が解決します。
ただし、拡張機能やカスタマイズ設定は削除されるので注意してください。
セーフモードで起動する
拡張機能が原因で問題が起きている可能性があります。
- Firefoxを終了
- Firefoxを起動する際にShiftキーを押し続ける(Macはoptionキー)
- セーフモードで起動の確認画面が表示される
- 「セーフモードで起動」をクリック
セーフモードで問題が解決する場合、インストールした拡張機能のいずれかが原因です。
最新バージョンに更新する
古いバージョンのFirefoxでは、文字エンコード関連のバグがある場合があります。
- 三本線メニューをクリック
- 「ヘルプ」→「Firefoxについて」を選択
- 自動的に更新が確認され、最新版がダウンロードされる
- 「再起動して更新を完了」をクリック
常に最新バージョンを使用することで、多くの問題を予防できます。
まとめ
Firefoxでの文字エンコード設定と文字化け解決方法について詳しく解説しました。
現代のウェブサイトの大多数はUTF-8を使用しているため、文字化けに遭遇する機会は減っています。
しかし、古いウェブサイトや特殊な環境では、依然として文字化けが発生します。
基本的な対処法として、まず「テキストエンコーディングを修復」機能を試してください。
それでも解決しない場合は、Override Text Encoding拡張機能をインストールして、手動で適切なエンコードを選択します。
UTF-8、Shift_JIS、EUC-JPの3つの主要なエンコードの特徴を理解しておくと、どのエンコードを選ぶべきか判断しやすくなります。
古いウェブサイトを頻繁に閲覧する場合は、拡張機能を常備しておくと便利です。
設定を保存できるため、同じサイトを再訪問する際に自動的に正しいエンコードが適用されます。
ウェブサイト制作者の方は、常にUTF-8を使用し、HTMLで明示的に文字エンコードを宣言することで、文字化けを防げます。
Firefoxの文字エンコード機能を理解し、適切に使用することで、どんなウェブサイトでも快適に閲覧できるようになります。

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