「昨日まで普通に使えていたThunderbirdで、今日になって突然メールが受信できなくなった」
こんな経験はありませんか?送信は問題なくできるのに、受信だけができない。何も設定を変えていないのに、なぜか新しいメールが届かない。
このような「突然受信できなくなる」トラブルは、Thunderbirdユーザーの間で非常によく発生する問題です。しかし、原因はいくつかのパターンに分類でき、多くの場合は適切な対処で解決できます。
この記事では、Thunderbirdで突然メール受信ができなくなる原因を特定し、それぞれの解決策を分かりやすく解説していきます。
この記事で解決できる症状:
- 新しいメールが全く受信できない
- 送信はできるのに受信だけできない
- 「サーバーに接続できません」というエラーが出る
- パスワードを何度も聞かれる
- 受信ボタンを押しても何も起こらない
- 突然受信できなくなる主な原因
- 解決策1:インターネット接続とサーバー状態を確認する
- 解決策2:アカウント設定(サーバー名)を確認する
- 解決策3:パスワードを再設定する
- 解決策4:フォルダ容量を確認・最適化する
- 解決策5:セキュリティソフトを一時的に無効化する
- 解決策6:ポート番号とSSL/TLS設定を確認する
- 解決策7:プロファイルの破損を修復する
- 解決策8:Thunderbirdのバージョンを確認・変更する
- 解決策9:アカウントを削除して再設定する
- 解決策10:セーフモードで起動して原因を特定する
- よくあるエラーメッセージと対処法
- トラブルシューティングフローチャート
- よくある質問(FAQ)
- 予防策:今後同じ問題を起こさないために
- まとめ
突然受信できなくなる主な原因

まず、どんな原因で突然メールが受信できなくなるのか、全体像を把握しておきましょう。
原因トップ10
- アップデート後の設定変更や不具合
Thunderbirdのバージョンアップ後に設定が自動変更される、またはバグが発生 - サーバー設定の自動変更
Thunderbirdが勝手にメールサーバーのアドレスを変更してしまう - パスワードの期限切れ・変更
メールサーバー側でパスワードが期限切れ、またはセキュリティ上の理由で無効化 - フォルダ容量の上限到達(4GB制限)
受信トレイやローカルフォルダが4GBを超えて受信不可に - セキュリティソフトによるブロック
ウイルス対策ソフトがThunderbirdの通信を遮断 - SSL/TLS証明書の期限切れ
サーバーの証明書が更新されていない、または設定が変更された - ISPによるポートブロック
インターネットプロバイダーが特定のポートをブロック - プロファイルの破損
Thunderbirdの設定ファイルやデータベースが壊れている - サーバーメンテナンスや障害
メールサーバー側で一時的な障害が発生 - インターネット接続の問題
ネットワーク設定やファイアウォールの問題
それでは、これらの問題を優先度の高い順に解決していきましょう。
解決策1:インターネット接続とサーバー状態を確認する
最も基本的ですが、意外と見落としがちなのがインターネット接続の確認です。
確認すべきポイント
インターネット接続の確認:
- Webブラウザで任意のウェブサイトを開いてみる
- 正常に表示されればインターネットは接続されている
他のデバイスでメールが受信できるか確認:
- スマートフォンやタブレットで同じメールアカウントを確認
- 他のデバイスで受信できる場合→Thunderbird側の問題
- 他のデバイスでも受信できない場合→サーバー側の問題
メールプロバイダーの障害情報を確認:
主要なメールサービスの障害情報ページ:
- Gmail: Google Workspace ステータスダッシュボード
- Yahoo!メール: Yahoo!メールヘルプセンター
- Outlook.com: Microsoft 365 サービス正常性
サーバーメンテナンス中や障害発生中の場合は、復旧を待つしかありません。通常は数時間以内に復旧します。
解決策2:アカウント設定(サーバー名)を確認する
Thunderbirdが自動的にメールサーバーの設定を変更してしまい、間違ったサーバーに接続しようとしているケースが非常に多く報告されています。
サーバー設定の確認方法
手順1:アカウント設定を開く
- Thunderbirdのメニュー(三本線)をクリック
- 「アカウント設定」を選択
- 左側のリストから受信できないアカウントを選択
- 「サーバー設定」をクリック
手順2:サーバー名を確認
以下の項目を確認してください。
受信サーバー(IMAP/POP):
- サーバー名が正しいか確認
- 例:
mail.example.comやsv123.xserver.jp
よくある間違い:
imap.yourdomain.comに自動変更されているpop.yourdomain.comに自動変更されている
これらは実際には存在しないサーバーで、Thunderbirdが勝手に推測した設定です。
手順3:正しいサーバー名に修正
- サーバー名の欄に正しいメールサーバーのアドレスを入力
- 「OK」をクリック
- Thunderbirdを再起動
正しいサーバー名の確認方法
メールプロバイダーから届いている設定情報メールを確認してください。以下のような名称で記載されています:
- 受信メールサーバー(POP3/IMAP)
- POPサーバー / IMAPサーバー
- ホスト名
レンタルサーバーの場合は、管理画面の「サーバー情報」や「メール設定」から確認できます。
解決策3:パスワードを再設定する
パスワードが期限切れになっている、または保存されているパスワードが何らかの理由で無効になっているケースです。
パスワード問題の症状
- パスワードを何度も聞かれる
- 「認証に失敗しました」というエラーが出る
- 「ユーザー名またはパスワードが無効です」と表示される
パスワードの再設定手順
手順1:保存されているパスワードを削除
- Thunderbirdのメニューから「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択
- 「保存されているパスワード」をクリック
- 該当するメールアカウントのパスワードを選択
- 「削除」ボタンをクリック
- Thunderbirdを再起動
手順2:新しいパスワードを入力
- Thunderbirdが自動的にパスワードの入力を求めてくる
- 正しいパスワードを入力
- 「パスワードを保存する」にチェックを入れる
- OKをクリック
メールプロバイダーのパスワード確認
Gmailの場合:
Gmailは通常のパスワードではなく、「アプリパスワード」が必要です。
- Googleアカウントの設定を開く
- 「セキュリティ」→「2段階認証プロセス」を選択
- 「アプリパスワード」を生成
- 生成されたパスワードをThunderbirdに入力
その他のプロバイダー:
メールプロバイダーのWebサイトから、パスワードを確認または再設定してください。
解決策4:フォルダ容量を確認・最適化する
Thunderbirdでは、1つのフォルダの容量上限が4GBに設定されています。この制限を超えると、新しいメールが受信できなくなります。
容量オーバーの症状
- 「メールボックスの容量が上限に達しています」というメッセージが表示される
- 突然受信ができなくなった
- 大量のメールを保存している
フォルダ容量の確認方法
- 受信トレイまたは問題のフォルダを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- フォルダのサイズが表示される
4GB(約4,000MB)に近い、または超えている場合は、以下の対処が必要です。
解決方法1:フォルダを最適化する
手順:
- 問題のフォルダを右クリック
- 「最適化」を選択
- 処理が完了するまで待つ
フォルダの最適化により、削除済みメールが実際に削除され、容量が解放されます。
解決方法2:古いメールをアーカイブする
手順:
- 古いメールを選択(Shift + クリックで複数選択)
- 右クリック → 「アーカイブ」を選択
- または「A」キーを押す
アーカイブされたメールは年度ごとのフォルダに自動的に振り分けられ、受信トレイの容量が減ります。
解決方法3:添付ファイルを削除する
大きな添付ファイルがある場合は、以下の手順で削除できます。
- メールを選択
- メニュー → メッセージ → 添付ファイル → すべて削除
注意: 添付ファイルを削除すると元に戻せません。必要なファイルは事前に保存してください。
自動最適化の設定
今後も容量オーバーを防ぐため、自動最適化を設定しましょう。
- Thunderbirdのメニュー → 設定
- 「ネットワークとディスク領域」を選択
- 「ディスク領域を合計20MB以上節約できるときはフォルダーを最適化する」にチェック
- 「最適化する前に毎回確認する」もチェック推奨
解決策5:セキュリティソフトを一時的に無効化する

ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Thunderbirdのメール受信をブロックしていることがあります。
セキュリティソフトが原因の可能性
- 最近セキュリティソフトをインストールした、またはアップデートした
- 他のメールクライアントでは受信できる
- Webメールでは正常に受信できる
確認手順
手順1:セキュリティソフトを一時停止
- タスクトレイ(画面右下)のセキュリティソフトのアイコンを右クリック
- 「一時停止」または「無効化」を選択
- 停止時間を選択(10分程度でOK)
注意: セキュリティソフトを無効化する際は、インターネット接続を切断しておくと安全です。
手順2:メール受信を試す
- Thunderbirdでメール受信を試す
- 受信できた場合 → セキュリティソフトが原因
手順3:セキュリティソフトの設定を変更
セキュリティソフトが原因の場合、以下の設定を行います。
Thunderbirdを例外に追加:
- セキュリティソフトの設定を開く
- 「例外」「除外」「許可するアプリケーション」などの項目を探す
- Thunderbird(thunderbird.exe)を追加
メールスキャン機能を無効化:
一部のセキュリティソフトには「メールスキャン」機能があります。これが原因の場合は一時的に無効化してください。
主要セキュリティソフトでの設定例
Avast:
- 設定 → コアシールド → メールシールド → 無効化
ESET:
- 設定 → 詳細設定 → Webとメール → メールクライアント保護 → 無効化
Norton:
- 設定 → ファイアウォール → プログラムの制御 → Thunderbirdを許可
解決策6:ポート番号とSSL/TLS設定を確認する
メールサーバーの設定が変更された、またはThunderbirdのアップデートで設定がリセットされた可能性があります。
標準的なポート番号
IMAP受信サーバー:
- SSL/TLSあり: ポート993
- SSL/TLSなし: ポート143
POP3受信サーバー:
- SSL/TLSあり: ポート995
- SSL/TLSなし: ポート110
SMTP送信サーバー:
- SSL/TLSあり: ポート465
- STARTTLSあり: ポート587
- 暗号化なし: ポート25(多くのISPでブロックされている)
設定の確認・変更手順
受信サーバーの設定:
- アカウント設定 → サーバー設定
- 「ポート」の値を確認
- 「接続の保護」を確認
- SSL/TLSを使用している場合 → ポート993(IMAP)または995(POP3)
- 暗号化なしの場合 → ポート143(IMAP)または110(POP3)
送信サーバーの設定:
- アカウント設定 → 送信(SMTP)サーバー
- 使用しているサーバーを選択して「編集」をクリック
- ポート番号と接続の保護を確認
よくある設定ミス
- ポート番号だけ変更して、接続の保護を変更し忘れる
- SSL/TLSを選択しているのに、ポート番号が587(STARTTLS用)になっている
正しい組み合わせで設定することが重要です。
解決策7:プロファイルの破損を修復する
Thunderbirdのプロファイル(設定やメールデータを保存するフォルダ)が破損していると、受信できなくなることがあります。
プロファイル破損の症状
- 特定の操作で必ずフリーズする
- エラーメッセージが頻繁に表示される
- 設定を変更しても反映されない
- 複数のアカウントで同時に問題が発生
修復方法1:要約ファイルを再生成
手順:
- Thunderbirdを完全に終了
- アカウント設定 → サーバー設定で「メッセージの保存先」を確認
- エクスプローラーでそのフォルダを開く
- 「Inbox.msf」ファイルを別の場所に移動(バックアップ)
- Thunderbirdを起動
Thunderbirdが起動すると、自動的に新しいInbox.msfファイルが作成されます。
修復方法2:popstate.datファイルを削除
POPアカウントで同じメールを何度も受信する場合に有効です。
手順:
- Thunderbirdを終了
- Inbox.msfと同じフォルダにある「popstate.dat」を別の場所に移動
- Thunderbirdを起動
注意: この操作を行うと、サーバーに残っているメールをすべて再ダウンロードするため、メールが重複する可能性があります。
修復方法3:global-messages-db.sqliteを削除
検索機能やメール一覧の表示に問題がある場合に有効です。
手順:
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダを開く
- メニュー → ヘルプ → トラブルシューティング情報
- 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
- 「global-messages-db.sqlite」ファイルを削除
- Thunderbirdを起動
再起動後、自動的に再インデックスが始まります。メール数が多い場合は数分〜数十分かかります。
解決策8:Thunderbirdのバージョンを確認・変更する
特定のバージョンで不具合が発生することがあります。特に、アップデート直後に問題が発生した場合は、この可能性が高いです。
バージョンの確認方法
- メニュー → ヘルプ → Thunderbirdについて
- 現在のバージョン番号が表示される
不具合が報告されているバージョン
過去に以下のバージョンで大規模な不具合が報告されています:
- Thunderbird 128.2.2esr: 2024年9月に送受信できない不具合が発生
- Thunderbird 78系: 一部の環境でメール送受信に問題
対処法1:最新版にアップデート
不具合は通常、次のアップデートで修正されます。
手動アップデート手順:
- Thunderbird公式サイトから最新版をダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行
- 上書きインストール
データは失われません。
対処法2:安定版にダウングレード
最新版で問題が発生している場合、1つ前の安定版に戻します。
ダウングレード手順:
- 現在のThunderbirdをアンインストール(データは残る)
- Thunderbird旧バージョンのページから安定版をダウンロード
- インストール
- 自動更新を無効化
自動更新の無効化:
- 設定 → 一般
- 「Thunderbirdの更新」で「更新を確認するが、インストールするかどうかを選択する」を選択
解決策9:アカウントを削除して再設定する
設定が複雑に絡み合って問題が起きている場合、アカウントを一度削除して再設定するのが最も確実です。
事前準備(重要)
バックアップを取る:
アカウントを削除する前に、必ずバックアップを取ってください。
- メニュー → ヘルプ → トラブルシューティング情報
- 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」をクリック
- フォルダ全体を別の場所にコピー
IMAP設定を確認:
IMAPアカウントの場合、サーバー上のメールは削除されません。ただし、ローカルに保存したメールは失われる可能性があるため、バックアップは必須です。
アカウント削除と再設定の手順
手順1:アカウントを削除
- アカウント設定を開く
- 削除したいアカウントを選択
- 画面下部の「アカウントの操作」→「アカウントを削除」
- 確認画面で「はい」をクリック
手順2:アカウントを再設定
- Thunderbirdのホーム画面で「既存のメールアドレスのセットアップ」をクリック
- メールアドレスとパスワードを入力
- 「続ける」をクリック
手順3:手動設定(推奨)
自動設定が失敗する可能性があるため、手動設定を推奨します。
- 自動検索後、「手動設定」をクリック
- 正しいサーバー名、ポート番号、SSL/TLS設定を入力
- 「再テスト」で設定を確認
- 「完了」をクリック
解決策10:セーフモードで起動して原因を特定する

アドオンが原因でメール受信ができなくなっている可能性があります。
セーフモードでの起動方法
Windows:
- Thunderbirdを完全に終了
- Shiftキーを押しながらThunderbirdを起動
- 「セーフモードで起動」を選択
または:
- Windowsキー + R
- 「thunderbird.exe -safe-mode」と入力
- OKをクリック
セーフモードでの確認
- セーフモードで起動
- メール受信を試す
- 受信できた場合 → アドオンが原因
- 受信できない場合 → 他の原因
問題のあるアドオンを特定
- 通常モードで起動
- メニュー → アドオンとテーマ
- 各アドオンを1つずつ無効化
- その都度Thunderbirdを再起動して確認
問題のあるアドオンが見つかったら、アップデートするか、アンインストールしてください。
よくあるエラーメッセージと対処法
Thunderbirdが表示するエラーメッセージから、原因を特定しやすくなります。
「サーバーに接続できません」
原因:
- サーバー名が間違っている
- インターネット接続が切れている
- ファイアウォールがブロックしている
対処法:
解決策2(サーバー設定の確認)と解決策5(セキュリティソフト)を試してください。
「認証に失敗しました」
原因:
- パスワードが間違っている
- パスワードが期限切れ
- 2段階認証が有効になっている
対処法:
解決策3(パスワードの再設定)を試してください。
「SSLエラー」「証明書が無効です」
原因:
- サーバーのSSL証明書が期限切れ
- Thunderbirdのバージョンが古い
- サーバー名が間違っている
対処法:
- Thunderbirdを最新版にアップデート(解決策8)
- サーバー設定を確認(解決策2)
「タイムアウトしました」
原因:
- インターネット接続が遅い
- サーバーが応答していない
- ファイアウォールの設定
対処法:
- インターネット接続を確認
- しばらく時間を置いて再試行
- セキュリティソフトを確認(解決策5)
「ディスク容量がいっぱいです」
原因:
- フォルダが4GB制限に達している
- PCのハードディスク容量不足
対処法:
解決策4(フォルダ容量の確認・最適化)を試してください。
トラブルシューティングフローチャート
どこから手をつければいいか分からない方のために、フローチャートを用意しました。
ステップ1:基本確認
Q1. インターネットは接続されていますか?
├─ YES → ステップ2へ
└─ NO → インターネット接続を確認
ステップ2:他のデバイス確認
Q2. スマホなど他のデバイスでメールを受信できますか?
├─ YES → Thunderbird側の問題。ステップ3へ
└─ NO → サーバー側の問題。メールプロバイダーに確認
ステップ3:最近の変更確認
Q3. 最近Thunderbirdをアップデートしましたか?
├─ YES → 解決策8(バージョン確認)を試す
└─ NO → ステップ4へ
ステップ4:送信可否確認
Q4. メールの送信はできますか?
├─ YES → 受信サーバー設定の問題。解決策2を試す
└─ NO → 全般的な設定問題。解決策2、3、6を試す
ステップ5:エラーメッセージ確認
Q5. エラーメッセージは表示されますか?
├─ YES → エラーメッセージに応じた対処法を実施
└─ NO → 解決策4(容量確認)から順に試す
よくある質問(FAQ)
Q1. 昨日まで使えていたのに、今日突然受信できなくなりました
A1. 最も多い原因は以下の3つです:
- Thunderbirdの自動アップデート
- サーバー設定の自動変更
- セキュリティソフトのアップデート
まずは解決策2(サーバー設定)を確認してください。それでも解決しない場合は、解決策8(バージョン確認)を試してください。
Q2. 送信はできるのに受信だけできません
A2. 送信サーバー(SMTP)と受信サーバー(IMAP/POP)は別の設定なので、片方だけ問題が発生することがあります。受信サーバーの設定(サーバー名、ポート番号、SSL/TLS)を重点的に確認してください。
Q3. パスワードを何度も聞かれます
A3. 保存されているパスワードが無効になっている可能性があります。解決策3の手順に従って、パスワードを一度削除してから再入力してください。Gmailの場合は、アプリパスワードの生成が必要です。
Q4. エラーメッセージが表示されず、ただ受信できません
A4. フォルダ容量が上限(4GB)に達している可能性があります。解決策4でフォルダ容量を確認し、必要に応じて最適化してください。
Q5. 今まで使っていたバージョンから最新版にアップデートしたら受信できなくなりました
A5. 新しいバージョンに不具合がある可能性があります。解決策8の手順で、1つ前の安定版にダウングレードしてください。その際、自動更新を無効化することをおすすめします。
Q6. すべての解決策を試しましたが、まだ受信できません
A6. プロファイルが深刻に破損している可能性があります。以下の最終手段を試してください:
- 新しいプロファイルを作成して動作確認
- 問題なければ、アカウントを再設定
- それでもダメならThunderbirdを再インストール
データは事前に必ずバックアップしてください。
Q7. 特定の送信者からのメールだけ受信できません
A7. メッセージフィルターで誤って振り分け設定をしていないか確認してください。「ツール」→「メッセージフィルター」から、該当するアカウントのフィルター設定を確認しましょう。
Q8. Webメールでは受信できますが、Thunderbirdでは受信できません
A8. Thunderbird側の設定に問題があります。解決策2(サーバー設定)と解決策6(ポート番号・SSL設定)を重点的に確認してください。
予防策:今後同じ問題を起こさないために
トラブルを解決できたら、同じ問題が再発しないよう予防策を講じましょう。
自動更新の設定を見直す
Thunderbirdの自動更新が原因でトラブルが発生した場合は、以下の設定にしましょう。
- 設定 → 一般
- 「Thunderbirdの更新」
- 「更新を確認するが、インストールするかどうかを選択する」に変更
これで、更新の通知が来た際に、事前に情報を調べてから更新できます。
定期的なバックアップ
プロファイルのバックアップを定期的に取っておくと、問題が発生しても復元できます。
バックアップ方法:
- Thunderbirdを終了
- プロファイルフォルダをコピー
- 外付けHDDやクラウドストレージに保存
月1回程度のバックアップをおすすめします。
フォルダの定期的な最適化
容量オーバーを防ぐため、月1回程度フォルダの最適化を行いましょう。
- 各フォルダを右クリック
- 「最適化」を実行
アドオンを最小限にする
アドオンが多すぎると、トラブルの原因になります。本当に必要なアドオンだけを有効にしましょう。
設定情報を記録しておく
サーバー設定(サーバー名、ポート番号、SSL/TLS設定)を紙やテキストファイルに記録しておくと、トラブル時に素早く設定を確認できます。
まとめ
Thunderbirdで突然メールが受信できなくなる問題について、原因と解決策を詳しく解説しました。
最も多い原因と解決策(優先順位順):
- サーバー設定の自動変更
→ 解決策2でサーバー名を確認・修正 - アップデート後の不具合
→ 解決策8でバージョンを確認・変更 - パスワードの問題
→ 解決策3でパスワードを再設定 - フォルダ容量オーバー(4GB制限)
→ 解決策4でフォルダを最適化 - セキュリティソフトのブロック
→ 解決策5でセキュリティソフトの設定を確認
トラブルシューティングの基本:
- まずは基本確認(インターネット接続、他のデバイスでの確認)
- サーバー設定を確認
- 最近の変更を確認(アップデート、新しいソフトのインストール)
- 1つずつ順番に対処法を試す
- 変更前にバックアップを取る
多くの場合、サーバー設定の確認だけで解決します。焦らず、1つずつ確認していきましょう。
それでも解決しない場合は、メールプロバイダーのサポートに問い合わせることも検討してください。サーバー側で何らかの変更があった可能性もあります。
この記事が、Thunderbirdの受信トラブルの解決に役立てば幸いです。

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