SharePointの「リスト」機能を使えば、Excelのような表形式でデータを管理できます。
プロジェクトの進捗管理、顧客リスト、在庫管理など、さまざまな場面で活用できる便利な機能です。
この記事では、SharePointでリスト(表)を作成する方法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
SharePointのリストとは?
SharePointのリストは、情報を表形式で管理できる機能のことです。
行と列で構成されており、Excelの表やデータベースに似ています。
リストの構成要素
SharePointのリストは、以下の4つの要素で構成されています。
行(アイテム)
具体的なデータが入る場所です。
Excelでいう「1行分のデータ」に相当します。
列(カラム)
データの項目名を定義する場所です。
「氏名」「日付」「ステータス」といった項目を設定できます。
ビュー
データの表示方法をカスタマイズできる機能です。
フィルターや並び替えを保存して、必要な情報だけを表示できます。
フォーム
データを入力・編集するための画面です。
入力しやすい形式で表示されます。
リストとライブラリの違い
SharePointには「リスト」と「ライブラリ」という2つの機能があります。
リスト
データそのものを管理するための機能です。
テキスト、数値、日付などの情報を表形式で保存します。
ライブラリ
ファイルを管理するための機能です。
Word文書やExcelファイルなどを保存し、バージョン管理ができます。
データを管理したいならリスト、ファイルを管理したいならライブラリを使うと覚えておきましょう。
ExcelとSharePointリストの違い
Excelとよく似ていますが、SharePointリストには独自の強みがあります。
リアルタイムでの共同編集
複数人が同時に編集でき、変更内容が即座に反映されます。
Excelの「ブックの共有」と異なり、保存のタイミングを待つ必要がありません。
権限管理が柔軟
リスト全体だけでなく、特定の行(アイテム)ごとに閲覧・編集権限を設定できます。
データ型の豊富さ
「はい/いいえ」「選択肢」「ユーザー」など、SharePoint専用のデータ型が使えます。
他のツールとの連携
Microsoft Teams、Power Automate、Power Appsなどと簡単に連携できます。
SharePointリストを作成する4つの方法
SharePointでリストを作成する方法は、大きく分けて4つあります。
方法1:空白のリストから作成
ゼロから自分でリストを設計する方法です。
完全に自由に設計できるため、独自の管理項目がある場合に適しています。
作成手順
- SharePointサイトのホームページで「+新規」ボタンをクリック
- 表示されるメニューから「リスト」を選択
- 「空白のリスト」を選択
- リスト名と説明(任意)を入力
- 「サイトナビゲーションに表示」のチェックボックスを確認
- 「作成」ボタンをクリック
作成直後のリストには「タイトル」列のみが存在します。
ここから必要な列を追加していきます。
方法2:Excelからリストを作成
既存のExcelデータをそのままSharePointリストに変換できます。
既にExcelで管理しているデータがある場合に便利な方法です。
作成手順
- Excelでデータを「テーブル形式」にフォーマット
- データ範囲を選択し、「ホーム」タブから「テーブルとして書式設定」をクリック
- SharePointサイトで「+新規」→「リスト」を選択
- 「Excelから」を選択
- Excelファイルをアップロード
- リスト名を入力して「作成」をクリック
注意点
Excelファイルは事前にテーブル形式にフォーマットしておく必要があります。
通常の表のままではインポートできません。
方法3:既存のリストから作成
他のリストの構造(列の設定)をコピーして新しいリストを作る方法です。
同じ形式のリストを複数作りたい場合に時間を節約できます。
作成手順
- SharePointサイトで「+新規」→「リスト」を選択
- 「既存のリストから」を選択
- コピー元となるリストを選択
- 新しいリスト名を入力して「作成」をクリック
新しいリストには元のリストの列構成だけがコピーされます。
データ(アイテム)はコピーされないので注意しましょう。
方法4:テンプレートから作成
Microsoftが用意したテンプレートを使って作成する方法です。
よくある用途に合わせた列があらかじめ設定されているため、すぐに使い始められます。
主なテンプレートの種類
資産追跡(Asset tracker)
機材や備品の管理に使用します。
資産ID、ステータス(利用可能/予約済み/修理中など)、所有者などの列が含まれます。
課題の追跡(Issue tracker)
プロジェクトの課題管理に使用します。
優先度、担当者、進捗状況などの列が含まれます。
イベント管理(Event itinerary)
イベントやスケジュール管理に使用します。
日時、場所、説明などの列が含まれます。
従業員オンボーディング
新入社員の受け入れプロセスを管理します。
タスク名、期限、参考資料などの列が含まれます。
作成手順
- SharePointサイトで「+新規」→「リスト」を選択
- 好みのテンプレートを選択
- サンプルデータをスクロールして確認
- テンプレートが適切であれば「テンプレートを使用」をクリック
- リスト名を入力して「作成」をクリック
テンプレートの列は後から追加・削除できるため、まずは近いテンプレートを選んで調整する方法も有効です。
リストに列を追加する方法
リストを作成したら、管理したい情報に合わせて列を追加します。
列の追加手順
- リスト画面で「+列の追加」をクリック
- データの種類を選択
- 列名を入力
- 必要に応じて詳細設定を行う
- 「保存」をクリック
選択できるデータ型
SharePointでは、保存したい情報の種類に応じて適切なデータ型を選べます。
1行テキスト
短い文章や単語を入力する場合に使用します。
名前、部署名、商品名などに適しています。
複数行テキスト
長い文章や説明文を入力する場合に使用します。
備考欄やコメント欄に適しています。
数値
数字を入力する場合に使用します。
金額、個数、パーセンテージなどに適しています。
日付と時刻
日付や日時を入力する場合に使用します。
入力時にカレンダーが表示されるため、正確な日付を選択できます。
選択肢
あらかじめ決められた選択肢から選ぶ場合に使用します。
ステータス(進行中/完了/保留)やカテゴリー分類に適しています。
はい/いいえ
チェックボックス形式で使用します。
完了フラグや承認フラグなどに適しています。
ユーザー
SharePointやMicrosoft 365のユーザーを選択する場合に使用します。
担当者や承認者の指定に適しています。
ハイパーリンク
URLやメールアドレスを保存する場合に使用します。
参考サイトや関連リンクの保存に適しています。
列名の設定のコツ
英語名で列を作成する
Power AppsやPower Automateと連携する予定がある場合は、最初に英語名で列を作成しましょう。
後から表示名だけを日本語に変更できます。
例:列の内部名を「Category」にして、表示名を「カテゴリー」に変更
わかりやすい名前にする
列名は誰が見ても理解できる名前にしましょう。
略語は避け、具体的な名前をつけます。
例:「締切」→「タスク完了締切日」
リストにデータを追加する方法
列の設定が完了したら、実際にデータを入力します。
データ追加の基本手順
- リスト画面で「+新規」または「+新しいアイテムを追加」をクリック
- 入力フォームが表示される
- 各項目にデータを入力
- 「保存」をクリック
入力したデータは即座にリストに追加され、他のユーザーにも表示されます。
グリッドビューでの編集
Excelのような感覚で直接編集したい場合は、グリッドビューが便利です。
- リスト画面上部の「グリッドビューで編集」をクリック
- セルを直接クリックして編集
- Tabキーで次のセルに移動
グリッドビューでは、複数のデータを続けて入力するのに適しています。
リストの便利な機能
SharePointリストには、データ管理を効率化する機能が豊富に用意されています。
ビューのカスタマイズ
特定の条件でデータを絞り込んだり、並び替えたりした状態を保存できます。
ビューの作成方法
- リスト画面右上の「すべてのアイテム」をクリック
- 「ビューの作成」を選択
- ビュー名を入力
- 表示する列、フィルター条件、並び替え順を設定
- 「保存」をクリック
作成したビューは、リスト上部のドロップダウンメニューから簡単に切り替えられます。
フィルターと並び替え
一時的にデータを絞り込みたい場合は、フィルター機能を使います。
- 列名の右にある▼マークをクリック
- 「フィルター」を選択
- 条件を設定
- 「適用」をクリック
並び替えも同様に、列名の▼マークから「昇順」または「降順」を選択するだけです。
バージョン履歴
データの変更履歴を保存し、必要に応じて以前の状態に戻せます。
バージョン管理の有効化
- リスト画面右上の歯車アイコンをクリック
- 「リストの設定」を選択
- 「バージョン設定」をクリック
- 「このリストのアイテムを編集するたびにバージョンを作成する」を「はい」に設定
- 保存するバージョン数を入力
- 「OK」をクリック
バージョン管理を有効にすることで、誤って削除したり変更したりしたデータを復元できます。
ExcelへのエクスポートとKommunいくつかのこと
SharePointリストのデータは、Excelファイルとして出力できます。
- リスト画面上部の「Excelにエクスポート」をクリック
- ファイルがダウンロードされる
- Excelで開いて編集可能
エクスポートしたファイルは、SharePointリストとは連動しません。
独立したExcelファイルとして扱われます。
Teamsとの連携
SharePointリストをMicrosoft Teamsのタブとして追加できます。
- Teamsのチャネルで「+」アイコンをクリック
- 「SharePoint」を検索して選択
- 追加したいリストを選択
- タブ名を入力して「保存」をクリック
Teamsから直接リストを確認・編集できるようになります。
リスト作成時の注意点
SharePointリストを効果的に活用するために、知っておくべき制限事項があります。
リスト数の制限
1つのサイトコレクション(メインサイトとサブサイトを含む)で作成できるリストとライブラリの合計数は、最大2,000個です。
この制限を超えると、新しいリストを作成できなくなります。
サブサイトに分けても同じサイトコレクション内であればカウントされるため、注意が必要です。
アイテム数の上限
1つのリストには最大3,000万個のアイテムを保存できます。
ただし、実用上はパフォーマンスを考慮する必要があります。
リストビューのしきい値(5,000件問題)
1つのビューで一度に表示・処理できるアイテム数は5,000件までです。
これを超えると、以下の問題が発生します。
- クラシックUIでは表示エラーが発生
- モダンUIでは表示速度が著しく低下
- フィルターや並び替えが正しく機能しない場合がある
5,000件問題の対策
インデックスを作成する
よく使う列にインデックスを設定することで、検索速度を向上できます。
フォルダーで分割する
データをフォルダーに分けて管理することで、1つのビューで表示するアイテム数を減らせます。
ビューにフィルターを設定する
デフォルトビューに5,000件以下に絞り込むフィルター条件を設定します。
列数の制限
リストに追加できる列の数には、データ型によって異なる制限があります。
合計で7,700バイトを超えない範囲で列を追加できます。
- 1行テキスト:30バイト
- 数値:14バイト
- 日付と時刻:18バイト
- はい/いいえ:2バイト
例えば、1行テキストのみで構成する場合、最大約256列まで追加できます。
参照列の制限
他のリストのデータを参照する「参照列」は、1つのリストに最大12列までしか追加できません。
13列目を追加しようとすると、エラーメッセージが表示されます。
多数のリストを参照する必要がある場合は、リスト設計を見直す必要があります。
ファイルパスの制限
SharePoint全体に共通する制限として、ファイルやフォルダーのURLパスは400文字以内にする必要があります。
長いリスト名やフォルダー階層を避け、簡潔な名前を使用しましょう。
リスト名の注意点
リスト作成時に設定した名前は、URLの一部として使用されます。
後からリストのURLは変更できないため、最初から適切な名前を設定することが重要です。
推奨する命名方法
- 最初は英数字で名前を設定(スペースなし)
- 例:「EmployeeList」
- 作成後に表示名を日本語に変更
- 例:「従業員リスト」
こうすることで、URLはシンプルに保ちつつ、ユーザーには日本語名で表示できます。
SharePointリストの活用例
実際の業務でどのように活用できるかを紹介します。
プロジェクト管理
タスクリストを作成し、以下の列を設定します。
- タスク名(1行テキスト)
- 担当者(ユーザー)
- 開始日(日付と時刻)
- 完了予定日(日付と時刻)
- ステータス(選択肢:未着手/進行中/完了)
- 優先度(選択肢:高/中/低)
- 備考(複数行テキスト)
担当者ごとのビューを作成すれば、各メンバーが自分のタスクだけを確認できます。
問い合わせ管理
顧客からの問い合わせを記録するリストを作成します。
- 問い合わせ日時(日付と時刻)
- 顧客名(1行テキスト)
- 問い合わせ種別(選択肢)
- 内容(複数行テキスト)
- 対応状況(選択肢:未対応/対応中/完了)
- 担当者(ユーザー)
- 対応期限(日付と時刻)
対応状況でフィルターをかけることで、未対応の問い合わせをすぐに確認できます。
備品管理
会社の備品や機材の貸出状況を管理します。
- 備品名(1行テキスト)
- 備品ID(1行テキスト)
- カテゴリー(選択肢)
- ステータス(選択肢:利用可能/貸出中/修理中)
- 貸出先(ユーザー)
- 貸出日(日付と時刻)
- 返却予定日(日付と時刻)
ステータスが「利用可能」の備品だけを表示するビューを作成すれば、現在借りられる備品がすぐにわかります。
よくある質問
Q1:リストとExcelはどう使い分けるべき?
リストが向いている場合
- 複数人で同時に編集する必要がある
- データを長期間保存し続ける
- 他のMicrosoft 365ツールと連携したい
- 権限管理を細かく設定したい
Excelが向いている場合
- 複雑な計算や集計が必要
- グラフや分析機能を多用する
- 個人で管理する一時的なデータ
- オフライン環境で作業する必要がある
Q2:作成したリストは削除できる?
はい、削除できます。
ただし、削除したリストは一定期間「ごみ箱」に保管され、その後完全に削除されます。
誤って削除した場合は、ごみ箱から復元可能です。
Q3:スマートフォンからでも編集できる?
はい、SharePointのモバイルアプリやブラウザからアクセスできます。
スマートフォンやタブレットからでもデータの閲覧・編集が可能です。
Q4:リストのデータをバックアップする方法は?
「Excelにエクスポート」機能を使って定期的にバックアップを取る方法があります。
また、バージョン管理機能を有効にしておくことで、データの変更履歴が自動保存されます。
まとめ
SharePointのリスト機能を活用することで、チームでのデータ管理が格段に効率化します。
この記事で紹介した内容をまとめます。
- SharePointリストは、表形式でデータを管理できる機能
- 空白のリスト、Excelから、既存リストから、テンプレートから作成できる
- 豊富なデータ型から適切なものを選んで列を設定できる
- ビュー、フィルター、バージョン管理など便利な機能がある
- リスト数2,000個、ビューのしきい値5,000件などの制限に注意が必要
まずは小規模なリストから始めて、徐々に機能を活用していくことをおすすめします。
SharePointリストをマスターして、チームの業務効率を向上させましょう!
参考情報
本記事は、以下の公式ドキュメントおよび技術情報を参考に作成しています。
※本記事の情報は2025年1月時点のものです。
SharePointの機能や制限は今後変更される可能性があります。

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