LinuxにMicrosoft Edgeをダウンロード・インストールする方法【完全ガイド】

Linux

「LinuxでもMicrosoft Edgeって使えるの?」

実は、Edgeは2020年からLinux版が正式に提供されているんです。

WindowsやMacだけでなく、Ubuntu、Fedora、Debian、openSUSEなど主要なLinuxディストリビューションで利用できます。

この記事では、Linux初心者でも簡単にEdgeをインストールできる方法を、スクリーンショット付きでわかりやすく解説していきます。

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  1. Linux版Microsoft Edgeとは?
    1. Linux版Edgeの特徴
    2. 対応しているLinuxディストリビューション
  2. インストール方法の選択
    1. 方法1:DEBまたはRPMパッケージを直接インストール
    2. 方法2:公式リポジトリを追加してインストール
    3. 方法3:Flatpakでインストール
  3. 【方法1】DEBパッケージでインストール(Ubuntu/Debian系)
    1. ステップ1:パッケージをダウンロード
    2. ステップ2:パッケージをインストール
    3. ステップ3:Edgeを起動
  4. 【方法2】公式リポジトリからインストール(Ubuntu/Debian系)
    1. Ubuntu/Debian/Linux Mintの場合
  5. 【方法3】RPMパッケージでインストール(Fedora/Red Hat系)
    1. 直接RPMパッケージをインストール
    2. 公式リポジトリを追加(Fedora)
    3. openSUSEの場合
  6. 【方法4】Flatpakでインストール
    1. インストール手順
  7. 初回起動と初期設定
    1. 基本設定のステップ
    2. Copilotの利用
  8. アップデートの方法
    1. DEBまたはRPMパッケージでインストールした場合
    2. Flatpakでインストールした場合
  9. アンインストール方法
    1. Ubuntu/Debian/Linux Mintの場合
    2. Fedora/openSUSEの場合
    3. Flatpakの場合
    4. ユーザーデータの削除
  10. トラブルシューティング
    1. 問題1:依存関係のエラーが出る
    2. 問題2:GLIBCバージョンエラー
    3. 問題3:日本語入力ができない
    4. 問題4:起動しない
    5. 問題5:動画が再生できない
  11. Linux版Edge活用のヒント
    1. Chrome拡張機能を使う
    2. PDFビューアーとして使う
    3. Dropで複数デバイス間でファイル共有
    4. コレクション機能で情報整理
  12. よくある質問
  13. まとめ

Linux版Microsoft Edgeとは?

Linux版のMicrosoft Edgeは、ChromiumベースのWebブラウザです。

Windows版やMac版と同じエンジンを使っているため、機能や操作性もほぼ同じなんですよ。

Linux版Edgeの特徴

主な機能:

  • Microsoftアカウントでの同期(ブックマーク、履歴、パスワード)
  • Copilot(AIアシスタント)の利用
  • コレクション機能
  • イマーシブリーダー
  • ダークモード
  • Chrome拡張機能の利用
  • Drop機能(デバイス間のファイル共有)

Windows版との違い:
初期リリース時には一部機能が制限されていましたが、現在はほとんどの機能が利用可能です。

ただし、一部のWindows専用機能(Windows Helloなど)は使えません。

対応しているLinuxディストリビューション

Microsoft Edge公式がサポートしているディストリビューションは以下の通りです。

Debian系:

  • Ubuntu(20.04以降)
  • Debian
  • Linux Mint
  • Pop!_OS
  • Zorin OS

Red Hat系:

  • Fedora
  • Red Hat Enterprise Linux(RHEL)
  • openSUSE

その他:

  • Arch Linux(AURから)
  • Flatpak対応ディストリビューション

基本的に、これらのベースになっているディストリビューションなら問題なく動作します。

インストール方法の選択

Linux版Edgeには、3つの主なインストール方法があります。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。

方法1:DEBまたはRPMパッケージを直接インストール

メリット:

  • 最も簡単で初心者向け
  • グラフィカルな操作のみで完結
  • ターミナルを使わなくても大丈夫

デメリット:

  • 手動でダウンロードが必要

おすすめ: Linux初心者やターミナルに不慣れな人

方法2:公式リポジトリを追加してインストール

メリット:

  • システムの更新プログラムと一緒に自動更新される
  • 最新版が常に維持される
  • 再インストール時に簡単

デメリット:

  • ターミナルでコマンド入力が必要

おすすめ: ターミナル操作に慣れている中級者以上

方法3:Flatpakでインストール

メリット:

  • サンドボックス環境で安全
  • ディストリビューション依存が少ない
  • Flatpak対応なら簡単

デメリット:

  • 起動がやや遅い
  • システムとの統合が若干弱い

おすすめ: セキュリティ重視の人やFlatpakを既に使っている人

【方法1】DEBパッケージでインストール(Ubuntu/Debian系)

最も簡単な方法から始めましょう。

Ubuntu、Linux Mint、Debianなどを使っている場合はこの方法がおすすめです。

ステップ1:パッケージをダウンロード

  1. Webブラウザを開いて、Microsoft Edgeの公式ダウンロードページにアクセスします
   https://www.microsoft.com/edge
  1. ページを下にスクロールして「Microsoft EdgeがLinuxで使用可能になりました」というセクションを探します
  2. 「Linux (.deb)」ボタンをクリックします
  3. ライセンス条項が表示されるので、内容を確認します
  4. 「同意してダウンロード」ボタンをクリックします
  5. ファイルが「ダウンロード」フォルダに保存されます
    (ファイル名:microsoft-edge-stable_xxx_amd64.deb)

注意点:
「DEV」と書かれているボタンは開発者向けプレビュー版です。安定版を使いたい場合は、DEVマークのないボタンを選んでください。

ステップ2:パッケージをインストール

方法A:グラフィカルインストール(おすすめ)

  1. ファイルマネージャーで「ダウンロード」フォルダを開きます
  2. ダウンロードした .deb ファイルをダブルクリックします
  3. 「ソフトウェアのインストール」アプリが自動的に開きます
    (Ubuntu 24.04以降の場合は「App Center」)
  4. 「インストール」ボタンをクリックします
  5. 管理者パスワードを入力して認証します
  6. インストールが完了するまで待ちます

方法B:ターミナルでインストール

ターミナルを開いて以下のコマンドを実行します。

cd ~/Downloads
sudo dpkg -i microsoft-edge-stable_*_amd64.deb

もし依存関係のエラーが出た場合は、以下のコマンドで修正できます。

sudo apt install -f

ステップ3:Edgeを起動

  1. アプリケーションメニューを開きます
  2. 検索ボックスに「Edge」または「Microsoft Edge」と入力します
  3. Microsoft Edgeのアイコンをクリックして起動します

初回起動時には、初期設定ウィザードが表示されます。

【方法2】公式リポジトリからインストール(Ubuntu/Debian系)

この方法では、Microsoftの公式リポジトリを追加してインストールします。

一度設定すれば、システム更新時に自動的にEdgeも最新版に更新されるのが便利です。

Ubuntu/Debian/Linux Mintの場合

ターミナルを開いて、以下のコマンドを順番に実行します。

ステップ1:Microsoftの署名キーをダウンロード・インストール

curl https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc | gpg --dearmor > microsoft.gpg
sudo install -o root -g root -m 644 microsoft.gpg /etc/apt/trusted.gpg.d/

ステップ2:Edgeのリポジトリを追加

sudo sh -c 'echo "deb [arch=amd64] https://packages.microsoft.com/repos/edge stable main" > /etc/apt/sources.list.d/microsoft-edge.list'

ステップ3:一時ファイルを削除

sudo rm microsoft.gpg

ステップ4:パッケージリストを更新

sudo apt update

ステップ5:Microsoft Edgeをインストール

sudo apt install microsoft-edge-stable

ベータ版や開発版をインストールしたい場合:

# ベータ版
sudo apt install microsoft-edge-beta

# 開発版
sudo apt install microsoft-edge-dev

インストールが完了したら、アプリケーションメニューからEdgeを起動できます。

【方法3】RPMパッケージでインストール(Fedora/Red Hat系)

Fedora、openSUSE、RHELなどを使っている場合はこの方法です。

直接RPMパッケージをインストール

ステップ1:パッケージをダウンロード

  1. Microsoft Edgeの公式ダウンロードページにアクセスします
  2. 「Linux (.rpm)」ボタンをクリックします
  3. ライセンス条項に同意してダウンロードします

ステップ2:インストール

ダウンロードフォルダに移動して、以下のコマンドを実行します。

cd ~/Downloads
sudo rpm -i microsoft-edge-stable-*.rpm

公式リポジトリを追加(Fedora)

Fedora 42/43の場合(DNF5使用):

# Microsoftの署名キーをインポート
sudo rpm --import https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc

# リポジトリを追加
sudo dnf config-manager addrepo --from-repofile https://packages.microsoft.com/yumrepos/edge

# Edgeをインストール
sudo dnf install microsoft-edge-stable

Fedora 41以前の場合(DNF4使用):

sudo rpm --import https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc
sudo dnf config-manager --add-repo https://packages.microsoft.com/yumrepos/edge
sudo dnf install microsoft-edge-stable

openSUSEの場合

sudo rpm --import https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc
sudo zypper ar https://packages.microsoft.com/yumrepos/edge microsoft-edge-stable
sudo zypper refresh
sudo zypper install microsoft-edge-stable

【方法4】Flatpakでインストール

Flatpakを使ってインストールする方法です。

どのディストリビューションでも統一された手順で使えます。

前提条件:
システムにFlatpakがインストールされている必要があります。

インストール手順

ステップ1:Flathubリポジトリを追加(初回のみ)

flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo

ステップ2:Microsoft Edgeをインストール

flatpak install flathub com.microsoft.Edge

ステップ3:起動

flatpak run com.microsoft.Edge

アプリケーションメニューからも起動できます。

初回起動と初期設定

Edgeを初めて起動すると、ウェルカム画面が表示されます。

基本設定のステップ

1. プライバシー設定

最初に、診断データの送信について選択を求められます。

  • 「Help improve Microsoft products」のチェックを外すと、診断データの送信を停止できます
  • プライバシーを重視する場合はチェックを外しましょう

2. 新しいタブページのカスタマイズ

新しいタブを開いた時の表示内容を選択できます。

  • Focused(シンプル)
  • Inspirational(画像付き)
  • Informational(ニュース表示)

好みに応じて選択してください。

3. ブックマークのインポート

他のブラウザ(Firefox、Chromeなど)からブックマークをインポートできます。

必要に応じて選択しましょう。

4. Microsoftアカウントでサインイン(オプション)

サインインすると、以下の機能が使えます:

  • デバイス間での同期
  • Copilotの利用
  • パスワードの保存と同期
  • 閲覧履歴の同期

必須ではないので、スキップしても大丈夫です。

Copilotの利用

2025年5月リリースのバージョンから、新しいタブに直接Copilotボタンが表示されるようになりました。

Copilotでできること:

  • 文章の作成や要約
  • コーディングのサポート
  • 画像の生成
  • ウェブ検索の支援
  • アイデアのブレインストーミング

試しに「Linux初心者におすすめのコマンド5つを教えて」などと質問してみると良いでしょう。

アップデートの方法

インストール方法によって、アップデート手順が異なります。

DEBまたはRPMパッケージでインストールした場合

インストール時に自動的にMicrosoftのリポジトリが追加されるため、システムの通常の更新プロセスで自動的にアップデートされます。

Ubuntu/Debian系:

sudo apt update
sudo apt upgrade

Fedora/Red Hat系:

sudo dnf upgrade

Flatpakでインストールした場合

flatpak update com.microsoft.Edge

GUIの「ソフトウェア」アプリからも更新できます。

アンインストール方法

必要なくなった場合のアンインストール手順です。

Ubuntu/Debian/Linux Mintの場合

sudo apt remove microsoft-edge-stable

完全に削除したい場合(設定ファイルも削除):

sudo apt purge microsoft-edge-stable

Fedora/openSUSEの場合

# Fedora
sudo dnf remove microsoft-edge-stable

# openSUSE
sudo zypper remove microsoft-edge-stable

Flatpakの場合

flatpak uninstall com.microsoft.Edge

ユーザーデータの削除

アンインストールしてもユーザーデータは残ります。

完全に削除したい場合は、以下のフォルダを手動で削除してください。

rm -rf ~/.config/microsoft-edge
rm -rf ~/.cache/microsoft-edge

トラブルシューティング

インストールや使用時によくある問題と解決方法です。

問題1:依存関係のエラーが出る

症状:

The following packages have unmet dependencies

解決方法:

sudo apt install -f

このコマンドで不足している依存パッケージが自動的にインストールされます。

問題2:GLIBCバージョンエラー

症状:

GLIBC_2.29 not found

解決方法:

システムが古い可能性があります。アップデートを実行してください。

sudo apt update
sudo apt upgrade

それでも解決しない場合は、ディストリビューションのバージョンアップが必要かもしれません。

問題3:日本語入力ができない

症状:
テキストボックスに日本語が入力できない

解決方法:

  1. システムのIME設定を確認してください
  2. Edgeの設定から言語設定を確認します
  3. 環境変数を設定する:
# .bashrcまたは.profileに追加
export GTK_IM_MODULE=ibus
export QT_IM_MODULE=ibus
export XMODIFIERS=@im=ibus

問題4:起動しない

症状:
アイコンをクリックしても何も起こらない

解決方法:

ターミナルから起動してエラーメッセージを確認します。

microsoft-edge-stable

エラーメッセージに応じて対処してください。

問題5:動画が再生できない

症状:
YouTubeなどの動画サイトで動画が再生されない

解決方法:

必要なコーデックをインストールします。

# Ubuntu/Debian
sudo apt install ubuntu-restricted-extras

# Fedora
sudo dnf install ffmpeg

Linux版Edge活用のヒント

より快適にEdgeを使うためのTipsを紹介します。

Chrome拡張機能を使う

EdgeはChromiumベースなので、Chromeウェブストアから拡張機能をインストールできます。

  1. Chrome Web Storeにアクセス
  2. 「Chromeに追加」ボタンが「Edgeに追加」と表示されます
  3. クリックしてインストール

PDFビューアーとして使う

Edge内蔵のPDFビューアーは高機能です。

  • 注釈の追加
  • ハイライト
  • 手書き入力
  • 検索

日本語PDFも問題なく表示できます。

Dropで複数デバイス間でファイル共有

WindowsやスマートフォンとLinuxの間で簡単にファイルを送受信できます。

  1. Edgeの「…」メニューから「Drop」を選択
  2. ファイルをドラッグ&ドロップ
  3. 他のデバイスで受信

VirtualBoxなどの仮想環境でも便利に使えますよ。

コレクション機能で情報整理

Webページやメモをまとめて管理できる機能です。

  1. 右上の「コレクション」アイコンをクリック
  2. 「新しいコレクション」を作成
  3. ページを追加して整理

リサーチやプロジェクト管理に便利です。

よくある質問

Q1:Linux版EdgeはWindows版と同じ機能が使えますか?

ほとんどの機能は同じですが、Windows Hello認証など一部のOS固有機能は使えません。通常のブラウジング、拡張機能、同期、Copilotなど主要機能はすべて利用可能です。

Q2:Netflixを高画質で見られますか?

残念ながら、Linux版EdgeではNetflixのフルHD/4K再生には対応していません。これはLinux全体の制限で、現状ではSD画質での再生となります。

Q3:メモリ使用量はChromeと比べてどうですか?

一般的に、EdgeはChromeより若干メモリ使用量が少ないと言われています。ただし、開いているタブ数や拡張機能の数によって変わるため、個人差があります。

Q4:安定版、ベータ版、開発版の違いは?

  • 安定版(Stable):最も安定、月1回程度の更新
  • ベータ版(Beta):新機能をいち早く試せる、月1回更新
  • 開発版(Dev):最新ビルド、毎週更新

初心者は安定版がおすすめです。

Q5:Edgeをデフォルトブラウザに設定できますか?

はい、可能です。Edgeの「設定」→「既定のブラウザー」から設定できます。ディストリビューションによっては、システム設定からも変更できます。

Q6:仕事でMicrosoft 365を使っていますが、Linuxでも連携できますか?

はい、問題なく連携できます。Office Online、OneDrive、Teamsなどのサービスは、Linux版Edgeでも快適に利用できます。

まとめ

Linux環境でMicrosoft Edgeを使うのは、思っているより簡単です。

インストール方法のおさらい:

  1. DEBパッケージ(Ubuntu系):初心者向け、ダブルクリックで完了
  2. 公式リポジトリ追加:中級者向け、自動更新が便利
  3. RPMパッケージ(Fedora系):Red Hat系ユーザー向け
  4. Flatpak:セキュリティ重視の人向け

Linux版Edgeのメリット:

  • Chromiumベースで動作が軽快
  • Microsoftサービスとの連携が良好
  • Copilot AIアシスタントが使える
  • Chrome拡張機能が利用可能
  • デバイス間での同期が便利
  • 定期的なアップデートで最新機能が使える

WindowsやMacとLinuxを併用している人にとって、Edgeはブラウザ環境を統一できる便利な選択肢です。

特に、仕事でMicrosoft 365を使っている場合は、Linux上でもシームレスに作業できるのが大きなメリットですね。

ぜひ一度試してみてください!

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